台湾、野党が過半数に＝独立路線に歯止め

一路上坡

  [ライブドア・ファイナンシャル・ニュース　12日　東京]　AP通信によると、11日に投開票が行われた台湾の立法院（国会）選挙で、国民党と親民党を中心とする野党連合が過半数を獲得し、独立志向を強める与党連合は敗北した。今回の野党連合の勝利によって、台湾の独立の動きに一応の歯止めがかかり、中台間の緊張緩和をもたらす一方で、台湾国内では、今後も、両勢力のつばぜり合いによる、政策遂行の停滞状態が続くものと見られる。

　　中央選挙委員会によると、野党連合は国民党が議席を伸ばし、改選前より3議席増の114議席を獲得した。一方、与党連合は、民主進歩党が議席を伸ばしたものの、計101議席にとどまった。

　　今回の立法院選挙で多数派を獲得し、憲法改正と独立路線の確立を狙っていた陳水扁総統にとって、この敗北は大きな痛手となった。陳総統率いる与党民進党は、2001年の前回選挙での獲得議席を2議席上回る89議席を獲得し、依然、院内第一党の地位を保ったものの、与党連合としては過半数に届かず、今後も苦しい議会邌婴�続くことになる。

　　陳総統は敗北を認め、「国民の決断は下った。争い合うのはやめて、これからは台湾の発展のために互いに協力していこう」と述べた。だが、最近の低い法案成立率に見られるように、野党の非妥協的な姿勢は強い。

　　一方、台湾国民は、陳政権の急進的な独立路線に対して危惧を抱き、歯止めをかけたと見られる。今回の選挙で野党に投票したという、台北の会社員メアリー・リーさん(45歳)は、「国民党が、陳総統にブレーキをかけてくれるのを期待しています」と語った。