「警官殴り」がはやる国…忍び寄る「乱世」
2013.8.29 12:40 (1/3ページ)

反日デモに備え日系スーパー前を警戒する中国のK札官。「権威の失墜」が目立っている =昨年9月、中国成都市(共同)
今月、中国では、K札官が主役となる「珍事件」が数多く発生している。
たとえば3日、河南省太康県の塘坊村という村で、村の「違法建築」の調査にやってきた制服警官のひとりが、当事者の村民から暴行を受けた上、丸1日以上「拘禁」された事件が起きた。
昔から「犬が人を噛(か)んでもニュースにならないが、人が犬を噛んだらニュースとなる」との言い伝えがある。この事件の場合、本来なら人を捕まえるのを仕事とする警官が逆に村民によって拘禁されてしまうとは、まさに大ニュースに値するものだ。
もちろん今の中国では、この程度のもめ事は日常的なもので、もはや「珍事」でもなくなっている。
10日には四川省成都市で、中学校の女性教師が街の真ん中で警官を殴る事件が起きた。電気自動車に乗った姉が交通違反したことでK札に止められたところ、同乗の女性教師は車から降りるや有無を言わせずに警官に平手打ちを数発も食わせた。
翌11日、今度は福建省廈門市内で、乗用車の猛女が無免許運転の上、クラクションをむやみに鳴らしたことで警官から取り調べられると、女は2人の警官を相手に果敢な「戦い」を挑んだ。彼女はすべての手足を使って暴行を加え、K札官に股間蹴りの「必殺法」まで使ったという。
同じ11日の晩、広東省東莞市では100人余のチンピラが乱闘しているところに5人の警官がパトカーでやってくると、チンピラたちは直ちに乱闘をやめてパトカーを包囲。警官たちをつまみ出して暴行を加えた上、パトカーを引っくり返して破壊した、と地元の新聞がその一部始終を詳しく報じている。
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