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建前と本音
最近、新聞や雑誌などで「建前と本音」という言葉をよく見かけます。
「彼の言っているのは建前論だ」と言ったり、口ではもっともなことを言っているのに、その後の言葉がそれに伴い人を指して「建前と本音は違うとはいうが、これほどとは」などという風に使われます。
「建前」というのは「家屋の建築で、柱や棟、梁などの主な骨組を組み立てること」から「表向きの方針、原則」などという意味になった言葉。
「本音」は「本当の音色、そのものに特有の音色」という意味が「本心から出た言葉」という意味にも使われるようになったものです。
昭和五十年の秋ごろから翌年にかけて若い人たちの間で「イチゴ白書をもう一度」という歌がはやりましたが、この歌の中に、「僕は無精ひげと髪を伸ばすして学生集会にも時々出かけた 就職が決まって髪を切ってきた時 もう若くはない さと君に言い訳した」というくだりがあります。
これなどは、建前と本音の違いを百も承知したうえで、開く直って生きている「現代若者かたぎ」を余すとことなく伝えているようです。
現代は、ハムレットのように「生きるべきか死ぬべきか......」と真剣に思い悩むのは、はやらないようです。
この文章を読んだから、「建前と本音」の伸ばす意味にはまだわからない、教えて下さい。
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