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みかんの樹

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发表于 2004-7-7 23:00:00 | 显示全部楼层 |阅读模式
『みかんの木』
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0 P' I" ^; N5 O/ r ごみごみとした商店街の一角に、小さな洋服屋さんがありました。洋服屋さんといっても、子供用の服しかない本当に小さなお店です。
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 そのお店では、年老いたおばあさんが一人で店番をしています。でも、なんだか元気がありません。なぜなら、もうお昼をすぎたというのに、お客さんが一人も来ないからです。* r- s, a% B/ l- z/ ^8 e, G

+ G/ {! Y) B! K- j8 c* K! j" Y それもそのはずです。この小さなお店では、もう何年も新しい洋服を仕入れていないのですから。流行おくれのデザインのスカートや、日に焼けてうす茶色に変色してしまった白いブラウスなどが、堂々と店先にならんでいるのです。
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 おばあさんはそんな洋服たちに向かって、にっこりと笑いかけました。
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「安心おし。わたしは、おまえたちを見捨てたりはしないからね」
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: w/ t8 I5 e7 u* ^ 茶色く焼けてしまったブラウスを、やさしくなでながら、おばあさんはそういいました。9 Y& g5 ?3 J. ^# J7 {

6 ~2 N- e5 h3 r7 H" y「おまえたちがいつか買われてゆく日まで、わたしがしっかりとめんどうを見てあげるからね…」% _& O4 E' P8 i7 n6 V1 t
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" w8 i! l) i4 c1 x おばあさんのお店の名前は『みかんの木』といいます。店先の植え込みに、小さなみかんの木が植えられているからでした。みかんの木は夏の初めになると、白いかわいらしい花をつけます。その花を見るのが、おばあさんの楽しみでもありました。
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! l$ o1 G+ k( E, J1 t 今年も夏が始まろうとしていました。季節が移り変わるのを待っていたように、みかんの木は白い花を開きはじめました。その花の白さといったら、まるで夏の空にわきあがる入道雲のようです。おばあさんはうれしそうに、愛らしい白い花を、お店の中からながめていました。
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「お母さん、わたし新しいお洋服がほしいよう」
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6 N7 Z- s) U  a お店の前で、女の子がお母さんにおねだりをはじめました。おばあさんは久しぶりのお客さんに、心がおどります。今日こそ洋服が売れるかもしれない。おばあさんは期待に胸がふくらみました。
" \. @3 J) {% h/ t3 w% I5 W* T
. B, K& F* C/ K( f4 t「でも… ほら… このブラウス…」
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3 H5 c% U! p+ e/ B しかし女のこのお母さんは、しかめっつらで店先のブラウスを見ています。日に焼けてしまって、茶色く変色してしまったブラウスを。
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  ?- i9 j+ H7 t& J5 ]「よそのお店で買ってあげましょうね。さっ、行きましょう」
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  e; `( F" i5 C; p9 g  |: L 女の子はうなずき、お母さんに手を引かれて商店街の人ごみに消えてゆきました。
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) u" d3 h, \3 _2 N* H# _& |5 S おばあさんはがっかりです。茶色くなってしまったブラウスでは、やっぱり買ってもらえません。だからといって、処分してしまうにはあまりにも愛着があります。おばあさんは悲しそうに肩をおとしました。
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- W2 M) e8 \% k+ t" F そのときです。咲いたばかりのみかんの花が一輪、風に吹かれてちりました。そしてひらひらと空中を舞い、茶色く焼けたブラウスの肩口に、静かに落ちました。
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  f3 A( V( b8 h1 E' q' p「おやおや、どうしたことだろう。咲いたばかりの花がちってしまうなんて…」1 J* L& r8 I3 n& w( v( B6 }. s

6 `6 F1 |) f' ?+ z: a0 V おばあさんは心配そうにみかんの木を見て,首をかしげました。おばあさんの心配をよそに、みかんの木はとても元気そうに見えます。ところが、せっかく咲いた白い花は、次々とちってゆきます。そしてどの花も、申し合わせたようにブラウスの肩口に静かに落ちました。6 H9 n: [+ V8 J+ M# o0 q8 ]: p
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 おばあさんはあわてて店の中に入り、じょうろにくんだ水と、園芸用の肥料を持ってきました。みかんの木が枯れてしまう…おばあさんはそう思ったのです。) P" d# C7 J5 z: t6 {

5 I0 Y# J1 T5 P 水をやり、肥料をまいて、おばあさんは安心しました。どうみてもみかんの木は元気いっぱいに見えるのです。もう花もちってはいないようです。おばあさんはホッとして、店の中に入りました。
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! a- n; ^# P( V/ c8 f+ I* P「お母さん、やっぱりわたしここのがいいよう」
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/ C# S4 \0 o! N! Z+ D さっきの女の子が、今度はお母さんの手を引いてもどってきました。
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「だめよ。そこのは日に焼けて茶色くなっちゃってるから。あら?あらら?」
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 お母さんはブラウスを見て、おかしな声をあげました。9 F$ r. T1 z  |( D6 `: u! t# ~
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「新しいのを出したのかしら?とてもきれいな白いブラウスね。それになんだか甘い香りまでするわ…」2 S. V4 K' {0 j" w/ ]% M. V
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 お母さんのその言葉に、おばあさんはおどろきました。新しい物を出した覚えはありません。それどころか、おばあさんのお店に在庫などないのです。
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' N  q4 V* o( G# p$ {; [「すみません、このブラウスいただきたいのですが」
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 お母さんが手にしているブラウスを見て、おばあさんはまたまたびっくりしました。そして自分の目をうたがいました。茶色く変色していたはずのブラウスが、真白になっていたのです。それはまるでみかんの花のように。
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 女の子はそのブラウスがよほど気に入ったようで、とてもうれしそうです。そんな女の子を見て、おばあさんはやさしくいいました。0 J* D1 {" }( d
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「大切に着てあげてくださいね」
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发表于 2004-7-7 23:00:00 | 显示全部楼层
日本好多唯美的文章让人读来心痛不已。
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发表于 2004-7-9 23:00:00 | 显示全部楼层
這種文章假如用朗讀的方式, x! r2 H$ p" r

! O& b0 h# F: l: U. R( y" Q應該會賺人熱淚吧...
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发表于 2006-9-13 22:42:28 | 显示全部楼层
能不能多传点
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发表于 2006-10-20 20:21:38 | 显示全部楼层
谢谢
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发表于 2006-11-1 21:16:58 | 显示全部楼层
好文谢谢楼主了
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