19 消えた奈々子
で、まあ――当然予想されたことではあるのだが、次の幕でも、奈々子は十分としない内にウトウトし始めたのだった。
手にしていたバッグがストンと落ちて、ハッと目を覚ますと――オーケストラがワーッと鳴り出して、奈々子は飛び上るほどびっくりしてしまった。
その後は、眠ることもなく、曲も、じっと耳を傾けていればなかなか楽しいもので、
「オペラって、結構面白いじゃん」
などと考えたりしていた……。
幕が下りて、また拍手、拍手……。
「あと一幕ね」
と、美貴が言った。「奈々子さん、退屈じゃない?」
「いいえ。割といいもんですね」
何というオペラかも知らないで、言うもんである。
「――あいつはグーグー眠って」
森田は、休憩時間になっても、ほとんど起きることもなく、ひたすら眠りこけていた。
「人のことは言えませんけどね」
と、奈々子は笑って言った。
「ロビーへ出るわ。奈々子さんは?」
「私も」
またワインでもおごらせてやれ、と思っていたわけでは――多少、あった。
もちろん、ペーターが、また来ていればの話だが。
さっきのロビーへ来てみると、前より人が多く、中には目をみはるようなイヴニングドレスの女性もいる。
「はあ……」
と、思わず奈々子も見とれてしまった。
あの格《かつ》好《こう》そのものより、それが似合うということが凄《すご》い!
中に一人、真《しん》紅《く》のドレスに、どう見てもイミテーションとは思えない、重そうな(!)ダイヤのネックレスをした美女がいて、周囲の男たちの目をひいていた。
やはり、目立つ人は目立つのである。
すると――その女性にワイングラスを持って来て手渡している男……。
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19.消失的奈奈子
额,算了——虽然只是奈奈子预想的事情,但接下来的一幕,奈奈子开始十分清醒了。
手里拿着得包啪啦一下掉落在了地上,突然一下子清醒了过来——管弦乐哇的下响了起来,奈奈子吓得一下跳了起来。
那之后,再无睡意,安静的听曲子也是相当惬意。
“歌剧还是挺有意思的。”
奈奈子觉得。
落下大幕,又是鼓掌,掌声。。。
“还有一幕了。”
美贵说。“奈奈子姐,厌倦了吗?”
“没有,意外的觉得不错呢。”
因为不知道怎么评论歌剧,就如此说到。
“——那家伙睡得死死的。”
到了休息时间,森田仍然没有起来,一个劲的酣睡。
“不能说别人了。”
奈奈子笑着说。
“我出大厅一下,奈奈子姐呢?”
“我也去。”
应该再要点葡萄酒,多少来点。
当然,皮特再来的话。
刚才来大厅的时看了一下,比前面的人还多。其中还有穿着晚礼服瞠目结舌的女人。
“啊、”
奈奈子不禁也看入迷了。
比起那个服装打扮,这个合适极了。
其中一人,穿着鲜红的礼服,带着怎么看不认为是仿制品的重量钻石项链的美女,吸引着周围男士的目光。
果然,显眼的人就是显眼。
接着——有位递给那位女性盛有葡萄酒的酒杯的男人。
那不是皮特嘛。 |