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楼主: 呼唤十字星

《南十字星》原文及汉语翻译

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 楼主| 发表于 2011-9-16 12:13:19 | 显示全部楼层
「撃たれる?」
奈々子は、立ち上った。-すぐそばに泊まっていた車の窓が、粉粉に砕けている。
「これが―?」
「誰かが、拳銃で狙った。君は、何か憶えが?」
「私?まさか!こんな―」
「かよわい女の子を、か」
金髪の男は、愉快そうに笑った。「いや、面白い子だな、君は」
「あんた、どうしてそんなに日本語がうまいの?」
「日本の大学に通ってたから、君は東京から?」
「そうよ」
と、奈々子が肯く。「だけど―」
「奈々子さん」
と、店から出て来たのは、ルミ子だった。
ハンスも一緒だ。
「良かった!ここだったのね。姿が見えないから、お姉さんが心配して―。この人、どなた?」
と、その金髪の男を眺める。
「知らない」
「じゃ、僕は失礼」
と、日本語で言って、その男がさっさと歩いて行ったので、ルミ子はびっくりした。
「-驚いた!奈々子さん、それじゃあの人と、どこかへ行くつもりだったの?」
「どこか、って?」
「どこか…。恋を語るとか」
「よしてよ!」
と、奈々子は言った。「ここで押し倒されただけ」
ルミ子が目を丸くする。
と、あの男、少し行ってから、くるっと振り向くと、トコトコ戻って来た。
「な、何よ。文句あんの?」
と、奈々子は強がって見せた。
何しろこっちは三人である。
「僕はペーター。君は?」
「私?―奈々子」
「そうか」
でーそのまま、また行っちゃったのである。

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译文:
“被袭击?”
奈奈子站起身来。——一旁径直处停着的车窗已经粉碎了。
“这是?”
“是谁用手枪干的。你有什么察觉吗?”
“我?难道!这样——”
“对柔弱女子吗?”
金发男人愉快的笑了。“呀,你真是个有意思的人呢。”
“你的日语怎么这样流利?”
“因为我以前在日本大学读书。你从东京来吗?”
“是啊。”
奈奈子说着点了点头。“但是——”
“奈奈子姐。”
从店里出来喊话的正是留美子。
汉斯也一起出来了。
“太好了,你在这里啊。你不见了我姐姐很担心呢。这个人是谁?”
留美子说着看向那个金发男人。
“我不认识。”
“那,我先走一步了。”
那个男子用日语说到,然后快速走了。留美子吓了一跳。
“——太惊人了,奈奈子姐,你打算和这个人去哪?”
“你说去哪?”
“去哪的话,去谈恋爱咯。”
“别瞎说!”
奈奈子说到。“只是被压倒在这而已.”
留美子瞪圆了眼睛。
那个男子走出几步又转身疾步走了回来。
“啊,你还有什么要说的吗?”
奈奈子看起来很强硬。
毕竟自己方有三个人呢。
“我叫皮特。你呢?”
“我?我叫奈奈子。”
“这样啊。”
然后,就这样,男子又离开了。
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 楼主| 发表于 2011-9-17 11:33:58 | 显示全部楼层
「あれ、何?」
と、ルミ子がキョトンとして見送っている。
「さあ」
と、奈々子は首をかしげた。
しかし―本当に今の男、ペーターとかいったが、あの空港の、かっぱらいとは別人だろうか?
奈々子には、よく分らなかった。
「-あら、いたのね」
と、美貴が店から出て来た。「良かったわ!」
「ご心配かけて」
「いいえ。何でもなかったのなら、いいんだけど…」
「大したことないんです」
と、奈々子は言った。「何だか、ペーターとかいう男に押し倒されて」
「え?」
「それと、ピストルで撃たれそうになったんです。それだけ」
自分で言ってから、奈々子は結構大変なことだったのかもしれないわ、と思ったのだった。
ともあれ、フランクフルトの夜は、何とか死人も出ずに終わり―だた、ホテルへ引き上げてから、みんなは気付いたのだった。
あのディスコに忘れ物をしてきたことに。
―森田が一人で、店に残っていたのである・・・。

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译文:
“啊?什么?”
留美子愣愣的目送着皮特消失的身影。
“额。”
奈奈子作思想状。
但是——这个叫皮特的男人真的不是那天在机场抢包的男人吧。
奈奈子也不知道。
“哎呀,在这里呢。”
美贵从店里出来了。“太好了。”
“让你担心了。”
“没什么。没发生什么大事就好了。”
“没什么大不了的。”
奈奈子说。“也就是被一个叫皮特的男人压倒在地了。”
“诶?”
“还有,被手枪差点挂掉。就是这些。”
自己说完,奈奈子也觉得事情好像足够大了。
不管怎么说,在法兰克福的这天夜晚,好歹以没出人命而结束,返回旅馆的时候才发现在迪厅里还忘了个人。
——那个叫森田的人还留着哪里。。。

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 楼主| 发表于 2011-9-18 14:49:45 | 显示全部楼层
本帖最后由 呼唤十字星 于 2011-9-18 14:50 编辑

17.突然のラブシーン
「天高く、馬肥ゆる秋」
なんて、奈々子は呟いた。
特に理由はない。
本当は、「芸術の都、ミュンヘン」と言おうとしたのである。それが、「芸術の秋」になり、「天高く―」「食欲の秋」の方へと入ってし合ったのだった。
しかし、ミュンヘンはともかく、美しい街だった。
フランクフルトが、大都会らしく雑然としていたのに比べると、こっちはぐっと静かで、落ち着いている。
もちろん、観光客は多い。しかし、石造りの古びた街並の方が、騒がしい観光客に勝っているのだ。
―さて、奈々子たちは、<ホテル・フィアーヤーレスツァイテン>に入って、一息ついていた。
長い名前であるが、日本語なら、結構なじみがある言葉―<四季>という意味なのである。
「で、K札の方では何て?」
昼食を、ホテルのレストランで取りながら、奈々子は訊いた。
「それが妙なの」
と、美貴は言った。
「私がハンスに電話してもらったのよ」
と、ルミ子は言った。
「でたらめなんじゃないのか」
と、森田が変らずに憎まれ口をきく。
「どうして私が嘘をつくのよ」
「そりゃ知らないけどな。日本語ペラペラのドイツ人に、いきなり押し倒されて、ピストルで狙われたなんて、誰も信じるもんか」
「ディスコに置き去りにされて、怒ってんのね」
と、奈々子は言い返した。「心細いて泣いてたんでしょ」
「何だと!」
「二人とも、やめて」
と、美貴が言った。「ルミ子、話を続けて」

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17、突发奇来的恋爱场面
“秋高马肥。”奈奈子嘟囔着。
没什么特别的理由。
确实,大家都说“慕尼黑是艺术之都。”现在到了“艺术之秋”。“天高”“食欲之秋”的季节来临了。
但是,不管怎样,慕尼黑的街道真是美极了。
和法兰克福那样的大都市的嘈杂相比,这里更加安逸宁静。
当然,观光游客也很多。但是,石砌的陈旧的房屋整齐的排列着,要比纷纷的游客人数更胜一筹。
——现在,奈奈子他们进到了《旅馆。。。》里歇脚。
旅店有很长的名字,如果用日语来说有很好的诠释,就是四季的意思。
“然后,条子那边怎么说?”
在旅馆的餐厅,奈奈子一边吃着午饭一边问到。
“这个事情很奇怪。”
美贵回答。
“我让汉斯打电话了。”
留美子说。
“胡说!”
森田依旧操着让人讨厌的口吻说到。
“为什么我要说谎?”
“虽然这个我不知道。但是,被一个操着流利日语的德国人突然压倒,还被手枪枪袭,这个谁能信啊?”
“你还在被丢在迪厅那事恼火吧。”
奈奈子反唇相讥。“孤独寂寞的哭了吧?”
“你说什么!”
“俩个人都停下!”
美贵说。“留美子,继续说下去。”
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 楼主| 发表于 2011-9-20 16:51:40 | 显示全部楼层
本帖最后由 呼唤十字星 于 2011-9-20 16:55 编辑

「うん。-ちゃんとK札には届けたし、向うも、その時は、いろいろ調べてくれたのよ。ところが、今朝電話してみたら、『あれはもう処理剤だ』って一言でチョン」
「処理剤?」
「そう。妙な話よね」
と、ルミ子は首を振った。
ハンスが何か言った。ルミ子は、肯きながら、
「ハンスの言うには、観光客相手の強盗か何かだと思って、本気で調べていないんじゃないかって」
「ま、いいですけどね」
と、奈々子は、肩をすくめた。「日本じゃ、爆弾で店ごと吹っ飛ばされそうになるし、刺殺されそうになるし、ドイツじゃ撃たれそうになるし…。どうせ私は長生きできないんだわ」
「そうだな」
と、森田は言った。「せいぜい生きても九十年だな」
奈々子はつかみかかろうとして、ルミ子に止められたのだった・・・。

午後から、一行は町へ出た。
「昼間はドイツ博物館を回ったの。で、夕食を取って、夜は二人でオペラを見たのよ」
「オペラ…」
奈々子一瞬考えた。-美貴と三枝の足跡をたどる旅をしているわけだが、オペラを見ていて眠らずにすむだろうか?
「-いいお天気」
と、ルミ子は言った。「じゃ、ともかく、ドイツ博物館へ行きましょうよ」
「ドイツって、一つしかないんですか、博物館?」
と、奈々子は訊いた。
「いいえ。どうして?」
「だって、他にもあるなら、ドイツの博物館はみんな<ドイツ博物館>じゃないかと思って」
奈々子なりに、筋の通った意見だったのである…。
ホテルを後に歩きかけると、後ろから、呼ぶ声がした。
「-あら、奈々子さん、お電話ですって」
と、美貴が言った。
「私に」
「浅田さんて言ったもの」

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译文:
“恩,完全的报告到K札那里,K札那边这时也在做各种调查。然而,今天早上打电话过去,就说一句‘那已经是处理剂了。’”
“处理剂?”
“是啊,奇怪的话。”
留美子摇着头说到。
汉斯说了什么,留美子一边点头一边又说:“他们对汉斯说,他们会认真的调查那些对游客们下手的强盗想干什么。”
“算了,这样不错嘛。”
奈奈子耸了耸肩。“在日本,咖啡店被爆弾炸上了天,我又差点被刺死,在德国还遭遇枪击。反正我是活不长了。”
“是啊。”
森田说到。“充其量能活九十年、”
奈奈子要过去揪起他,留美子忙劝住了。

过午,一行人去了街上。
“白天去博物馆转了一圈,然后吃晚饭,晚上俩个人去看歌剧哦。”
“歌剧。。。”
奈奈子一瞬间思考到。——虽然寻找美贵和三枝的曾经足迹是应该的,但不能不睡觉的跑去看歌剧吧。
“好天气啊。”
留美子说。“那么,总之先去博物馆吧。”
“德国就一个博物馆?”
奈奈子问到。
“不是。为什么这么说?”
“因为如果有其他博物馆的话,德国的博物馆就不是大家说的《德国博物馆》了嘛。”
奈奈子自己觉得这个意见很合理。。。
正走在旅馆后面,后面突然有人喊。
“——奈奈子,有电话哦。”
是美贵喊的。
“我的电话?”
“说是找浅田。”
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 楼主| 发表于 2011-9-21 13:36:49 | 显示全部楼层
「でもー誰だろ」
奈々子はホテルのロビーへ入って、フロントの電話に出た。
「ええと―ハロー、もしもし。グーテンターク」
向うから笑声が聞こえて来た。
「いや。元気そうだね」
「志村さんですね」
と、奈々子はホッとした。
「どうかね、そっちは」
「ま、私以外の人は無事です」
「頑張ってくれ。-今、美貴は傍に?」
「いいえ。でも近くですよ。呼びましょうか?」
「いや、いいんだ」
と、志村はやや重苦しい声になった。「実は、K札の人間が来てね」
「もう伝わったんですか」
「何か?」
「あ、いえ。-何の用事で?」
「うん。三枝君のことだ。どうも、彼が密輸に係っていたのは事実だったらしい」
「じゃ、そのせいで殺されたと?」
「こっちでも、受け入れ側を捜査しているということでね。何か知らないか、と刑事がやって来たんだ」
「じゃますます絶望的ですね」
と、奈々子は祈るように、「私のお葬式は出して下さいね」
「心配するな。君の家族は?」
真面目に訊かれて、ますます奈々子は、暗い気分になってしまったのだった…。

「-飛行機だ」
と、奈々子は目をパチクリさせた。
―ドイツ博物館へとやって来た一行は、まず入り口の前庭に当る場所にでんと置かれた本物の飛行機に目を丸くしてしまったのだった。
いや、美貴は前に来て知っているわけだが、ルミ子もここは初めてで、
「へえ!どうやってここに降りたんだろう?」
なんて、奈々子の考えてるのと同じことを言い出した。
もちろん、着陸できるわけはない。ここへ運んで来たのだ。
しかし、本物の輸送機が置いてあるというのは凄い―なんて思っていたら、それどころじゃなかった。

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译文:
“但是,是谁打的呢?”
奈奈子进入旅馆大堂,接起服务台的电话。
“额,哈喽,喂喂。”
能听到电话那头的笑声。
“呀,好像还不错啊。”
“志村先生啊。”
奈奈子放下心来。
“那边怎么样?”
“啊。除了我以外都挺好。”
“你要加油啊。——现在美贵在你旁边吗?”
“没,不过离得不远。叫她吗?”
“不用了。”
志村语气微微有些沉重。“实际上,K札已经来人了。”
“已经传到那边了?”
“什么?”
“啊,没什么。——他们什么事?”
“嗯,三枝的事。他与走私有关的事好像已经是事实了。”
“那,因为这个被杀了吗?”
“这边也在接手调查,有什么不知道的刑警就会过来。”
“真是越来越绝望了。”
奈奈子祈祷似的说:“我的葬礼请您费心了。”
“别担心,你的家人呢?”
毫不掩饰的被问这句话,奈奈子真是越来越感到恐怖的气氛了。

“是飞机!”
奈奈子眨着眼睛说。
——去德国博物馆的一行人首先在入口的前厅处停放的实物飞机前瞪大了眼睛。
不对,美贵之前来过,应该知道,但留美子第一次来,
“嗨,怎么降落在这里的?”
和奈奈子考虑相同的问题,并问了出来。
当然,不可能是着陆了。是运到这里来的。
但是,真实的运输机放在那真是惊人啊。——更别说去想了。
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 楼主| 发表于 2011-9-22 12:41:11 | 显示全部楼层
奈々子は、<ドイツ博物館>なんていうから、日本でいうと<郷土館>みたいなものかと思っていたのだが、とんでもない話で、何しろ中の広いこと…
飛行機、船、列車、自動車から―およそ産業全般にわたって、「何でも」置いてあるのだ。
しかも、どれも本物。-船や飛行機も、全部、実物が並んでいる。
奈々子は、すっかり圧倒されてしまった。
ルミ子も大喜びで、ハンスと写真をとり合ったりしている。
「-これ全部見て回ったんですか」
と、奈々子は、美貴に訊いた。
「いいえ。ともかくここ、全部見て回ったら一日じゃ終わらないくらい。あの人、車が好きだから、自動車の所を、長く見てたわ」
―奈々子は、船の陳列を見てありていた。
第二次大戦の時、ドイツ軍が連合国を震え上らせた潜水艦、「Uボード」も、本物が置いてある。船腹を開いて、中が見えるようになっている。
「狭いんだ」
と、乗組員のベッドとか、部屋を見て、奈々子は首を振った。「こんな所で、よく何か月も暮せたなあ」
「全くだね」と、声がした。
振り向いた奈々子はびっくりした。-フランクフルトにいた、ペーターという男ではないか!
今日は、背広にネクタイというスタイルである。
「あんた―」
「しっ」
と、ペーターは、奈々子の腕を取って、「ほかの人たちはあっちにいる。-来てくれ」
「でも…」
奈々子は、細い通路を通って、静かな場所へ出ると、「あなた、何者?」
と、訊いた。
「僕は、日本流にいうと、麻薬捜査官だ」
「麻薬」
ペーターは肯いた。
「君らがミュンヘンに発ったと知ったんで、追いかけて来たんだよ」
「私は悪いことなんかしてないわよ」

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译文:
奈奈子认为所谓《德意志博物馆》虽然和日本的《乡土馆》很像,但怎么说也毕竟比较宽敞些。
飞机,船,列车,机动车——大概所有产业都全盘拥有了,所有的都在这里。
但是,无论哪个都是实物。——船啊飞机啊,这些全部都是实物排列着。
奈奈子完全被震惊了。
留美子非常欢喜的和汉斯拍着照片什么的。
“——这些全都看完吗?”
奈奈子问美贵。
“不,暂且就是这里一天的时间也参观不完啊。那个人喜欢车,在机动车的前面看了好久。”
——奈奈子走到陈列船得地方。
就连第二次世界大战时,德军威震连合国的潜水艇“U"舰艇也陈列其中。船身开着,可以看见里面。
“太狭小了。”
看着船员的床和房间,奈奈子摇头说到,“在这样的地方如何度日啊?”
“真是的。”
一个声音响起。
转头的奈奈子吓了一跳。——这不是在法兰克福遇到那个叫皮特的男人嘛。
今天他穿着西服打着领带。
“你——”
“嘘!”
皮特说着抓过奈奈子的腕子,“其他人也在这呢,跟我来。”
“但是。。。”
奈奈子通过一条狭窄的小路,来到一处安静的地方。“你到底是谁?”奈奈子问到。
“用日本的说法,我是麻药搜查官。”
“麻药?”
皮特点头。
“得知你们出发去了慕尼黑,我就追了过来。”
“我没做什么恶事啊。”
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 楼主| 发表于 2011-9-24 12:20:39 | 显示全部楼层
「分ってる」
と、ペーターは言った。「君に嘘をついて悪かった。君と、フランクフルトの空港でぶつかったのは、確かに僕だ」
「やっぱり!」
と、奈々子はホッとして、「私の記憶力も、捨てたもんじゃないわね」
「全くだ。君らの旅のグループのことも、調べたよ」
「何が分ったの?」
「君かユニークな女性だってことがね」
と、ペーターは微笑んだ。
「そんなことより、あの時、あなたがぶつかった年寄りは誰なの?」
「年寄りなんかじゃない。あの男はせいぜい四十歳ってところだろう」
「やっぱりね。歩き方が若かった」
「あいつは、日本からマークされている人間なんだ。しかし、『やっぱり』というのは?」
「あのね―」
と、言いかけて、「でも、あんたが信用できるって証拠はどこにあるの?」
「疑うのかい?」
「そりゃ、知らない人ですのね」
「うむ。-困ったな」
「味方であることを立証せよ」
と、奈々子は言ってやった。
「よし」
と、肯いた。と思うと…。
ペーターは、奈々子を抱きしめて、熱烈なキスをしたのだった…。

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译文:
“明白了。”
皮特说。“对你说谎实在是不好意思。和你在法拉克福机场碰到的人的确是我。”
“果然!”
奈奈子放心了。“我的记忆力还不至于那么糟。”
“确实。我调查过你们这个旅游团。”
“知道了什么?”
“你是个独特的女性。”
皮特微笑着说。
“比起这种事,那时和你碰到的那个老者是谁?”
“不是老者。那个男人顶多也就四十岁吧。”
“果然啊。走路的样子很年轻。”
“那个家伙我从日本开始就跟踪他了。只是,你说果然是什么意思?”
“那个——”
奈奈子只说了个头,“但是,能信任你的证据在哪呢?”
“怀疑我吗?”
“我又不认识你。”
“嗯,麻烦了。”
“让你同伴作证吧。”
奈奈子说。
“好。”
皮特点着头,突然抱紧奈奈子,热烈的亲了下去。。。。
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 楼主| 发表于 2011-9-25 12:39:34 | 显示全部楼层
本帖最后由 呼唤十字星 于 2011-9-25 12:41 编辑

18、金髪の彼氏
「じゃ、ディスコの前で撃たれたのは、私じゃなくて、あんただったのね」
と、奈々子は言った。「良かった!何で悪いこともしてない私が狙われるのか、って悩んでたのよ」
「いや、すまなかった」
と、ペーターが、みごとな日本語で言う。「あの店で、僕は情報屋と会うことになっていたんだ」
「へえ」
「その男はやって来なかった」
「私が邪魔したから?」
「そうじゃない」
と、ペーターは首をを振って、「翌朝、死体になって見付かった」
「あら」
―奈々子は、私も、いつかこんな風に話の種になって終るのかしら、と考えた。
「ありゃ変わった女だった。殺しても死にそうもなかったけど、やっぱり死んだところを見ると、人間だったんだな」
とか…・。
ところで―前章の終わりで、ペーターと熱いキスを交わしていた奈々子だが、今はこんなに冷静に話をしている。
あのキスの結果、どうなったというと…。まあ、ペーターの頬にまだ赤く手のあとが残っていることから、察しがつきそうである。
全く、ドイツ人ってのはむちゃくちゃだ!
いくら味方だって証明する方法がないからって、キスすりゃいいってもんでもあるまいが。
「-まだ痛い」
と、ペーターが頬をさわって息をついた。
「自業自得ってもんよ」
と、奈々子は言ってやったが、多少は力を入れすぎたかな、という気もあって、「そんなに痛い?」
「愛情の表現だと思えば、我慢できるよ」
ペーターの言葉に、奈々子は笑い出してしまった。

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18.金发男友
“那,在迪厅前被袭击的不是我是你啊。”
奈奈子说。“太好了,我正在烦恼为什么这种讨厌的事情落在我身上呢。”
“呀,实在是对不起了。”
皮特用流利的日语说到。“我和我的情报员在那个店里会面。”
“诶?”
“那个男人没有来。”
“因为我的原因吗?”
“不是的。”
皮特摇头说。“第二天早晨,他的尸体被发现了。”
“啊。”
——奈奈子考虑着自己什么时候也用这种话风结尾了。
“真是个奇怪的女人。即使杀也杀不死,但她死了就还是个人类。”是这样吧。。。。
可是,——前章结束的时候,虽然奈奈子和皮特互相热吻,但现在却冷静下来说话了。
那个吻的后果,怎么说呢。啊,现在皮特的嘴巴上还留着奈奈子的手印呢,从这点上应该体会吧。
真是的,德国人都这么荒唐吗?
不管怎么说,即使是同伴,但还没有证明的方法就接吻也是不行的吧。
“还在疼啊。”
皮特摸着脸叹息着。
“你这是自作自受。”
奈奈子虽然这么说,但也怕自己用力太大,“这么疼嘛?”
“如果认为这是爱的表现的话,我能挺住。”
皮特的话把奈奈子逗笑了。
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 楼主| 发表于 2011-9-26 17:42:14 | 显示全部楼层
このカラッとしたところが、奈々子らしさなのである。なかなか、ロマンチックなムードにゃなりそうにない。
まだ二人はドイツ博物館の中にいた。なにしろ、中は迷子になりそうなほど広い。
「-すごい博物館ねえ」
と、奈々子はペーターと一緒に歩きながら言った。
「ドイツ人ってのは、いざものをそろえるとか、集めるってことにかけては、徹底してるんだ。気ちゃんと分類して、整理して、何から何まで集めなきゃ気がすまない」
「らしいわね」
と、奈々子は肯いた。「圧倒される」
本物の蒸気機関車を見上げて歩きながら、奈々子は、
「私たちのこと、調べたって―。じゃ、この旅の目的もわかってるの?」
「行方不明になってる、三枝って男を捜しに来たんだろ?」
「そう。あんたも三枝さんに興味あるの」
「うん」
と、ペーターは肯いた。「こっちで消えたのは、やっぱり密輸に係りあってたからだろう」
「美貴さん、可哀そうに」
と、奈々子は首を振った。「そういえば。どこにいるのかなあ。私、美貴さんのボディがードなんだから、そばにいなきゃいけないのよ。それをあんたが、キスなんかするから」
「いや、失礼」
と、ペーターは笑った。「僕としては、君のことを守らなきゃいけないと思ってるんだよ」
「私?」
「ディスコの前で、僕と話しているのを見られてるだろ。僕の同類と思われたかもしれない」
「失礼ね。あんた男で、私は女よ、こう見えたってね」
「そう思わなきゃ、キスなんかしない」
それも理屈だ、と奈々子は思った。
ともかく、日本にいたって、爆弾で殺されかけたりしているので、奈々子、少々のことでは怖がったりしないのである。
これを正しくは「やけ」になっている、というのかもしれない。
「-あ、ルミ子さんの声だ」
キャアキャア笑っている、明るい声が響いて来た。

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这种爽朗正是奈奈子的性格。实在没有罗曼蒂克的气氛。
俩个人还在博物馆中。不管怎么说,这个博物馆宽敞到可以使人迷路的程度。
“——好大的博物馆啊。”
奈奈子和皮特一边走着一边惊叹。
“德国人始终贯彻备齐需要的物品,收集起来。整齐的分类,整理。不收集的有头有尾就感到别扭。”
“好像是啊。”
奈奈子点头说到。“被雷到了。”
一边仰头观看实体的蒸汽机动车,奈奈子一边说:
“你说调查过我们的事情,那么你也知道我们此行的目的了?”
“来找行踪不明的叫三枝的男人吧。”
“是啊。你也对三枝有兴趣?”
“恩。”
皮特说。“在这消失了,果然是和走私有关联吧。”
“美贵小姐真可怜啊。”
奈奈子摇头叹息。“这么说来,他在哪呢。我和美贵身边没有保镖可不行哦。这是因为你亲了我所要负担的。”
“呀,失礼了。”
皮特笑到。“我也觉得必须保护你呢。”
“我?”
“迪厅前,你和我说话被人看见了吧。也许会被认为你是我的同类哦。”
“对不起。你是男人,我是女人。,这显而易见吧。”
“这么想就不会接吻了。”
真是歪理,奈奈子想。
总之,在日本,被爆弾袭击,奈奈子也没有一点害怕。
这也许正所谓破罐子破摔吧。
“啊,留美子的声音。”
明朗的笑声传来。
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 楼主| 发表于 2011-9-27 15:35:21 | 显示全部楼层
本帖最后由 呼唤十字星 于 2011-9-27 15:37 编辑

じゃ、僕はここで」
 と、ペーターが言った。
「これからどうするの?」
「また会うことになるだろうね」
 そう言ってニヤッと笑うと、ペーターは足早に、姿を消してしまった。
「――フン、きざな奴《やつ》」
 と、奈々子は肩をすくめたが、まあそう悪い気もしなかった。
 あのキスも、突然のことでもあり、道を歩いていて、ちょっと人とぶつかったようなもんだ(大分違うかな)。少なくとも、胸のときめく暇もなかったけど……。そう悪い奴でもなさそうじゃないの。
「――あ、いたいた」
 と、ルミ子が奈々子を見付けて、「捜したのよ!」
「ごめんなさい」
 と、奈々子は頭をかいて、「ちょっと船の中で昼寝してたもんだから……」
 このジョークが、割合、まともに受け取られるのを見て、奈々子は少し反省した。――私って、そんなに変ったことをやる人間と見られてるんだろうか……。
 奈々子たちは、自動車の集めてある一画へやって来た。
「わあ、クラシックカー!」
 と、ルミ子が飛び上ってハンスの手を引張ると、
「ねえ! ここで写真とって!」
 と、騒いでいる。
「――いいわねえ、若くって」
 と、美貴が言った。
「美貴さんだって、若いじゃないですか」
「だけど、十代の子にはかなわないわよ」
「そんなこと言って! 若くない、ってのは、ああいうのを言うんです」
 奈々子は、すっかりへばって、ベンチにのびている森田の方を指さした。
「あの人だって、若いでしょ、まだ」
「きっと、ふだんの栄養状態が悪いんでしょう」
 と、奈々子は言った。「――三枝さん、ここに長くいたんですね?」
「そう。あの人、車が好きだから。――もう、ポルシェとか、その辺の車、いつまでも飽《あ》きずに見てて。私が呆《あき》れて先に行っちゃっても、三十分も来なかったわ」
 と、美貴は微《ほほ》笑《え》んだ。
 三十分も。――ということは、ここで、三枝は一人になったわけだ。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
译文:
“那个,我在这里的话。、。。”
皮特说。
“那怎么办?”
“还会再见吧。”
皮特笑着说,然后身影快速消失了。
“哼,装腔作势的家伙。”
虽然奈奈子耸了耸肩,但是一点也不讨厌。
那个吻来得太突然,就好像在路上走着和人碰了一下似的(根本不一样。)至少,还没有心情激动的时间。。。视乎他也不是个坏家伙。
“啊,在呢,在呢。”
留美子找到奈奈子了,“找你半天了,”
“对不起。”
奈奈子挠挠头,“因为在船里小睡了一会。。。。”
这个笑话看起来比较能让人信以为真,奈奈子稍稍反省到。——我大概看起来是变成了这样的人了吧。
奈奈子他们来到了机动车的收集处。
“哇,古典的吗?”
留美子跳着,拉着汉斯的手,吵嚷着:
“哎,在这拍一张。”
“——年轻真好啊。”
美贵说到。
“美贵小姐不也很年轻嘛。”
“只是没有这十来岁的小孩子有活力了。”
“怎么这么说,要说不年轻了,是说那样的。”
奈奈子指着因嫉妒疲劳而坐在板凳上的森田。
“那个人还年轻吧。”
“肯定是平时营养状态不良吧。”
奈奈子说到。“——三枝先生在这呆了很长时间?”
“是啊,那个人喜欢汽车。——像保时捷那样的车,什么时候都不会看腻。我惊呆了,先走一步,他三十分钟都没过来。”
美贵微笑着说。
三十分钟。——也就是说,三枝一个人在这里。
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 楼主| 发表于 2011-9-28 11:08:46 | 显示全部楼层
大体、ハネムーンに来て、夫と妻が長いこと別々になる、ということは少ないだろう。
「他に、ご主人が一人でいたってこと、ありました? フランクフルトで、夜、ちょっと出かけてらしたんですよね」
「ええ。その時以外は……。そうねえ。あんまりなかったと思うけど」
 と、美貴は言った。
「ここで三十分ほど一人でおられた時はどうでした?」
「どうって?」
「誰かとひょっこり会ったとか、そんなことなかったでしょうか」
「さあ……。何も言ってなかったけど」
 と、美貴は首をかしげた。
 まあ、ハネムーンの最中でなくても、少しボーッとしたところのある美貴のことだ。少しぐらい夫の様子がおかしくても気が付くまい。
 ――その後、もう少し博物館の中を見て回り、一行は引き上げることになった。
 今度は、忘れずに森田もくっついて来ている。
「絵ハガキ、買って行こう」
 外へ出た所で、大きな売店があり、色々売っている。ルミ子がハンスを引張って、中へ入って行った。
「――そうだわ」
 と、美貴が言った。「思い出した」
「え?」
「あの時、帰りに絵ハガキを買おうって言ってたの、あの人。でも、出て来ると、さっさと行っちゃうんで、私、訊いたのよ。買わなくていいの、って」
「ご主人は何て?」
「くたびれたから、早く帰ろうって。絵ハガキなんか、どこででも買えるよ、って言って……。何だか、ちょっと苛《いら》々《いら》してるみたいだったわ」
 すると――やはり三枝は、博物館の中で誰かに会ったのではないか。それとも、誰かを見かけて、会いたくないので、急いで帰ろうとした……。
 フランクフルトの夜の外出、そしてここでの三十分。
 その二つには意味がありそうだわ、と奈々子は思った。
 
 拍手の音で、奈々子はハッと目が覚めた。
 え? もう終っちゃったのかしら?
 パチパチ、と拍手をして……。
「休《きゆう》憩《けい》だわ」

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译文:
大概,来度蜜月丈夫和妻子单独分开的时间很少吧。
“还有你丈夫一个人的时候吗?在法兰克福的晚上,好像也出去过一会吧。”
“嗯,那个时间以外。。。是了,我想应该没有太过火的了。”
美贵说到。
“在这一个人呆了三十分钟这么长时间干什么了?”
“什么意思?”
“突然遇到谁了,那种事不会发生吗?”
“啊,那他什么也没说。”
美贵想了想说到。
算了,即使不在蜜月中,美贵也稍微有点不清醒。一点也没注意到丈夫的举动比较奇怪吧。
——那以后,又在博物馆里参观了一会,一行人就回去了。
这次没有忘了森田,也跟着一起回来了。
“去买明信片吧。”
出门外面有个大商店,卖着各种各样的东西。留美子拉着汉斯进去了。
“这样啊,”
美贵说,“我想起来了。”
“诶?”
“那个时候,那个人说要回去时买明信片。但是,回来时,走的很快,我就问他,他却说不买也行。”
“你先生怎样?”
“因为很累,说要早点回去。明信片到哪里都能买到。总觉得,他好像有些不耐烦似的。”
那么,——果然三枝不是到博物馆里去与谁见面吗?或者,或者看见了不想见的人,想尽快回去。。。。
法兰克福晚上的外出,就这样在这呆了三十分钟。
奈奈子觉得这好像有俩种意思。

在鼓掌的声音中,奈奈子清醒了过来。
诶,好像已经结束了。
哗哗的鼓掌声。。。
“休息时间到了”。
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 楼主| 发表于 2011-9-29 10:38:41 | 显示全部楼层
本帖最后由 呼唤十字星 于 2011-9-29 11:07 编辑

と、ルミ子が席を立つと、「奈々子さん、ロビーに出てみる?」
「ええ、それじゃ……」
 やっぱり、眠ってしまった。
 夕食でお腹も一杯。心地良く音楽なんか流れていたら、つい眠くなるのも無理はない。
 ――ホテルから歩いて数分の、国立オペラ。
 ボックス席というやつを一つ、奈々子たちのグループで占めていた。おかげで、奈々子が居眠りしても、あまり周囲に迷惑にはならなかったのである。
 まだ拍手は続いていたが、奈々子はロビーへ出て、伸びをした。
「シュトラウスっていうから、ワルツかと思った」
 と、奈々子は呟《つぶや》いた。
 それは、ヨハン・シュトラウス。このオペラはリヒャルト・シュトラウスで、二人は別に親類でも何でもないということを、奈々子は初めて知ったのだった……。
 ロビーが、まるで宮殿のように広くて立派である。――この辺が、日本の劇場とは大分違うのね、と奈々子は思った。
 ボックスの番号を間違えないように、とよく確かめてから奈々子は、広い階段を下りて行った。
 絵や彫刻の飾られた部屋で、簡単な飲物や軽食を出している。
 奈々子は、ワインを一杯もらって、ゆっくりと周囲を見回した。
「――失礼」
 ポンと肩を叩《たた》かれて振り向くと、タキシード姿の紳士。
「何だ、あんた、また来てたの」
 ペーターである。
「ボックス席にいたね。下から見てたよ」
 奈々子は、赤くなって、
「趣味悪いわね、全く!」
 と、にらんでやった。
「いやいや」
 ペーターは笑って、「リヒャルト・シュトラウスで眠っても、そう恥ずかしくはないさ。みんな一緒?」
「ええ。何人起きてたかは知らないけどね」
「今夜は日本人が少ないね。まあ、ツアーで見に来るようなプログラムじゃないんだろうけど」
「一人なの?」
「君と二人」
「今だけよ」
 と、奈々子は言ってやった。
「何か食べる?」
 お腹一杯、と言おうとして――おごってくれるのを断るのも、もったいない、と思い直すところが、我ながら情ない。
「じゃ――何があるの?」
「サンドイッチぐらいかな」
「いただくわ」
 と、奈々子は言った。

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译文:
留美子说着从座位上站了起来,“奈奈子姐,去大厅看看吗?”
“恩,那就。。。”
果然是睡着了啊。
晚饭吃的很饱。如果有令人心醉的音乐播放的话,什么时候都能睡着也不是不可能的。
——从旅馆步行约数分钟就到了国立歌剧院。
奈奈子他们占据了一个包厢,托包厢的福,即使奈奈子睡着了,也不会给周围带来麻烦。
掌声还在继续,但是奈奈子已经出了大厅,伸了个懒腰。
“这是来自斯特劳斯的华尔兹舞曲。”
奈奈子嘟囔着。
这是指约翰斯特劳斯。这台歌剧讲的是(?)斯特劳斯,俩个人没有任何亲戚关系,奈奈子第一次知道。
大厅简直就像个宫殿般宽敞气派。——奈奈子觉得这里和日本的剧场一点也不一样。
为了使包厢的号码不至于弄错,奈奈子查清后才从宽广的楼梯上走下去。
在布满画和雕塑装饰的房间里,正出售着简单的饮品和便饭。
奈奈子要了一杯葡萄酒,向四周仔细的瞧了一遍。
“——对不起。”
肩膀上被人啪的拍了一下,奈奈子转身一看,是一位身着燕尾服的绅士。
“什么,你也来了?”
是皮特。
“你在包厢里,我从下面看到的。”
奈奈子脸红了。
“真是低劣的兴趣。”
说着瞪了皮特一眼。
“不是不是,”
皮特笑到,“虽然因为(?)斯特劳斯而睡着了,但也不用害羞。大家都在一起?”
“嗯,什么人起来了也不知道。”
“今天晚上日本人很少。算了,都是像短途来看节目的。”
“一个人吗?”
“和你俩个人。”
“只是现在。”
奈奈子说到。
”吃点什么吗?“
想说吃饱了——但是拒绝请客的话太浪费了,虽然连自己都觉得这样很无情。
“那——有什么呢?”
“有些三明治。”
“那我吃了。”
奈奈子说到。
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 楼主| 发表于 2011-9-30 09:53:33 | 显示全部楼层
19 消えた奈々子

 で、まあ――当然予想されたことではあるのだが、次の幕でも、奈々子は十分としない内にウトウトし始めたのだった。
 手にしていたバッグがストンと落ちて、ハッと目を覚ますと――オーケストラがワーッと鳴り出して、奈々子は飛び上るほどびっくりしてしまった。
 その後は、眠ることもなく、曲も、じっと耳を傾けていればなかなか楽しいもので、
「オペラって、結構面白いじゃん」
 などと考えたりしていた……。
 幕が下りて、また拍手、拍手……。
「あと一幕ね」
 と、美貴が言った。「奈々子さん、退屈じゃない?」
「いいえ。割といいもんですね」
 何というオペラかも知らないで、言うもんである。
「――あいつはグーグー眠って」
 森田は、休憩時間になっても、ほとんど起きることもなく、ひたすら眠りこけていた。
「人のことは言えませんけどね」
 と、奈々子は笑って言った。
「ロビーへ出るわ。奈々子さんは?」
「私も」
 またワインでもおごらせてやれ、と思っていたわけでは――多少、あった。
 もちろん、ペーターが、また来ていればの話だが。
 さっきのロビーへ来てみると、前より人が多く、中には目をみはるようなイヴニングドレスの女性もいる。
「はあ……」
 と、思わず奈々子も見とれてしまった。
 あの格《かつ》好《こう》そのものより、それが似合うということが凄《すご》い!
 中に一人、真《しん》紅《く》のドレスに、どう見てもイミテーションとは思えない、重そうな(!)ダイヤのネックレスをした美女がいて、周囲の男たちの目をひいていた。
 やはり、目立つ人は目立つのである。
 すると――その女性にワイングラスを持って来て手渡している男……。

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19.消失的奈奈子
额,算了——虽然只是奈奈子预想的事情,但接下来的一幕,奈奈子开始十分清醒了。
手里拿着得包啪啦一下掉落在了地上,突然一下子清醒了过来——管弦乐哇的下响了起来,奈奈子吓得一下跳了起来。
那之后,再无睡意,安静的听曲子也是相当惬意。
“歌剧还是挺有意思的。”
奈奈子觉得。
落下大幕,又是鼓掌,掌声。。。
“还有一幕了。”
美贵说。“奈奈子姐,厌倦了吗?”
“没有,意外的觉得不错呢。”
因为不知道怎么评论歌剧,就如此说到。
“——那家伙睡得死死的。”
到了休息时间,森田仍然没有起来,一个劲的酣睡。
“不能说别人了。”
奈奈子笑着说。
“我出大厅一下,奈奈子姐呢?”
“我也去。”
应该再要点葡萄酒,多少来点。
当然,皮特再来的话。
刚才来大厅的时看了一下,比前面的人还多。其中还有穿着晚礼服瞠目结舌的女人。
“啊、”
奈奈子不禁也看入迷了。
比起那个服装打扮,这个合适极了。
其中一人,穿着鲜红的礼服,带着怎么看不认为是仿制品的重量钻石项链的美女,吸引着周围男士的目光。
果然,显眼的人就是显眼。
接着——有位递给那位女性盛有葡萄酒的酒杯的男人。
那不是皮特嘛。
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 楼主| 发表于 2011-10-2 08:17:09 | 显示全部楼层
奈々子は頭に来た。一人だとか言っといて!
 しかし、本気で怒る気になれないのも、事実である。何といっても――奈々子と、その女性では、比較のしようもない。
 奈々子は、ペーターと目が合うときまりが悪いので、そのままボックス席へと引き返すことにした。
 ハンスとルミ子が腕を組んで、広い階段を下りて来る。
 奈々子は、ボックス席に入って、誰もいないのを見て、肩をすくめた。どうやら、あの森田も、目が覚めて外へ出ているようだ。
 美貴の席に、分厚いパンフレットが置いてあった。奈々子は、そのまま美貴の席にちょっと腰をおろすと、パンフレットをめくった。
 もちろん、日本語じゃないから、何だか分らないので、パラパラめくって写真だけ見ていると――。
 誰かがボックスへ入って来た。
 振り向くと、体の大きな、ドイツ人らしいのが二人、奈々子にペラペラと話しかけて来る。
「は? あの――あのね、私、分んないんです、ドイツ語。――ええとね、イッヒ――何だっけ?」
 焦《あせ》った奈々子は、立って行って、男たちに身ぶり手ぶりで、説明しようとした。
「ノーノー。ナイン、ナイン」
 男の一人が、いつの間にか、奈々子の後ろへ回っていた。
 奈々子の顔に、いきなり、ハンカチが押し当てられた。アッと思う間もない。
 ツーンと来る匂いが頭の天《てつ》辺《ぺん》まで貫くようで、スーッと気が遠くなる。
 抵抗するにも、腕の力が違う。身動きも取れずにいる内に、奈々子は目の前が真暗になり、完全に気を失ってしまっていた。
 
「――あら、あれ」
 と、ルミ子が足を止めた。
「どうしたんだい?」
 と、ハンスが訊《き》く。
「今、男の人たちに挟まれて行ったの――奈々子さんみたいだったけど」
「まさか。日本人の男性?」
「ううん。ドイツ人じゃないかな」
 ――お断りしておくが、この会話は、本来ドイツ語で交わされているのである。
「――人違いね、きっと」

------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
译文:
奈奈子生气了。不是说一个人来的嘛。
但是,不值得真的动怒,这是事实。不管怎么说,奈奈子和那个女人没办法相比。
奈奈子在和皮特目光交错时感到为难,所以就这样返回了包厢席。
汉斯和留美子揽腕下了宽阔的台阶。
奈奈子进到包厢里,看到谁也没在,耸了耸肩。好像那个森田也行了出外面去了。
美贵的座位上堆着厚厚的小册子。奈奈子坐在美贵的座位上,翻开了小册子。
当然,因为不是日语写的,写的是什么也不知道,所以奈奈子只是翻那些照片看看。
有人进到包厢里来了。
奈奈子一回头,俩个个大块头的德国人模样的人哇啦哇啦的和奈奈子搭话。
“啊,那个,我说,我听不明白德语。——什么、你说什么?”
着急的奈奈子站起身来,走了过去,那俩个男人指手划脚的想说明白。
“!@#¥%”
其中一个男的不知道什么时候转到了奈奈子身后。
突然用手帕捂住了奈奈子的脸。没有一点反应时间。
一股气味贯穿奈奈子的脑袋,奈奈子晕了起来。
即使想抵抗,胳膊也使不上劲了。身体转动不了的同时,奈奈子眼前也变黑了,完全晕了过去。

“啊,怎么回事?”
留美子说着停下脚步。
“怎么了?”
汉斯问。
“刚才那俩个男的挟持的好像是奈奈子。”
“难道,是日本男人吗?”
“不是,是德国男人。”
——事先声明,这段会话本来是用德语说的。
“肯定是认错人了。”
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 楼主| 发表于 2011-10-6 10:00:36 | 显示全部楼层
と、ルミ子は呟《つぶや》くと、肩をすくめた。
 ボックス席に戻《もど》ると、美貴と森田は席に戻っていた。
「奈々子さん、見た?」
 と、ルミ子は訊いた。
「いいえ。まだ戻っていないわ」
「どうせ、聞いたって分らんのだから」
 と、森田が憎まれ口を叩《たた》く。
「そう……」
 ルミ子は、肯《うなず》いて席についたが、足の先に何かが触れた。拾い上げて、
「見て。奈々子さんのバッグ」
「あら。バッグを置いて?」
「おかしいわ。今、よく似た人が男二人に挟まれて出口へ行くのを見たの」
 美貴が立ち上った。
「行ってみましょ」
 ハンスもせっつかれて、みんなで階段を駆け下りて行く。
 ルミ子は、下の入口の所に立っている女性に、日本人の女性を見なかったか、と訊《き》いた。
 返事を聞いて、美貴もルミ子も、青くなった。ハンスが、急いで外へ駆け出して行った。
 一人、わけの分らない森田が、
「どうしたんです? 迷子にでもなったんですか」
 と、訊いた。
「日本人の女性が一人、気を失って、男二人に連れられて出て行ったって。――貧血を起こしたんだって言ってたそうよ」
「どういうことだ?」
「鈍いのねえ!」
 と、ルミ子が頭に来て、「誘《ゆう》拐《かい》されたのよ! 決ってるじゃないの!」
「どうしたらいいかしら」
 と、美貴は呆《ぼう》然《ぜん》としている。
「今、ハンスが、見に行ってるわ」
 ハンスが、すぐに駆け戻って来た。
「どうだって?」
 と、森田が訊く。
「――どこにも見当らないって。K札へ届ける?」
「そうね」
「ハンスが言うには、奈々子さんのことを、分っていて誘拐したのか、それとも、ただ日本人でボックス席にいるから、お金持だと思って誘拐したのか分らない、って」
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
留美子嘟囔着,耸了耸肩。
返回包厢时,美贵和森田也刚回来。
“看见奈奈子了吗?”
留美子问到。
“没啊,还没回来呢。”
“反正即使问了也是不知道.”
森田又用让人厌恶的口气说到。
“这样啊。。。”
留美子点了点头,坐到座位上,脚尖一下子碰到了什么。捡了起来,
“看,奈奈子姐得包。”
“啊,包留下了。”
“奇怪了,刚才看到俩个男人夹着好像是奈奈子的人走了。”
美贵站了起来。
“去看看,”
汉斯也被催促着,大家一起下楼追赶而去。
留美子问下面的入口处站着的一个女人是否看到个日本女人。
听到回答,美贵和留美子脸色惨白。汉斯急忙追到外面去了。
只有一个傻兮兮的森田还在问:“怎么了,迷路了吗?”
“一个失去知觉的日本女人被俩个男人带出去了。——听说是贫血了。”
“怎么回事?”
“太迟钝了。"
留美子怒了,“奈奈子被绑架了!一定是这样了。”
“咋办啊?”
美贵呆呆发愣。
“现在汉斯去看情况了。”
汉斯很快跑了回来。
“他说什么?”
森田问。
“——哪都没见到。能报警吗?”
“是啊。”
“汉斯说奈奈子姐的事是有意绑架案件,还是因为只有个日本人在包厢里,以为是有钱人就绑架了不得而知。”
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