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发表于 2008-5-10 09:14:47
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天声人語
5 i7 f% b; H, j; i2008年05月05日(月曜日)付7 t; k: p1 u2 m1 e' z
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東京・表参道のケヤキ並木が勢いを増してきた。通り雨に洗われ、あり余る緑色をショーウインドーや水たまりに滴らせている。少し前まで頼りなげな若芽だったのにと、樹幹が宿す力に驚く。四季を回す力である▼きょうの立夏から、暦は夏に入る。街路樹ばかりか、生あるものすべてが躍る候。伸び盛りにある命は、新陳代謝を重ねて弾む。〈子の髪に少女の匂(にお)ひ夏来たる〉三村純也▼新緑まぶしい季節に置かれた「こどもの日」が60回目を迎えた。子どもの人格を重んじ、幸福を図り、母に感謝すると定められたのは1948(昭和23)年夏。第1回を祝った翌49年、世の歓呼にこたえるように270万人の産声が響いた。戦後ベビーブームの頂点だ▼昨今の出生数は100万人強、往時の4割にとどまる。人類が経験したことのないペースで高齢化する日本。生まれ来る子どもたちは、社会全体の授かりものになるだろう。もちろん、望む人が産みやすい世にするのが先である▼全国200の児童相談所には、虐待に絡んだ相談が日々寄せられている。06年度は3万7千件で、10年前の約10倍だ。近所や学校など、周りの目がそれだけ厳しくなったと思いたい。もっぱら親から子へと、縦に細く継がれてきた子育ての知恵を、地域や同世代で分かち合えないものか▼生まれより育ち、という。あるべき論だけでなく、そう願う親心がにじむ。だからこそ、保護者には責任が、子どもには可能性が生じる。育てる力と、育つ力。ここが崩れた社会に、まぶしい季節は巡り来ない。 |
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