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发表于 2008-5-22 09:17:40
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天声人語4 `6 U+ M0 L9 t2 p, j4 J
2008年05月22日(木曜日)付, S1 x- f" n" k/ b2 @# G, X' h
1 D$ M) C3 ?/ G$ v 想像するのもつらいが、中国の地震被災地では、まだ多くの人ががれきに埋まっている。いまも細く命の灯をともしているかもしれない。時間はしかし、待ってはくれない。刻一刻と過ぎて灯を吹き消していく▼現地では時間と競争して、秒針の音を聞くような思いだったろう。派遣されていた日本の国際緊急援助隊が、きのう帰国した。懸命の作業にもかかわらず、生存者を救い出すことはできなかった▼〈一寸の光陰軽んずべからず〉と中国宋代の詩の一節にある。軽んじたわけではあるまいが、中国政府からの要請は遅れた。発生から72時間で、がれきの下の生存率はぐっと落ちる。時間との「真剣勝負」では、初動の遅れを取り戻すのは難しい▼救えなかった無念は残るが、忘れがたい印象も残した。最初の現場でのこと、収容した母子の遺体に整列して黙祷(もくとう)をささげた。その姿が報じられると、中国人の心を揺さぶって、賛辞がわいた。この母子ほど敬意を払われた犠牲者はない。そんな声も伝わっている▼援助隊が戻った成田空港には、出迎える中国人留学生らの姿があった。日中の国民は、しばしば感情をぶつけ合ってきた。わだかまりを和らげたいと双方が願うとき、立ち返るべき一つの記憶に、この「黙祷」はなるかもしれない▼「禍(わざわい)がないことより大きな幸せはない」と中国の古典に言う。格言の崩れ去った惨状の地に、入れ替わりに日本の医療チームが入った。救える命を一人でも多く救ってほしい。禍の土地から芽ぶき花咲く、信頼や友情があると信じたい。 |
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