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 发表于 2008-9-28 08:01:51
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| 2008年9月28日(日)付: D+ d& _, |% G. D5 H 
 ( f( A9 c8 \5 n 脚本家の山田太一さんに「車中のバナナ」という短い随筆がある。列車に乗り合わせた気のいい中年男が、カバンからバナナを取り出し、近くの乗客に配る話だ。断る山田さんに、男は「食べなさいって」としつこい▼やがて一本を食べ終えた老人が「せっかくなごやかに話していたのに、あんたいけないよ」と責めてきた。山田さんは胸中を振り返りつつ、こう結ぶ。「貰(もら)って食べた人を非難する気はないが、忽(たちま)ち『なごやかになれる』人々がなんだか怖いのである」▼輸入が始まって1世紀。バナナは「あいさつ代わり」に差し出せる食べ物になった。60年代から、原産地を変えながら日本の食生活にとけ込み、リンゴやミカンをさしおいて「よく食べる果物」の首位にある▼その黄色い房が品薄だと報じられた。朝食をバナナだけにすると楽にやせられるという「朝バナナ」ダイエットが、本やテレビで紹介されたためだ。飛ぶ売れ行きのスーパーでは入荷が追いつかぬという▼バナナに限らず異国の果物は、豊かになるにつれ、舶来のぜいたく品から日常食に変わる。日本では間食や「あいさつ代わり」を通り過ぎ、減量の具になったらしい。やせるために先を争って食べる姿は、途上国の理解を超えよう▼メタボ体形から「ちょい太(ふと)」に脱した立場で言わせてもらえば、やせるなら「食べ過ぎず、動く」に尽きる。およそブームと呼ばれるもの、新聞のコラムが取り上げたら終わりが近いとか。果物売り場はきょうあたり、品薄どころか黄一色に染まっているかもしれない。
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