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楼主: newjps2004

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 楼主| 发表于 2008-1-23 16:50:23 | 显示全部楼层
…誰?
9 i  w0 d3 Q2 u, c! X% s! u出てみよう。. z" }3 E. C/ L( Z  ]- j
『もしもーし?』. |2 \0 R9 `6 V; Y$ Q& [! ]/ _
『ブス』) E0 F4 K. ]. D1 R$ F7 [( v
ガチャ
2 J. X4 ~2 A* W4 x" T) X' Bプープープー
/ v3 M$ R: {$ C! U7 B( u- ]切れた。
: P9 i0 n: O$ o- C* l+ y& B女の声だ。# s1 D8 M  w$ K, O2 C1 L
誰??0 _$ `/ R8 S- f" ]: P
♪プルルルル♪
1 s9 A9 g0 l# S9 m" X" o, _また非通知。
, d. b; t* S/ {. J6 {: v『もしもーし?』( P  k  K  E0 {2 Q/ q9 @
『チビ』
; d- f( h, F$ X6 a7 B. D* T3 cガチャ2 J. Q% P, A. v1 q+ z2 I. K
プープープー# k# z# C- u1 r/ C
また切られた。
5 P  R9 {. `& W* i' w" |/ Jイタズラ??
7 X  {+ E. h8 E$ e; r1 W: i今日は厄日かも。! ^# v( g& `# ~' X4 X$ o6 x
面倒になり電話の電源を切ろうとしたまさにその時…. B& ]( j( e; C( ?8 v
♪ピロリンピロリン♪8 E8 C4 ~1 ~. H3 T
今度はメールだ。- T; R5 F' }, F% l2 \$ q
嫌な予感…。+ F) i. M# L5 d2 B
受信BOXを開く。
; E1 M, m1 x' }; a/ R! ^: C8 a/ x  X《シネシネシネシネ》
0 X3 C, K8 r! N( t% K- s$ B, X( O…知らないアドレスだし
  h: _2 C2 a/ p7 W誰?何??6 W# A2 P1 O- T( p
その知らない番号にメールを返信することにした- n3 ]% h" `0 Y* l) ^4 Z
《ダレデスカ?》
) L/ N8 ~+ B9 }# y( s3 hしかし返事は来ない。6 c; ^5 z' x1 U+ G1 f* |5 T' y
その日一日はメールの相手が誰だったのかが気にかかり、授業は上の空だった。
- `& _" c8 s9 H; S* {! [もしかしたらただの間違いかも…
# p: _! f$ {0 m3 _  Y$ e% c5 oそんなふうに思い始めていた次の日、再び例の知らない番号からメールが届いた。7 Y2 c1 U! G, X6 w. ?
《ハヤクワカレロ》
1 \) a7 k- a+ \; E" A& t6 L& A4 H8 Z別れろ…
, l& v7 p/ x4 d1 d. d( R% \そんなこと言うのって
6 |3 |3 ~* H7 y0 H4 @/ S) i' _ヒロの元カノくらいじゃない??
% e6 F6 d7 A0 fでもヒロの元カノが美嘉の番号なんて知ってるわけないし…。0 h9 |% g" `- G
《ダカラダレ?》* R9 c* r; t8 `; A  P
そっけなく返事をし、PHSを握りしめる。% F( z, W8 u( d/ t1 V7 H, \
返事はすぐに来た。) V1 C0 o+ I! ]" A! a9 Y
《ヒロノモトカノ》' B% a8 U7 @+ ?: d' p
…やっぱり。
- z4 T; m- {0 e6 X《ナンデバンゴウシッテルノ?》4 N% j. E1 S6 s+ G1 |" F: I2 S/ H* i
《ヒロニアッタトキシラベタ》# ~% C- @9 F) ^# N3 a, L# A
…ヒロに会った時調べた??! G* h  ]2 n! Z8 V& P" a
ヒロ隙ありすぎだし。7 d# {  ^* i; m* a% u5 m4 V& O
その日から毎日ヒロの元カノの咲から嫌がらせのメールや電話がくるようになった。9 g- F+ W7 L9 W
元カノからの嫌がらせのメール内容は…
, s" a  V: {7 o" ]- v+ @! ~% _# c' ~《ワカレロ》
( W# ?4 R( ~" T《ブス》
0 G. I+ h9 ~$ O《シネ》
+ P5 H9 s7 ~% c" a$ G: t《キモイ》) C2 H1 Y3 J6 l! V
《キエロ》
' W: N& z; {9 C; Y: S7 _' M6 A* e) p…毎日これの繰り返し。
) i6 u. j' v- x3 _) c電話だと、ヒロとの思い出話を聞かされる。
' U& G% U$ O0 l' ~' c『ヒロと初Hの時~』$ P; B. A& i  n6 g+ r  ^0 K
だとか、
; r7 w) R  T7 c『あそこにデート行って~』
& `* s3 Y0 _. y) Q! Qだとか。3 V6 u# W. ]0 a+ [; }
切っても切ってもかかってくる。
+ c/ a7 E8 H; o1 T! @/ O& k出なかったり、電源を切ったりすれば( V+ R& M6 z8 ]$ g+ q# u) ~
出会い系サイトみたいなのに番号を載せられてイタズラ電話などが絶えない日もあった。7 i2 Q, ?: @: J1 a# `* x" G
それが毎日毎日続いたがヒロには言えずにいた。
+ I! e3 l3 F3 @- ^6 X! f何度も相談しようか迷ったけどヒロに心配かけたくないのもあったし…$ Z  b& q, j7 ?
もう元カノと関わって欲しくない気持ちもあったから。, @3 t; H1 G, J: j% {0 A
美嘉が我慢すればいつかおさまると思っていたんだ。
: b- ^2 _3 j9 h- mしかし嫌がらせが止む気配はなく、  b& o8 z1 b$ `* G, \, t  `0 D
聞きたくないヒロとの思い出話や、ブス・死ねなどの中傷…% H8 z+ H. G2 }2 d& K
自分に自信を無くし精神的に病んでしまった美嘉は、入院をすることになった
. C8 e7 K- O7 w4 @: Q胃がずきずきと痛み、繰り返し繰り返し吐く。6 u5 |) d! I# M* y/ h3 k! A
ストレスで胃がおかしくなってしまったのだ。
; F! E5 C* Z( l, z( p, O入院したことは、中学からの親友であるマナミにしか言わなかった。
3 y% g$ `$ I" R; f2 k% v1 Yヒロや学校の友達には、風邪を引いてしまってしばらく休むと嘘をついた9 o# f( F! x9 B* u2 i( f, A/ \
入院中も、ヒロの元カノからのメールや電話が途絶えることはない。
) C: v" h. K* D; \2 n+ N/ Q: @電源を切っても、電話の着信音が聞こえる気がする。
) v4 ~1 f6 K5 z$ ~! w" c元カノから聞いたヒロとの思い出話が想像となって頭の中を駆け巡っている。
  I7 A$ ^6 {) a) p1 P( N5 Y/ \# {  lそんな状況の中で胃の痛みが治るはずもなく、入院は思っていたよりも長引いた。
0 ^" \8 @4 m) J3 C( W! `5 g辛くて辛くて…1 _( {5 i7 m7 D) Z: |: F* F
どうしようもない。
% l8 e. k9 |& q* G楽になりたい。
, T& t) T( G* L" b' X親が病室から出て行くのを確認し: X! Z# v; ?8 E5 J. U; Y
近くにあった果物ナイフを手に取った。
, [4 D/ Q6 k6 q/ i- T8 W楽になりたい。
6 _, i# Q! |% R6 H' j2 n. A楽になりたいよ。2 A# h4 C3 }" l
ナイフを手首に当て、切り始めた時…
+ O- M; `$ [% K3 r$ k「…何やってんの!」
' [7 w: B" T, m% H偶然お見舞いに来マナミがベッドに駆け寄り、ナイフを強く床に投げつけた。1 d# z. s2 K7 R- o
「美嘉が死んだら悲しむ人はたくさんいるよ?あたしも美嘉が死んだら悲しくて生きてけないよ」
4 B5 A% E" _3 d1 I) I, c' wマナミは美嘉の体を抱きしめて
' ?" ?( v. _5 p( j5 d% E+ o6 g一緒に泣いてくれた。
8 s  b8 V& G$ t0 j" c4 F+ J. P3 i手首の傷は浅く
1 A+ V" Q3 x* t9 Y2 J: Iコンビニで買ってきてくれた消毒液と包帯をてくれ手当てをするマナミ。
4 w; C* h$ e; r  m「傷、これで隠しなよ。もう二度とするんじゃないよ!」) x8 l; L+ s) N$ ^7 ]
そう言って手渡してくれたのは、白いリストバンドだ。
' t  R3 w' z' e# |3 e" ]1 lマナミがいてくれて
+ w/ }8 J! g$ ?: t, L/ D: P良かった。7 V$ m) Y  o& h2 B/ j6 C
マナミがいなかったら、美嘉は今頃この世にいなかったかもしれない。
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发表于 2008-1-23 18:17:11 | 显示全部楼层

4 i; F% W# P2 r在日本很有名的
2 Y7 Y- m3 ~4 N8 H6 g* P7 |我看过电影了
2 g' U' l% R8 ^( a; Q很好看
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 楼主| 发表于 2008-1-24 13:39:29 | 显示全部楼层
大家能不能告诉我怎么上传,这样每天一点太慢了
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发表于 2008-1-25 16:55:55 | 显示全部楼层
むつかしい...
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 楼主| 发表于 2008-1-26 14:32:09 | 显示全部楼层
「こいつ俺の知り合い」
* k% y& V5 a8 w* gヒロは胸元を掴んだ男を強く睨みながら答えた。  J) A2 m5 y8 _$ [3 P1 F) W
「なんで弘樹の知り合いが美嘉ちゃんをレイプしたんだよ?」. j4 _( k2 Y: J/ e8 b
「俺にもわかんねーよ。てめぇ説明しろやコラ」
6 j* t* G0 K# W. h( z5 u胸倉を掴まれている男が怯えた表情で口を開いた( ~5 D- Q. R/ i0 a
「咲さんに頼まれた…」- M- ]& j3 |' L; F) p' a
………咲さんに2 c: K9 _. U% r& N0 s2 j% K% y
頼まれた??
8 L& ~7 W* u; _* ~6 L% M. P4 y「咲って弘樹の元カノだよな?」
7 E+ d2 u# D6 ]+ ~% @2 W; pエリさんはしかめっつらで問う。9 a4 Y: I; L" x/ r- U# {
「咲がなんだよ。てめぇ詳しく言えよ」
' y2 j" m( h+ K3 b" w9 \2 n7 `4 [ヒロの怒鳴り声再び男が口を開いた。
' ^* @8 m( h1 _( y「咲さんに“嫌いな女いるからその女レイプして写真撮ったら金やる”って言われて…」
2 @" W/ }) ]( Fこの時その言葉を理解することが出来なかった。
0 |/ q. ^& r5 f* \. n, |ヒロはその男の顔を拳で強く殴り、その男は口から血を流し倒れた。/ W" Z$ r& e  J* d3 I1 r' v9 ?
横に並んでいた三人の男が謝る。
% w$ W0 `0 i8 F+ |0 e* U「許して下さ…」; l* c2 D) u& Z* R3 `! n
「聞こえねぇ」$ n* h; l1 b9 j* p2 r/ m
ヒロはの三人とも壁に押さえ付けて順番に殴り、無理矢理土下座させて頭を踏みつける。
0 {9 }  s0 c6 X0 ]全員が謝り終えるとエリさんは四人の男を家の外に出した。
: C8 e4 v8 C/ h6 b* f& y「弘樹説明しな」* q, N- @% Y: [( g3 s& X
部屋に戻り, M! J6 S# I, l& h3 E. {
ヒロを睨むエリさん。

) [' H/ t2 q6 x0 ]6 v0 R2 j「でも…ヒロ彼女と別れたんだよね??」
& g# }" @+ [8 t' H8 D3 }0 ?) Y美嘉は苦笑いをしながらヒロの顔を覗き込んだが9 |; I0 Z' \/ Z! j: F0 J
ヒロは何も答えようとはしなかった。5 P1 b+ d# _4 O5 L
「嘘ついてたのか?」
2 M( ]) N5 [/ A: ?+ Wエリさんの表情はさらに曇る。7 t+ n, R% w% h7 i! A8 [
「俺は別れようって言ったんだ…でもあいつが嫌だって言うんだよ。」8 `) U, M4 V- x, `( N; V4 _" ]
うつむくヒロを見つめながら一つの疑問が頭に浮かんだ。6 g3 x5 F; c, u8 R
「美嘉ヒロの元カノに会ったことないよね?なんで元カノ美嘉の顔知ってるの??」
  `0 y# y$ T+ d+ W& @/ ^4 \4 {顔を上げ美嘉の目を見つめながら答えるヒロ。
( H3 S. e* G# y3 Q+ u' j% C, k「実は美嘉と付き合い初めてから一回咲と会った。っつーか家の前にいたんだ。そん時美嘉のプリクラくれたら諦めるって言われたから一枚やったんだよな…ごめん」$ T$ Z& U& c! C- c& s
「おめぇ、謝って許される事じゃねーよ」: E( T7 R" E9 J( D8 p) X
壁を蹴るエリさん。" L& N  s* \3 e! C9 i- Q5 z  r
ヒロは美嘉に頭を下げた
2 I1 n* q2 a' L- J5 c# v6 F  m「ごめんな…」
5 ^" m1 o3 F' P/ J. w9 x1 C- Hその時重大なことを思い出し、美嘉はヒロのそでをつかんだ。
7 D' |# ?0 \% {& I「写真…撮られた写真奪ってない…」
7 ?4 z. N2 [% z6 r# f美嘉のそんな姿を見て、エリさんは冷静に答えた。7 O# i( a7 c# y
「大丈夫。あいつらに聞いたら、フィルムいれてなかったって言ってたから安心して!」+ h1 W1 g: `' C. U) e
「咲だっけ?そいつとは縁切りな」7 l& V) p  B; z  }7 ]5 G
エリさんがイライラした様子で言うと、ヒロは再び頭を下げた。
( s& _' H6 v/ _* A; W& T' S「マジでごめんな。俺のせいで…」7 V' w' |5 R/ @) D
「うん…大丈夫」
9 o, I' B! c- a: m+ {その日もヒロに自転車で送ってもらい、家へ帰った。1 u* I1 j8 l4 h' ?
家へ帰ってから何回も何回もヒロからメールが届いていた。  {! l7 @8 @  |" O  a
《ミカ、ゴメンナ》0 x5 ~8 F0 T; H$ H' e
美嘉をレイプした犯人はヒロの知り合いだったなんて。
3 R* C8 o4 m. ~0 A2 ?' C4 ~しかも7 [' F; D* d+ p; o3 T0 R
元カノに頼まれて…。2 B" S5 S7 H- @, }
犯人が誰かも判明したし謝ってもらうことも出来た。3 d, `7 B7 r1 h( i8 W
だけど、スッキリしないのはなぜだろう。1 h# a# \4 {" q
写真は?
  a' Z4 ?; P4 p% iフィルムは本当に入ってなかったの?/ x. `4 Z" `" m) e! Y1 p
だってフラッシュ光ったんだよ…??
5 r5 t' p( D7 q. f3 a# B% oヒロはなんで元カノに会ったことを秘密にしてたの??
' u3 c3 F4 U- g' E美嘉がクラスの男と話するだけで怒るくせに。
7 h( ]) R+ v8 p# u: P8 ]6 U  zなんで美嘉はヒロの元カノに嫌われてるの??
% P; j. o" Z# \- n7 [ねぇ
2 n$ `2 a! q$ _4 e3 `これって本当に解決したのかな。/ U: V! I) @- I. I% k( B
本当にこのまま終わるのかな…。
  T9 |$ C# \; w- E0 xヒロの元カノが男友達に頼んで美嘉をレイプした+ f3 E2 j7 U# ]- J( |  u
何それ…
. W- U1 {; V. O# yどうして平気で人を傷つけられるの??2 {: E0 H6 x: n
治りかけていた傷が再び痛み始める。" x& i% q6 E4 [3 l
この傷はきっと…: J# e4 e5 N  y% b7 w# q9 o
一生跡が残るだろう。
' Y" t6 x, i0 ~" n% D第四章 嫉妬
/ Q# }, U3 n8 D  }1 O昨日の出来事に少し落ち込みながらも3 M' C* j5 w# T2 S$ n' Y3 X; n
学校に行かなければならない。' _0 W" O. P" t9 i& C3 s2 z% }
「美嘉おっはよ~!」
+ h6 X3 z1 t4 m- ]  \+ {左右から抱きつくアヤとユカ
! e. X7 i! r. @5 b* E+ r* K5 Z「あっ…おはよ♪♪
4 B. X; f1 X4 H笑顔を作りながら答え、席に戻ろうとした時、' r4 C3 [& u0 @" d5 ]' A
「元気か?」( t% R3 [2 c; H7 O0 }. y  U
後ろから誰かに声をかけられ振り向いた。
8 U- i- e( s5 X* V! t* f1 c3 a/ @同じクラスのタツヤだ。2 h) J. [" i, @* M
タツヤはヒロとは違い9 w7 D1 R2 G8 Y0 }1 I
ギャル男系やヤンキー系ではなく、* F% d& N0 E4 @
どちらかと言えば爽やかなスポーツマン系。
, e& z; J3 F% a( P: J挨拶を交わす程度の仲。
, b) x9 N+ R+ n1 A% Z# m* R9 v「えっ…元気だし!!」
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 楼主| 发表于 2008-1-26 14:32:30 | 显示全部楼层
ヒロと美嘉が付き合っている事は学校で知らない人はいない。
* A: V' b" V: a8 y; B: ]ヒロは学年でも目立つ存在だし、学校内でイチャイチャしていたから。
. d" \4 r' o8 A! _* B9 N, I8 {2 qヒロは見た目が怖いうえにヤキモチ焼きなのは有名だった。
) k3 N, G7 a$ }4 n8 `, eヒロに睨まれるから美嘉に話かけてくる男は少ない。
* Q  H; b0 f( n. m/ k女友達はたくさんいるけど男友達は極端に少ないかった。7 l  v5 I* a# H* n  J% a! c. M: h# B
だからタツヤに声をかけられてかなり驚きだ。  i: p; s1 J" H+ u% {8 f( d
「元気が一番だな
: W5 y- q5 L9 i2 o( x) b8 m1 P# hタツヤはニコニコ笑いながら席へと戻って行った。
8 ^/ n3 J" u! Q授業中、前の席のアヤが振り向いて小さい紙を差し出す。
) k7 v# w1 @- g2 q. `4 @6 ]2 A「何??」
7 y# K2 k) a' e
「なんかねー前から手紙回って来た誰かは不明。美嘉宛てだってぇ!」
. H9 G& F2 h2 j) X0 E. C5 F$ y  K手紙??9 H4 E$ O3 [: v6 f) E) @6 L* J
誰だろ。
7 J0 ^- \) y" r+ P先生にバレないよう
" M& |5 i5 R0 Z( N" Q机の下に隠しながら手紙を開く。6 s% b& {0 R. h3 D" f
【美嘉へ。タツヤだよ!良かったらメールとか電話ちょうだい。070517153**だから!】
* v4 C. O& A9 y. H手紙にはPHSの番号が書かれている。. ?! C" K9 J: y% K3 V- L, {
顔を上げると偶然目が合ったタツヤは舌を出して笑っていた。$ s' _2 f/ ~2 M6 b8 I1 O: O; V
バレたらヒロに怒られる。
; l- f8 t5 X  ^+ l6 R* }# vでも友達だし、いいよね?+ q' f. h( K# [8 f7 n- u! W; ^: s
本当なら断るべきだけど…
0 i  C1 W% Y; f% k4 H% @( m0 n1 H- s昨日ヒロが元カノと会ったって聞いて、連絡くらいなら…
+ S: t' E! n& }5 lって仕返しみたいな気持ちもあって
5 u0 D2 b# w; Z: xタツヤと連絡を取ることにした。7 w$ S' R4 R6 \4 u2 t
しかしそれからも変わらず
( u! P* Z7 @: h7 |6 Yヒロとはうまくいっていた。1 W6 ^3 M$ V" [- e* T
休み時間のたびに会うことはなくなったけど、
& ]" l+ J6 j( U, r. J暇ができたら遊んだりしていたし送り迎えもしてくれていた。( A6 g$ v, f0 c' ]/ W3 \/ F; S" k" b: y6 f
友達ともたくさん遊んであの事件も忘れようと努力していたある日の朝…$ d0 s5 {2 m8 j- f3 k$ O  }+ [8 ]1 [
プルルルル
8 p: F* X2 N% ?4 h4 P5 i$ Q
着信音で
# t, T- e& V( u8 Q
起こされる。
/ Z: p3 c6 y6 l5 x7 U) _ん?非通知だ。8 n7 l2 v6 y8 B, F$ U# y( B
…誰?  d6 B" o5 {$ U2 A6 ^+ @
出てみよう。  ~& v! }( U- e- k5 ]/ _4 @+ W8 C
『もしもーし?』
5 s, Y7 f7 Q* `* w" V, _- i『ブス』* b1 D/ h9 G/ C! B5 p: Q
ガチャ
, ?0 p0 \! ]# l+ Vプープープー$ D* m6 `# i& o8 Z5 }. v% Q
切れた。/ p3 V0 Z: f6 d( |% G2 c
女の声だ。
) T7 w9 `& p# G1 ?' [9 j: I. h誰??
7 s4 Y% ]2 D4 e: F8 J
プルルルル
2 v' l; }9 O/ P9 @
また非通知。
6 F5 P2 k  I7 w& y' M( a
『もしもーし?』
/ w4 `' F; y2 E1 X+ s& ^『チビ』) k" Y/ k7 \' @. Q1 R/ s& x
ガチャ% y7 M$ n3 w7 S
プープープー
$ a! K. ]' U. F/ e4 Xまた切られた。2 T3 K! a% N; Q7 ]  \0 C5 {  m4 R
イタズラ??0 n3 e  T/ d2 W
今日は厄日かも。
2 X! l4 s+ T2 z2 y9 r4 Q9 V3 B  v面倒になり電話の電源を切ろうとしたまさにその時…
. F3 O) M8 Q! S7 j0 ^7 K
ピロリンピロリン
1 {/ ?% w6 q6 z; W! }3 g2 \
今度はメールだ。

6 A/ ?( F' ^& b1 g1 [: E: [7 Z, V嫌な予感…。
& t+ l( l  l2 `8 O4 b受信BOXを開く。
; V: y: j& Q  _* U3 M《シネシネシネシネ》6 L" Y/ }: S6 w" o. N& ^
…知らないアドレスだし8 P/ |1 ?1 K' S1 x7 D/ h
誰?何??
* B" u# R. e7 n* u: sその知らない番号にメールを返信することにした9 p4 T+ {6 P. R
《ダレデスカ?》9 R2 _. W! a7 }9 ?4 X
しかし返事は来ない。/ C( _. P1 ^8 a: X
その日一日はメールの相手が誰だったのかが気にかかり、授業は上の空だった。. u' H) U/ B* ]' ?. x7 l; [+ `
もしかしたらただの間違いかも…
/ Q& j* Y9 `! r6 H3 W& \そんなふうに思い始めていた次の日、再び例の知らない番号からメールが届いた。
0 I  W1 N2 s- k) E: M《ハヤクワカレロ》
1 R' w- d  O2 y' `$ v/ x別れろ…
+ s' N& U9 L7 w3 B% ]" ~; h5 `そんなこと言うのって
2 m; N, m1 a3 c) `/ N1 yヒロの元カノくらいじゃない??
3 e) P- l/ o, p: F0 Eでもヒロの元カノが美嘉の番号なんて知ってるわけないし…。
5 m" ~* a- ?; E/ F0 H6 [8 l8 n& X《ダカラダレ?》# t1 \( {' I, E+ I4 c$ d# Y6 M
そっけなく返事をし、PHSを握りしめる。6 Z8 u, P; V' C- f) ]  @9 A; P" f
返事はすぐに来た。
, a  N; e' {# ]8 A6 D8 e《ヒロノモトカノ》
1 `: N8 L" p9 r9 a1 c  _2 b…やっぱり。
6 a7 ^1 S# r* E; `9 f* K《ナンデバンゴウシッテルノ?》
. X3 |( M- A& s2 J) R《ヒロニアッタトキシラベタ》
2 e, p* g; l1 E- }- z' y2 ^' X…ヒロに会った時調べた??
8 N; T9 |5 `% s- I, M, e: {( P  Pヒロ隙ありすぎだし。
" x2 t) E. L0 M2 c1 D" `/ z1 ^- fその日から毎日ヒロの元カノの咲から嫌がらせのメールや電話がくるようになった。
  n% }2 g7 Q7 F- D元カノからの嫌がらせのメール内容は…
! R1 k& k7 Y1 g+ x/ q. y《ワカレロ》
8 n' i4 b7 V7 ?1 Y& E《ブス》. _# s9 r7 S; @5 a& ?) ~
《シネ》! ?! f$ ~5 D+ L4 F* H
《キモイ》% A9 Q( b$ p+ l3 m% l" z9 f$ o
《キエロ》
% }% t/ l9 @5 f- B% t+ ]…毎日これの繰り返し。: Z) E4 B$ R0 M6 n7 C- v. @
電話だと、ヒロとの思い出話を聞かされる。# Y3 }' ?1 k9 P; n/ P" _2 N
『ヒロと初Hの時~』
+ g8 M! T  X2 E" u2 cだとか、
5 K$ E$ S# i; G. X3 z『あそこにデート行って~』" [* q! N7 ~( ^. }  I" n
だとか。
1 Z  M& q- p# H; t" u切っても切ってもかかってくる。) F# o* l( b# V' V
出なかったり、電源を切ったりすれば; r5 Z, E, m( z' ^
出会い系サイトみたいなのに番号を載せられてイタズラ電話などが絶えない日もあった。
4 s$ D- Y# ^1 K2 b2 v  k" N) Dそれが毎日毎日続いたがヒロには言えずにいた。; u- `8 _7 w2 a0 v0 z4 _5 R
何度も相談しようか迷ったけどヒロに心配かけたくないのもあったし…
! S7 L; Y  B/ S# \) ~もう元カノと関わって欲しくない気持ちもあったから。
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 楼主| 发表于 2008-1-26 14:32:52 | 显示全部楼层
美嘉が我慢すればいつかおさまると思っていたんだ。" k3 V1 S. f% Q2 N; {& ^9 j# X
しかし嫌がらせが止む気配はなく、- c1 Q5 E0 z& R# Q( x" v) O
聞きたくないヒロとの思い出話や、ブス・死ねなどの中傷…3 q4 Y  ]( i- {. x9 z6 |! R
自分に自信を無くし精神的に病んでしまった美嘉は、入院をすることになった6 d8 @: v# q" w# t- W1 P
胃がずきずきと痛み、繰り返し繰り返し吐く。
8 [1 s- F1 V+ f' [ストレスで胃がおかしくなってしまったのだ。, Q) m' Y6 H9 Z/ d" Z; H
入院したことは、中学からの親友であるマナミにしか言わなかった。/ k$ z8 j- F3 u! u) ~7 v( b3 v
ヒロや学校の友達には、風邪を引いてしまってしばらく休むと嘘をついた
9 p" u: W7 J" E& l1 l入院中も、ヒロの元カノからのメールや電話が途絶えることはない。
/ R( @2 a8 h4 J電源を切っても、電話の着信音が聞こえる気がする。
% h  U: Z( R0 K2 A" p2 E) Z2 _4 C元カノから聞いたヒロとの思い出話が想像となって頭の中を駆け巡っている。
/ y, A" [' A. C" |: [そんな状況の中で胃の痛みが治るはずもなく、入院は思っていたよりも長引いた。3 h" C4 W: `/ a- x) {" }* t9 G/ w
辛くて辛くて…5 ^) D1 D5 X' t8 Y' M
どうしようもない。& y" L! E  `; t- j% C* X; }
楽になりたい。
! R: t) K5 s- P. |: Q! N) E! a親が病室から出て行くのを確認し( E- p' I  ^4 h% O$ c9 I
近くにあった果物ナイフを手に取った。
; w+ y* k! G3 M3 j2 f% S5 w% p) ]楽になりたい。1 P. p6 `- K+ `( W9 ~- [% M1 {3 a, b
楽になりたいよ。
8 ]/ V, u) w( V. ^* R8 [; T5 m; S4 Dナイフを手首に当て、切り始めた時…
' e( L& `* u) A1 K+ L; t「…何やってんの!」. w; T  C' ?9 l+ j
偶然お見舞いに来マナミがベッドに駆け寄り、ナイフを強く床に投げつけた。' b/ Z1 r( J4 b7 A7 |
「美嘉が死んだら悲しむ人はたくさんいるよ?あたしも美嘉が死んだら悲しくて生きてけないよ」
: s1 P. Q6 `3 Y! @マナミは美嘉の体を抱きしめて
% p0 o& ?- O7 A, k6 h. L/ X一緒に泣いてくれた。
' t) W# Q/ N' N/ H5 O手首の傷は浅く& |2 `3 ~  Q' E
コンビニで買ってきてくれた消毒液と包帯をてくれ手当てをするマナミ。# r5 A  Z$ U% M% g2 B% ]6 @
「傷、これで隠しなよ。もう二度とするんじゃないよ!」5 L) _0 d; J% t4 O. K$ W
そう言って手渡してくれたのは、白いリストバンドだ。
0 Z$ A& \! K7 d; ?マナミがいてくれて  d* L3 G7 D, r6 K) e& f+ h
良かった。
7 J7 \4 c* C( Nマナミがいなかったら、美嘉は今頃この世にいなかったかもしれない。
. r3 ]9 ]+ z- G- Z$ b( F; h, tそれくらい辛かったの。ありがとう…。
! v! K" J4 V0 I% {何日か後に無事退院。
' f  P+ b: R9 s) L2 ^; e相変わらず嫌がらせのメールや電話は止まない: i$ ~' j6 V# d5 X$ J, y$ \
けど、不思議なことに慣れてしまった。
( s& z9 M" b: W2 e  V7 w1 D気にしない。; D; B2 J( H; Y2 Z" b% ^+ {
白いリストバンドは今もまだはずせないまま…。  c" X- j4 T  K0 d* \
久しぶりの学校。5 {3 O" R* P% v7 m- |! t- N
友達もヒロも7 o8 F6 \" g0 x/ d
すごく心配してくれた。$ g/ @' V9 r, I
休み時間に窓の外を見つめていた時…& ~( X: x! I& U1 v. F% `5 K
「今ちょっといいか?」
$ m9 }& c, X1 O, j) S声をかけて来たのはタツヤだ。
& Q0 Z: g; ^2 i0 ^+ X9 [以前連絡先を交換してからメールはしていたけど話すのは久しぶり。/ H7 V; r+ S6 ]& N/ H' W3 ^( f
男と話してる場面をヒロに見られたら怒られる…# a& J) A) p( U  T( Z2 e: X% X
辺りをキョロキョロ見渡す美嘉。
. X9 {2 J7 B0 _+ Rその行動に気付いたタツヤは小声で呟いた。' I, _% ^" n) E" k& ?- ]4 ]
「見られないように音楽室で話そう?」4 T  l' M, T# x; |/ R1 F
タツヤが教室から出たのを確認し、ヒロに見られていないかを気にしながら音楽室へと向かった。
1 P9 r. {+ {/ L8 g5 ]0 D3 H: v4 a( H; S「どうしたの??」/ F0 H2 G, ^) m- M' `) m/ e8 I$ b
「美嘉痩せたな!」7 T8 j; o! U' Y6 m3 n# @1 p3 e
「そう?サンキュ
1 j6 I& |4 T% m0 a/ b( yわざと明るく答える美嘉を見て
) x" o; K/ N0 s+ U# c+ s心配そうな顔をするタツヤ。4 c4 ^* M* M% ~( `
「なんかさ~無理してないか?」
3 q& ~/ V8 f/ c* [/ f: A「…してないよっ!!」
' t5 x+ [+ x) p本当は無理してる。9 M* \$ r) b# [4 b/ n
でも知られたくない。
! t* Q& P5 N; I% \# \. Q動揺しながら答える美嘉に、タツヤは質問を投げ掛けた。
6 S7 `9 D9 u" l$ v: E「本当に風邪?」
4 {. F  h7 Y0 u' r5 v$ Y& w5 }& M* O「うん!風邪!!」
1 G; m1 \3 e+ a「じゃ手首どうした?」
# ?% l& {, T2 E- g9 u2 F" T3 R言葉を失う。& z# g" R' C0 o: e6 ~+ J9 f
リストバンドしてるからバレないと思ったのに…
! M; i) |" I& y6 I" q「俺気付いてたよ。左の手首…。何があったの?俺誰にも言わないから、話してみ?」
' W# C" ^9 n9 V" N* j" C# V誰かに頼りたくて、話を聞いて欲しかったんだ。: w" B+ A3 Z3 h4 n, K; k7 u; F/ v
レイプ。, X4 ^& Z+ q4 L0 e% x
元カノからの嫌がらせ。% K4 |' j: P& q
それで胃を壊した事。
+ i, m+ J0 R- kタツヤに話した。1 m) ^& @  I9 o: P+ b
「手首は…自分でやったのか?」+ J6 \2 X) j8 ^4 j" ?2 _/ @
「…うん」
5 |4 B; k9 \" U: m/ W) x「苦しかったな…」
) @& z7 l/ J& A( H# J3 u9 aタツヤはそう言うと窓のほうに歩き出し、手で涙を拭っているように見えた。
/ Y5 m' I' T. G5 w1 _$ s泣いてくれてるの?4 S* B( V2 z5 o7 U: k! g  h
勘違いかな。; T7 D! o5 A( W9 v
タツヤの提案でPHSを新しい機種に変えることにした。% b) g; f( o: E/ b" @
番号を変えたおかげで嫌がらせはなくなり、! f$ `" ]: K4 L
タツヤは休み時間のたび元気のない美嘉を笑わせて励ましてくれた。9 U0 V3 k+ c1 E  P- A
そんな二人を監視するよいに見つめる同じクラスのカズヤ。& o, Y/ ^0 _- k& P
カズヤはヒロと同じグループでよくつるんでいて、ヒロとは仲が良い。/ L0 X# S9 D6 N# B% q  m/ T
なんだか; m9 w# h4 @0 Z! d3 X
嫌な予感がする…
& Q5 c+ ?/ |' _& m: W* ~( x  N8 `ある日の休み時間# b9 W# o' B( S
教室でタツヤと楽しく話をしていた。
  k2 X4 Z* u3 ?/ Tそれを横目で見たカズヤはどこかへ走って行く。6 B& ~* ~' F3 r: U* l% F2 i
嫌な予感を感じながらもそのまま話をしていたその時…
& A" l9 m% E0 q" V) w  @もの凄い険しい目付きで教室に向かってくるヒロ
/ l+ ~2 z# |3 m# I3 s6 Jきっとカズヤがヒロにタツヤと話してることを報告したのだろう。
% C! k5 J7 U# S% s) f0 wヒロは激しく教室のドアを開け近付いてきた。& n& y! H  w" `+ b
タツヤは待ってましたと言わんばかりに) A# [* _( I; X  F
美嘉をかばうようにしてヒロの方へ向かう。; m" A+ c' f. x$ ~' q/ h' |
睨み合う二人。
7 _) {3 D" d8 E! A2 i背が高いヒロはかなりの迫力。" k/ Y1 z- R% R3 h! M( G) |) T
それに負けじとタツヤも睨み返す。
1 G, o: B: f/ m0 J( P+ aクラス中は静まり返り、緊迫した空気。
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 楼主| 发表于 2008-1-26 14:33:21 | 显示全部楼层
「何、人の女に手出してんだよ」
. \% r/ b. j2 J+ g, t# y$ S- }先に口を開いたのはヒロだ。% c+ n! g7 t* ?( P
「話して悪いのか?」
4 ?4 X8 o8 \' X7 f- W5 F- W「人の女と話すんじゃねーよ」: S1 m" k6 a# c6 n' ?3 U
「お前にそんなこと言う資格ないだろ」, J" o  z# r/ ?
強気なタツヤに、ヒロは驚いている様子。5 a: i9 f! S* a; b
「は?」
; t  N( [4 Q% j& g) r5 ?5 \「お前が美嘉を悩ませてんだろ」
+ A0 k/ ?# F3 _6 l「はぁ?意味わかんねーし」7 }# M9 {/ `) \# T" r
美嘉はその状況に耐えられず二人の間に割り込んだ。
% f& g1 I, ^' B8 z# w+ L! N「タツヤは悪くない!!悪いの美嘉だし…」; m0 q1 x+ W2 i8 Q
美嘉がタツヤをかばったことでヒロの表情が変わった。7 P+ r# k0 q' M+ ]" e
でも本当にタツヤは悪くない。
( W4 T4 H  U/ U! Wそして…
/ q- r# S, X( C: S8 a「ふざけんな!」
6 W/ y: D% E2 }6 C6 o" _バキッ…
4 L3 r! \" L/ P, M) G2 g! s鈍い音をたてヒロの拳がタツヤの頬に直撃。) S! g  s+ \4 i- Z6 w3 Q( X' E( ]* O( G
タツヤは少しフラついたがすぐに態勢を戻し
! I; u! ]: q4 k+ }% N) E( {( Eヒロの頬を殴り返しながら叫んだ。
9 n0 R( B+ j! c「美嘉はお前の元カノに嫌がらせされて傷ついてんだよ。悩んで死のうとしたんだよ。お前がちゃんと別れなかったからだろ!」
  S8 R& w  R/ g; kキーンコーンカーンコーン) c3 P+ _- f* z( d  S, x' P
タイミングよく
* u3 r0 V4 w* D% {9 G; Rチャイムが鳴る。
7 `+ [9 t" P8 c' \4 d6 S1 d4 D3 T. yヒロは床に唾を吐き、タツヤを睨みながら教室を出て行った。0 N0 `: X  k. A/ e2 d
ヒロがいなくなったのを確認して
, v2 p* g; w& `; ?* wタツヤの所に駆け寄る。
' r, ?7 ]6 i9 W! n1 S$ r: S「大丈夫?!ごめん…」
9 I; {4 R9 C6 E- T/ sタツヤは頬を手でおさえながらニカッと笑った。
1 }* x* o! y0 n4 T7 p「余裕だから!」+ y) u; ^0 U; k* b5 x
その後の授業中
' U/ J" m8 ?8 o' k& Aヒロからメールが届いた
. F1 {0 d% o8 D0 ?《サッキノハナシマジ?》
8 X8 L+ \" m" Y3 |+ j( u$ u送った返事は一言。
6 J9 O2 ~! q; s, W; a. T1 j% D《ウン》
: Y0 U: f4 K  W! `メールは続けて来る。7 k6 w# t/ _) Z2 a
《イヤガラセサレテンノ?》$ G) }: G& e- c( ^; P6 T# u+ \
返事をしなかった。$ O+ ]. [( R& n! H. O% e* {
説明するのが面倒…。
3 ?+ p2 P6 S; R! ?8 {6 i, S授業が終わってPHSを見たら、0 S1 F- k' _7 C2 p9 _% H0 D. f
返信していないはずなのにヒロからメールが届いている。
- n2 o9 n( L6 |6 F8 N《カエリハナソウ》0 o. e  O8 N2 u/ K' p
しかし、この日の帰りにヒロと話すことはできなかった。
! ~0 h: a, e. F5 ?  ^0 a' o# `: ]なぜなら今日の喧嘩が先生の耳に入り、二人は一週間の停学…。
, @. m4 \6 n/ R( n$ |二人が停学期間中、タツヤは美嘉とヒロの関係を心配して何度も連絡をくれた。
7 d' T+ w9 p' }$ nヒロがヤキモキ焼きなのを知ってて、タツヤの優しさに甘え…" E. `+ E. o& r0 L" S& Z
タツヤが悩みを聞いてくれたこと、休み時間に話してくれたのがすごく嬉しかったんだ。
9 R& ~2 A) \# Xそのせいでタツヤとヒロは喧嘩になり停学…。3 ?7 Z7 _8 Q% `* n! P: [
タツヤに何度も謝ったけれど! Z9 H1 @3 C1 D. I  ]8 H( r+ q
タツヤは気にするなと言って笑って許してくれた。0 [5 h; {4 }6 q7 P: x/ M/ j3 e' \
ヒロからも連絡が来ていたので、元カノに嫌がらせをされていたことを正直に話したら、
# U. r9 g% w/ H# N9 \9 ?『気付いてあげられなくてごめん』7 q; ]( x9 v9 v
と何度も謝ってくれた。
( o$ U  J/ _( H/ }/ A/ V( n) f言わなかった美嘉も% J0 |6 z( z: {7 R/ c5 @6 X: ^, N
悪いよね…。
* _- m  ~2 X+ E: a二人が喧嘩をしてから一週間が経過し) e. r) C' p5 j' Q. W  R$ M$ G
ヒロは学校に登校してきたがタツヤはなぜか来ない。6 a8 p' y' N1 s: n: K. R9 ~; f" U
聞いた話によるとタツヤは鼻の骨が折れてしまったみたいで、
" K* A# h' D7 f: _, Z8 q3 xまだ学校に来れないらしい。
8 ^- `. G( A6 F0 G" W2 oメールではそんな事言ってなかったのに…。
/ N- u$ A# K2 Y2 T6 ]そんな時珍しく全校集会が行われた。
7 y/ o) U" h) ~6 R内容は
" w. [9 r8 `+ R: r, ?% V6 q/ F/ b“一週間くらい前に男子トイレの窓を割った犯人を探している。6 I9 Z% R7 [$ A3 |, V8 n
怒らないから、正直に名乗り出ろ“0 Q. y8 |' o! V. g; P
だそうだ。+ `3 f# ]1 ^3 p
怒り気味の先生達。5 t: ^8 S0 B8 R# p: {
名乗り出る正直者なんているわけもなく、みんなはぞろぞろと教室へ戻って行った。2 z+ X$ ?# l' q
教室で白紙が一人一枚づつ配られ、真面目な顔で話を始める先生。
/ l% M( K! }1 Y* |" q9 D! k+ G「この中で窓を割ってしまったけど名乗り出れない人、犯人を知ってるけど言えないって人がいるかもしれない。だからこの紙に知ってる情報を書いてほしい。もし犯人がいるなら無記名でいいから名乗り出て欲しい。」
0 y! E5 Y: _7 m名乗りでる人なんているの??
+ C  h& |8 \5 Q4 o* t  M, I$ P/ eもし美嘉が犯人なら絶対に知らんぷりするし。% w) ?/ F+ a: ]) d: q0 N4 ?
本当に何も知らないので白紙のまま提出。/ W1 J# v/ \$ E6 n* k$ f5 U
その日の帰り、久しぶりにアヤとノゾムを含め四人でヒロの家で遊ぶことになった。
9 r5 p' ?3 `& V0 U) y! v「今日の全校集会だるかった~!」0 X! C  l. o$ q/ F0 ~
「あ~意味わかんないよね~!先生とか超必死だしぃ」! w% K% u+ s! E& F
だるそうなノゾムとアヤ。
0 @+ C; z8 T( c6 o. i( z3 L" t「犯人誰だろ~ね!!」
% n1 d' L; _6 j7 z  ^  Y9 K興味津々の美嘉を見て/ f% W4 G& |. J% a
ノゾムは不敵な笑みを浮かべた。# E1 x) T: s0 c/ O
「俺ら知ってるよな。ヒロ!」
; X, ]( B8 W2 ]  L3 |7 g+ D「お~知ってる」
6 N5 d3 @' t8 F+ C「誰~?!」
4 n1 E4 O; ^9 ^# F) mアヤが体を乗り出す。! D4 a# u( {7 r! m& v9 |9 x( o* O
「犯人は俺と~ヒロとタカとショウ!」9 A$ b% Q) z# v
「ノゾムてめぇ口軽すぎ」$ L' q( n9 D: O! d
「ヒロ達が犯人なのっ??」; ^9 S$ _, P& P! p  r) y. x
目を見開きながら問う美嘉に# R5 L' O$ @' H6 g: Z2 L" m$ Q: C
ヒロはあっさり答えた。* t5 H$ u+ b! `
「おぅ」) X6 ^) \& G, a7 L0 }
「マジ?バレたら停学になるよ!」
  m6 r6 D. y: R$ zアヤは心配そうな顔をしている。
" d& G" v# l+ C  i- [9 M( p, \「大丈夫。手は打ってあるからな!」
$ Z( ]4 y+ s' j- bヒロの意味ありげな言葉にヒロとノゾムは顔を見合わせて笑っていた。! ]5 h# z7 u) R9 N3 M3 [% t
この意味ありげな言葉の理由は、& C+ }( M; R9 W. h! k$ L
後々知る事になる…。
( S; m& x) ^/ Bそれから何日か経ち、いつもの通り学校へ行く
$ J' P3 W" H  d# l相変わらず教室にタツヤの姿はない。
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 楼主| 发表于 2008-1-26 14:33:37 | 显示全部楼层
まだ病院通ってるのかな??. O- L# _$ j) S: Z; O' c
朝から先生は口うるさくトイレの窓の話ばかりだ. b# _$ J6 i6 b: Q
今日もまた白紙が配られる。
, M# ^  M+ h2 T5 _. N# c+ \犯人が見つかるまでやるらしい。$ ^9 {# v' `! G
犯人はヒロ達なのに…。7 m2 Q' V8 a4 }- ]9 Y
でもそれを紙に書くことは出来なかった。
; ^$ s3 G- u1 ^9 x; u* I* X大好きなヒロを裏切るなんて出来ない。' U5 {" [* ~, N
今日もまた白紙で提出。きっとこれからもずっと…。
2 j3 |& M' A. `7 {" O9 u$ ~- B夜、家でテレビを見ていたら家の電話が鳴った。
7 |# \  T1 l6 f# s% U3 e9 @% B/ w  V♪トゥルルルルルル♪  W2 k3 u7 F4 i8 t
『もしも…あっ先生!!』0 {/ X1 |2 J+ o+ n
担任の先生だ。2 E- m- J! B, k8 M, L8 }
『おっ美嘉か?』1 i4 \7 X( |2 \7 f
『先生どうしたんですか~??』
  e  ?2 a; |! w. K9 k+ ^) i『美嘉にちょっと聞きたい事があるんだが、正直に答えてくれるか?』
8 y( {' L4 D& E『…はぁ…?』7 j5 |5 S  }. [; F
『例の男子トイレの件、今日白紙渡したろ?それに何か書いたか?』+ N' _9 P8 ^0 L: s1 ~- o
『書いてないけど…』
% Y/ B* n* d+ r3 k. n) S# ^『その紙に【犯人知ってるけど、言えない】って書いてあったけど美嘉じゃないのか?』$ T, c2 Q- |) [5 V1 @! O
直感した。: q" K' E' o. L3 g- s& O9 m
それを書いたのはアヤだと…。
4 A! q5 M% E: `% h$ f8 Pだって
- B5 b2 s% L7 A犯人を知ってるのはアヤと美嘉しかいないもん。. i% H) r. [$ q: X
ノゾムが犯人だってバレるかもしれないのに…9 k8 ~3 Y1 C% {- x
アヤは大人だなぁ。
: V: f0 M: d2 z+ n: K2 J( qでもね、美嘉はヒロを裏切るなんてできないの。
. s; p; h! @- I3 kまだ子供だから。8 V* G4 |* s( ?: }+ D
『…知りません』
* g4 W- [$ _. w6 ~: y1 d罪悪感のせいか
8 D$ F" f8 u% d; z& O0 o声が裏返る。+ F% y( v# Q% }7 k( E4 q
『そうか…すまなかったな。でも、何人か犯人の名前を紙に書いてくれた人がいたんだ。今からその生徒が保護者と学校に来るんだ。それじゃあまた明日な!』
( t: ]; D  e! q電話は切れた。2 S% [3 P0 y7 p2 Y" r6 M6 l& ]; `4 @
犯人を書いた人がいる?ヒロ達…: N: _8 h' j0 e0 k: @  {8 H% q& |
学校に呼ばれたのかな。0 n; H9 G- y9 Q: Q
家の電話を切ったと同時に、PHSが鳴った。
+ D- u2 r. v8 ~9 y♪プルルルルルル♪
& \- s& g' i6 C7 q  I8 J- j# G着信:アヤ
! R  x, t6 F( a0 jアヤだ。
2 \: {5 A* x% M/ e8 {/ F3 Hきっとアヤも先生から電話来たんだな…。
3 T; u# W1 s/ U$ i' J『もしもーし』0 d. r, t1 O& W; z% V5 B% m3 v
『あ、美嘉?さっき先生から電話来なかった?』& F* q5 ?! {' L, v: \  y0 \6 v1 V
『来たよ~!アヤも来た?ノゾム達やばくない??』
" x# U. E. v, U『それがさっきノゾムに電話したんだけど、ノゾムは呼び出されてないみたい。それで聞いたんだけど、タツヤが学校に呼び出されたみたい…』
: m1 K6 T' A$ `" K! w『えっ?なんで?なんでタツヤが??』9 t% ~0 a( Y4 x# l6 c) g" h
動揺が隠せない。2 ^: d) u  X- f6 N* k- Z
だってなんでタツヤが…?+ N% K& G0 P. |; D4 u6 j
するとアヤは真実を話し始めた。
0 d# l! N; O4 y『なんか~さっきノゾムから聞いたんだけどタツヤさ~美嘉と仲良かったじゃん?それでヒロ君がキレてて…この前二人が喧嘩した時あったでしょ?あの後ヒロ君がムカついてトイレの窓割ったみたい。キレたのはタツヤのせいだからってヒロ君のグループ全員で無記名の紙にタツヤの名前書いて、タツヤのせいにして…』
* a7 ]" H; q/ r& Y' ^) |アヤが最後まで言い終わらないうちに電話を切り、学校に電話をかけ直した1 ?# K; r  Y$ E& P7 ~* o3 `
♪プルルルルルル♪, v) [' g5 r, |( I
ガチャ
" h% f4 m+ _) {# x: G『もしもし?先生?』
8 y) h/ \3 M* c: w' }: N相手も確かめずに電話をかけたが、運良く担任の先生が出る
5 e# p! F5 H0 w" y4 K6 H『美嘉か?どうした?』
4 [7 ]0 T: f4 C『タツヤが呼び出されたのは本当??』- v$ T1 p) a7 E
『あぁ。今から保護者と学校に来るぞ。』: A; `/ ?, J# [: c% I" ?0 q
『あの、ハッキリとは言えないんですけどタツヤは犯人じゃないです。タツヤを疑うのはやめて下さい…』! ]3 W6 O& E- R# E5 P2 }
一瞬沈黙になり、先生は再び話し始めた。
! v. }, x+ e( k! N, C3 P6 u8 n『先生もタツヤはそんなことしない奴だと思ってる。でも紙に名前を書かれたのは事実でな…本人が否定すれば大丈夫だ』; f- u. W3 A5 i/ j3 \7 e
『犯人は…本当の犯人は…』! e6 T* r, q* D% [9 _6 R2 I
一度開いた口をぎゅっと噛み締めた。
* \  d! g% T% c2 }# b( l3 nタツヤは犯人じゃない。* @& ~! [* X+ f% Y
でもヒロを裏切っていいのだろうか。, r2 _/ Z* ], u8 |8 x6 {' ]
美嘉は…
. a; R, o. W; C0 k% r+ U弱虫で卑怯な人間だ。2 l9 ^; u+ {) i
学校にかけた電話を切り学校に向かって走った。
& \) h" p5 U5 T! J& P7 x着いた頃にはもう外は真っ暗で校内は静まり返り
. q6 j. z! h+ s( c! i9 sタツヤもすでに帰ってしまったみたいだ。6 ], z2 ]1 q! B+ C" k# K0 S: ]
偶然通りかかった音楽室を見て、タツヤに悩みを打ち明けた時の事を思い出していた
* |! E7 S$ m1 W. l5 E  A先生に本当の犯人がヒロだって言えなかったから…タツヤは…。
9 q7 t$ h5 m9 B6 g- yタツヤは犯人じゃない。
3 m/ s7 E6 @& b$ c6 l" U+ u& Cだからまた学校に来れるよね??1 E: X# R5 H' e2 Q. W5 ^5 G
また話せるよね??, u: q' R: T7 H3 Z- q
もしタツヤが学校に来たらその時は先生に正直に全部話すから。
2 j" V0 k! O( X* l& e% {本当の犯人はヒロ達だって…。
0 ]+ N- \) f* v6 B5 K: t6 f) Tしかし次の日もその次の日もタツヤは来なかった。
0 p7 w' w- S$ u/ [鼻がまだ治らないのかもしれない。
) [) I7 K! d) p% Q3 _  Z: V最近は連絡もこないし…1 b7 G- y. x0 H% |8 [
トイレのガラス事件について先生は何も言わなくなったし
+ j# H$ A4 h6 H- r+ J+ h! v白紙も配られなくなった
* g+ K0 Z2 H/ k+ i手首の傷も治り、リストバンドもはずせるようになった頃…
5 u4 [1 i: v  f* |& }) y7 K7 M. ^+ {5 ~朝の挨拶で先生が言った! z- c# Y( ]. {
「タツヤが学校をやめました。」
1 ^) N0 o3 \( ~& ~2 Eクラス中がざわめき、みんなは口々に言う。8 M) |# R7 C+ ?5 f
「えーなんで?」
3 J; S% S1 Z( w" |: w  J- C1 T「どーして?」: t- d: G$ T$ x2 X0 s& ]* S
「個人の理由だ。」
" v# @% e; g& y+ E, D' Z- U冷静に答える先生。! }! d; |7 x; i8 S. X. U
個人の理由??
3 y5 E9 p8 h, T/ r何それ!!
. p6 p  m' l! u美嘉とアヤは朝の挨拶が終わると、真実を知るため職員室へと走った。
- q( |6 v' P* T* N: d「先生!!」
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发表于 2008-1-27 17:41:09 | 显示全部楼层
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发表于 2008-1-27 23:05:00 | 显示全部楼层
原帖由 sjとkikin 于 2008-1-23 18:17 发表 4 _# X; \; I7 ]% K( X9 v4 K

; D6 D2 [4 q" {6 g4 l在日本很有名的
$ ]5 {; {8 k# r' g! o0 v3 X我看过电影了, N; K7 ], f8 C* k
很好看

3 y8 B3 \# t/ ]; ?  g" {3 o本人觉得电影一般
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