[B]蛍雪の功[/B]<けいせつのこう>
一生懸命学問に励むこと。
特に貧しい中で苦心して学問をすることをさす。
最近では、単に教育を受けることをさすこともある。
晋の時代に車胤(しゃいん)という人がいました。
幼いころからつつしみ深く、まじめに学問をして飽きることもなく
あらゆる文献に目を通して、何にでも広く通じている人物でした。
ところが、家はとても貧しくて
灯りの油をいつでも買えるというわけではありませんでした。
夏の夜になると練り絹の袋に蛍(ほたる)を数十匹入れて
その明かりで書物を照らし、昼夜通して勉強した。
のちに尚書郎という高官に出世したということです。
おなじく晋の時代の孫康も家が貧しくて
灯りの油がない生活を送っていました。
冬の夜はいつも雪明かりに照らして読書していました。
若いときから清廉潔白で、友だちづきあいも人を選ぶほどでした。
のちに御史大夫という長官に出世したということです。
|