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楼主: junshan_yin

トヨタ生産方式_初の教科書

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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:07:31 | 显示全部楼层
この中で、どれが一番有利かの検討は、必ずなされなければならない。
上記2とおりの判断は、それぞて単独に発生することもあるが、普通、改善をおこなう場合には、検討の過程で上記2とおりの判断については、順に考えねばならないということが言えよう。
ところが時々(ロ)のほうが十分でない改善がある。(ロ)の検討が十分でないと、一般的には過大な(金をかけすぎた)改善案となってしまう。
これでも(イ)の場合は成り立っているから、まとめてみれば得であるといえるので、かえって始末が悪い結果となる。
例えば、人一人を減らすのに10万円の電気制御装置を取り付ける案があったとしよう。
これを実施すれば、多分10万円で1人減らせたから、トヨタとして大いに得だったということになる。
しかし、よくよく検討してみたら、金をかけなくても作業手順を変えることで、一人ぐらいなら減らせるということがわかったならば、10万円かけて改善する案は決して成功ではなく失敗した、早まったと考えねばならない。
このように得だから何でもやるということではなく、得の中でももっとも得であると考えられる案を選ばなければいけない。
この傾向は、特に自働化を導入する際、陥りやすいので注意が必要である。
2-2ムダは原価を高めるものである
トヨタ式生産システムでは、ムダを排除して生産性を向上させることを、その基本的考え方としている。
これが原価低減にどのように役立つかということは、いまさら述べるまでもないことと思うが、どのくらい役立つかということになると、人によって解釈が少し違ってくる。
このへんを含めて、ムダが原価にどのような影響を及ぼしていると考えているかについて述べてみたい。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:07:59 | 显示全部楼层
この中で、どれが一番有利かの検討は、必ずなされなければならない。
上記2とおりの判断は、それぞて単独に発生することもあるが、普通、改善をおこなう場合には、検討の過程で上記2とおりの判断については、順に考えねばならないということが言えよう。
ところが時々(ロ)のほうが十分でない改善がある。(ロ)の検討が十分でないと、一般的には過大な(金をかけすぎた)改善案となってしまう。
これでも(イ)の場合は成り立っているから、まとめてみれば得であるといえるので、かえって始末が悪い結果となる。
例えば、人一人を減らすのに10万円の電気制御装置を取り付ける案があったとしよう。
これを実施すれば、多分10万円で1人減らせたから、トヨタとして大いに得だったということになる。
しかし、よくよく検討してみたら、金をかけなくても作業手順を変えることで、一人ぐらいなら減らせるということがわかったならば、10万円かけて改善する案は決して成功ではなく失敗した、早まったと考えねばならない。
このように得だから何でもやるということではなく、得の中でももっとも得であると考えられる案を選ばなければいけない。
この傾向は、特に自働化を導入する際、陥りやすいので注意が必要である。
2-2ムダは原価を高めるものである
トヨタ式生産システムでは、ムダを排除して生産性を向上させることを、その基本的考え方としている。
これが原価低減にどのように役立つかということは、いまさら述べるまでもないことと思うが、どのくらい役立つかということになると、人によって解釈が少し違ってくる。
このへんを含めて、ムダが原価にどのような影響を及ぼしていると考えているかについて述べてみたい。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:08:40 | 显示全部楼层
このような例は、最悪の事態を想定して述べたものであり、トヨタの現場ではないと断言できるだろうが、それでも程度の差こそあれ、似たような現象はどこでも起こっており、またちょっと油断すればすぐ発生するものである。
どこまでが必要であり、どこから先がムダであるかの判定が難しいため、気がつきにくい点があるが、影響の大きさを考え、常日頃から十分注意することが大切である。
特に、この例の後ろの部分のように、優先順位を間違えて欠品をおこしたものを能力不足と判断して、設備投資にまで結びつけるようなことは、取り返しのつかないミスとなる。
ここまで述べた一次、二次のムダは、すべて直接労務費や償却費や一般管理費のなかに入り込み原価を高めていく。
このように考えてくると、無駄が原価を高める部分が決して無視できない。それどころか一つ誤ると、ムダがほんの数%の利益をすべて食ってしまって、経営自体を危うくする結果を招きかねない。
トヨタ式生産システムが原価低減を目的にしているという考え方のそこには、原価に対する以上のような認識がある。
ムダ排除という事も、具体的には人と在庫を減らし、設備の余力をはっきりさせ、二次的ムダを自然消滅させることで、原価低減に結びつくと考えているからである。
2-3経済的優位性の考え方
第1項で、すべてものの考え方および実施の際に、これが原価低減になるかどうかという判断の基準があり、これに基づいて決めるということを述べた。
ここでは、何が経済的に有利であるかということについて、「経済性工学」的見地からトヨタ式生産システムの考え方をみてみよう。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:08:59 | 显示全部楼层
このような例は、最悪の事態を想定して述べたものであり、トヨタの現場ではないと断言できるだろうが、それでも程度の差こそあれ、似たような現象はどこでも起こっており、またちょっと油断すればすぐ発生するものである。
どこまでが必要であり、どこから先がムダであるかの判定が難しいため、気がつきにくい点があるが、影響の大きさを考え、常日頃から十分注意することが大切である。
特に、この例の後ろの部分のように、優先順位を間違えて欠品をおこしたものを能力不足と判断して、設備投資にまで結びつけるようなことは、取り返しのつかないミスとなる。
ここまで述べた一次、二次のムダは、すべて直接労務費や償却費や一般管理費のなかに入り込み原価を高めていく。
このように考えてくると、無駄が原価を高める部分が決して無視できない。それどころか一つ誤ると、ムダがほんの数%の利益をすべて食ってしまって、経営自体を危うくする結果を招きかねない。
トヨタ式生産システムが原価低減を目的にしているという考え方のそこには、原価に対する以上のような認識がある。
ムダ排除という事も、具体的には人と在庫を減らし、設備の余力をはっきりさせ、二次的ムダを自然消滅させることで、原価低減に結びつくと考えているからである。
2-3経済的優位性の考え方
第1項で、すべてものの考え方および実施の際に、これが原価低減になるかどうかという判断の基準があり、これに基づいて決めるということを述べた。
ここでは、何が経済的に有利であるかということについて、「経済性工学」的見地からトヨタ式生産システムの考え方をみてみよう。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:09:29 | 显示全部楼层
このような例は、最悪の事態を想定して述べたものであり、トヨタの現場ではないと断言できるだろうが、それでも程度の差こそあれ、似たような現象はどこでも起こっており、またちょっと油断すればすぐ発生するものである。
どこまでが必要であり、どこから先がムダであるかの判定が難しいため、気がつきにくい点があるが、影響の大きさを考え、常日頃から十分注意することが大切である。
特に、この例の後ろの部分のように、優先順位を間違えて欠品をおこしたものを能力不足と判断して、設備投資にまで結びつけるようなことは、取り返しのつかないミスとなる。
ここまで述べた一次、二次のムダは、すべて直接労務費や償却費や一般管理費のなかに入り込み原価を高めていく。
このように考えてくると、無駄が原価を高める部分が決して無視できない。それどころか一つ誤ると、ムダがほんの数%の利益をすべて食ってしまって、経営自体を危うくする結果を招きかねない。
トヨタ式生産システムが原価低減を目的にしているという考え方のそこには、原価に対する以上のような認識がある。
ムダ排除という事も、具体的には人と在庫を減らし、設備の余力をはっきりさせ、二次的ムダを自然消滅させることで、原価低減に結びつくと考えているからである。
2-3経済的優位性の考え方
第1項で、すべてものの考え方および実施の際に、これが原価低減になるかどうかという判断の基準があり、これに基づいて決めるということを述べた。
ここでは、何が経済的に有利であるかということについて、「経済性工学」的見地からトヨタ式生産システムの考え方をみてみよう。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:10:11 | 显示全部楼层
2-3-1余力がある状態と無い状態
生産能力に余力がある場合と無い場合では、経済的有利性の判断が違ってくる。
簡単に言えば余力のある場合は、遊んでいる人、遊んでいる機械などを使うのだからタダ(新たな費用は発生しない)である。
(イ)内外製の場合
ある部品を内製でやるか、外注でやるかについて、原価比較がされる場合が多いが、もし内製に余力がある場合は、実際に新しく発生する費用は、材料代とか油代とかの変動費だけである。したがって、原価比較するまでもなく内製が有利である。
似たようなことが次の例でもいえる。
運搬作業者が、パレットいっぱいになるまでラインのそばで待っているような場合、これにライン作業あるいは準備作業などをやらせることは、原価アップにはならない。
損得の検討をするまでもないことである。
この工数計算をしてこれだけ工数アップすると考えるのは間違いである。
(ロ)ロット縮小の問題
プレスなどの汎用機に余力がある場合は、段取り時間の短縮は別問題としても、できるだけロットを小さくして生産した方が得である。
また、それでも定時に満たない場合は、段取替の練習をするのが、なにもしないよりはずっと得である。
この理由は(イ)と同じである。
この例のように、能力に余裕がある場合は、原価の検討などするまでもなく損得がはっきりしている。
ここで大切なのは、余力を常日頃からはっきりさせておくことである。
余力があるのが明確でないと、結局、選択を誤り原価を高めてしまう。
トヨタ式生産システムでは、さらに一歩進めて、余力を捻出するような改善を心がける。
余力さえあれば、上記の例のようにタダと考えてよいことが多いからである。
2-3-2埋没費用
すでに出してしまった費用は、これから先の施策には無関係である。
改善を考える場合、これが制約条件と考えるのは間違いである。
また、この裏返しとして改善によって節約しても、専用的な設備、装置、パレットなどは、効果として評価できない。
ムダであったことがはっきりするだけである。
したがって、これは次の投資の際、教訓として活かすより仕方がない。
(イ)高い設備は稼動を上げないと損か
原則的にはその設備が高かろうと安かろうと、現場に据え付けられた以上、機械の値段と現場の使い方とは無関係である。
もし高い機械(A)と安い機械(B)のどちらを使うかという問題が生じたら、経費の安い方を使えばよい。
(普通はAの方が高いだけに経費が安いはずだが、、、)
もちろん、高い機械が高い性能を有しているので、これを使いこなすために、技術的にもっと努力せよという問題は別にある。
ここでいいたいことは「高い設備だから段取替など頻繁におこなうのは損だ」などという考え方は、もっと他の条件をいれて考えるべきで、これだけでは、このような理屈は成り立たないということである。
(ロ)人を減らすのが原価低減
必要数からタクトを割り出し、その中の人が100%働けるような工程を組むと、1人の作業者が多数の機械を持って作業できる。
この場合は、機械が遊ぶのは損ではないかと考えるのは間違っている。
必要以上作る能力があれば、機械が遊ぶのは当たり前である。
人の作業を主に、機械の作業を従にした標準作業を組むことが経済的に有利である。
(ハ)改善の成果と企画の問題
改善をしたら、リフトやパレットがたくさん余ってきたとか、スペースが空いたという話をよく耳にする。
しかし、これは改善の成果として評価は出来ない。
いくらあまらせたところで、一文の得にもならないからである。
こういう場合、生産のやり方によっては、これだけ無駄なものも必要のように見えるのだということを考え、次の企画の際には、同じ過ちを繰り返さないように企画部門にフィードバックが必要となる。
企画というものは、普通は現状をベースにたてられる。
したがって、現在のやり方にムダが多いと、それはそのまま次の企画に取り入れられてしまう。
しかもいったん投資されてしまうと、後から改善しても取り返しがつかない。これは大事なことである。
このような関係を十分認識して、普段からムダのない現場にするために努力すると同時に、改善によって明らかになったムダは、必ず企画部門へ知らせることを怠ってはならない。
2-3-3継続して発生する費用と一時的に発生する費用
毎日継続して発生する費用は、一回一回を見ると安いように見え、見逃す恐れがある。
逆に一時的に発生する費用は、一回が高いので損のように思いがちである。
しかし、継続して発生するムダの費用を、例えば2年分をまとめて一時的費用に換算すると、驚くほど高価になることが多い。
改善のための一次費用が高いと感じ(もっと安いやり方を見つけるのは別問題として)、継続して発生するムダ排除を放置すると、結果として損をする場合も多い。
感じでものを決めず、必ず計算をすることが必要である。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:10:45 | 显示全部楼层
2-3-1余力がある状態と無い状態
生産能力に余力がある場合と無い場合では、経済的有利性の判断が違ってくる。
簡単に言えば余力のある場合は、遊んでいる人、遊んでいる機械などを使うのだからタダ(新たな費用は発生しない)である。
(イ)内外製の場合
ある部品を内製でやるか、外注でやるかについて、原価比較がされる場合が多いが、もし内製に余力がある場合は、実際に新しく発生する費用は、材料代とか油代とかの変動費だけである。したがって、原価比較するまでもなく内製が有利である。
似たようなことが次の例でもいえる。
運搬作業者が、パレットいっぱいになるまでラインのそばで待っているような場合、これにライン作業あるいは準備作業などをやらせることは、原価アップにはならない。
損得の検討をするまでもないことである。
この工数計算をしてこれだけ工数アップすると考えるのは間違いである。
(ロ)ロット縮小の問題
プレスなどの汎用機に余力がある場合は、段取り時間の短縮は別問題としても、できるだけロットを小さくして生産した方が得である。
また、それでも定時に満たない場合は、段取替の練習をするのが、なにもしないよりはずっと得である。
この理由は(イ)と同じである。
この例のように、能力に余裕がある場合は、原価の検討などするまでもなく損得がはっきりしている。
ここで大切なのは、余力を常日頃からはっきりさせておくことである。
余力があるのが明確でないと、結局、選択を誤り原価を高めてしまう。
トヨタ式生産システムでは、さらに一歩進めて、余力を捻出するような改善を心がける。
余力さえあれば、上記の例のようにタダと考えてよいことが多いからである。
2-3-2埋没費用
すでに出してしまった費用は、これから先の施策には無関係である。
改善を考える場合、これが制約条件と考えるのは間違いである。
また、この裏返しとして改善によって節約しても、専用的な設備、装置、パレットなどは、効果として評価できない。
ムダであったことがはっきりするだけである。
したがって、これは次の投資の際、教訓として活かすより仕方がない。
(イ)高い設備は稼動を上げないと損か
原則的にはその設備が高かろうと安かろうと、現場に据え付けられた以上、機械の値段と現場の使い方とは無関係である。
もし高い機械(A)と安い機械(B)のどちらを使うかという問題が生じたら、経費の安い方を使えばよい。
(普通はAの方が高いだけに経費が安いはずだが、、、)
もちろん、高い機械が高い性能を有しているので、これを使いこなすために、技術的にもっと努力せよという問題は別にある。
ここでいいたいことは「高い設備だから段取替など頻繁におこなうのは損だ」などという考え方は、もっと他の条件をいれて考えるべきで、これだけでは、このような理屈は成り立たないということである。
(ロ)人を減らすのが原価低減
必要数からタクトを割り出し、その中の人が100%働けるような工程を組むと、1人の作業者が多数の機械を持って作業できる。
この場合は、機械が遊ぶのは損ではないかと考えるのは間違っている。
必要以上作る能力があれば、機械が遊ぶのは当たり前である。
人の作業を主に、機械の作業を従にした標準作業を組むことが経済的に有利である。
(ハ)改善の成果と企画の問題
改善をしたら、リフトやパレットがたくさん余ってきたとか、スペースが空いたという話をよく耳にする。
しかし、これは改善の成果として評価は出来ない。
いくらあまらせたところで、一文の得にもならないからである。
こういう場合、生産のやり方によっては、これだけ無駄なものも必要のように見えるのだということを考え、次の企画の際には、同じ過ちを繰り返さないように企画部門にフィードバックが必要となる。
企画というものは、普通は現状をベースにたてられる。
したがって、現在のやり方にムダが多いと、それはそのまま次の企画に取り入れられてしまう。
しかもいったん投資されてしまうと、後から改善しても取り返しがつかない。これは大事なことである。
このような関係を十分認識して、普段からムダのない現場にするために努力すると同時に、改善によって明らかになったムダは、必ず企画部門へ知らせることを怠ってはならない。
2-3-3継続して発生する費用と一時的に発生する費用
毎日継続して発生する費用は、一回一回を見ると安いように見え、見逃す恐れがある。
逆に一時的に発生する費用は、一回が高いので損のように思いがちである。
しかし、継続して発生するムダの費用を、例えば2年分をまとめて一時的費用に換算すると、驚くほど高価になることが多い。
改善のための一次費用が高いと感じ(もっと安いやり方を見つけるのは別問題として)、継続して発生するムダ排除を放置すると、結果として損をする場合も多い。
感じでものを決めず、必ず計算をすることが必要である。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:11:03 | 显示全部楼层
2-3-1余力がある状態と無い状態
生産能力に余力がある場合と無い場合では、経済的有利性の判断が違ってくる。
簡単に言えば余力のある場合は、遊んでいる人、遊んでいる機械などを使うのだからタダ(新たな費用は発生しない)である。
(イ)内外製の場合
ある部品を内製でやるか、外注でやるかについて、原価比較がされる場合が多いが、もし内製に余力がある場合は、実際に新しく発生する費用は、材料代とか油代とかの変動費だけである。したがって、原価比較するまでもなく内製が有利である。
似たようなことが次の例でもいえる。
運搬作業者が、パレットいっぱいになるまでラインのそばで待っているような場合、これにライン作業あるいは準備作業などをやらせることは、原価アップにはならない。
損得の検討をするまでもないことである。
この工数計算をしてこれだけ工数アップすると考えるのは間違いである。
(ロ)ロット縮小の問題
プレスなどの汎用機に余力がある場合は、段取り時間の短縮は別問題としても、できるだけロットを小さくして生産した方が得である。
また、それでも定時に満たない場合は、段取替の練習をするのが、なにもしないよりはずっと得である。
この理由は(イ)と同じである。
この例のように、能力に余裕がある場合は、原価の検討などするまでもなく損得がはっきりしている。
ここで大切なのは、余力を常日頃からはっきりさせておくことである。
余力があるのが明確でないと、結局、選択を誤り原価を高めてしまう。
トヨタ式生産システムでは、さらに一歩進めて、余力を捻出するような改善を心がける。
余力さえあれば、上記の例のようにタダと考えてよいことが多いからである。
2-3-2埋没費用
すでに出してしまった費用は、これから先の施策には無関係である。
改善を考える場合、これが制約条件と考えるのは間違いである。
また、この裏返しとして改善によって節約しても、専用的な設備、装置、パレットなどは、効果として評価できない。
ムダであったことがはっきりするだけである。
したがって、これは次の投資の際、教訓として活かすより仕方がない。
(イ)高い設備は稼動を上げないと損か
原則的にはその設備が高かろうと安かろうと、現場に据え付けられた以上、機械の値段と現場の使い方とは無関係である。
もし高い機械(A)と安い機械(B)のどちらを使うかという問題が生じたら、経費の安い方を使えばよい。
(普通はAの方が高いだけに経費が安いはずだが、、、)
もちろん、高い機械が高い性能を有しているので、これを使いこなすために、技術的にもっと努力せよという問題は別にある。
ここでいいたいことは「高い設備だから段取替など頻繁におこなうのは損だ」などという考え方は、もっと他の条件をいれて考えるべきで、これだけでは、このような理屈は成り立たないということである。
(ロ)人を減らすのが原価低減
必要数からタクトを割り出し、その中の人が100%働けるような工程を組むと、1人の作業者が多数の機械を持って作業できる。
この場合は、機械が遊ぶのは損ではないかと考えるのは間違っている。
必要以上作る能力があれば、機械が遊ぶのは当たり前である。
人の作業を主に、機械の作業を従にした標準作業を組むことが経済的に有利である。
(ハ)改善の成果と企画の問題
改善をしたら、リフトやパレットがたくさん余ってきたとか、スペースが空いたという話をよく耳にする。
しかし、これは改善の成果として評価は出来ない。
いくらあまらせたところで、一文の得にもならないからである。
こういう場合、生産のやり方によっては、これだけ無駄なものも必要のように見えるのだということを考え、次の企画の際には、同じ過ちを繰り返さないように企画部門にフィードバックが必要となる。
企画というものは、普通は現状をベースにたてられる。
したがって、現在のやり方にムダが多いと、それはそのまま次の企画に取り入れられてしまう。
しかもいったん投資されてしまうと、後から改善しても取り返しがつかない。これは大事なことである。
このような関係を十分認識して、普段からムダのない現場にするために努力すると同時に、改善によって明らかになったムダは、必ず企画部門へ知らせることを怠ってはならない。
2-3-3継続して発生する費用と一時的に発生する費用
毎日継続して発生する費用は、一回一回を見ると安いように見え、見逃す恐れがある。
逆に一時的に発生する費用は、一回が高いので損のように思いがちである。
しかし、継続して発生するムダの費用を、例えば2年分をまとめて一時的費用に換算すると、驚くほど高価になることが多い。
改善のための一次費用が高いと感じ(もっと安いやり方を見つけるのは別問題として)、継続して発生するムダ排除を放置すると、結果として損をする場合も多い。
感じでものを決めず、必ず計算をすることが必要である。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:12:55 | 显示全部楼层
第3節工数低減と品質
3-1品質について
この節では、工数低減活動において品質をどう考えるべきか、また、品質を確保するための活動と工数低減とは、どんな関係にあるかなどについて説明する。
この場合、設計品質よりは製造品質が主として対象になる。
したがって、ここでは特別な場合を除いて、品質とは製造品質を意味することにする。
3-2品質は工程で作り込む
自動車産業に携わっているわれわれは、顧客にトラブルフリーな車を提供することが使命である。
そのためには、設計品質どおりの品物を生産することが必要であり、ここに品質に関するチェックの必要性が生ずる。
従来は、出来上がった物は検査工により検査され、後工程へ流されているが、出来てしまったものを、いくら良し悪しの判定をしたところで、決して良い品質のものを造ることにはならない。
また、検査工が、抜き取り検査をして、良品とされたとしても、何千個に1個の不良があったならば、顧客の立場からすてば、何千台に1台だから仕方がない、ということにはけっしてならない。
すべての製品が何らかの形で全数チェックがされなければならない。
ここに、専任の検査工をなくし、「工程で造り込む」という考え方が生まれてくるのである。
「工程で造り込む」という考え方は、作業者一人一人が責任を持って、工程内の一つの作業ごとに完全に品質を確かめ、良いものを後工程に流すために、検査を工程内に持ち込み、不良品はその場で摘出することである。
後工程はお客さんであるという考え方で、後工程には絶対に不良品を流さないということが、品質を工程で造り込むための基本である。
このようにしても、なお、後工程で不良品が発見された場合は、その工程は速やかに前工程に連絡し、連絡を受けた部署の工程は加工をやめ、原因を追究し、対策処置をとらなければならない。
すみやかに連絡を取らないと、不良品が続いて発生することになる。
また、不良品の手直しは、不良品を出した工程が手直しすることが絶対に必要である。
ちょっとした不具合だからといって、黙って後工程が手直ししてしまってはいけない。
後工程が手直ししてしまうと、不良品を多く造るもとになるので、どこまでも不良品を造りだした部署の責任において直さなければならないのである。
3-3品質は改善の真価
良い品質のものを造ることは、われわれ製造業にとって、何よりも優先する大前提である。
いくら量を多く造っても、それが悪いものでは、お客様は買わないだろうし、いくら安く作っても金に換わらないものであれば、結局、損をすることになる。
まして自動車の場合、安全性が特に重要視されるから、忙しいからとか、安くするためにとかの理由で、手をぬいた製品を市場に出すことは、社会性に反し、会社にとって命取りになりかねない。
つまり、品質を確保することは、作業の中で第一に考えなければならないことであって、他の理由によって軽視されることは本末転倒もはなはだしいというべきである。
それでは、品質を確保する作業とは、どんな作業を指すのかということを考えてみる。
昔と違って、作業者の勘とか、熟練の程度が少ない分業化された現在の各工程においては、一般的に決められた作業条件の中で、標準作業をおこなうことが、品質を確保することであると考えてよいであろう。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:13:21 | 显示全部楼层
言いかえれば、必要な品質を確保できるように標準作業が造られているはずである。
また、これだけでは工程がバラツクような場合には、目視やゲージによるチェックも、一つの工程として標準作業の中に織り込まれていなければならない。
このような環境の中で不良を出すとしたら、それは標準作業通りに作業をおこなっていないことによるものか、あるいは、機械設備、型、冶工具などの故障と考えてよいだろう。
前者の場合については、これから考えてみたい。
ときどき「工数低減をおこなったら不良が増えた」とか「人を減らしすぎたのでそのシワが品質に寄った」という言葉を聞く。
しかし今まで述べたように、これはトヨタ式生産システムの考え方からして本末転倒であり、絶対に起こってはいけないことである。
現実に起こっている問題を見ると、次の二つに大別できる。
(イ)単位時間の中の仕事が増えたと思い、やらなければならない作業まで省いてしまうか、あるいは忘れてしまう。
すなわち、ムダの排除ではなく手抜きをやってしまう場合。
(ロ)今まで工数の余裕があったため、中間在庫ややり直し作業が可能で、表面に出ていなかった品質不良が、工数低減を、やったことによって表面化する場合。
(イ)の場合は、コンベアーラインを使っている組み付け作業などに特によく見られるが、この間違いは、作業が遅れたり、問題が生じたときにラインを止めないために起こる。
トヨタ式工数低減活動においては、くどいほどラインを止めることを教えている。
新入作業者に対しても、真っ先にラインのとめ方を教えるのがトヨタのやり方である。
ラインを止めることによって、各人の仕事量のアンバランスもわかれば、ムダ排除の糸口もつかめる。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:14:36 | 显示全部楼层
さらには、作業遅れの原因を根本から治すことも可能である。
単位時間の中で、間に合わないから作業を省いてしまうというのは、ラインを止めてはいけないという考え方が強すぎるからである。
ラインをとめても、完全なものを後工程に渡すことがより大切なことであることを、監督者は作業者に徹底しなければならない。
この場合、ラインスピードやタクトにこだわる必要はまったくない。
すなわち「タクトと人数は無関係である」ことを明確にしておくことが大切である。
作業者は自分のペースで必要なことを全部やって、それで一サイクルの仕事が完了する。
もし、このタクトの中で完了しなければ、終わるまでラインを止めればよい。
このタクトの中に、いかに入れるかということは、まったく別の対策であり、管理、監督者や技術員の仕事である。
例えば、ある作業者が、第一工程から第5工程まで70秒かかり、タクトが60秒の場合10秒オーバーするとする。
このときオーバーした10秒を途中で切り上げてはいけないことは説明するまでもない。
作業者は普通に作業をして10秒ずつラインを止め、品質の良いものを造ればよい。
各工程のムダを省いたり、歩く距離を縮めたりして、普通に作業しても60秒で5工程ができるように改善するのは、監督者や技術員の仕事である。
これが出来て初めてラインストップはなくなる。
作業工程の改善をせずにラインストップをなくそうとすれば、品質にシワが寄るのは当たり前であり、これはトヨタ式生産システムの考え方においては、厳に戒めなければならないのである。
(ロ)の場合は、人や在庫を減らすことによって、今までかなりの頻度で不良が発生していたにもかかわらず、根本的な欠陥を解決せずに、他の方法で内部的に直していたものが、はっきり表面に出てきたのである。
例えば前工程の不良を後工程で直し、十分にフィードバックしてなかったり、設計上の問題でタップ穴が合わないので、自工程でタップをたててあわせていたことなどがこれに該当する。
これらをやりくりするために、真の原因はいつまでも放置され、やりくりのための工数や在庫が原価を上げていくのである。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:16:28 | 显示全部楼层
さらには、作業遅れの原因を根本から治すことも可能である。
単位時間の中で、間に合わないから作業を省いてしまうというのは、ラインを止めてはいけないという考え方が強すぎるからである。
ラインをとめても、完全なものを後工程に渡すことがより大切なことであることを、監督者は作業者に徹底しなければならない。
この場合、ラインスピードやタクトにこだわる必要はまったくない。
すなわち「タクトと人数は無関係である」ことを明確にしておくことが大切である。
作業者は自分のペースで必要なことを全部やって、それで一サイクルの仕事が完了する。
もし、このタクトの中で完了しなければ、終わるまでラインを止めればよい。
このタクトの中に、いかに入れるかということは、まったく別の対策であり、管理、監督者や技術員の仕事である。
例えば、ある作業者が、第一工程から第5工程まで70秒かかり、タクトが60秒の場合10秒オーバーするとする。
このときオーバーした10秒を途中で切り上げてはいけないことは説明するまでもない。
作業者は普通に作業をして10秒ずつラインを止め、品質の良いものを造ればよい。
各工程のムダを省いたり、歩く距離を縮めたりして、普通に作業しても60秒で5工程ができるように改善するのは、監督者や技術員の仕事である。
これが出来て初めてラインストップはなくなる。
作業工程の改善をせずにラインストップをなくそうとすれば、品質にシワが寄るのは当たり前であり、これはトヨタ式生産システムの考え方においては、厳に戒めなければならないのである。
(ロ)の場合は、人や在庫を減らすことによって、今までかなりの頻度で不良が発生していたにもかかわらず、根本的な欠陥を解決せずに、他の方法で内部的に直していたものが、はっきり表面に出てきたのである。
例えば前工程の不良を後工程で直し、十分にフィードバックしてなかったり、設計上の問題でタップ穴が合わないので、自工程でタップをたててあわせていたことなどがこれに該当する。
これらをやりくりするために、真の原因はいつまでも放置され、やりくりのための工数や在庫が原価を上げていくのである。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:17:01 | 显示全部楼层
さらには、作業遅れの原因を根本から治すことも可能である。
単位時間の中で、間に合わないから作業を省いてしまうというのは、ラインを止めてはいけないという考え方が強すぎるからである。
ラインをとめても、完全なものを後工程に渡すことがより大切なことであることを、監督者は作業者に徹底しなければならない。
この場合、ラインスピードやタクトにこだわる必要はまったくない。
すなわち「タクトと人数は無関係である」ことを明確にしておくことが大切である。
作業者は自分のペースで必要なことを全部やって、それで一サイクルの仕事が完了する。
もし、このタクトの中で完了しなければ、終わるまでラインを止めればよい。
このタクトの中に、いかに入れるかということは、まったく別の対策であり、管理、監督者や技術員の仕事である。
例えば、ある作業者が、第一工程から第5工程まで70秒かかり、タクトが60秒の場合10秒オーバーするとする。
このときオーバーした10秒を途中で切り上げてはいけないことは説明するまでもない。
作業者は普通に作業をして10秒ずつラインを止め、品質の良いものを造ればよい。
各工程のムダを省いたり、歩く距離を縮めたりして、普通に作業しても60秒で5工程ができるように改善するのは、監督者や技術員の仕事である。
これが出来て初めてラインストップはなくなる。
作業工程の改善をせずにラインストップをなくそうとすれば、品質にシワが寄るのは当たり前であり、これはトヨタ式生産システムの考え方においては、厳に戒めなければならないのである。
(ロ)の場合は、人や在庫を減らすことによって、今までかなりの頻度で不良が発生していたにもかかわらず、根本的な欠陥を解決せずに、他の方法で内部的に直していたものが、はっきり表面に出てきたのである。
例えば前工程の不良を後工程で直し、十分にフィードバックしてなかったり、設計上の問題でタップ穴が合わないので、自工程でタップをたててあわせていたことなどがこれに該当する。
これらをやりくりするために、真の原因はいつまでも放置され、やりくりのための工数や在庫が原価を上げていくのである。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:26:14 | 显示全部楼层
これは一種の全数検査である。高速だからといって、抜き取り検査しか出来ないと思っていてはいけない。
このように、工程で品質を、造り込むことが大切である。
3-5検査工の真のねらい
次に検査工による検査作業というものの考え方にふれておこう。
検査工というものは、良品、不良品の判定は仕事であり、チェックの結果を集計して前工程にわたすことで、アクションをとったと考えているように見受けられることがしばしばある。
しかし、これだけで十分とはいえない。
検査員は、なぜこのような不良が起こったかをできるだけその場で解析し、原因を突き止め、これをやめさせるまでを担当するスタッフと考えるべきである。
合格か不合格かのマルバツの採点をおこなう試験官で終わってはいけない。
なぜ間違えたかを説明し、相手に2度と同じ間違いをしないように教える、家庭教師でなければならない。
たとえば、表面的にあらわれた現象が部品の組み付け間違いでも、原因は単に「ボンヤリしていた」だけではない事が多い。
組み付け順に部品が並んでいなかったり、ラインストップボタンや、呼び出しボタンが遠かったり、作業指示情報がみにくかったりなどと、原因はいろいろあるだろう。
これをつきとめ適切な処置をとらせて、はじめて不良は減るのである。
したがって、検査員は不良を放り出すのが仕事の目的ではなく、不良品をゼロにするのが目的でなければならないし、これによって評価を受けなければならない。
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 楼主| 发表于 2009-9-30 22:26:54 | 显示全部楼层
3-6ポカヨケ
工程の中で、よい品質を作り込んでいくためには、作業者がどんな点をチェックするのか、どの箇所を測定するのか、刃具はいつ交換すればようのかなどを考えなければならない。
そこで、このような問題は、冶工具、取付具などを工夫して、前工程の製品のチェックが、自然におこなえるようにする。
すなわち、ポカヨケを工程内に取り込んで、不良発見をおこなうのである。
そして、ポカヨケを標準化して、作業者が交代した場合にも、少ない工数で、安定した品質のものが出来るようにすることが大切である。
作業をおこないながら測定したり、項目にしたがってチェックしたりすれば、いくら気を配っていても、ついうっかり失敗する事がある。
そこで、不良品、作業ミス、怪我およびそのほか多くの不具合について、いちいち気を配っていなくても自然に取り除いてくれるような仕組みをつくり、不具合を発見する事が必要である。
これが「ポカヨケ」である。
「ポカヨケ」をもう少し具体的に説明すると、
(イ)作業ミスがあれば、品物が冶具に取り付かない仕組み。
(ロ)品物に不具合があれば、機械が加工を始めない仕組み。
(ハ)作業ミスがあれば、機械が加工を始めない仕組み。
(ニ)作業ミス、動作ミスを自然に修正して、加工を進める仕組み。
(ホ)前工程の不具合を後工程で調べて、不良を突き止める仕組み。
(ヘ)作業忘れがあれば、次の工程が始まらない仕組み。
その他の仕組みが考えられる。
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