1.予備断食、2.本断食、3.回復食の3期によって行います。
この期間は食事の時間(間隔)を整えると共に、食事の量を減らして本断食に備える重要な期間です。
内臓の動きを整え、内蔵の活動時間・分泌液の吐出を減らす事により、体の内外を本断食に対応させて行きます。
本断食に入って直後は、空の胃に多量の胃液が吐出されますので、突然食事を止めると、胃に傷をつけたり、むかついたりする事になりますので、それを和らげていく効果 もあります。
普通、健康な人であれば、予備断食は3日間で行いますが、血糖値が高かったり、血圧が高い人は、4~5日行う場合もあります。
また、薬などを使用されている方で、急激に食事をやめる事ができない人も、 少し長くかかります。
こうした予備断食は、スムーズに本断食を実行するのに重要なステップであり、本断食の効果 をより効果的に得るために、必ず行わなければなりません。
それと、本断食に備えて、水を1日1リットルは、飲むようにして下さい。
この期間は、断食の字の通り、当院では何も食べませんし、お茶や特別なジュースなどの飲み物も摂取しません。
基本的には水だけで行います。
一日最低2リットルは飲んで頂きます。
断食は体の外(筋肉)・内(臓器)、そして神経・精神が出来るだけ安静に休息し、心と体のバランスを取っていく事を、自然に行っていかなければなりません。
外部より水以外の生命力を生むものが入ってこない事になり、そうした状態を作り出す事で、より強力な生命力を、積極的に発揮させる事ができます。
余分な栄養物はエネルギーとして吸収排出し、不足している物や重要な物は、温存して生命を維持していくのに障害となる毒物や薬物・ アルコール・ニコチン等を排出し、アレルギー等の体質も変化改善させていくことができます。
本断食中は色々な事が起こってきます。
それは、先に書いた生命力が強力に発揮される事により、個々の体の病気・けがの状態における心身のひずみ、またストレス等による精神的なひずみが、同時に修正されてくるからです。
酒の量が多い人は、肝臓等臓器の休息をさせ、飲む事が出来ないので、禁酒という事に精神で立ち向かわねばなりません。
アトピー等の体質で、薬を使用 していた人は、薬を使用しない事で、当然皮膚がかゆくなったり、汁が出たりします。
しかし、これも本来はそういう要素は、体内から追い出したいという自然の摂理を無理に押え込んでいた反動であり、またその間も体内においては、アレルギー源となる弱い部分の体質を休息させ、正常な状態に戻すことが進んでいるはずです。
このように本断食を行うことは、肉体・精神を安定させる事で、医者や薬等他に依存する事なく、真に強い心と体を造る事にあります。
本断食で、心と体の修正が終わり、バランスの取れた状態になっているはずです。
この後、回復食をきっちりと行い、徐々に調子を戻して行かなければ、折角の断食も台無しになってしまいます。
1週間も10日も胃腸を安静にしていると、大きさも小さくなり、動きもほぼ止まっています。
食事をする事が、赤ん坊が離乳食を食べることと同じように、注意して行わなければなりません。
少しづつ消化の良い物を良く噛んで食べる。
これにより、胃腸の働きや、活動時間を少しづつ長く、大きさもそれに対応し膨らませていきます。
消化吸収等の機能も少しづつ回復させる事も、重要な事になってきます。
また、精神面においても、入所時に決めた日程を最後まで実行していく事が、食欲や人間関係の誘惑、己の弱さ・身勝手に負けない精神を育成します。
そして、達成感や満足感を感じる事ができるのです。
体の調子を元に戻していくという事に関しては、断食以上に大切な期間といえます。
「当院においては食べないという一定のリズムから、食べる事へのリズムの変化、消化・吸収・排出というリズムが、断食の効果 を保つことで、バランスの取れた肉体・精神ともにパワーアップされた状態で維持していくのに、非常に重要な時期と考えています。」 |