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发表于 2005-6-20 18:02:57
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虎の威を借る狐
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# y* O, p- U k% A3 U8 V. C「いいえ、王様、
6 t& t" R) G# |5 l1 K: g 北の国々がなんで一宰相の昭奚恤などを恐れまするものか。
$ J9 e7 |6 c: B& Z$ m- y5 R: S+ N まず、お聞きくだされませ。
! G% x+ r6 _# Q' U" F5 U9 P: g
, i; e' T( {6 h: S5 d もとより虎は百獣の王、
! A; |% u+ y8 P9 s% O ほかの獣を見れば、
" Z8 s' p; @# k$ Z- y ただちに取ってこれを食らいます。
2 k2 l! b. y- @2 S' r- {( Q/ a. Q あるとき、この虎が狐をひっとらえたと思しめせ。/ u% W: N+ [1 `9 n( z" }
とそのとき狐が申しましたそうな。. }# m/ N* R( p! z2 `
天帝はこの狐をば百獣の長と定められている、
m. p( o4 |' s& Q3 U よって、もしこのわしを取って食らうなら、
4 B; K1 V6 I2 }4 M9 l 天帝の命にそむくものよ。
1 n9 c) q7 ~* i" U もしおぬしがそれを信じぬなら、& M; O& y% Q: K
まあわしのあとについて来られい、6 m- o4 s2 l" I8 {' \1 c
わしの姿を見て逃げ出さぬ獣は一匹もないぞ。2 O. [$ L1 U' p3 v2 U" v. }* E
それを見れば得心がいこうよ……
9 `9 D7 Y2 T! f; C$ P% ^ と申しましたげな、) O: V5 s. e _+ L) `- l
なるほど道理じゃ、と虎は思いました。
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さて、狐が先にたち、
) z( Q5 u3 z" t6 ~6 L. l2 c 虎はそのあとについてまいりました。
{: v$ `! g- Z! R+ C 一匹の獣に出あいまする。/ C8 E, C0 [' j2 N% S/ T
そやつはとんで逃げました。, y8 ?" T# t Q' C q; s4 L
つぎの一匹、これもふるえあがって逃げだす。% J8 R2 i2 i1 y4 w4 ], P
……はて、なるほど狐をおそれて逃げるわい、
I; m. ]: N a$ ?1 ~ と虎は思いこんだそうでござります。
7 s6 ^0 y6 B# n7 z" y; c その実、獣どもをおそれ走らせたのは、
, r2 P8 |; N, ]" |! ? 狐の後ろにいる虎の姿であったのでござりまするがな。6 d8 T0 N8 N& @0 R
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さて事はおなじでござりまする。
3 G& h+ ?; v) ~* Y3 |5 p( [ 北の国々が、8 H6 v$ r0 d% A) @" B
なんで昭奚恤ずれを恐れまするものか。% {6 f" N! w' V2 R1 l' K% T
恐れますのは、/ G. T( W) m% T- u/ F
その背後にある楚国の軍勢、: a( F, y( T3 b" q
すなわちわが君の強兵でございますぞ。」 (「戦国策」楚宣王)
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戦国時代のある日のことであった。楚の宣王が群臣にむかって、6 n0 b! }! u+ A$ A' w' l
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「北方の国々は、+ q7 Y, ~7 ^; L$ }' z2 j& _" F
わが宰相の昭奚恤を恐れておるかな?」* E: `; C& M7 x+ o# F2 \% ~
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とたずねたとき、江乙というものが、この答えたという。これが「虎! B2 O8 c0 W8 A* o
の威を借る」とか、「虎の威を借る狐」とかいうことばのはじまりとな% k ~, v! K5 f* N- h) i t
った。小人が権力をかさに着ていばりちらすこと、また、その小人のこ
; S7 d3 T: \0 a8 Z3 iとを、これらのことばであらわしている。0 r+ d& L2 U% w# s7 W* k/ l
; H* U3 d6 G8 r" C5 v- Q9 G ところがである。まだあるのだ。この話だけだと、昭奚恤は君側の侫4 J, ?3 g& M5 [+ J* {3 V. v
臣で、江乙は厳然たる大忠臣みたいだ。その江乙が問題なのだ。彼はも/ ]5 D0 H5 k$ t
と魏の国につかえて、魏の使いとして楚にきた男である。それがそのま- C9 I; m% S0 g }9 p& k: S
ま居ついて、楚につかえるようになった。うまいこと取り入って、王の! N2 W8 a7 d0 I# ~6 ~
側近になったらしいが、そのあいだも、魏と内々で連絡していたけはい
- l9 U* ]) G4 S0 n6 `が濃いのだ。ところがその彼にとって、目の上のこぶになるのがいる。
7 d" _" K. S1 H1 P昭奚恤である。昭家は楚の王族の出で、代々の重臣である。そして昭奚
$ P, u( a; ]7 T9 N- u7 n3 v恤は、大岡裁きに似た逸話があるように、ただのお坊ちゃん宰相ではな
( s0 a6 G9 g4 X4 P5 D" Fいらしい。しかもその奚恤は、江乙が魏に内通しているとにらんでいた
+ }- u& F0 e4 {( k! E5 Mらしいのだ。これでは、江乙が昭奚恤をじゃまにするのは、まったく当
1 C1 W/ w J: O( o# m$ o然だろう。
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江乙は、やっきになっていた。「戦国策」でもわかるように、彼はな
9 r" [+ [( _- N6 b- S$ b6 K; T; Hんとかして昭奚恤を蹴おとそうと力をつくしている。「虎の威を借る狐# E6 I, A H9 G& z9 s# q
でございます」、「奚恤は魏から賄賂をとりました」、「わたくしを除けも$ H! M7 l8 \* N8 e
のにいたします」……あらゆる機会をとらえて、宣王の耳に悪口をつぎ
/ Y V7 I" S. `/ ]: E1 U gこんでいた。なんのことはない、江乙こそ、「虎の威」を借りたくてウ
3 j$ p( ^5 E4 s8 o, R+ b) Sズウズしていたのだ。この話をしたのも、そのためなのだ。隠すよりあ* m9 D) z* e) s9 H/ L/ {" b5 R
らわるるはなし、というものである。
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そして、これが戦国というものだろう。一皮むいてみれば、やさしげ) i% A$ w( i6 R
な羊の皮の下に、狐がいるか、狼がいるか、虎がいるか、わかったもの# x: {6 F p% q7 A" M3 o! z+ |
でない社会、はてはどれが狐で、どれが虎かもわからなくなる世の中…# A; s5 [- A' s# P8 p$ `
…、いや、これは戦国だけではないかもしれなかった。 |
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