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发表于 2005-7-26 09:00:13
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文法問題の手引き
初級を終えた学習者は、日常生活に必要なコミュニケーションを成立させるのはだいぶ慣れてきたことでしょう。生活するための最低限の日本語は身につけることができたと言えます。この段階を過ぎて中級に入ると、理論的な文章を読んだり書いたり、人の複雑な気持ちを表した小説を読んだり、自分の感動したことについて言おうとしたりするでしょう。初級のテキストに出てくる文型は構造も簡単で、一つの文型が一つの意味や役割しか持っていません。けれども中級になると、人の複雑な言葉や微妙な気持ちを表すためにいろいろな言い方がでてきます。
1、文型の複雑な働き
初級で習う言い方と、中級で学ぶ言い方のちがいは単語そのもののもつ意味(語彙)による場合もありますが、文法や文型の働きの違いによる場合もたくさんあります。では、例を挙げて、中級文型の特徴についてもう少し見てみましょう。
ここでは、理由を表す言葉を例にとりあげて説明してみます。初級の文型では
(1)「暑いから、窓を開ける。」
(2)「暑いから、窓を開けて寝る。」
もように、理由の「から」をよく使います。けれども、中級の後半になると、もう少し言葉をつなげた次のような文型がでてきます。
(3)暑いからといって、窓を開けて寝るわけにはいかない。
この「からといって」という文型は「から」に比べるよ複雑です。「から」という言葉で理由を表します。そして、「といって」の部分で「暑いから」という文の内容全体を受けます。そして、「しかし、それはできない。」と打ち消します。
(4)暑いから、窓を開けて寝る。
(5)暑いからといって、窓を開けて寝るわけにはいかない。
このようなわけですから、「からといって」の文では、文の終わりに部分否定の言い方がよく使われます。「わけではない」や「とはかぎらない」などです。
(6)祭日だから、休める。
(7)祭日だからといって、休めるわけではない。
この文も同じように文型が二重の構造になっています。
もう少し他の例を見ましょう。
(8)山田さんともあろう人が、こんな大切な時に遅れるとは困るじゃありませんか。
(9)次朗ともあろうものが、なんでこんな成績をとったんだ。
「ともあろう人が」は「さんのことを普段は高く評価しているが、今度のこのことについては非難している」というような意味をもっています。したがって、話題の人(ここでは、山田さん、次朗)に対する話す人の高い評価があり、後に続く文に非難の意味が込められるということになります。この文型にはこのように複雑な制約がありますが、上手に使えば、話す人の単純ではない気持ちを効果的に表すことができます。
以上、二つの例を挙げて説明しましたが、このように中級で出てくる文型は複雑です。しかし、この複雑な構文を使うことによって、人の気持ちだけでなく、入り組んだ論詣の文を論理的に書くことも可能になるのです。
2、文型の微妙な意味
では、中級の文型のポイントについて、初級と比較しながらもう少し考えてみましょう。例えば、今読んでいる文章の中に「もうあんな人になんか会いたくもありません。」という文が出てきたとします。この文は初級で出てくる「もうあの人には会いたくありません。」という文とどう違うのでしょうか。また、この文はどんなときに使われるのでしょうか。
(10)もうあの人には会いたくありません。
(11)もうあんな人になんか会いたくもありません。
あの人をAさんとしましょう。Aさんは私の友人で、今までずっと親しくつきあってきました。ところがAさんはBさんにわたしの悪口を言ったそうです。わたしはもうAさんに親しみを 持てなくなりました。もうあの人には会いたくありません。もちろん話したくもないし、一緒に何かするのも嫌です。こういう気持ちを表すのに初級の(10)「もうあの人には会いたくありません。」という文では、その気持ちがそれほど強く伝わってきません。しかし、(11)「もうあんな人になんか会いたくもありません。」と言うと、「あの人」に会うのも嫌だという複雑な気持ちや、話題にするのさえ嫌だという強い気持ちを表すことができます。つまり「なんか」という軽視の意味を表すことばと、意味を強める「も」という助詞の両方を使うことによって、それができるのです。このほか中級では、初級で習った単純な文だけでは言い表せないニュアンス(微妙な意味の違い)とか心情を表現する方法が数多くあります。
例えば、主題化という一つの方法をとってみても、中級には話す人の気持ちや評価、判断などの含まれたいろいろな表現の文型があります。
このような中級の文型やことばの使い方を知れば、学習者の日本語はより日本語らしく表情が豊かになってくるでしょう。また、書き言葉的な表現を知れば、論文を書くときに役に立つでしょう。より口語的な言い方を身につければ、日常の会話がもっと自然なものになるでしょう。簡単な初級の言い方とは別の、より微妙な言い方で言おうとするときの、言い方を学んでください。
3、文型のいろいろな働き
中級の他の特徴は、一つの文型にいろいろな意味や働きがあることです。初級で習った文型でも、中級では違う意味に使うことがあります。例を挙げると、
「ている」の文型の経験や記録を表す使い方です。
(12)モーツアルトは12歳のとき、オペラを作曲している。
(13)この子は5歳のときに、はしかにかかっている。
文型だけでなく、文法項目でも、初級とは違った使い方をするものがあります。例えば、使役文の使い方を見ましょう。
使役文の「人にあることをさせる」という意味の使い方以外の、思いやりや責任を感じているときの言い方です。
(14)おいしい御馳走を子供達に食べさせてやりたい。
(15)わたしの不注意で子供にけがをさせてしまった。
もう少し分かりやすくするために、もう一つ、やさしい初級の助詞を例にとって同じ形のことばのいろいろな使い方の例を見てみましょう。
(16)これは紙で作った人形です。 材料の「で」
(17)あしたA館で卒業パーテイーがあります。場所を表す「で」
(18)夫婦二人で花やを経営しています。 まとまりを表す「で」
(19)大風で木が倒れてしまいました。 原因、理由を表す「で」
この4つの文の中に出てくる「で」は文中の働きがそれぞれ違います。表面に表れている形は同じでも、文の中の働きが違うのです。中級の学習が進むにつれて、文の構造も複雑になってきますが、その文の構造と意味をしっかりとつかめば、同じ形のことばをいろいろな意味に使い分けることができるようになります。このような目でことばや文型を注意深く見ていると、分析的な力もついてきます。
4、勉強のポイント
では、このような中級文法の勉強をするときに、まとめをするためのいい方法があるでしょうか。その中の一つは、文型を使い方によって分類する方法です。これは、中級の教科書「日本語表現文型」中級1、2(築波大学日本語研究会編)において試みられています。ほかにも何かポイントがあるでしょうか。いろいろ考えられていますが、幾つかのポイントを挙げて、勉強する人の手掛かりになるように簡単に説明してみましょう。
(1)動作か、状態か
(20)兄はテレビを見ながら、ごはんを食べています。
(21)この鷺は動物でありながら、情け深い心を持っている。
例文の「ながら」のすぐ前のことばを見ると、動作動詞の「ます形」の「見」が来ています。この場合は例文(20)のように同時進行の意味になります。けれども、例文(21)のように「ながら」の前に状態をあらわす動詞、ここでは「動物であり」の「あり」や、い形容詞、な形容詞が来ると、逆接の「なのに」の意味になります。
また、文型によって、文末に制限が加わるかどうかを知っておくことは中級の文法の一つのポイントです。
(2)話す人の意志が表れている文か、客観的な叙述の文か
(22)林さん、日本語だけでなく、英語も勉強してください。
(23)日本語学校では日本語ばかりか、英語も勉強するんです。
例文(22)の「だけでなく」と例文(23)の「ばかりか」はだいたい同じ意味です。が、「だけでなく」の後には依頼文などを続けることができますが、「ばかりか」の後には話す人の意志が強く表れる依頼文や命令文を続けることはできません。
(24)日本で車を哕灓工毪椁摔稀⑷毡兢谓煌ㄒ巹tを守らなけらばならない。
この例文(24)の「からには」は「のだから当然」という意味ですから、後には義務、意志、推量、依頼などの文が続きます。
(3)プラスか、マイナスか
(25)英語にかけては田中さんがクラスで一番じょうすです。
(26)中田さんときたら今日もまた遅刻したんです。
例文(25)のように「にかけては」の後にはプラスの評価の文が続きますが、例文(26)のように「ときたら」という文型の後にはマイナスの評価の文が続きます。
もん一つ例を挙げましょう。
(27)大声を出したばかりに、病人が起きてしまった。
例文(27)のように「ばかりに」の後には、「ばかりに」の前にことが原因で悪い結果になってしまったという文が続きます。つまり、「ばかりに」のあとにはいつもマイナスの結果の文が続くわけです。ですから、当然なことですが依頼文、命令文、願望の文などは来ません。
(4)個別的か、一般的か
「のに」と「には」は使い方も意味もよく似ています。しかし、まったく同じではありません。
(28)新宿へ行くのに、バスにしたら一時間もかかってしまった。
(29)新宿へ行くには、バスより地下鉄のほうがいいよ。
例文(28)の「のに」の後には個別的な文も一般的な文も続けることができます。しかし、例文(29)の「には」の後には一般的な内容の文しか続けることができません。
(5)同じ主語か、違う主語か
文の前半と後半の主語が同じ場合と違う場合とで、文型の働きが違っていることがあります。この点についても整理して、押さえておいたほうがいいでしょう。
(30)彼はドアを開けると、部屋の中に入っていきました。
(31)彼がドアを開けると、部屋の中にお嬢様が寝ていました。
例文(30)は前半と後半の主語が同じで、例文(31)は違う主語です。ですから、例文(30)の「開けると」は「開けて」に置き換えることができます。が、例文(31)は「と」の働きが例文(30)とは違いますから「開けて」におきかえることはできません。
(6)特別の言い方が続くか
中級では構文のうえで使い方がきまっている副詞、特に呼応の副詞といわれるものがたくさん出てきます。「打ち消し」や「推量」などのような決まった言い方が続くものです。
(32)あの子はちっとも食べなかった。
(33)あの人はおそらく来ないでしょう。
このような副詞を呼応という点に気をつけて勉強すると、後に続く文の予測がつくようになります。このことは、文の読解をするときに非常に助けになります。特別の言い方が続くことばについては、ぜひ整理をして自分のリストを作って勉強してください。しかし、これについては「問題について」のところでも詳しく述べますので、そちらを見てください。また、副詞のリストを最後につけました。
以上、文法の勉強をするときに参考になると思われるポイントについて書きました。
5、整理の方法
最後に、中級文法を勉強するときの整理方法、分類方法の例を挙げてみましょう。
*副詞 呼応するものを意味によって分類する。
それ以外のものの中で構文や談話の構成と関係の深いものを整理する。
*接続詞 談話の構成と関係が深い。順接、逆接、添加というように働きによって整理、分類する。
*助詞相当語 中級の初めから次々と出てくる「について」や「にとって」など。助詞と同じような働きをすることば。意味や働きや整理する。
*形式名詞 初級のころから出てくる「ことができる」の「こと」や「わけにはいかない」の「わけ」など。中級は形式名詞が多い。同じことばを集めて整理するとよい。
*古語 「べきだ」や「まい」などの、現代でもよくつかられている古語。
慣用表現の中によく出てくる。活用のあることばは接続の形が現代語と違うので注意が必用。
なお、勉強の参考になるように巻末に文法項目と文型のリストを付けました。どうぞ参考にしてください。 |
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