咖啡日语论坛

 找回密码
 注~册
搜索
楼主: junshan_yin

トヨタ生産方式_初の教科書

[复制链接]
 楼主| 发表于 2009-9-30 22:27:17 | 显示全部楼层
このポカヨケの方法として次のような方式が考えられる。
①標識方式、、、ランプをつける、色別で見やすくするなどして、目で見て発見しやすくする方法。
②冶具方式、、、異品が取付かない、取付ミスのとき動作しないようにするなど、冶具を工夫する方法。
③自働化方式、、加工途中で不具合がおきたら、機械を止める方式、これは「ポカヨケ」に入れないこともある。
ポカヨケは、品質を工程で造り込むために、非常に重要なことである。
そして、不具合をゼロにするのがネライである。
このネライを達成するために、前述のごとき方法を考えるのが、ポカヨケを設ける場合は、もっともおさえやすいところを、そして、もっとも損失の少ないところを見つける事が大切である。
第4節工数低減と安全
4-1安全は第一である
「覆水盆に返らず」という言葉がある。
機械などの諸施設は、仮に破損しても、金を掛ければ復元できるが、人間の身体は、負傷したら完全に元通りになることは少ない。まして、死亡事故などの災害とのなれば、お金ではすまないものであるから、安全は何よりも第1番目に考えなければならないものであり、安全が考慮されない工数低減は存在しない。
といっても、われわれは、企業にいる以上、その目的追求の手段である生産活動および改善活動を中止するわけにはいかない。
安全を基盤にして、その範囲内で原価低減のための、工数低減のあらゆる方法を考えていかなければならない。
時々、安全という名のもとに、その改善活動が進展しない例を見かけるが、もう一度原点にもどって、その仕事の目的を見直してみる必要がある。
「さわらぬ神にたたりなし」というのでは、そこに進歩も発展もない。
4-2工数低減と安全との関係
前項のような考え方をすると、安全と工数低減が、一見、相反するように見えるかもしれないが、まったく一致するものである。
というのは工数低減もムダ、ムラ、ムリの排除を進めることだからである。
すなわち、各生産工場における災害のほとんどが、このムダ、ムラ、ムリと思われる動作が原因となっている。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:27:48 | 显示全部楼层
つまり、やらなくてもよいことや、やりにくいことをやったり、やらせたりして、その結果、ムダ、ムラ、ムリな動きをして、ケガを起こしていると考えられるものである。
怪我という字は、「我ながら怪しむ」と書く。
怪しげな動作、つまりムダ、ムラ、ムリのある動作が怪我のもとであり、このムダ、ムラ、ムリを省くことが安全へつながる。
一般に災害の多い職場は、日常管理が不十分であるところが多い。
4S、作業手順、作業要領という、いつも十分留意されるべきことがらが、見てもさっぱりわからない職場で、災害が多発しているのであり、逆に工数低減活動、改善活動の熱心な職場では、災害件数も少ないものである。
現場というものは、単純化すればするほど管理しやすいものである。
安全管理面で4Sが重視される理由はここにある。
ところで4Sは現に存在する人とものと設備の上になされる。
したがって、人や物が多かったり、機械や設備のレイアウトがまずかったりすると、4Sをやっても十分な目的を達し得ない。
もともと複雑化の方向に向かっているものを、整理しようとしても限界がある。
しかも、現場において人とものと設備は、それぞれ独立ではなく、複雑に絡み合っていることを見落としてはならない。
たとえば、人が多い→ものができすぎる(在庫がたまる)→片付けたり、出し入れしたり、保管したり、手直ししたりする人が必要になる→もっと人が増える、といった悪循環がこれである。
このように、何かを増やすと、それの伴って他のものが増えるというように、複雑化が正比例的に進むのが現場であり、工数低減によって、この複雑化の傾向をできる限り食い止めることは、安全管理を進める上で非常に大切なこととなる。
つぎに4Sについて簡単に説明する。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:28:21 | 显示全部楼层
4Sとは整理、整頓、清掃、清潔のことをいう、(イ)整理とは
いるものといらないものに分け、いらないものは即刻処分することである。
(ロ)整頓
いるものを使いやすいように、きちんと並べることである。
(ハ)清掃とは
きれいに掃除することである。
(ニ)清潔とは
(イ)(ロ)(ハ)の状態を維持することである。
4-3当社の災害状況
当社の災害の状況を見てみると、年800件以上の災害が発生している。
これらの災害は、まさに氷山の一角でないだろうか。
災害の起きた職場と同じような状態にある職場、さらに運良く起きていないまでも、常に危険にさらされている職場は、非常に多いのではなかろうか。
一昨年(昭和46年)一年間では、878件の災害が発生しているがハインリッヒの法則から推察すれば、災害にいたらないまでも、それに近い状態、もしくは、その危険を感じた人数は極めて大きな数字になろう。
そして、そのような危険な状態が、ほとんど改善されずに、依然として放置されたままになっているのではないだろうか。
休業災害要因分析、起因物自体の不安全状態をみると、安全が考慮されていない構造(142件)、保守調整がされていない(77件)、安全装置がなかった(14件)などとなっており、改善の余地があることを如実に物語っているといえよう。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:29:17 | 显示全部楼层
昭和45年の災害状況から見ると、機械トラブル時のリーダー層の怪我(20%)が多く、また災害要因別では、スイッチを切って処理することを忘れたためが30%と高い数値を示している。
これらのことから、設備のトラブルの再発防止対策、予防保全体制のありかたにも問題があるのではないだろうか。
第2図原因別災害発生状況
第3図災害発生の責任区分
これらの真の問題は、設備のトラブルにおいては、生産現場に任せられていることである。
つまり、現場だけでなく管理部門も含めて、こういった問題に取り組む必要が生じているのである。
一方、昭和46年の主なる原因別災害発生状況と災害発生の責任区分は図2、図3の円グラフに示すとおりである。
原因別では、不安全行為が圧倒的に多く、72%を占めている。
責任区分では、本人責任が60%とやはり圧倒的に多い。
単純化された作業には、ムダ、ムラ、ムリな動きがほとんどなくなり、やりやすくなる。
また、管理もしやすい。
この意味において、作業が単純化されればされるほど、不安全行為は減る。
不安全、不安定な作業動作をすればすぐわかるような管理、すなわち、ここにも「目で見る管理」の重要性が生ずる。
工数低減活動でいう単純化は、このように安全面にもつながるのである。
4-4安全な生産現場への第一歩
安全な職場環境は、全社的な展開を必要とすることはもちろんであるが、その第一歩はムダ、ムラ、ムリのない現場を作ることである。
それには、ムダ、ムラ、ムリを発見しやすい環境をつくる必要がある。
(イ)どのような条件で作業をおこなうか。
(ロ)どのような手順でおこなうか。
(ハ)どのような時間でおこなうか。
などを折り込んだ作業要領書の作成(または整備)をおこない、それを守ることが安全な生産現場を作り上げることになる。
結論から言えば、工数低減を進めていくことが、安全にも結びつくことになり、安全な職場を作るには、工数低減活動を展開していくことである。
以下、自働化問題、ワンタッチ問題について考えてみたい。
4-5安易な自動化がケガを生む
当社における自動化は、ここ数年来の生産量の増大とともに急速に発展してきた。
しかるにその大部分が、その必要性を十分追求したものでないため、(つまり、ムダ、ムラ、ムリの徹底的追及をおこなっていないため)、故障も多く、しかもハイスピードでありながら自動停止装置がないため、非常に危険な状態にある。
つまり、自動化が自働化になっていないため(省人化でなく、省力化の設備のため)人がその番人的役割をしないと、十分動いてくれない危険性が含まれている。”自働化”というのは”自動停止装置”が備えられていて、異常時にはそれが働いてくれるものであり、これが安全面から言っても、工数面からも重要なことである。
異常時に自動的に止まることが出来ない機械は、人の意志に反して思わぬ災害を引き起こす。
自動化された設備が、高価であればあるほど、その機械の破損を恐れて、人をつける結果になりがちだが、その人のほとんどが、その機械の設計者でも、製作者でも、さらに保全する人でもないから、ますます災害の大きさを増すことになるのである。
例えば、次のようなことを考えてみよう。
完全に自動化されたコンベアの回りに、「コンベア上に上がるときはコンベアのスイッチを切って上がること」という看板をよく見かける。
一見、安全に留意し、万全であるかのようであるが、そのコンベア上に踊り場的なものが作ってあり、その上にはコンベア上での引っ掛かりを突き放す棒がおいてあることが多い。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:30:00 | 显示全部楼层
作業者自身も本当は上がりたくないし、めったにその必要がなければ、スイッチを切ってから上がるに違いない。
しかし、その悪い流れ(80%流れればよいという設備係の言い分から)がすぐ直してもらえない場合、一方で生産量確保が至上命令で要求されている現在、ルール通りコンベアのスイッチを切って上がるだろうか。
かりに災害が起きた場合、作業者がルールを守らなかった。
それは、作業者に対する教育が不十分だったという事が理由にされていないだろうか。
真の理由は、不完全な自動化された設備の存在であり、また、放置である。
自働化された設備は、100%の可動が前提であり、さもなければ異常停止装置が働くような構造でなくてはならない。
つまり、認められているかのごとき20%の停止が、ケガに結びつくことを真剣に考えるべきである。
4-6ある機械工場での事例
ある機械工場で、次のような実例があった。
これは自動化された現場での共通の問題と考えられるので、この件について考えてみよう。
上図のような工程で、反転機によって指を切断されたのである。
本来ならば作業者の仕事は、自動的にセットされたワークを箱詰めする作業だけであり、上図のようなラインが、10ライン程度あったから、1人で十分まかなえる作業量である。
ところが、現実は3~4人が常時いて各ラインを巡回し、その流れを良くしなければ、与えられた生産量がまかなえない。
それは、シュートの流れが非常に悪く、しかも、ワークなし、通過確認、フルワークなどの各スイッチが十分整備されておらず、異常が生じても停止することがなく、災害が起きたのも”自動的”に動く機械にはさまれたためである。
この例にしても、なぜ1人で出来ないのだろうという疑問をもって、直すことのできる立場の人が、その現場を見ていたならば、シュートの流れを改善したであろうし、その結果、本当の工数低減ができるとともに安全な作業現場となり、このような災害を起こさずにすんだと思われる。
4-7ワンタッチ起動は危険か
これまでは、工数低減の考え方や目指している方向が、なんら安全を妨げるものではなく、むしろ、安全を推進していくための諸条件の整備と、まったく一致することを説明してきた。
この節の最後として、安全の名の下に工数低減がなされにくい場合について、プレスを例にとって触れておきたい。
当社においても、プレスなどの機械でワンタッチ起動が採用され始めている。
機械工場では、かなり以前から採用されているが、ここでは多数台持ちは当然という考え方の浸透が、いろいろな工夫を引き出し、安全性についてもかなり考えているからである。
同じ機械のプレスの操作についても、まったく同じようにはいかないにしても、現在のように生産の伸びが鈍化することによって、当然考えてよいことである。
プレス機の起動が、従来のように下死点までの両手押切りであれば、その間の時間が無駄になり、さらに歩行時間が上乗せされるために、多台持ちのメリットが少なくなる。
では、なぜ今まで、下死点までの両手押切りボタンが採用されていたかといえば、労働安全規則にしたがっておこなわれていたのである。
労働安全規則には「プレス機などは、スライドおよび刃物の作動中に、危険限界に身体の一部が入らない措置を講じなければならない。ただし、危険限界に身体の一部が入った場合に、スライドおよび刃物が急停止する構造のプレスなどについてはこの限りではない」とある。
両手押切りボタン方式は、この文章の後半部分に準じているだけであり、本来の意味を満足するものではない。
それは、両手押切りボタンであっても、第3者に対しては、起動者が気がつかねば効力を発揮しない。
したがって、ワンタッチ起動がいけないのではなく、身体の一部が入った場合、急停止する構造でないといけないのである。
したがって、身体の一部が入ると急停止する構造、その起動ボタンによって動く機械に近づくと、停止する装置などの開発が進めば、ワンタッチであってもかまわない。
しかし、その安全装置が故障時に停止しなければいけないことは言うまでもない。
さらに人の身体を入れなくても仕事が出来るようにすればよい。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:30:35 | 显示全部楼层
プレスや自動溶接ラインでも、最近徐々にこのような考え方が取り入れられてきた。
例えば250トン級のプレスはシャッターの下端に銅線を張り、なにか銅線に引っかかったらリミットスイッチがきいて、プレスが動作しないようなものや、自動溶接機のそばに踏み台を置いて、その上に人が乗っている間は、これが作動しないようにして、それぞれ押しボタンをワンタッチ方式に改造した例がある。
これらは、まだ初歩的な装置だが、これがもっと改良されれば、すべてのボタンをワンタッチにできるようになるであろう。
このように考えてくると、安全のために仕方がないと自分で思い込んで作業の合理化について考えることをやめてしまう場合でも、もっと根本的に立ち返って考え直してみると、安全かつ合理的な作業のやり方が、いくつかあることに気づく。
安全な範囲で、いろいろな作業の方法、設備装置の方式を考え、もっとも無駄の少ないものを選ぶ努力を続けていくことが、今後ますます大切になるであろう。第5節工数低減と人間関係
5-1トヨタ式生産システムの基盤は人間尊重
一般に工数低減というと、労働強化につながると考えられがちであるが、トヨタ式工数低減活動は、主としてムダ排除ということであり、決して労働強化をしているものではない。
たとえば、艤装ラインにある部品を5歩も6歩も歩いて取りにいったり、何度も車の中に出入りしたりしている。
この5歩、6歩と歩くことや、車に出入りすることを明らかに付加価値を生み出す仕事に振り向けることによって、相対的に工数低減をしていくことになる。
この例のように、皆が仕事だと思ってやっていることの中で、利益にならないムダな行動がけっして少なくない。
そのムダな行動(行為)を排除して、人間が出したエネルギーをより有効な仕事に結びつけるということこそ、人間尊重につながることになる。
会社で自分の貴重なエネルギー、時間を提供している人たちが、真に有効な仕事に力を注げないほどつまらないことはないし、また、そうさせることは、もっとも人間尊重に反するものであろう。
人間は有効な仕事に力を注ぎ、自分のやっている仕事に価値意識を持ってはじめてやる気が起こるが、ムダな仕事をやらされていては、価値意識どころではない。
当然やる気を期待することはできないだろう。
人間の出せる力は限りがある。
その力をいかに有効なものに振り向けることができるかが、人間尊重につながるのである。
工数低減は、人間性を無視した労働強化であるという問題がおきるのは、そのやり方がまずいのか、あるいは、誤解から生ずるものであろう。
5-2真の人間関係は相手の身になって
監督者やスタッフが現場の工数低減をはかる場合、仕事をやる人の身になって真剣に考えれば、真の人間関係が生まれ、労働強化の問題などは生じない。
朝から現場に立ち、現場で仕事をやっている人の身になって観察し、改善を試み最後まで面倒を見る態度があれば、現場の作業者との遊離は起こらないだろう。
表面的におだてたり、機嫌をとっているだけでは、真の人間関係など得ることはできない。
少し古い話であるが、有名な話であり、会社における人間関係の育成にも役立つと思うので、しいて例を引用することにした。
バレーボールで有名なあの大松監督は、けっして彼女たちをおだてたり、機嫌をとったりして引っ張っていったのではなかった。
選手の身になり、その心をつかんで訓練をしたのである。
そして、試合の時には、監督の意のままに選手を駆使できたし、また、選手たちは監督の意に応えたのである。
現場の監督者が、現場を指示通りに動かすためには、監督者と現場で働く人たちとの信頼関係、つまり、真の人間関係がなければならない。
そのためには、監督者自身が人間尊重を基盤として常に作業者の身になって考え、その心をしっかりつかんで訓練し、自ら先頭に立って、どんな面倒な問題でも積極的にぶつかっていかねばならない。
ここで特に大切なことは、どこの職場にも必ず何か問題がり、誰かが困っているという現実がある。
例えば「作業がやりにくい」「危ない」「調整が難しく、折角やっても不良品が多発する」「後工程の引きがばらついて、優先順位がわからない」「作業票の表示がみにくい、わかりにくい」などである。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:30:58 | 显示全部楼层
このようなことは、当初は誰でも訴えるが、放っておくとあきらめてしまう。
これには目をつむっておいて「人を減らせ!」「改善せよ!」といっても、これは不平不満がつのるばかりである。
監督者が、自分のやらねばならないことを放って置いて、作業者にばかり押し付けるということをすれば、作業者が不信感を抱くのは、人間として当たり前のことである。
監督者やスタッフが、現場で働く人の身になって一緒に苦しみ、問題を解決していく態度が、その人に対する信頼感を生み、やがては、ともに改善しようという気持ちにつながってくる。
TWIの「人の扱い方(JR)」でもいっているが「部下を個人として、人間として扱う」ということが基盤となって、諸種の人間関係の問題を処置したりして、部下の能力を生かしているのである。
この精神は、昔も今も変わらない人間関係の真髄であろう。
同じ釜のメシを食い、ともに苦しみ、ともに喜びあう中から生まれてくる連帯感や信頼感が、一部欠けているのではなかろうか。
職場においては、それらを取り戻すことが大事であり、その上で工数低減活動が展開されねばならない。
その場合には、部下を参画させ、共通の意見交換の場を持たせたり、一緒にアイデアを考えるということも、忘れてはならない大切なことである。
工数低減の考え方自体は非常に合理的であり、だれでも納得の出来るものであるにもかかわらず、それをおこなうときの人間関係を阻害するとか、労働強化が生ずるといった誤解が生まれるのは、それ以前の相互信頼関係が薄れていたり、実行させる方のネライを、理解しようとする気持ちがない場合が多い。
これに関する実例として、ある工場の総組立艤装ラインの改善について紹介する。
(イ)状況説明
1.、46年9月下旬、これまで3.6分/台のタクトを3.3分/台に早めた。(ただし人は増やしていない)
2.、9月下旬~10月下旬にかけて、ラインストップが120分~150分/直、発生した。
3.、仕事がきつい、労働強化だ、という苦情が労働組合へかなり持ち込まれた。
4.、10月中旬、技術員室の技術員とともに、改善のためにラインに入った。
5.、以降、ラインで困っていることを中心に改善を重ねた。
6.、11月中旬のラインストップは20~30分/直、程度に減少した。
7.、改善は大小合わせて100件近くおこなった。改善をスタッフがおこなったのは、最初のうちだけで、約2割、残り8割は現場の作業者がおこなったのである。
(ロ)現場の反応
1.、9月下旬から10月上旬に掛けてでていた苦情は、まったくなくなった。
2.、現場からの改善案がどんどんだされ、次々に実行に移されていった。
3.、11月、12月に班長以上が集まり懇談会(反省会)がもたれた、席上次のような意見が出された。
a.現場にやる気が出てきた。姿勢が前向きになった。
b.まだムダがある。改善しなければならない。
c.班長が十分に改善に打ち込む余裕がほしい。
d.頼んだことをすぐやってもらえたのは大変よかった。
今後、技術員室も現場の困っていることをすぐ直してほしい。放りっぱなしでは困る。
4.、このように約く1ヶ月で現場のやる気は大いに盛り上がってきた。「労働強化」というような声はまったく聞かれなくなった。
5.、最近のラインの雰囲気
a.改善スタッフの姿を見ると、すぐとんできて困っていることを相談する。
b.「こうやったらもっとよくなる」という改善提案が作業者からも出される。
c.改善を実行するとき、自分たちで手はずを決め、就業後、皆でおこなっている。
5-3信頼関係は改善活動への全員参加から
監督者やスタッフは、現場からの提案や相談を尊重して、現場の人たちと一体になって、工数低減活動を推進しなければならない。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:31:34 | 显示全部楼层
そうすることによって、全員が改善意欲を高め、改善への参加意識を持ち、作業の単調化からくる人間疎外感が排除される。
つまり、自分も職場をよりよくすることができるという参加意識がもて、自分たちの力で改善が出来たという達成感と満足感を味わい、自信が植え付けられ、次から次へと改善の目が向けられるということになる。
この達成感、満足感や自信こそが人間疎外から脱却するものであり、「やるぞ」という意識高揚の源ではなかろうか。
そういう職場では、自然にモラールの向上も期待できるであろう。
ある機械工場の生産量が増えたとき、フロント関係の監督者は、組み付けコンベアのスピードを少しずつ上げ、リヤ関係の監督者は皆にどうしようかと相談したという例がある。
この場合フロントは最初目だって量が上がってきたが、あるところから停滞し、逆に最初もたついていたリヤが、最後は早く生産量が達成できるようになったという。
したがって、監督者やスタッフは、常にそこで働く人と一体となって改善活動を進めるとともに、誰もがこのような活動に参加できる雰囲気、環境作りに努力を惜しんではならない。
各工場で用いている「かんばん」は、目で見る管理ができる状態を作るということである。
したがって、そこで働くだれもが、問題点や改善点を発見しやすい状態になっているから、作業者一人一人の参画意欲の向上をはかるという意味からも、全員が工数低減活動に参加するように心がけなければならない。
現場で監督者を中心に、作業者の皆が「この工程はもっとこのようにしたほうがよい」「いや、この方がムダな動きがない」などとお互いに建設的な意見を出し、納得のいくまで追求するその瞳の輝きこそ、職場の人間関係が円滑にいっている一つの証拠であり、当社の創業の精神の現われでもある。
第6節工数低減活動の進め方
6-1現場作業の中身の認識
工数低減活動を進めていく上で、作業現場をどう認識するかは大切である。
今の作業のやり方でライン稼働率も割りあい高い。不良率もよい範囲内に収まっている。
全体として合格ではなかろうかなどと考えたら、そこに改善の意欲は生まれてこない。
自分で改善の芽を摘み取っているといえよう。
どんな現場でも細かく観察すれば、作業といわれるものは、多かれ少なかれ図のように分けることができる。
その部分を例示すれば次のようなものがある。
a.ムダ
作業をしていく上で、なんら必要のないもの。したがってすぐ省けるもの。
(例)手待ち、意味のない運搬(中間製品の積み重ね、運搬の2度手間、持ちかえなど)
b.付加価値のない作業
付加価値はないが、今の作業条件の下ではやらなければならないもの。(これも本当はムダと考えた方がよい)、これを省くためには、作業場の条件を部分的に変えないといけない。
(例)部品を取りに歩く、外注部品の包装をとく、大きなパレットから部品を小出しに取り出す、押し切りボタンの操作など。
c.付加価値を高める正味作業
さらに現場では、このほか標準作業以外の例外的動作として、ちょっとした設備、冶具の不具合修正とか、不良品の手直しなどがあり、このようにして考えてみると、付加価値を高める正味作業の比率は、意外と低いことがわかってくる。(これ以外は、原価のみを高める要素ばかりである)
工数低減とは、正味作業の比率を高くすることである。
100%正味作業を理想として、それにできるだけ近づけることが目的であることを知ってほしい。
6-2造りすぎのムダ
前項で、現場の作業を細かく見ていけば、正味作業以外のものが案外含まれていることを説明したが、それでムダの部分が誰の目にもはっきり見えるようになっていたらどうだろうか。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:31:51 | 显示全部楼层
すなわち、何人かのグループでやっている仕事で、皆が少しずつ手待ちをしたり、意味のない仮置をしたりしている。
このようなラインで、ムダを取り除いて作用の再配分を行い、人を減らすことはそう難しいことではない。
しかし、現実には、このような現場は少ない。これはムダがないのではなく隠されてしまっているのである。
普通、どこの現場でも、もっともよく見られているのが、仕事の進みすぎである。
本来手待ちにならなければいけない時間なのに、次の作業をやってしまうので、手待ちが隠れてしまう。
これを繰り返したあげく、ラインの後ろや中間に在庫がたまる。
この在庫を移動させたり、きちんと積みなおしたりという、”仕事、”が発生してくると、ますますムダが見分けにくくなってくる。
このような現象を、トヨタ式生産システムでは、造りすぎのムダといって、数あるムダのなかで、もっともやってはいけないムダであると教えている。
ムダの分類や説明は第2章に詳述してあるので、ここでは省くが、造りすぎのムダはその他のムダを隠してしまうという意味で、他のムダとまったく異なっている。
改善という面から見れば、他のムダは手がかりを与えてくれるが、造りすぎのムダはこれを覆い隠して、改善を阻害する方に働く。
したがって、工数低減活動を進める第1歩は、造りすぎのムダをなくすることである。
すなわち、ラインを整備し、作りすぎが出来ないようなルールとか、設備上の制約(フルワーク装置など)を設けることである。
これが出来て初めて、ものの流れは本来の姿にもどる。
必要なものが、必要なときに、一つずつ出来るようになり、ムダな手持ちとして明らかになってくる。
ラインがこのような状態になれば、この項の冒頭に述べたように、ムダを省き→作業再配分→人を減らす、という活動がやりやすくなってくるのである。
6-3タクトの考え方
前項のように造りすぎをなくし、必要なものを必要なときに、一つずつ造るためには、「必要なとき」とはいつであるかがわからないといけない。
ここでタクトの考え方が大切になってくる。
タクトとは、製品1個を何分(秒)で作ればよいかという時間である。
これはかならず製品の必要数から逆算されなければならない。
簡単に公式化すれば次のようになる。
タクト(時間)=1日も可動時間/一日の必要数(個)
ところが、時々タクトの求め方を間違っているラインを見受ける。
タクトを現有の設備能力と工数から計算している。
すなわち、今は設備能力がこれだけで、人がこれだけいるから、これは1個何分でできる。
これがタクトであるというのである。
この考え方は、トヨタ式生産システムでは、まったく間違っているので、気をつけなければならない。
設備能力はある程度固定されてしまうが、人を増やしたり、減らしたりすることによって、ライン能力は増減する。
正しい意味のタクトから人員を割り出すことによって、必要最小限の人で作業ができるのであって、今いる人間でやれるだけやるというのは、ほとんどの場合、能力がありすぎて在庫がたまってしまい、工数低減に結びつかない。
次に、タクトが決まったとして、これを正確に守らせるにはどうすればよいか、詳しくは他節で述べるとして、一般的に言えば
(イ)ライン作業の場合、、、コンベアに区切り線を引き、一区画一製品を正確に守って流す。
(ロ)工程間、、、かんばんをつけ、かんばんが外れなければ仕事をしてはいけないというルールにする。
かんばんについては、第4節で説明されているので参照されたい。
工程内かんばんの大きな役割は、作りすぎを押さえ、適切なタクト(必要なとき)が前工程にわかるようにすることであることを、十分理解すべきである。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:32:19 | 显示全部楼层
6-4作業の再配分
以上を実施することによって、造りすぎが出来なくなり、作業者のムダは手待ち、その他として表面化してくる。
次に第1項(現場作業の中身の認識)で付加価値のない作業とした部分についても、あまり金がかからず、前工程にもあまり影響を与えないものについてはすぐ改善する。
たとえば、部品を取りに歩いているようなときは、部品棚を移動して歩く時間をなくす。
このようにラインを整理した後で、各人の作業の再配分をおこなう。
配分はタクトの中で、正味作業と今どうしても省けない作業だけを与えていく。
それを簡単に図で説明すると次のようになる。
図5





この場合、特に注意しなければいけないことは、下図のように「作業者Ⅳの余力を4人で平均に分配してはいけない」ということである。
図6



その理由はせっかくムダを明らかにして、問題の所在がだれにでもわかり、改善のニーズが生じているものが、平均化してしまうことによって、隠されてしまうからである。
さらに、全員が0.15ずつ余裕(=手待ち)をもって仕事を続けると、たとえ、それが10日間であっても、作業のペースが出来上がってしまう。
そのため、次の改善に対して、仕事量が増え、きつくなったという心理的な抵抗となることが多いからである。
5図の例では、5人でやっていた仕事をムダを省いて順につめた結果、計算上は3.4人で出来るようになった。しかし、0.4人という人はいないからこれも1人である。
すなわち1人減らすことができ、もう1人は4割だけ仕事がある状態である。
以上のように仕事の再配分によって1人減らした。(作業者Ⅴを減らす)
次に大事なことは、作業者Ⅳの半端作業である。
結論から言えば、0.4人工の作業を省くよう改善することが次の目標になる。
この0.4人工を人手を掛けずにやるにはどうするか。
焦点をそれに絞って、いろいろな案を考え出す。
案の中には設備を自働化するといった金のかかる案もあれば、ちょっとしたシュートを造って歩く時間を短縮したり、パレットを小さくして手元に置くような、あまり金のかからない案もある。
この段階で、過大な案を選ばないことが大切である。
目的は0.4人工分の作業を省くことである。
これに見合った一番安あがりで実行しやすい案を採用する。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:32:41 | 显示全部楼层
これで5人でやっていた作業を、比較的小さな金額で2人減らすことができた。
次にもう一度ラインを見直してみる。
細かく見て場、見落としていたムダが見つかるであろう。
あるいは、付加価値のない作業に当てはまる作業で、今は仕方なくやらせているが、金を生まないから、何とかやめられないだろうかと思うような"気になる”作業が出てくる。
これらを集めて改善したら、もう1人減らせないかという課題に挑戦してみる。
今度は前ほど簡単にはいかないことが多いはずである。
どの案をとっても、金がかかりすぎたり、前後工程にかなり影響を与えてしまう。
時によっては今すぐ実現できないかもしれない。
しかしあきらめずに、ここは問題だという意識で毎日現場を見ていると、何かにヒントを得て、すばらしい案を考えつくかもしれない。
また売れ行きによってはタクトが変わったり、モデルチェンジで設変になったり、といった新しいニーズが生じてきたとき、きっと生かされ実現できることになる。
したがって、いますぐできないことも、あきらめずに根気よく取り組むことが大切である。
6-5改善の順序
一応前項においては、改善の進め方をムダ排除による作業再配分→半端工数の改善→さらに見直しの順で説明した。
これを第1項の区分で見ると、(a)ムダを即刻省く。(b)付加価値を生まない作業は、簡単にやれるものから省く。(c)正味作業は残す。ということになる。
しかし、工数低減を進めていく上では、(b)の中で困難なものも、金を掛ければやれるかもしれないし、(c)の正味作業でも、自働化などで人手を省くことは可能であり、必要があれば、どんどん実行しなければならない。
言い換えれば、(a),(b),(c)のどの作業でも、改善の対象になるし、場合によってはすべてを実行しなければならない。
この場合、実地に工数低減活動をおこなうときは、次のことを十分頭に入れておけば、必ずしも前項の順にやらなくても良い。
もしろ、同時並行的にやったほうが、効果が早くあがることが多い。
注意することが何かといえば、作業改善から、設備改善へという順序である。
改善案を大別すれば、作業場のルールを決めたり、配分をやり直したり、ものの置場を明示したりする「作業改善」と、装置を導入したり、設備を自動化したりする「設備改善」とに分けられる。
改善を実施する場合は、かならず作業改善から取り組み、これをやりつくしてから、設備改善をおこなうことを忘れてはならない。
その理由は、次の通りである。
(イ)設備改善は金がかかる
目的は人を減らすことである。作業改善でやれるのに、多額の金を掛けて設備改善をしたのでは、手法が間違っていると言わざるを得ない。
(ロ)設備改善はやり直しがきかない
改善は計画時にこれが最善と思っても失敗することがある。
もともと試行錯誤によって進める要素が若干あるものである。
失敗したとき作業改善の場合、それではここだけ変えてみよう、ということが簡単にできるが、設備改善の場合は投資した金額がまるまる損になる。
(ハ)作業改善のすんでいない現場での設備改善は、失敗する可能性が大きい
作業の手順化、標準化がきちんとできていないところに、融通性のない機会を入れることは、失敗する恐れが多分にある。
例えば、材料管理の悪い現場でプレスを自動化すると、たちまち異材混入で型や自動装置を壊してしまう。
これでは困るからといって、自動機に見張り番をつけると工数低減にならない。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:33:00 | 显示全部楼层
以上のような理由で、トヨタ式生産システムでは、作業改善から設備改善へという順序を強調している。
なお、この考え方は、自働化を推進する場合にそのまま当てはまる。
本来自働化は、原価低減を目的とした(工数低減)手段としての設備改善であるから、ことさら言うのはおかしいが、現実には、自働化することが目的のようになってしまって、現場の作業改善の進行状況とは、無関係にすすめられる例が割合多い。
作業改善が不十分であったため、せっかく高い金を掛けた自動化が、不良をロットでだしたり、故障ばかり起こして可動率が非常に悪くなったり、あるいは、見張り番をつけないと動かせなかったりする。
自働化のすすめ方についても、この辺で十分反省する必要があろう。
6-6その他の注意事項
以上、工数低減の進め方について説明した。
この節の終わりに当たり、2、3付け加えたい。
なお、これは一部次節と重複するので、簡単に要点だけにとどめる。
6-6-1見てわかる現場にしておく
誰が見ても問題の所在がすぐわかるように、普段から現場を整備、標準化しておくことが大切である。
問題がはっきりしていれば、改善案は皆で考えることが容易にできる。
6-6-2ラインストップを恐れない。
改善の過程では、一時的に混乱してラインが止まることがある。
しかし、それを恐れていては、現状からの向上はできない。
跳躍のための屈伸と考えて、ラインストップを恐れず、むしろ、早くラインストップを起こさずにやれるよう、手を打つことが心構えとして大事である。
思い切ってラインを止め、悪さを浮き彫りにして対処することは、必要なことであるが、その過程では生産量が下がり、部下の精神的動揺も起こりがちである。
ある会社の組み付けラインで、1人の監督者はこの方法を取って改善した。
その過程で2,000個/日の生産量が1,500個/日まで下がり、在庫が見る間に減ってきた。
上司からもいろいろ言われ、彼自身内心大いに迷ったが、改善するにはこれしかないと信じて、押し通した結果、10日ほどでそのラインは2,600個/日組めるようになった。
ところが隣のラインの監督者は、一時的にでもラインストップさせることは能率が落ち、会社にとって損であると考え、部下にラインを止めさせなかった。
しかし、前者のラインを一応改善をおこなった後は、後者のラインのムダが目立ち素人目にもわかるほど差がついてしまった。
これは実際にあった例であるが、トヨタの内部でも、また、協力工場のラインでも、比較的ムダの少ない、効率の良いラインは、ラインストップをあまり恐れていないことを、十分考えてみる必要がある。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:33:30 | 显示全部楼层
6-6-3人の減らし方
いくら良い改善案でも作業者の協力がなければ実現が難しい。
作業者に十分理解させ、協力を得るために、次の2点に注意しなければならない。
(イ)作業者にヒマであることを十分納得させること。
手待ちのある作用者には、何もせずに、しばらく遊んでもらうことである。
そうすれば、自他共にヒマであることがわかる。
もう一つ作業を上乗せしても抵抗はない。
(ロ)人を減らすには優秀な人から減らしていくこと。
往々にして作業の下手な者、使いにくい者、不慣れな者を減らす傾向があるが、これでは本人がいつまでたっても成長しないし、また、他人の見る目を意識して抵抗する。
成績の悪いものを減らすことは、モラル低下にもつながり、反対に成績のよいものを減らすことは、作業者の積極的な協力が得られる場合が多い。
第2章能率
第1節能率とは
すでに第1章でも述べたように、われわれ製造企業に働く者にとっては、ムダを省いて効率の良い生産をおこない、その結果、原価を低減することが、もっとも大切なことである。
そのためには、日頃からムダ排除に心がけ、不断の改善によって生産の効率を高めるよう努力しなければならない。
努力した結果、過去にくらべて生産性がどれだけ高められたかをはかる「ものさし」としては、一般に「能率」が用いられる。
能率に関連したいろいろなものの見方、考え方については、日頃からきちん整理しておかなければならない。ものさしの使い方を誤っては、改善に対する正しい評価もできない。
それどころか能率も上がったが原価も上がった、などという場合さえ出てくるかもしれない。
したがってこの章では能率に関する考え方を中心に説明を進めていきたい。
1-1効率と能率
最初に効率について考えたい。効率とは「機械が実際になしうる仕事とその機械に供給したエネルギーとの100分比のことを言う。したがって、100%以内の数字で示される」という意味である。この考え方を生産にあてはめて、われわれは生産の効率という言い方をするが、これは「ある製品について、製品になった(あるいは工程を進めた)労働力(=エネルギー)と、これを造るために出された労働力との100分比」のことである。
生産の効率が50%であると言えば、作業者の出した力のうち、半分しか製品を造るのに(あるいは工程を進めるのに)役立っていないで、残りの50%はムダな力を出した、ということを意味する。同様に80%の生産効率といえば、作業者の出した力のうち80%が役立っているということで、前の例にくらペると生産の効率は相当に高い。
このように、効率の高い生産というのは、皆の出している力の大部分が物を造り出す(すなわち、付加価値を高める)力になっていることであり、これは大変望ましいことである。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:33:56 | 显示全部楼层
考えてみると、だれでも会社へくると一生懸命作業をしている。ところで、この作業の内容をよくみると、たとえば、品物をあちらへ積んだり、こちらへ並べたり、部品をパレットから小出しに出してみたり、まとめてみたり、およそ工程の進みとは無関係な作業に汗をかいている場合がある。また、非常な速さで次から次へと製品を造り出しているが、その半分くらいは不良品で手直しを要したりする。これらは一生懸命やっているが、付加価値に結びつかない効率の悪い例である。これではせっかくのエネルギーの浪費であり、作業者にとっても真に力を活かしたことにならない。
作業のやり方を決めるのは現場の監督者であり、この作業の効率が悪いということは、管理、監督者、スタッフの責任である。管理、監督者やスタッフは、日頃から作業者のおこなっている作業の内容が、効率の高いものであるよう改善し続けなければならない。
次に、改善のための努力が続けられ、この結果、生産効率が高くなって従来より相対的にたくさんのものができるようになったとしよう。このような場合,わたしたちは改善前に比べて仕事の能率が上がったという。
能率とは一定時間内(たとえば、一時間当たり)に何人で何個作ったか、という出来高を比較するときに用いられる。このとき、基準(標準)になるのは、前月とか過去6カ月平均とか、これまでの実績の中から作られることが多い。「今月は標準に対して15%能率がが上がった」というような使い方をする。したがって、効率とちがっで能率の場合は100%をこえることもありうる。
一般に、仕事の成果と労力の割合を率で表わしてみるやり方は、企業の中のあちこちで見受けられる。たとえば、「能率」以外にも「稼働率」とか.「労働生産性」とか、
「SPH(時間当たり生産高)」とかいったものも、すべで効率よく仕事が進んでいるかどうかの評価の「ものさし」として使っている。
こういう「ものさし」で仕事の成果をはかる場合、特に注意しなけれぱいけないことが2~3あるので、次にこれについて述べる。
(イ)稼働率にしてもSPHにしても、これを上げること自体が目的ではない。
やはり、われわれの目的は原価の低減である。
あらゆる条件を無視して稼働効率を上げたり、SPHを高くしたりすることは、場合によっては原価を高めてしまう。たとえば、ライン稼働率を上げために、少々の設備故障ならカバーできるくらい中間仕掛品を各工程に持つとか、前工程の欠品の影響を受けないように、全種類の部品をたくさん持ち、仕掛方法も部品のそろっているものを組むといったやり方を採用すれば、多分、稼働率は上ると思われる。しかし、このやり方では原価を高める場合の多いことが、過去30年の現場管理の体験でわかっている。だから、これらを用いるときは、常に目的に合致しているかどうかを明確にし、各種の条件を把握してはじめて有効な「ものさし」として使用できることを記憶する必要がある。
(ロ)能力をどう見るかということは非常に大切である。
機械設備であれば、最高能力は一般にマシンサイクル(連続打ちの時間)である。現在使用している機械が、能力としてどの辺にあるかをはっきりと見わけておくとともに、必要ならば能力は上げることができるという意識でみる必要がある。
人の場合は、動きと働きを分けてみることが必要である。作者がサイクルタイムの中で動きっぱなしに動いても、それが本当に必要なものと、そうでないものに普通は分けることかできる。前者は付加価値を高めている動き(これをトヨタ式生産システムでは働きといい、単なる動きと区別している)およぴこれに関連して欠かすことができない動きであり、後者はそれ以外の動き、すなわち、省いても何の支障もない動きである。
これをムダと呼ぷ。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2009-9-30 22:34:23 | 显示全部楼层
ムダが入ったままの動きをとらえて、これが人の能力であると考えてはいけない。
(ハ)より速くという時間の観念は、十分にその意味を考えることか大切である。
より速く仕事するということは、これによってより多くの工程を持つことができ、全体としてより少ない人間で仕事ができる、というところに結ぴついてはじめて意味をもつ。
より速く製品を造ることでより多くでき、このため能率が上がる。しかし、これは場合によっては損になる。
最初に述べたように、能率はあくまで一つの「ものさし」である。あくまで目的と照らし合わせて用いるようにしなければならない。
1-2目的は原価低減
前項でも述べたように能率を向上させる目的は、原価の低減にある。
したがって、能率を上げることが目的となっては、全体の運営上間違うおそれが多分にある。
高能率と低原価とが一致して、初めて能力を向上する意味が生じてくる。
このためには、常に一致するように目が向けられ、アクションがとられなくてはいけない。
たとえば、SPH(時間当たり生産高)の向上を管理目標としている現場をよく見かける。
(注)これは率ではないが、生産性向上のものきしとして使われている点では、同じ考え方とみてよいだろう。
あるラインでは、ラインの後に黒板を置き、1時間毎に出来高を書き込むやり方をしている。
現場がこれを続けていると、いつの間にか、SPHを上げること自体が目的であるかのような錯覚に陥ってしまう。
SPHを上げるためにできるだけ段取替を少なくし、大ロットで生産する。
今日の分がもうできてしまっても時間がある限り、翌日、翌々日の分を打ち続ける。たしかにSPHは上がるが、本当に原価低減になっているのだろうか。
やっている人は、高能率だからもうかったと思っているが、実際は後工程との中間に在庫の山ができているだけである。
この場合は、できるだけ小さなロットで後工程の引き取りに対応すること、必要な分だけを生産することが、このラインのまず第1の条件である。
この条件の中で、SPHを上げることをおこなって、はじめて原価低減につなかる。この条件を取り外して、単にSPHを上げるだけなのは、かえって工場全体でみてマイナスである。
高能率と低原価とは、常にイコールではないということはこのような意味である。
この考え方に関連して、トヨタ式生産システムでは、カドウ率についても次のような使い分けをするようにしている。
1-2-1稼働率と可動率
稼働率とは、その機械がフル稼働したときの、能力に対する現時点の生産実績である。
したがって、これは月々の生産台数で当然上下するものであり、売れゆきが悪くなれば下がるし、反対に非常に注文が多ければ、長時間残業や交代勤務をやって、120%も130%も出さなければならない場合もある。(定時間フル操業を100として)だから、必要でないときに稼働率を上げるのは大きな損となる。
一方、可動率は動かしたいときいつでも動く状態をいい,これは100%が理想である。このためには予防保全が確実におこなわればならないし、また段取時間の短縮がはかられなけれはならない。
回复 支持 反对

使用道具 举报

您需要登录后才可以回帖 登录 | 注~册

本版积分规则

小黑屋|手机版|咖啡日语

GMT+8, 2025-7-26 20:50

Powered by Discuz! X3.4

© 2001-2017 Comsenz Inc.

快速回复 返回顶部 返回列表