六十四 操作
A:意味と用例
1、糸を引く=自分は表に出ないで、影で指示して思うように動かす例:高木さんは昨日まで賛成といっていたのに、急に反対だと言い出した。こんなに急に意見を変えるなんて、糸を引く者がいるのかもしれない。
2、手を回す=物事がうまく行くように、前もって、関係者に協力を依頼するなどして、準備をしておく例:どうしても自分の意見を通したいと思って、会議の前に手を回しておいたのだが、それが皆に分って問題になってしまった。
B:練習:各文にあう慣用句を適当な形にして( )に書きなさい
1、銀行員がコンピューターを操作して銀行のお金を盗んだという記事が新聞に出ていたが、コンピューター技師である銀行員の恋人が裏で( )そうだ。
2、化粧品会社の新しいモデルが決まったが、彼女のお父さんが会社の人と知り合いで、娘が選ばれるように( )らしい。
3、誘拐事件の容疑者として中学生が捕まったそうだが、中学生にこんなことが出来るとは思えない。きっと裏で( )ものがいるに違いない。
4、コンサートに行きたいが、人気のある歌手なのでチケットが取れるかどうか分らない。音楽関係の仕事をしている兄に( )もらおう。
C:解答B 1、糸を引いていた 2、手を回した 3、糸を引いていた 4、手を回して
六十五 亲(不亲)近、亲切
A:意味と用例
1、心を許す=1)心から相手を信頼して親しくする;2)緊張を解いて、注意を忘れる・油断する例:1)川野さんは私が心を許すことが出来る友達だ。 2)旅行先で出会った人に心を許し、持っていたお金や荷物を全部盗まれてしまったことがある。
2、門前払い=訪れてきた人に会わないで追い返すこと例:どうしても自分の意見を通したいと思って、会議の前に手を回しておいたのだが、それが皆に分って問題になってしまった。
B:練習:各文にあう慣用句を適当な形にして( )に書きなさい
1、小さい頃から兄弟のように育てた小林さんは、私が( )ことが出来るただ一人の友達だ。
2、喧嘩をして内の子供が内田さんのお子さんに怪我をさせたというので、子供と一緒に誤りに行ったのだが、内田さんは相当怒っているらしく、私達は( )しまった。
3、私は子供たちが( )くれるような教師になりたい。
4、昔、人間関係で苦労したことのある父は「人に( )過ぎると困ることになる」とよく言っている。
5、私は聞記者をしているが、この間、悪い噂の多い政治家の家へいんたぴゅーに行ったら( )を食わされてしまった。a、心を許す b、門前払い
C:解答B 1、a 2、b 3、a 4、b 5、b
六十六 其它(1)
A:意味と用例
1、きびすを返す=引き返す・後戻りする例:今回の遊園地建設には地元の人の反対も多いが、半ば以上出来上がってしまったのだから、いまさらきびすを返すわけには行かない。2、肩で息をする=肩を上下させて苦しそうに激しく呼吸する例:駅の階段を走って登っただけで肩で息をするなんて、最近、運動不足だ。\
3、気を静める=気持ちを落ち着かせる例:どんなに緊張していても、試験の前には気を静めることが大切だ。
4、心を込める=真心を持って一生懸命にする例:恋人の誕生日に心を込めて編んだセーターを送った。
B:練習:(一)各文にあう慣用句を適当な形にして( )に書きなさい
1、私はあまり料理が上手ではないが、夫のために( )作っている。
2、今、ここで( )たら、今までしてきたことが無駄になってしまう。
3、私はしんぞがよわいので、怒ることはよくないと医者に言われている。だから、嫌な事があった時は1,2,3とゆっくり数を数えて( )ことにしている。
4、ゴールをしたマラソンランナーは( )ながら、インタピューに答えていた。
5、今日は子供の誕生日なので早く帰ると約束したが、なかなか仕事が終わらなかった。友人が代わりにやってやろうかといってくれたので、( )頼むことにした。
(二)各文にあう慣用句を適当な形にして下から選んで( )のなかに書き入れなさい。1、私は登山が好きでよく山に行く。頂上に立つ気分はとてもいいものだが、冬の山はとても危険なので、時には( )勇気も必要だ。
2、駅に着いたら雨が降っていた。傘を持っていなかった私は家まで走って帰った。家に着いて暫くは( )いて話も出来なかった。
3、嫌な事があって興奮した時には( )ために、近くの神社へ一人で散歩に行くことにしている。
4、忙しかった時、友達が来て「手伝おうか」と言ってくれたので、( )手伝ってもらうことにした。
5、母は来月結婚する姉のために( )ドレスを作っている。a、心を込める b、きびすを返す c、肩で息をする d、気を鎮める 言葉に甘える
C:解答B(一)1、心を込めて 2、きびすを返し 3、気を鎮める 4、肩で息をし e、お言葉に甘えて (二) 1、b 2、c 3、d 4、e 5、a
六十七 其它(2)
A:意味と用例
1、涙を呑む=涙が出そうになるのを我慢する・涙が出るほど悔しいことやつらいこと、また、残念なことなどを我慢する例:死んだ母にもらった大切な指輪だが、子供の入院費用を作るためにと、涙を呑んで売ることにした。
2、猫糞する=拾ったり預かったりしたものを黙ってとって、自分のものにしてしまう・猫糞を決める例:図書館で借りた本が気に入ったので、買おうと思ったが、どこの本屋に行っても売っていなかったので、図書館の本を猫糞してしまった。
3、船をこぐ=居眠りをする例:電車の中で船をこいでいる人をよく見る。
4、身を固める=1)きちんと仕度する・武装する;2)結婚して家庭を持つ例:1)昔は重い鎧兜に身を固めて戦った。 2)兄には10年交際を続けている恋人がいるが、今年やっと身を固めることにしたそうだ。
B:練習:
(一)各文にあう慣用句を適当な形にして( )に書きなさい
1、オリンピック出場に向けて辛い練習を重ねてきたのに、怪我をしてしまった。私は( )予選大会の出場をあきらめた。
2、オリンピックの開会式で、それぞれの国のニュフォームに( )入場してくる選手の顔は、皆生き生きしていた。
3、妹にお小遣いを渡すようにと父からお金を預かったが、妹に渡さないで( )しまった。
4、夫は毎日の仕事でとても疲れているらしく、テレビを見ながら( )いる。
5、早く( )もらいたいのに、子供達は独身生活は自由で良いと言って、全然その気になってくれない。
(二)各文にあう慣用句を適当な形にして下から選んで( )のなかに書き入れなさい。
1、私は将来、医者になるのが夢だったが、父が借金を残して死んでしまったので、( )進学をあきらめ、働くことにした。
2、道で5万円入っている財布を拾った。悪いことだとは分っていたが、警察に届けないでそのまま( )しまった。
3、講演会はとてもつまらなかった、後ろの席では( )いた人もいた。
4、消防士は消防服に( )、火事の現場へ急いだ。
5、息子は仕事が面白いといって、40歳を過ぎてもなかなか( )ようとしない。
a、身を固める b、涙を呑む c、猫糞する d、船をこぐ
C:解答B(一)1、涙を呑んで 2、身を固めて 3、猫糞して 4、船をこいで 5、身を固めて (二) 1、b 2、c 3、d 4、a 5、a |