【天声人語】2006年11月17日(金曜日)付 ; S. z1 B- g& p1 `8 i8 |& }
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和歌山市生まれの作家・有吉佐和子が、40年前に本紙の「舞台再訪」に、こう書いている。「記憶に残っている最初の紀ノ川は、私が八歳のとき見たものである」。生後、父親の勤務地・インドネシアに渡って、帰国した後のことだった。
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「その青く静かでゆうゆうたる流れは鮮烈な印象であった」。後年、この川を舞台にして小説「紀ノ川」を書く。「作品のモチーフになったのが、このときの感激であったのはいうまでもない」/ R/ D, t, i/ H
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紀の川は、和歌山県の北部を東西に貫いて流れている。その流域での県の下水道工事を巡る談合事件で、木村良樹知事が大阪地検に逮捕された。04年の入札の際、この年の知事選で支援を受けた企業を、受注先の共同企業体に参入させた疑いがあるという。
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; ~6 h* }! c4 o: h; W 先月、福島県の前知事が汚職で逮捕されたばかりだ。県政のトップが相次いで逮捕されるとは、この国の地方自治体のありようが懸念される。福島の知事は5期目で、多選の弊害が指摘されたが、和歌山の方は2期目だった。( c* T8 C1 ?& D
, ?3 c$ X2 |* ^: ^) f 木村容疑者は、知事としてこう述べたことがある。「無駄を排除した形の公共事業を行っていく必要があります……例えば、釘1本が本当は10円なのに、それを15円で買って工事をしてもみんなが潤う。だから、まあいいじゃないか、ということでいろいろな公共事業が行われてきた」(『地方が変わる、日本を変える』ぎょうせい)。) i3 _& N x6 P) X* [; y' n
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言ったこととは裏腹に、税金を食いつぶす談合に自ら手を染めていたのだろうか。悠久の紀の川の流れを汚すような、深刻な事態だ。 |