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发表于 2007-1-5 22:40:48
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【天声人語】2007年01月05日(金曜日)付
「——今年は猪年であります」。昨日の年頭の記者会見で、安倍首相が干支(えと)に触れた。そして、またあの「美しい国」を持ち出し、それに向かってたじろがず、一直線に進んで行く覚悟と述べた。
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すぐに「猪突猛進(ちょとつもうしん)」が思い浮かぶが、猪のつく言葉には猪への厳しく皮肉な視線がある。この「猛進」は向こう見ずに突き進むことだし、「猪武者(いのししむしゃ)」は敵に向かって思慮もなく無鉄砲に突進する武者だ。なまいきでこざかしいことをいう「猪口(ちょこ)才(ざい)」もある。
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これは猪にとっては不本意な扱いではないかなどと思いつつ、東京の上野公園に出かけた。猪の剥製(はくせい)や人間とのかかわりなどを展示した国立科学博物館の「亥年(いどし)のお正月。イノシシを知る」展に、なるほどと思わせる説明文があった。
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「実際には、イノシシは臆病(おくびょう)な生き物で、むやみやたらに突進しているわけではありません」。突進は、何かを恐れてやむなくということもあるのだろう。
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近くの東京国立博物館でも、干支にちなんだ「亥と一富士二鷹三茄子」展が開かれている。望月玉泉の屏風(びょうぶ)絵には、猪が萩(はぎ)の花の中に寝そべる姿が描かれている。臥(ふ)して眠る猪をさす「臥猪(ふすい)」は、亥年を寿(ことほ)ぐ意味を込めて「富寿亥(ふすい)」とも表記するそうだ。
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9 J# W7 }$ m# v$ T 「臥猪」は、鎮めて安泰にする意味の「撫綏(ぶすい)」との語呂合わせとして使われたこともあるので、天下泰平を祈る吉祥画とみることもできるという。世の平穏は誰しもの願いだが、首相が「一直線」になることには異論も少なくないだろう。「猪首相」などとは言われないように願いたい。 |
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