【天声人語】2007年01月31日(水曜日)付
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最近の言葉から。阪神大震災の日、母のおなかにいて翌日生まれた神戸市の堂本太智君は小学6年になった。誕生日に興味を示す周囲に「もうええやん」と言いたくなる時もある。冬休みの宿題であの日のことを聞くと、父が初めて詳しく話してくれた。「自分で震災のことを話せるようになりたい」と思った。
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: Q1 ]" K, F3 n' T I" I1 s& ^ 東京の新大久保駅で線路に落ちた人を救おうとして死亡した韓国人留学生、李秀賢(イスヒョン)さんをモデルにした映画が完成した。「みなさんに感謝したい。息子は日本と韓国がより近い国になることを祈っていた」と母辛潤賛(シンユンチャン)さん。
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1 x/ E# j7 q6 |* ~/ m 〈天国へのパスポートもう期限切れなのか何処(どこ)で乗るのか駅も分からぬ〉。獄中の死刑囚の歌集「終わりの始まり」が出版された。「尊い命を奪う過ちの重大さを多くの人に伝えなければいけない。私にはその責務がある」と岡下香死刑囚がその意を記す。4 w6 v3 l7 Q d6 e) l! ^
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エチゼンクラゲ大発生の謎を追う広島大の上(うえ)真一教授が語る。「クラゲは何も言わない。でも、私たちに海からの警告を伝えようとしている。人類が今の生活の仕方を改めないと、大変なことになると」
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京都市の保育園「わかば園」の吉岡寿恵(ひさえ)園長は、100歳になった。「優しい心を育てるのは幼児期が大切。愛情が伝われば、子どもにもこちらの考えが通じる」& B/ Y1 Q% h6 B5 f7 i
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福岡県中間市の会社員西谷勲さんは東京の中学の夜間学級に励ましの手紙と寄付を毎月送り、50年続けてきた。「仕事で苦しいとき、手紙を書くことで自分も励まされてきた……生きている限り、ずっと送り続けようと思っています」 |