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发表于 2007-4-10 10:19:09
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2007年04月10日(火曜日)付
〈砂あらし 地(つち)を削りてすさぶ野に 爆死せし子を抱きて立つ母〉。学徒兵として東京空襲を体験した歌人、岡野弘彦さんの新しい歌集「バグダッド燃ゆ」に収められている。 [. v7 N& F7 p5 r: r* t: c
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フセイン元大統領の銅像が倒され、バグダッドが陥落して、きのうで4年が過ぎた。だがイラクは安定せず、“内戦”のような泥沼の状態が続く。6万ともいわれる市民が死んだが、最大の犠牲者は、岡野さんも詠んだ子どもたちではないかと思う。
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空爆で死傷した子どもや家族を追ったビデオジャーナリストの綿井健陽(たけはる)さんは、「破片が命を奪う」と言う。爆弾の金属片や、こなごなに飛び散るコンクリートが頭や体に突き刺さる。それが命を奪い、障害を残して子どもの未来を台無しにしてしまう。+ b& f, J( Q! P. M! `
9 v& m/ y% n2 ^ 戦火はさらに、子どもの柔らかい心を容赦なくえぐる。先ごろ東京で、イラクの子らが描いた絵が展示された。攻撃されたモスクから逃げる人が川に落ちていく。負傷者が運ばれる絵には、「これが私の生活です」と書いてあった。
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6 v( e3 J# ^5 M, z. h 血なまぐさい日常がもたらす心の傷を思うと暗然となる。平穏な日が戻っても、傷はいつまでも残る。訓練を受けた米兵でさえ、心的外傷のため、帰国後に暴力的になったりする者が後を絶たないのだ。1 U$ b, z/ u8 J I( x
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岡野さんは、東京空襲のあと、多くの犠牲者を荼毘(だび)に付した。中には子どもの死体もあった。つらい体験にイラクを重ねた。「死んだわが子を抱く母親ほど悲痛な姿はない」。悲しみを繰り返してほしくないという願いは、時と場所を隔てても変わらない。 |
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