2007年04月26日(木曜日)付! e/ n2 p+ k3 o3 n
. i) O- `3 d' M5 `0 U 東京・銀座のビルの屋上で、地元の人たちがミツバチ約6万匹を飼育している。蜜を求めて巣箱を飛び出し、ビル風に舞い上がっていく。
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都会の真ん中にも花はある。皇居のソメイヨシノ、浜離宮庭園の菜の花、街路樹のマロニエ。収蜜の盛りを迎え、週に25キロとれることもある。新鮮な蜜は、銀座の店でケーキやカクテルに甘みを添える。
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古くから、人はミツバチと暮らしてきた。1万年以上前のスペインの洞穴の壁画には、巣から蜜をとる人物が描かれている。日本書紀にも、643年に奈良で養蜂が試みられたとある。
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2 k" b' ?4 [' p+ U2 r* ? その長い歴史のなかで、どれほどの異変なのだろう。ミツバチの巣から、大量のハチが突然、行方不明になる異常現象が、北米に広がっている。「集団の崩壊病」と名付けられたが、原因は分からない。感染性の病気、農薬禍、ストレスなど諸説が飛び交う。昨年秋から、じわじわ拡大し、養蜂家は恐慌状態だという。授粉をミツバチに頼るアーモンドやリンゴの凶作も心配されている。& ?* c8 {, D& Q
* T. }" }: s; n2 w 1匹なら穏やかそうなミツバチも、集団になると神経質だ。たとえば移送中、車の震動に驚いて1匹が騒ぎ始めると、大群が一斉に羽を震わせる。摩擦熱で巣箱の温度が急上昇し、パニック状態のまま全滅してしまうこともある。
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環境の変化に敏感な生き物だともいう。大量失踪(しっそう)は、自然界で何かが起きつつある兆しでは、と不安がる声も上がっている。「蜜は甘くても、事態は甘くないよ」。不気味な異変が、ハチから人間への警告でなければいいのだが。 |