2007年06月08日(金曜日)付
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やるべき仕事が山ほどなければ、さぼる楽しみが減ってしまう――。英国の作家が言ったという迷文句に、苦笑したことがある。
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社会保険庁の人たちは、楽しみを味わったのだろうか。宙に浮いた5千万件の年金記録のほかに、さらに1430万件の記録漏れが明るみに出た。作業が膨大になるからと、コンピューターに入力もしていなかった。入力ミスと違い、知りつつ置き去りにした印象が強い。
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コンピューターを導入するときは、「1日のキータッチは平均5000以内」といった覚書も取り交わしていた。いまなら慣れた人が1、2時間でこなす仕事量である。「ブラ勤」「ポカ休」「親方日の丸」。ぬるま湯職場を象徴した古い言葉が、われ知らず口をつく。
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トップの長官には、高級官僚が就いてきた。その入れ替わり立ち替わりぶりは、天下りの“拝命待ち”さながらだ。天下り先を転々とし、巨額の退職金をもらって、涼しい顔の人もいる。組織あげての体たらくに、国民の憤りはいよいよ強い。5 Z- v( J! n/ j: @- }* t
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〈年金の代わりにストレス支給され〉と、きのうの本紙川柳欄にあった。自民党は参院選を前に、記録の照合を1年で終えると公約した。とはいえ作業はそれこそ膨大だ。選挙しのぎのカラ手形ではないかと、冷ややかに見る向きもある。
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0 }. O3 m, x7 V+ R2 {8 e2 P* r だが「綸言(りんげん)汗の如(ごと)し」、と言う。王が口にした言葉は、汗が体に戻らないように取り消せない、という意味だ。政府は責任を持ち、社保庁には大汗をかいてもらうしかない。光陰は矢の如し。やるべき仕事は山ほどある。 |