2007年05月29日(火曜日)付
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ハードボイルド小説に出てくる女性は、男たちの強さや渋さを引き立てる役回りが多いようだ。女が強すぎては「男の非情な世界」というフィクションの切れ味が鈍るのだろう。競馬の世界は、このお約束が通じないノンフィクションだった。
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第74回日本ダービーで、ただ1頭走った牝馬(ひんば)が64年ぶりに優勝した。17頭の牡(おす)を従えて、同期の3歳馬8470頭の頂点に立ったのは、馬名まで男っぽい「ウオッカ」; t' e, _2 z+ Z& C
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本紙の担当記者は「3歳の春といえば、人間なら高校生くらい。競走馬でも牡との体力差は開いてくる」と指摘する。常識への挑戦だった。角居(すみい)勝彦調教師の話がいい。「ダービーか(牝(めす)限定レースの)オークスにするかは悩みましたが、自分がわくわくする方を選びました」
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. t9 ?$ e4 M p5 L, [$ K7 l0 z8 O ウオッカの父親は02年のダービー優勝馬、タニノギムレット。ウオッカにギムレットとくれば酒好きは腰が浮くが、カクテルのギムレットはウオツカではなくジンがベースだ。, y0 a6 K1 |0 b+ o
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米国の作家、チャンドラーによる探偵フィリップ・マーロウの連作は名セリフの宝庫でもある。「タフでなければ生きられない――」と並び「ギムレットを飲むには少し早すぎるね」(村上春樹訳『ロング・グッドバイ』)も有名だ。おとといは、少し早いのは承知で夕刻から祝杯を上げた方も多かろう。- K& Q1 B+ n$ I' b' E; L
* G$ i! Y5 C& j! P# w+ t1 r ウオッカは10月の凱旋門(がいせんもん)賞(フランス)に出走登録している。昨年「日本の牡」を背負ったディープインパクトが苦杯をなめた大レースである。秋にもう一度、今度は日本時間の真夜中に酔ってみたい。 |