2007年08月24日(金曜日)付 
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芝居の入りが思わしくないとき、客足を取り戻す切り札と頼む演目は、日本なら「忠臣蔵」、西洋なら「ハムレット」だと聞く。「忠臣蔵は芝居の気付け」とも言い習わされる。どちらも、名場面と名せりふで、観衆を飽きさせることがない。! J3 F+ g6 O' |0 @) u2 q 
 
% D% Q0 J1 q' x- a2 [1 j 不人気な内閣は、「気付け」を改造に頼むしかないのだろう。7月の参院選では、主役の安倍首相はじめ、脇役大臣の「大根」ぶりに、国民から「引っ込め」の声が飛んだ。だが、大敗もものかは、早ばやと続投を決め、週明けには新たな組閣に踏み切る。' V. Q, S* Q, j& Y7 T! B 
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 珍場面と迷せりふの安倍一座に憤った国民の目は、なお厳しい。宿敵、民主党の小沢代表は「政府は脳死状態」とばっさり。連立を組む公明党の太田代表からも「安倍政権がだらしないのは皆さんの言うとおり」とやられた。. h  l: k7 i) w& T4 ?4 y: s3 |; C 
 
) d0 V# s/ {6 ~7 N 自民党内からも退陣論が噴いてやまない。文字通り、四面に楚歌(そか)を聞きながらの改造である。「私の内閣」「私の国造り」などと、首相は天動説さながらの発言を続けてきた。なお続くなら、民意を読めない鈍感ぶりは極まることになろう。 
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" R, F: h3 X6 x- {+ t, m; P" m 挙党一致であれば見栄えはいい。だが、意見の合わない先輩らを迎えたとき、うまく手綱をさばけるのか。国民注視の組閣劇で、「お友達」を集めてすむはずもない。 
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& D# h0 J( F& W, q3 V; Y ハムレット随一の名せりふは「生か死か、それが問題だ」だろう。外遊先で安倍さんは、「生」と「死」にいろいろな名前を当てはめて、悩んでいるに違いない。いずれにしても脇役陣のみが入れ替わり、なぜか主役は変わらぬ第2幕となる。 |