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「不思議な恋の物語」

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发表于 2006-6-27 12:30:20 | 显示全部楼层 |阅读模式
  この物語がみんなは好きかどうかわからないけど、転載してみましょう。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:34:06 | 显示全部楼层
2005'12
星が煌くようなクリスマスイルミネーション。
東京郊外の闇夜に幼い頃、親父と見た満天の星空を思い出させる。
七色に輝くシャンパングラスは見上げるほど高く積み上げられ
注がれたシャンパンは泡立ち、光のきめ細やかな輝きを織り成している。
はるかに続く光の回廊、小さな池の上に作られた特設ステージで
クリスマスにあわせた白のコートを着た少女たちが
顔ほどもある大きさのハンドベルを打ち鳴らし、クリスマスソングを奏でる。
5年前に約束したささやかなクリスマスプレゼント。
光の回廊を歩きながら左右に立ち並ぶ出店は
暖を求める人や可愛いアクセサリーやお土産を買う人で賑わっているが
さすがに郊外の冬は厚手のコートを着ていても身体の心から冷たさが伝わってくる。
ポケットに手を入れて暖かさを求める手がカタカタと震えてる瞳は
あまりの寒さに潤み唇が小刻みに震えていた。
厚手の大きな皮のジャンパーを脱いで震える身体に掛けると
「それを脱いだら、シャツ1枚だから風邪引いちゃうよ」とnaoの震える声に
「大丈夫、なんだか心が暖かくて全然寒くないんだ」と笑顔で答える。

お互いに別々のクリスマスを送っていたあの頃
私のこの恋は始まった。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:34:25 | 显示全部楼层
金や銀で輝く紙のとんがり帽子、色紙で作ったリボンの飾りつけ
大きない苺ケーキにオレンジジュース、フライドチキン
色鉛筆やクレヨンを包んだプレゼント。
賑やかにクリスマスソングを歌う子供たちを眺めながら
大きくなったもんだと成長を喜んだ。
自室に戻り、PCの電源を入れると
ハードディスクの小刻みなアクセス音を聞きながら
いつもの3Dチャットルームへとログインした。
以前はスポーツ好きで暇を探しては出掛けていたが
妻との日々の会話も無くなり夫婦らしい生活も皆無に等しくなった日常で
開いた心の隙間を埋めるように
見知らぬ人とのチャットを通じての文字での会話を楽しむようになっていた。
いつもの背景が浮かび上がり、いつもの場所にマウスを使って移動
話をする仲間を探すことも無く
動く3Dのキャラクターや流れるログを見ているだけのことが多かったが
人恋しさから何となく目の前を過ぎるキャラをクリックして1対1会話モードで
「お暇ならお話しませんか?」とメッセージを数回送ってみた。
レスの無い虚しい時間だけが過ぎ深いため息をついて席を離れようとした時
ピンポンと応答音が鳴り
「はじめまして、こんにちは」と当たり前のようなメッセージがモニターに浮んだ。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:34:40 | 显示全部楼层
キタっと喜ぶ気持ちを抑えながら
「関東在住の既婚男性ですが宜しいですか?」と返した。
大体この時点で「ごめんなさい」や「おじさんは寝てなさい」などと言われ
その都度心が荒んで行く想いで終わることが多かった。
「良くお見かけしますけど、何をされているのですか?」と意外過ぎる展開で
何と答えようかと焦って「彼女が欲しくて」とあまりにも露骨な文章を
しまったと思ってもENTERキーを押してしまったら、もう止まらない。
すかさず「あはは」と顔文字入りの笑う返信をした。
さらに「どちらからですか?おいくつ?」と追い討ちを掛けるような間抜けな質問に
「彼女にはなれませんけど。関東在住です。」
素早いレスにかなり場慣れしてるなと早々に尻込みしてる自分に
情けなさを感じながらも
「失礼ですが彼氏とかいるんですか?」と
失礼の限界を遥かに超えた無神経な質問に「いますよ」との直球の返事。
「そうですか」と冷水を浴びせられたように一気に情けなくなっていった。
「彼氏が居たら駄目ですか?」と聞かれ
「いえいえ楽しく話せれば」と善人ぶった返事を打ち込んだ。
「ありがとう。では質問を」
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:35:04 | 显示全部楼层
隣の部屋からは子供たちが「お父さんは何をやってるんだろう」と
遊び相手を求める声が聞こえていた。
慌てながらも「今、煙草吸ってるからお部屋に入ってきちゃ駄目だよ」と
冷静を装いながら、何とかその場を切り抜ける。
「お子様は?」のありふれた質問が画面に
「二人居ます」「小学生の息子と、幼稚園の娘です」と今度は冷静なレスを返した。
「まだ小さいのですね。可愛い?」とレスが返ってきた。
会話並みのチャットに「ハイ」と答えるのがやっとの状態で
「奥様とは仲良しですか?」の質問に「イイエ」とまるでYES/NOだけの返事に
少し苛立ちながら、椅子に深く座り直して、キーの突起に指を合わせながら
大きく深呼吸して「実は2年前から妻とは家庭内別居中で」
「寂しい毎日を送っています」
「だから、こうしてチャットで話し相手を探しています」
「良かったら友達になってもらえませんか?」と一気に送信した。
こんな大胆なアプローチはチャットを始めた頃には到底出来なかった。
今頃は隣の部屋の子供たちと楽しくゲームでもしながら、遊んでいただろう。
あの出来事さえなかったら、自分がこうも変わっただろうか。
これから起こる様々な出会いと別れはなかっただろう。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:36:06 | 显示全部楼层
シャンプーハットを被せて鼻歌まじりに4歳になる息子の髪を洗う。
頭から勢い良くお湯を掛ける度に身を縮める姿が可愛らしく
さっと抱えて湯船に入れる。
「お~い、次~」と催促すると生後3ヶ月の娘が妻に抱かれて入ってきた。
狭い湯船に3人で浸かりながら「い~ち、に~い・・・」と
いつものように大きな声で数を数え「もう良い?」と
せがむ様な息子の顔を見ながら「ご~じゅう」と最後の数を大きな声。
「あがるぞ~」と浴室のドアを勢い良く開け
娘を妻に渡して、「明日も幼稚園なんだから今日は早く寝るんだよ」と
2人目を妊娠してから、産後の里帰りから帰った妻との時間を
邪魔され続けた夜更かしな息子に耳打ちしながら,タオルでゴシゴシ拭き上げた。
子供たちが寝息を立て始めた頃、風呂に入ろうとする妻に
「今夜お待ち申し上げております」と耳打ちして
自室の布団で妻が来るのを待った。
風呂から上がる音を聞いて、「久しぶりだな」と少し照れながらも
身体は既に反応し始め、ちょっと焦り気味と煙草に火を付け
無理に落ち着こうとしていた。
何本目かの煙草を吸い終わり、妻に催促をと思い
部屋に入って「何故?」と我が目を疑った。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:36:25 | 显示全部楼层
「お友達ならOKですよ」とにっこりマーク付きの文字が画面に浮かび
ホッとしながら妙な緊張感が走った。
「ご結婚はされてるのですか?」と質問したら
「はい。」あっさり返事が返ってきたので
心の中で「俗に言う不倫妻か」と思わず感心してしまった。
チャットをはじめて3ヶ月あまり、男女を問わず話し相手が何人かは出来たが
挨拶を交わす程度でなかなか会話に馴染めないでいた。
誹謗中傷は当たり前で、ルール無用の会話が飛び交い
なんて荒んだ世界なんだと顔を顰めることも多かった。
「既婚者の恋愛って、どう思われます?」と唐突な質問に
「夫婦の間で求めても返ってこないのなら、他の誰かに求めるのは自然なことでは?」
そう答えながら切ない怒りがこみ上げてきた。
「夫婦なら楽しく暮らせば良いのに、それが出来ないのならそれも否定はしません」
キーを叩く音が大きくなる。
「夫婦なら楽しくですか?」と聞き返されて
「笑顔で話も出来ないのなら、ご主人に浮気をされても仕方ないのでは」
思考の何処かでプツンと何かが飛んだ。
「初対面の人に・・・そこまで言われるなんて」
自分の苛立ちの言葉が見知らぬ女性を傷付けてしまった。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:36:49 | 显示全部楼层
妻の姿を見たとたん
期待に胸を膨らませていたのが無性に馬鹿々しくなった。
「寝てるのか?」と何度か話しかけるとうっすらと目を開け「何?」と
煩わしそうな言葉を返す妻に「話がある」と自室に戻った。
しばらくして寝入りを邪魔された不満げな表情を浮かべた妻が部屋に入ってきた。
「どういうつもりなんだ?」と煙草に火をつけながら聞くと
部屋の隅に座りながら「何が?」と全く意に介さない返事か帰ってきた。
「1年以上も亭主を放っておいて、どういうつもりなんだ?
俺のことを愛していないのか?」と苛立つ気持ちを抑えながら聞く。
何を聞いても何も答えずただ一点を見つめ
窓の外が明るくなり始めた頃「もういいですか?」と立ち上がった妻に
「愛していないなら他に愛してくれる人を求めるが構わないのか?」
我慢していた想いが一気に言葉になって出た。
終始、目を合わさなかった妻が「構いませんよ。」
「愛なんて何処の家庭にもありませんから」とさらりと答えた。
「わかった。もう良い」とため息にも似た言葉を返すと妻は部屋から出て行った。
「いったい今まで自分は何をしてきたんだろう?」
落ちる煙草の灰にも気付かずに流れる涙を拭っていた。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:37:14 | 显示全部楼层
「泣いてるんですか?」どうせ演技だろうと思いながら聞く
「いえ」短いレスが帰ってきた。
心も身体も欲求不満という荒んだ気持ちが
おもいやりすらできなくなっていた。
言葉で相手が傷き、泣かせているということすら分からなくなっていた。
その場しのぎで「じつは妻と・・・」
2年間続いている家庭内別居の事情を話し始めた。
しばらく一方通行のメッセージを続けていたら
「あなたの奥さんが少しうらやましい気がします。」
大きなため息が聞こえそうな返事がきた。
「何故?」思わず聞き返すと。
「自分の気持ちをそこまではっきり言えるなんて」
「わたしなんて一人の時に泣いてるだけだもん」
意外に泣き虫なんだなと思いながらもどんな女性だろうと気になり始めた頃
「ごめんなさい。今日はこれから仕事です。またお話しましょうね」
「バイバイ」こちらの返事を待つことも無く
画面から消えてなくなった。
すっかり嫌われてしまったなと思う反面、どうせ彼女にとっては
暇つぶしの話し相手と自分を納得させながら2度と話す機会はないだろうと思っていた。
パソコン脇のダイヤリーの日付の脇に小さく「nao」とメモを残し
子供たちの待つ部屋へと戻った。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:37:31 | 显示全部楼层
愛されない結婚生活は耐えられないと離婚の経験があった。
その後、知り合った妻にその話をする度に「私なら大丈夫」と言っていた。
慰謝料のためにした借金を払い終わった4年後に結婚し
翌年には長男が誕生、子供の成長を共に喜び
日々お互いの愛情を確かめ合うことも欠かさなかった。
「ひとりっ子では可愛そうだから、もうひとりがんばるね」
妊娠した時点から様子が変わった。
里帰りと家を空けることが多くなった。
そんな折、勤めていた会社の社長が変わり、経営方針が一変した。
バブル崩壊の波を受け、コスト削減、人員整理
モラル向上の鉄槌が連日のように職場を襲い
皆神経をピリピリと尖らせながら仕事をしていた。
残業代で収入を維持していた自分のような社員は
残業代カットという大鉈を振るわれ生活できないと辞めていく社員すら出てきた。
それでも残る社員には虐めと酷使の追い討ちが待っていた。
仕事を終え、誰も居ない家で粗末な夕食を摂っていた。
携帯のバイブが小刻みに震え
「今何していますか?いつもの部屋で待ってます♪」のメールに
「夕飯を食べてました。今から行きますね」と慣れた手付きで返信して
PCのスイッチを入れた。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:38:35 | 显示全部楼层
ログインのユーザー名とパスワードを入れるとサーバに接続され
いつもの3D空間が浮かび上がった。
いくつかの部屋と通路を通り抜けてakoという名前を見つけた
「お待たせ」と話しかける。
真夏の陽射しが照りつける山間の駐車場で「いい天気だねぇ」
大きな身体を揺らしながら彼女はベンチに座った。
肝っ玉母さん風の体格で美人とはとても言えないが髪は茶色に染めて
同じ歳には見えないくらい小奇麗にはしていた。
大粒の汗をハンカチで拭いながら
「こんな遠くまで逢いに来て後悔してない?」と遠くを見つめながら
「後悔させるようなことをするのかい?」その横顔を見ながら応えると
「それはこれから。どうなるか分からないよ」子供みたいに微笑む。
「それは楽しみ。期待しております」2人の笑い声が重なった。
「亭主なんて私より15も上だし、免許が無いから
私を運転手代わりに使うだけで優しくもなけりゃ、満足もさせてくれない。\
子供たちも我が儘放題で何をやってもありがとうのひと言も言いやしないし
わたしゃ逃げ出したいよ」俯きながら吐き出すように話し始めた。
チャットでこの話はしていたが本人を目の前にして
声で聞くと妙に重いものを感じさせられた。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:39:57 | 显示全部楼层
「この前はお疲れ様」9月に初めて逢いに行って
3度目のデートから帰ってはじめてチャットで話す。
「お疲れさん」
電車で往復6時間、現地で12時間のハードスケジュールだったが
デパートでクリスマスプレゼントを選び、ケーキとシャンパンを買って
少し贅沢なホテルで過ごした。
「逢ってる時間って短く感じるよね」
24時間掛けてデートしている自分には決して短い時間ではないが
待っている彼女にはそう感じるのだろう。
「それじゃ今度は泊まりで旅行にでも行くか」
慌しく時間を気にしながら過ごすより
のんびりと観光でもしながら過ごしたいと薦めたら
「ふたりで初詣でも行く?泊まりで」
家族は大丈夫なのか?と少々不安になったが
「1月の中ごろなら時間を空けるよ」
快く返事すると早々に調べると話が進んだ。
職場は相変わらず上司の虐めと酷使で戦々恐々とし
家では家族と顔を殆ど合わさなくなった生活の中で唯一の明るい話で
お互いに日頃のストレスを発散するかのように求め合っていた。
妻に対する罪の意識は全く無くなり
人生の選択を迫られる時が刻々と迫っていた。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:41:44 | 显示全部楼层
午前6時、500Kのスリムな車体がホームに姿を現した。
小ぶりなボストンバッグを抱えて指定席に座ると
開け始めた陽の光がビルの合間から差し込む。
「ダレンよ。血を流し込まれたら2度と人間には戻れないが良いのか?」
読みかけの本を閉じ、熱い珈琲を飲みながら窓の流れる景色を見つめ
「良いよ。自分の選んだ道なのだから、人でなしと罵られても構わない」
もう涙は出なかった。
妻に離婚の意思を告げた時、周囲の人々を巻き込んで
2ヶ月間に及ぶ壮絶な話し合いが続き、気力も体力も極限まですり減らされた。
しかし、妻の我意に介せずの態度に一同が呆れる結末で話は終わった。
応えたのはその後だった。
妻が子供二人を呼んで私の前で「さようならしなさい」と言わせた事だった。
大粒の涙を浮かべながら、「さようなら」と言った子供の顔が今も脳裏から離れない。
その日は皆が寝静まった頃、ひとり車で近くの造成地に行き
夜が明けるまで声を張り上げ、号泣した。
しばらくは何もする気力も無く、ただ日々を送っていた。
携帯の呼び出し音に気付き、目を覚ます。
「もしもし、kaiseiさんですか?」
聞き覚えのない男性の声に不信感を抱きながら返事をした。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:44:17 | 显示全部楼层
「akoの亭主です」思わぬ電話に少々慌てたが
いつかはこんな日が来るだろうと予測していたのか
「ご用件は?」冷静を装い返事を返した。
「どういうおつもりなのか。お話を伺いたいので
近いうちにこちらに来ていただけますか」
「近いうちにお伺いします」無駄な会話は一切無く電話は切れた。
あれから2週間、駅に降り立ち
大きく深呼吸しながら、メモした番号に電話を掛けた。
「お話をしに参りました。駅の喫茶店でお待ちしています。」
窓越しに慌しく流れる人波を見ながら、何本目かの煙草に火を点けた時
初老の小柄な男が入ってきた。
挨拶を交わすわけでもなく、目を合わせるわけでもなく席に座った男は
「遠くからお越し頂いて悪いのですが
お話しを聞く気は一切ありませんのでお引取り下さい」
「帰れとおっしゃるのですか?」
「そうだ」男の鋭い視線がこちらを向いた。
「わかりました」灰だけになった煙草をもみ消すと
男は席を立ち、店を出ていった。
背中に冷たいものを感じながら、冷めた珈琲を一気に飲み干した。
新しい煙草に火をつけながら無駄足だったと諦めて帰ろうと立ち上がった時
人混みの中を歩いてくるakoが見えた。
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 楼主| 发表于 2006-6-27 12:44:45 | 显示全部楼层
「急な話で悪いが家を出ることにした」
数ヶ月間顔を合わすことすら躊躇っていた妻に言った。
「そんな急なことを言われても困ります」
交戦的な口調で言葉が返ってきたが
「彼女が亭主にふたりの関係を告白して、離婚の話で揉めてる。
ここに押しかけられたら困るだろ」
妻は俯いたまま何かを言おうと顔を上げたがため息を付いてまた俯いた。
何軒かの不動産屋を回り、自宅近くにワンルームのアパートを借りた。
6畳ほどのフローリングの部屋は真新しい白い壁に囲まれ
小さなクローゼットと台所、ユニットバスがあり
窓からは森の木々しか見えなかったが
木々の風が吹き抜ける居心地の良いところだった。
「kaisei、部屋はどう?」携帯電話からakoの懐かしい声が聞こえた。
「まあまあだよ。娘さんの具合はどうだい?」
akoは旅行をきっかけにふたりの関係を亭主に告白して
そのまま離婚をする予定だったらしい。
しかし、娘の急な結婚と妊娠で離婚の話は白紙に戻り
その後の話し合いで娘の出産までの面倒を見ることと
その間は私と逢わないことを条件に離婚をするということになってしまった。
部屋は買い集めた日用品と荷物の山で
何処から手を付けようかと途方にくれていた。
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