2006年 1級スクリプト
問題Ⅰ
1番 夫婦で子供に買う椅子を選んでいます。二人はどの椅子を買うことにしましたか。
女:しんちゃんも1歳になったし、そろそろこんな椅子買ってあげましょうよ。あの子、トラが大好きだし。
男:そうだなぁ。おっ、これは足がトラの足になっているんだねえ。でも、顔がないからかなあ。ちょっと変な感じがするよ。
女:そうねえ。じゃあ、これは?顔がついてるわよ。座らせたとき、落ちなくてすむし。
男:いや、前に顔があると食事のとき邪魔だよ。
女:じゃあ、これかこれなら顔が後ろにあっていいわよ。
男:こっちは、横に落ちそうだねえ。
女:じゃあ、これなら前足も付いてて、後ろから抱くようになるから危なくないわ。
男:そうだなあ、これにしよう。
Q 二人はどの椅子を買うことにしましたか。
2番 男の人と女の人が話しています。二人は何を見ていますか。
女:すっごいわねえ、あんな離れたとこから。
男:お互いの呼吸がぴったり合わなきゃ、できないよね。
女:ほんと。だって少しでもタイミングがずれたら、あの女の人、あの高さからまっさかさまでしょう?
男:まあ、でも、網があるから怪我はしないだろうけど、やっぱりすごいよねえ。
Q 二人は何を見ていますか。
3番 男の子と女の子が話しています。男の子が一番すきなのはどれですか?
男の子:僕、微生物が好きなんだ。
女の子:え?微生物ってなに?
男の子:目に見えないくらい小さい生き物のことなんだよ。
女の子:へえ。
男の子:見て、これ、僕が一番好きなやつ。これってさあ、手も足もないんだ。両手を挙げてるように見えるのは、手じゃなくてここから水の中の栄養分を取っているんだって。その先に生えてる毛をときどき動かして、食べ物のある方に移動するんだよ。
女の子:ふうん。この黒い目みたいなの、かわいいね。
男の子:そうだろ。
Q 男の子が一番すきなのはどれですか?
4番 女の人が話しています。コンクールで最優秀作品賞に選ばれたのはどれですか。
女:今回の宝石デザインコンクールでは、鳥をテーマとして、約2000点の応募がありました。みなさん、こちらが最優秀作品です。鳥が平和の象徴である桜の木の枝をくわえて、宮殿に舞い降りてくるところのデザインです。これは国に平和をもたらすという意味を表しており、そのことが高く評価されました。
Q コンクールで最優秀作品賞に選ばれたのはどれですか。
5番 男の人が新しくできたマンションについて説明しています。このマンションの位置を表す地図として正しいものはどれですか。
男:このマンションのポイントは、何と言っても交通の便の良さですね。もっとも近い中央線の駅まで徒歩2分という距離なんですが、地下鉄の駅へも徒歩10分圏内となっています。この地下鉄の駅からは、東南線と山の内線の2線が利用可能ですので、都心のどこに行くにも便利です。これほどのところは滅多にありませんよ。
Q このマンションの位置を表す地図として正しいものはどれですか。
6番 女の人と男の人が話しています。男の人はどういう数字を作りましたか。
女:これ、なに?
男:くじだよ。宝くじ。好きな数字を6つ選んで、6桁の数字を作るっていう宝くじ。作った数字が抽選で選ばれた数字と同じだったら当選。
女:今回の当選番号は、何だったの?
男:驚いたことに、1が6つ。
女:6桁全部1だったの?
男:うん。
女:へえ、珍しいわねえ。
男:そうなんだよ。まさか、そんな数字になるとはなあ。
女:6桁の数字を全部当てるなんて、無理よ。5桁当てるのも、とても難しいわよ。
男:5桁当たっていたら、一応当選だよ。ただし、2等だけどね。4桁当たっていたら3等。
女:あら、それなら少し期待できそう。
男:そうだろ。僕の数字はあと1桁当たっていたら、3等だったんだ。おしかったなあ。
Q 男の人はどういう数字を作りましたか。
7番 男の人が自分の会社の収益の状況について話しています。この男の人の話と合うグラフはどれですか。
男:えー、こちらがわが社のここ6年間の収益状況です。事業拡大に伴う出費がふくらんだため、99年から2年間は赤字が続いていましたが、2001年には、わずかながらプラスに転じました。その後、2004年に至るまで、収益は順調に伸び続けております。新規事業が好調で利益拡大の原動力になったといえるでしょう。
Q この男の人の話と合うグラフはどれですか。
8番 男の人と女の人が展覧会の会場で話しています。田中さんが描いた絵はどれですか。
男:ずいぶんたくさん絵があるねえ。
女:そりゃあ、コンクールですもの。全国から応募があるんじゃない?
男:で、田中さんの絵はどれだい?
女:えっと・・・38番だから、あっ、これじゃない?
男:へえ、これが抽象画ねえ・・・。
女:うーん、変ねえ。これってどう見ても、写実的な風景画にしか見えないわよねえ。確か、曲線と図形で表現したものだって、聞いてたんだけど。
男:ん?曲線と図形・・・。あっ、なんだ、こっちの36番の方だよ。
女:え?あら、ほんと。
Q 田中さんが描いた絵はどれですか。
9番 男の人がテレビでニュースを読んでいます。このニュースのタイトルとして最も適切なものはどれですか。
男:次のニュースです。今朝、午前4時30分頃、東京都南駅の駅ビルで火災が発生し、5階建てのビル、約160平方メートルが焼けました。この火災により、勤務にあたっていた南駅職員2名が、煙を吸うなどの軽い怪我をしました。火災の詳しい原因は、現在、消防署により調査中ですが、ビル3階の管理室の燃え方が激しいことから、この部分の電気系統に異常が発生したためとみられています。なお、この火災の影響により、現在、都内の鉄道各線に大幅なダイヤの乱れが生じています。
Q このニュースのタイトルとして最も適切なものはどれですか。
10番 お母さんが子供に絵本を読んであげています。物語の順番に絵を並べ替えると、正しいのは何番ですか。
お母さん:むかしむかし、あるところに、かわいい女の子が森の中の小さなお家に住んでいました。ある満月の晩、女の子の家に、白いワンピースを来たうさぎがやってきて言いました。「まんまるい月の夜は、森でパーティーがあるよ。」女の子はうさぎと一緒に森へ出かけ、一晩中、森の動物たちと歌ったり踊ったりしました。しばらくして、三日月の晩になると、今度は黒い背広を着たうさぎがやってきて、「三日月の晩もパーティーがあるよ。」と言いました。女の子は、また同じように森へ出かけて行きました。あら、寝ちゃった。続きはまた明日ね。
Q 物語の順番に絵を並べ替えると、正しいのは何番ですか。
11番 男の人と女の人が話しています。二人は子供をどうやって連れていきますか。
男:明日の休みだけど、みんなで遊園地に行こうか。
女:いいわねえ。
男:一郎も、もう一人で長い距離を歩けるし。でも、問題はこうじだなあ。まだ、かろうじて立てるぐらいだからなあ。
女:そうねえ。一郎のほうは手をつないで歩けばいいけど、こうじの方は、歩くなんてまだとうてい無理だわ。
男:こうじは、俺がおんぶしていくよ。
女:こうじはおんぶを嫌がるから、私がだっこするわ。
男:いや、それならこうじは俺がだっこするから、お前は一郎の手を引いてやってくれよ。
女:わかった。
Q 二人は子供をどうやって連れていきますか。
12番 男の人が会議で新しく開発した健康食品について説明しています。この食品はどれですか。
男:こちらが、研究所で新しく開発した健康食品、アルファAであります。えー、主成分のアルファロースはさまざまな食品に含まれていますが、当研究所が初めて商品化に成功しました。骨を強くするとともに、筋肉を作る働きがあります。このアルファロースを商品化するにあたっては、当初、飲みやすい粒状に加工する予定でありましたけれども、アルファロースの性質上、粒状や粉末状に加工するには、大変手間と時間がかかりますし、吸収率も悪いため、このような新しい形で商品化することになったものであります。また、液状タイプと比べましても、こちらのほうが、食事代わりの手軽な栄養補給食品として、消費者に幅広く受け入れられるのではないかと考えております。
Q この食品はどれですか。
13番 女の人と男の人が話しています。女の人は何を使ってボタンを取りましたか。
女:今日ね、大変だったのよ。
男:どうしたの?
女:上着のボタンが取れて、食器棚の後ろに転がって入っちゃって、手が届かなくて。
男:ふーん。
女:戸棚も重くて動かないから。それでね、お箸とかハンガーとか試したんだけど、届かないのよ。で、考えたわけ。これを丸めて、長く棒みたいにして。
男:あーなるほど。丸めてね。頭いい。
女:そう、発想の転換ってとこかな。
Q 女の人は何を使ってボタンを取りましたか。
14番 女の人と男の人が昨日、友達の家でごちそうになった料理について話しています。この料理はどの順番で作りますか。
女:昨日、吉田くんが作ってくれた料理おいしかったねえ。
男:うん。あれ、どうやって作ってたっけ?
女:まず、肉を切って焼くんじゃなかった?
男:え?そうだっけ?肉を切るのは最後じゃない?
女:あ・・、そうだったよね。肉はまず、丸ごと焼くんだったね。それから、調味料を入れて、ワインをカップ一杯入れるんじゃなかった?
男:あ、野菜はいつ?
女:あー、そうそう。調味料の前に入れるんだった。よく覚えてるねえ。今度作ってみてよ。
男:いいよ。
Q この料理はどの順番で作りますか。
15番 この問題はメモを取りながら聞いてください。
田中さんは、週末、映画を見に行こうと思っています。田中さんは喜劇映画が大好きで、恋愛映画はあまり興味がありません。戦争や暴力で人が死んでしまう映画も苦手です。次の映画紹介の中で、田中さんの好みの映画はどれですか。
女:それでは、今週のお薦め映画4本をご紹介します。1本目は、この秋一番のお薦め「プラットホーム」です。19世紀のパリを舞台に描かれる、美しく悲しい恋物語。映像の美しさに思わずため息が出ます。2本目は、制作費が200億円を超えるというSF超大作「惑星の旅」。宇宙ロケットがエンジントラブルで、未知の惑星に着陸。謎の生物との激しい戦いが始まります。衝撃の最後は、是非劇場でご覧ください。3本目は、山田あきら監督の5年ぶりの新作映画「僕の重大事件」。平凡な男子高校生と、周りの大人たちとの交流をおもしろおかしく描きます。とにかく笑えます。そして最後には、泣けます。最後は、戦争中の日本の子供たちの暮らしを描いた「夏の日」です。戦争の悲惨さと平和の尊さを強く訴える映画です。以上、4本の詳しい紹介は、番組のホームページにも載せています。そちらもどうぞ、ご覧ください。
Q 田中さんの好みの映画はどれですか。 |