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神か悪魔か天災か!?二ノ宮くんをさらった黒幕――欧州神戎の姫君·ヒルでガルト襲来!!一見お子ちゃんまだが、怒り心頭の麗華お嬢を軽くあしらい、超人類の涼子や美樹彦も恐れをなす地上最強の女。そしてやっぱり、エロいんですっ。
二ノ宮くんの周りでは姫君旋風が吹き荒くれる。真由は挨拶代わりにきっついセクハラされ、二ノ宮くんは……いつでもどこでも精気を食べられ放題!?
さらに姫君は二ノ宮くんに“大きな使命”と、問いを投げかける――。
ごく自然体で、しかしそれでいて隅々まで作法にのっとった一礼をするギュンターに、峻護は内心で感嘆していた。当初から思っていたことだがこの老紳士、あらゆる面で尊敬に値する人物であった。器に漆を重ね塗りしていくようにじっくりと熟成された深み、それでいて押し付けがましさや己の我を張るところのない丸み。人である限り決して避けては通れぬ『老い』というものの、これはひとつの理想形ではあるまいか。
峻護をさらったいわば実行犯であり、なおかつ恐れるべき使い手であろうことを承知しつつも、峻護がこの老紳士に何のわだかまりも抱かずにいるのは、やはりそのあたりに理由があるのであろう。
フックした両手に爪を立て、振り落とされるのをぎりぎりでこらえた。ブン回した動きの大きさが仇になり、真由の動きがわずかに停滞したのを見逃さない。両手のみならず今度両足までも真由の胴に巻きつけ、再度振り回される前に両足もがっちりフックする。そこまでしても真由の自壊には歯止めがからない。背中に麗華をくっつけたまま軽々とのた打ち回る。そのたびに麗華の身体は床と真由の間にはさまれて悲鳴をあげる。息が止まり、まぶたのうらに星が瞬き、骨がきしんだ。それでも麗華は腕も足もはずさない。 |
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