2009年1月6日(火)付
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愛の反対は憎しみではなく無関心だともいう。それなら憎しみの反対は何か、と考え込んでしまう。断ち切れぬ「憎悪の連鎖」にまた火がついた。イスラエルとパレスチナである
也可以说与爱相反的不是憎恨而是不关心。如果是这样那么与憎恨相对的是什么呢,我陷入了沉思。在不间断的“憎恨连锁”中又爆发了矛盾,那就是以色列和巴勒斯坦。
▼〈おれは 民衆を憎まない。/おれは だれからも盗まない。/けれどもだ、/もしも おれが怒ったなら/おれは わが略奪者の肉を食ってやる。/気をつけろ、おれの空(す)きっ腹に、/気をつけろ、おれのむかっ腹に。〉。去年他界したパレスチナの名高い詩人ダルウィーシュの一節だ(土井大助訳)
“我不憎恨民众/我不从别人那里盗取东西/但是/如果我发怒了/我会吃掉侵略者的肉/注意啦,注意我空瘪的肚子/注意啦我会发怒的”
这是去年去世的巴勒斯坦著名诗人Sayed Darwish诗中的一小节。(土井大助译)
▼自身もイスラエルの建国で故郷を奪われた。血を呑(の)んだ大地に立てば、胸の内の言葉は、そのまま相手への剣になる。「愛の詩でさえ、ここでは抵抗の詩になってしまう」と生前語っていた。互いの憎しみの深さに暗然とする
他自己也因为以色列的建国失去故乡。站在吞噬鲜血的大地上,心中的话语就那样变成了刺向对方的剑。生前曾说过“即使是爱的诗,在这里就变成的抵抗的诗句”。我对于他们之间相互憎恨之深黯然伤神。
▼パレスチナ自治区ガザへのイスラエル軍の攻撃で、死者は500人を超えた。片や、イスラム過激派のハマスは徹底抗戦で構える。「世界の良心」のはずの国連は例によって音無しだ。炎と煙の中で民衆の悲嘆がわき上がる
在向巴勒斯坦自治区搜索的以色列军队的攻击中,死者超过500人。一方面以色列过激派的哈马斯准备彻底抵抗。另一方面本应该是“主持世界公平”的联合国却照例毫无音信,民众在战乱中的悲叹之声涌上心头。
▼わが手元に、もう一人の「詩人」の本がある。ハマスの自爆テロに遭って15歳で落命したイスラエルの少女、バット・ヘン・シャハクの『平和への夢』。平和をこよなく願い、日記や詩文を残した
我手头上还有一位“诗人”的书籍。这是因哈马斯自杀性爆炸事件而丧生的15岁的以色列少女Hadar Herskovitz的“飞向和平的梦想”。深切的期盼和平,留下了这些日记和诗文。
▼〈美しい言葉の裏側に/苦しみ、痛み、恐れ、不安の年月が/隠されています/でも、これらの言葉の倉庫には/もう一つの言葉がある――それは、希望〉。憎悪の「火薬庫」からもう一つの言葉を救い出す。切なる願いを、つなぎとめる術(すべ)はないか。
“在凄美的言语里面/隐藏着苦楚,疼痛,恐惧,不安的日子/但是在这些言语的仓库里面/有另一个言语------那就是希望/”从憎恨的“火药库”中拯救出来的一个言语。有没有维系这个深切愿望的魔法呢?
[ 本帖最后由 lsy_0328 于 2009-1-6 14:43 编辑 ] |