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悲喜こもごも届く北京五輪のニュースの中で、それは悲を超えて「泣」に近い衝撃だった。野口みずき選手(30)の欠場である。4年ごとの舞台に合わせ、ぎりぎりまで筋肉をいじめてくる一流ランナーの厳しさを思う
在悲喜交加的北京奥运新闻之中,传来了一个令人悲痛欲哭的冲击性消息。马拉松选手野口みずき(30)因伤无法出赛。(听到这个消息)不由得想到为了这每四年一届的舞台,那些一流的选手们要经过多么严酷的锻炼。
▼北京の切符を手にした昨秋の東京国際女子マラソンを間近で見た。手を横に振り、弾むような大股で地をける。小遣い銭を握りしめ、菓子屋に急ぐ子どもに例えては失礼だろうか。小さな体が走る喜びを発散していた
野口选手在去年秋天举行的东京国际女子马拉松大赛上取得前往北京的入场券。当时她双手有节奏的摆动,大腿轻快的在地面上跳跃着。给人的感觉就好像拿着零用钱的小孩快步跑向糖果店一样,虽然这种比喻有些失礼,不过从她身上所散发出的那种喜悦却是切切实实的。
▼女子マラソンの系譜を顧みれば、有森裕子さんには禁欲的な美しさ、高橋尚子さんには精密機械のすごみがあった。野口さんには、荒野で鍛え抜いた脚力を感じる。跳んで弾んで「鳥の巣」へと独走する絵を見たかった。じっくり養生してほしい
回顾日本马拉松的历史,有森裕子所散发出的是一种禁欲的美感,高桥尚子则是如精密机械一般的精悍。野口给人的感觉就好像在荒野之中所锻炼出来的充满野性的脚力。似乎看到她独自一人一路跳跃着一路向“鸟巢”跑去的画面。希望她能够好好的保养身体。
▼政治が絡む五輪には虚実が交じる。特に北京の開会式は「虚」の世界だった。千発もの「消雨弾」が雲に撃ち込まれ、花火の映像は一部CG、美少女の独唱は口パクだった。裏で歌ったのは、見た目は及ばぬが声は一番とされた別の少女である。音楽総監督は「国益を考えた」と明かした
与政治纠缠在一起的奥运一向虚实交错。特别是北京奥运会的开幕式,完全是一个“虚幻”的世界。上千发的“消雨弹”将云层驱赶,烟花的影象采用了一部分CG,美少女的独唱也使用了替身。实际上唱歌的是形象不如她但声音特别动听的另一位少女。音乐总监也坦白的说这是为了“国家的利益考虑”。
▼対照的に、野口さんの決断は「実」そのものだ。「今も走りたい、走ろうという思いは消えることはありません」。しかし、ここで無理すれば選手生命が危うい。肉体を苦使する仕事の、残酷なまでの正直さである
而相对的,野口的决定则是“现实”的。“直到现在我还是想去跑,想去跑的这种心情永远的没有改变”。但是,如果继续勉强下去的话甚至都会危及到选手的生命。由此可见这种拼命透支肉体的运动是多么的残酷。
▼北京では連日、研ぎ澄ました肉体と精神が正直にぶつかり合っている。北島康介選手の金も、谷亮子選手の銅も、あらゆる「虚」を排した実力勝負の結果だ。だから勝者は輝き、敗者もまた美しい
在北京的赛场上,近日来连续上演着经过磨练的肉体与精神表现出的斗志。北岛康介选手的金牌也好,谷亮子选手的铜牌也罢,无一不是排除了一切的“虚幻”最终依靠实力取得胜利的结果。所以胜者自然充满辉煌,而败者也显得异常美丽。 |
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