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041015《天声人語》中内功和大荣
日本各地にソビエトをつくろう。流通革命をプロレタリア革命に見立て、中内功ダイエー社長(当時)が著書『わが安売り哲学』で旧勢力打破を論じたのは1969年のことだ。時代の風潮に仱盲窟^激ともいえる主張だった。
在日本各地都建立苏维埃吧。1969年,大荣公司社长中内功将流通革命比作无产阶级革命,并以其著作《我的减价促销哲学》来探讨如何破除陈规陋习。乘时代之长风而推出了有点激进过头的主张。
2年後、大塚久雄(おおつかひさお)、宇野弘蔵(うのこうぞう)らの論文とともに『戦後日本思想大系8 経済の思想』(筑摩書房)に抄録(しょうろく)された。編者の伊東光晴(いとうみつはる)氏は、消費者主権を背景にメーカーへの対抗力を打ち出そうとする主張は初めてではないか、と評した。本人は「私にとって生涯の誇りである」と振り返っている。
2年后,他的主张与大塚久雄、宇野弘蔵等的论文一起被摘录在《战后日本思想大系之8 经济思想》(筑摩书房)一书中。编者伊东光晴评论道,这个以消费者权益为基础,欲与生产厂家相抗衡主张是前所末闻的。中内本人也回顾道:“这是我毕生的骄傲。”
著書の出た69年から全国へ多店舗展開を始め、翌年売り上げ1千億円を突破、72年には小売り売り上げ日本一になった。絶頂期に迷いも生じた中内氏は臨済宗の山田無文師に会った。師の言葉に迷いは消えたという。「社会が必要とするなら、あんたの会社はおのずと残る」(『流通革命は終わらない』日本経済新聞社)
从著作出版的69年起他开始了全国范围的连锁店战略,第二年销售额便突破1千亿日元,72年的零售营业额已跃为全日本第一。这时,身处鼎盛时期却心感迷茫的中内去拜访了临济宗的山田无文大师。据说大师的指点,使他迷惑顿消。“只要社会需要,你的公司自会生存下去”(《流通革命不会终止》日本经济新闻社)。
中内氏、そしてダイエーの歩みを振り返ると、戦後日本の「欲望」の起伏と曲折がまざまざと見えてくる。疲弊(ひへい)して再生の道を探る今の姿に、ひとしお苦みを感じるのはそのせいだろう。
回顾一下中内以及大荣所走过的历程,则战后日本的“欲望”之起伏曲折历历在目。正因为这样,在它眼下衰败之后又开始摸索重建之路的身姿上,能感到愈加的艰苦。
薬から始めて、お菓子へと商品を広げた。甘い物の次はすきやきを腹いっぱい食べたい、だ。それに応えた牛肉安売りはダイエー商法に画期をもたらした。戦中、中内氏の戦地での飢えの体験が常に背景にあった。
从药品起家,而后面向糕点食品拓展商品种类。考虑到人们在能吃到甜食之后,接下来就会想要饱餐牛肉火锅了吧。由此推出的牛肉减价促销使大荣营销方式产生了划时代的转变。中内常常以自己在战争年代,战场上饿肚子的体验作为思考背景。
しかし消費者の欲望は拡大し、拡散していく。自ら引き起こしたはずの「革命」に仱暝饯à椁臁⑷·瓴肖丹欷毪趣いζと猡蔬命をたどった。
然而,消费者的欲望不仅在扩大,也在趋于分散化。于是,他被本来是自己发动的“革命”所超越、所抛弃,走向了具有讽刺意味的命运。
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一、流通革命
この言葉は、1962年に東大経済学部助教授「林周二」氏が書いた本の題名だそうです。彼が考えた「流通革命」は簡単に言えば流通業の合理化でした。
日本は欧米に比べて、その伝統的な流通が著しく遅れていることを書いたのです。
その革命は、小売の立場に立てば問屋を外してメーカーと直接取引きして、中間のマージンを削除するという簡単なものでした。
これを読んだ経営者たちの多くが賛同しました。
二、ダイエー創始者——中内功[なかうちいさお]
大正11年兵庫県神戸市生まれ。ダイエーを流通業界の最大手に一代で築き上げたスーパー王、経団連副会長も務めた。 神戸高等商業(現神戸商科大学)卒業。日本綿花(現ニチメン)に入社。召集されてソ満国境に送られる。フィリピンに転戦。重傷を負うも、終戦後、捕虜となる。復員後、神戸三宮に薬局を設立。医薬品の現金問屋を大阪平野町に設立。大栄薬品工業株式会社(現ダイエー)設立。1957年(昭和32)4月、大阪市千林駅前に「主婦の店ダイエー」第1号店創立。1972年、小売業日本一に。80年、年間売上高1兆円突破。オープンしてから40年で、グループの売上高5兆円規模の小売業に成長させた立志伝中の経営者。規模拡大の強気の経営で小売業界をリードしてきた。徹底した安売り商法で驚異的な売上を伸ばした。その後も、関連企業300社、社員数10万人のCEOとして活躍するも、これまでの拡大路線による巨額の借入金と売上不振による経営危機が表面化。その責任を取る形で、99年1月、社長を辞任、経営の一線を退き、会長職に専念する。2000年10月、代表権返上。小売業売上高1位の座を28年ぶりにセブン―イレブン・ジャパンに譲った。2001年5月には取締役を辞任する予定。創業以来のオーナー支配に終止符を打つ。 |
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