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本帖最后由 ayumi162 于 2009-5-27 17:22 编辑
8年前、欧州の記者たちと平壌を訪れた。監視役のすきをみて街に出ると、百貨店の陰で恋仲らしい二人が口論中である。女性は泣いていた。国営の「演劇都市」と聞いていたので意外な人間味にほっとしたが、一瞬、これがうわさの熱演かと身構えたものだ。
北朝鮮が発する情報は常に怪しい。しかし昨日の公式声明「2回目の地下核実験を成功裏に実施した」は、あいにく芝居や強がりではないらしい。06年以来の暴挙である。
期待したほど構ってくれない米国を振り向かせるため、先月の長距離弾道ミサイルに続いて一発かましたようだ。同時不況や新型インフルエンザで世界の結束が試されている時に、この国らしい無分別というほかない。
衰えが見える金正日総書記は、歴史に名を刻むすべを思案中と思われる。やけのやんぱちの暴君ほど危ないものはなく、実際、禁断のカードを繰り出すペースが不気味に早まってきた。引っ越せない周辺国も、拉致被害者も、空腹で祝賀に付き合わされる民衆もたまらない。
やはり平壌でのこと、金日成主席の巨像を見学中に、引率された少年少女の隊列がやってきた。像に一礼して花束を供え、足早に去っていく。私たちのカメラにおびえる目、栄養不足が透ける土色の顔、薄汚れたブラウスのどれにも、うそは見えなかった
「今回の成功はわが軍隊と人民を大きく鼓舞する」との声明に、あの子たちの今を思った。年頃を迎えても、恋愛どころではなかろう。国営の「火祭り」は金王朝を鼓舞するだけで、残り全員を不幸にする。 |
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