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2009年6月1日(月)付
名前の響きで損をしているが、ドクダミはかれんな花である。毒々しい「ドク」から、だみ声の「ダミ」と続く。だが花(実際は苞(ほう))は白い十字形をし、木(こ)の下闇(したやみ)などに星を散らしたように咲く
为名所累,蕺草(别名鱼腥草)绽放着可爱的花朵。蕺草的日本名字为:有毒的‘毒’,‘浊声’的‘浊’。花为十字型,在树阴下星星点点的绽放。
▼その星々も鮮やかに、6月が始まる。けさ、いつものようにネクタイに手を伸ばしかけて、ふと止めた方もおられよう。クールビズも早いもので5年目になる。夏服の通学姿も目立つ朝だ。〈衣更へて肘(ひじ)のさびしき二三日〉福永耕二。いまの勤め人は、肘よりも首に実感があるかも知れない
进入6月,蕺草那星星般的花朵更加艳丽。早晨,如往常一样刚想伸手拿领带时,突然打住醒悟到‘清凉商务’已进入了第五个年头。身穿夏服上学的身影已赫然在目的清晨,正如福永耕二所描绘的那样‘换季 二三日 臂无所依’。现在的上班族不是手臂而是脖子无所适从了吧。
衣更(ころもか)へて肘(ひじ)のさびしき二三日( にさんにち)
福永耕二
私の場合は“さびしき”という感じはしないのだが、半袖になると肘が剥き出しになって、たしかに数日間は何となく落ち着かない。(笑)
▼気象記念日でもある。1875(明治8)年のきょう東京気象台ができた。9年後のこの日には初の天気予報も出されている。もっとも「全国一般風の向きは定まりなし、天気は変わり易(やす)し、但(ただ)し雨天がち」だったというから、神のお告げを聞くようでもある
1875年的今天成立了东京气象台,今天是气象纪念日。9年后的同一天,发布了首个天气预报。如聆听神旨般‘全国范围内风向不定,天气易变,多雨。’
▼そして、またぞろ雨の暴れる季節がめぐってくる。梅雨や台風などの古顔に、近年はゲリラ豪雨も加わって手ごわい。台風について気象庁は、これまで3日先までだった進路予報を、5日先まで延ばして発表することにした
ゲリラ:游击战、游击队
ゲリラ戦/游击战.
ゲリラ部隊/游击队.
并且,时下又到了淫雨霏霏的季节。梅雨、台风昔颜依旧,近年又添阵雨助阵,着实令人手足无措。气象局决定对台风走向的预报,由原先提前3天改为提前5天发布。
▼早めの備えに役立つし、行楽予定などを判断するにもありがたい。5日先に台風の中心が予報円に入る確率は、70%を目指すそうだ。「お告げ」の時代から積み上げた予報技術の粋だろう
有利于早做准备,对于出游可是件大大的好事。提前5天,据说预测台风中心的准确率也可达到70%。这是从‘神旨’时代距今不断累积的预报技术的集粹吧。
▼ 〈どくだみに降る雨のみを近く見る〉秋元不死男。ひそやかな白い花には雨が似合う。雨が上がって日が差せば、緑と土の匂(にお)いが命の揺りかごのように立ちのぼる。夏への序曲を聴くような、「水の月」の始まりである。
秋元不死男曾有俳句‘垂首 蕺草盛开 淫雨霏霏’,静静开放的白花与雨契合。雨歇日出,绿色和泥土的芬芳,生命在摇曳中茂盛。听着夏天的序曲,拉开了6月的帷幕。 |
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