居酒屋タクシー
「晩酌タクシー」ともいう。東京・霞が関で仕事をしている国家公務員が深夜の帰宅時にタクシーに乗車すると、運転手が缶ビールやつまみなどを差し出してサービスする。ビールだけでなく、現金、商品券、プリペイドカードなどが提供されたこともあるという。国家公務員は国会会期中は、自省の大臣に対する質問に備えて資料を作ったり、データを揃えたりするといった煩雑な作業が山のようにあり、どうしても帰宅時間は深夜になることが多い。財務省ではタクシーチケットは午前0時30分以降に帰宅する職員が利用でき、2006年度の利用金額は年間約4億8000万円に上る。民主党衆議院議員の長妻昭が公費でタクシーを使った時の金銭授受について調査を求め、その結果、17省庁の計1402人がビールや金品などを受け取っていたことが判明した。タクシー運転手が長距離乗車の客をつなぎ止める方法として「接待」を拡大させたと見られるが、金品の授受は国家公務員倫理規程に違反し、公務員としての自覚が必要と指摘されている。 |