第3回 広がるストックオプション
銘柄選びはさまざまな角度から
ストックオプション制度を認めた改正商法が、5月16日、参議院本会議で可決、成立し、6月1日より施行されました。
今回は、ストックオプション制度の機能と株主にとっての意味についてご紹介します。
ストックオプションとは
ストックオプション制度とは、企業が、役職員に対し、一定の期間内にあらかじめ決まった価格で自社株を買うことのできる権利を付与する制度のことです。これによって、その会社の業績向上による株価上昇が、役職員の利益に結び付くことになるので、彼らの業績向上へのインセンティブとして機能するものと期待されています。
例えば、図1にあるように、株価が500円のA時点で、一定期間内に600円で株式を購入できる権利を取締役に与えたとします。その後彼らの経営努力により業績が向上し、株価が2,000円になった時(B時点)、その取締役が1株600円で購入する権利を行使し、2,100円になった時(C時点)に、株式を売却したとすると、1,500円の利益(成功報酬)が発生することになります(2,100円-600円=1,500円)。
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