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发表于 2009-8-18 17:13:28
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日本の漢字・中国の漢字
―字形の共通化と「国字」の中国語読音について
松岡 榮志(まつおか・えいじ)
(北京日本学研究センター主任教授
/東京学芸大学教授)
0.はじめに
・私の専門:中国古典文学(陶淵明・世説新語など、『歴史書の文体』)
中国語学・教育(『やさしい中国語入門』)
・辞書との関わり:『例解新国語辞典』(三省堂、1978年より従事、編集委員・事務局長)、『クラウン中日辞典』(三省堂、1995年より、編集主幹)
・コンピュータとの関わり :1990年より、ISO10646(Unicode)の作成に参加
Unicode Bulldog Award(1999年)
情報処理学会・標準化貢献賞(2001年)
1.日中の漢字は共通化できるか?
雑誌論文:「日本の漢字と中国の漢字は調整を図れるか?」
(『国文学』1984年5月号、學燈社。後に、『日本の漢字・中国の漢字』、pp.82-92、1995年7月、所収)
◎中国の漢字は中国語を書き表すためのものであり、日本の漢字は日本語を書き表すためのもの。
2.筆談は相互理解を深めるか?
多谷千賀子(名古屋地検検事、当時)氏
「日中漢字の共通化を――相互理解を深める有用性見直せ」
(『朝日新聞』1977年9月3日「論壇」欄)
○日本と中国の漢字の共通化ができないか?
二つの意見(1)研究者――消極的な反応
(2)実業人――むしろ、互いの言語を学ぶべき。
3.論文の反響と当時の国際状況
反響:1)『東京新聞』「大波小波」欄に取り上げられる。
2)文部省文化庁国語課の専門官が読んでいた。
国際状況:
1)JISX0208の82年改訂でトラブルがあった。
2)IBM互換機がやってこようとしていた。その先陣をUnicodeがつとめる。
3)NEC PC88.PC98の独占状態。黒船の襲来か?
4.もう一つの衝撃とその反論
謝世涯(シンガポール在住の言語学者):
『 新中日簡体字研究』 (語文出版社、1989 年)
*「新」は、シンガポール(新加坡)のこと。
松岡榮志:
「中国の簡体字・日本の新字体― 再び「中国の漢字と日本の漢字は共通化できるか」について」(『 しにか』1995 年5 月号、大修館書店)
5.謝世涯氏の提案
1)中国で簡略化したが、日本に簡体字のないものについては、日本はそれを採用する。
例: 衆(众) 華 (华)
2)日本で簡略化したが、中国に簡体字のないものについては、中国はそれを採用する。
収(收) 缶( 罐)
3)両国で筆画が同じで、字形がやや異なるものについては、議論してどちらかを取る。
辺(边) 画(画)
4)両国で1画違いの字は、議論してどちらかを取る。
変(变) 単(单)
5)2 画以上違う字は、議論してどちらかを取る。
浜(滨 ) 両(两 )
6)日本の簡体字で、半分しか(主に旁)簡略化していないものは、中国に倣い、偏も簡略化する。
7)右の第6項が受け入れられれば、単独体の字(魚、東、義など)も簡略化する。
8)同様に、中国も日本の簡体字に倣って、簡略化する。
6. 私の反論
1)中国の漢字は中国語を書き表すものであり、日本の漢字は日本語を書き表すものであるから、字形を同じにする事により、かえって誤解を生みやすい。
2)議論をして、まとまることは極めて困難。理論上では可能でも、社会生活や教育に与える影響は甚大である。
3)中国の簡略化の問題点― 偏旁にまで簡略化を及ぼしたこと。(陳原先生のことば)
7.日本の漢字・中国の漢字(1)
Coca-Cola・コカコーラ・可口可乐
日本の漢字は、「表意文字」的に使われる。 「可口可楽」=口によろしく楽しむべし
中国の漢字は、「表音文字」的に使われる。 「可口可乐」= Kěkǒu kělè
本当は、「表語文字」?
8.日本の漢字・中国の漢字(2)
(日本)1946年 「当用漢字表」(1850字)步→歩
1981年 「常用漢字表」(1945字)→目安
(中国)1956年 「漢字簡化方案」 邓/丁+「耳」
1964年 「簡化字総表」 镕→熔
1988年 「現代漢語常用字表」(3500字)
小学校(2500字)/中学校(1000字)
1988年 「現代漢語通用字表」(7000字)
9.「国字」とは?
・・・漢字を日本語の表記の中で使用していくうちに、中国語にはない、日本語特有の概念をあらわすために、漢字の構成原理にならって日本でも文字を作るようになった。このような日本製の漢字を、国字 、または和字 という。その大部分は、六書にあてはめると会意文 字の原則に従って作られたものである。
藤堂明保『 学研漢和大字典』 付録p.1571
10.「国字」には、中国語音がない?
畑 峠 辻 丼
『新華字典』 tián × × ×
『現代漢語詞典』 tián × shí ×
『現代漢語規範詞典』 tián × shí ×
『漢語大字典』 tián × × jǐng/dǎn
『漢語大詞典』 × × × ×
11.「畑」には、なぜあるのか?
1)『毛沢東選集』に1回だけ出現。日本人の名前→関東軍の参謀、畑(はた)俊六
2)『毛沢東選集』に使われている漢字の字種は、3,002字。そのうちの一つが「畑」。
3)『新華字典』第10版、2004年1月、商務印書館、p.478に、「tián(外)日本人姓名用字。」とある。
12.「畑」は、いつからあるのか?
『新華字典』1958年(?)版や『四角号碼新詞典』1958年版には存在しない!
13.文化大革命と漢字
1)『新華字典』1971年修訂重排本(1972年1月、商務印書館)には、p.426に「tián(外)日本人姓名用字。」とある。
2)文化大革命のなかで、『毛沢東選集』を声に出して読み上げる機会が多くなり、読音を付けなければならなくなったから。
14.論文――日本 “ 国字 ” 的漢語読音
費錦昌、松岡榮志:「日本“国字”的漢語読音」
『 語言文字応用』2005 年第3 期、pp.63-68 、
(中国)教育部語言文字応用研究所、2005 年8 月。
15.論文の章立て
一 問題的提出(問題のありか)
二 定名(定義)
三 擬音範囲(字音配当の範囲)
四 日本“国字”的分類(日本の「国字」の分類)
五 原則和規則(原則とルール)
六 日本独用簡体字字形的漢語読音(日本固有の簡略字形の中国語読音)
附論:日本“国字”在中国文献中用什麼字形(日本の「国字」中国の文献中でどのような字形で書かれるべきか)
16.取り上げた漢字34 (33+1)字
1)畑 2)辻 3)畠 4)麿 5)働 6)俣 7)腺 8)搾 9)鯰 10)込
11)枠 12)栃 13)笹 14)樫 15)塀 16)峠 17)榊 18)雫
19)簗 20)匂 21)丼 22)噺 23)喰 24)凧 25)蛯 26)鞆
27)椙 28)槇 29)鴫 30)籾 31)糀 32)栂 33)杣 34)硲
17.研究の目的と34 字の選定資料
1)2003年に中国教育部からの依頼。
2)現代の漢字を対象とする。
3)JIS X0208の6355字を対象とし、以下の資料を参照して、34字(33字+1字)を選定した。
◎大原望『和製漢字の辞典』(http://member.nifty.ne.jp/TABO1645/ohara/index.htm)
◎横山ほか編『新聞電子メディアの漢字――朝日新聞CD-ROMによる漢字頻度表』(三省堂、1988年7月)
◎『CD毎日新聞2001』(毎日新聞社、2002年3月)
◎ 宋文軍「日文漢字中的“和字”和它的音訳問題」(『日語学習与研究』1982年第6期)
18.選ばれた漢字の属性
19.「国字」の定義をめぐって
1)2004 年10 月に上海と北京で学術専門検討会を開いたが、「国字」の定義をめぐって、議論が紛糾。
「日本漢字」?「日本製漢字」か、それとも、日本 “ 国字 ” か?
2)『 新撰字鏡』 では、400 字以上あるとされるが、藤堂明保『 漢和大字典』 では124 字。
20.基本原則
1)中国のこれまでの字典、辞書にある字音はできるだけ尊重する。
例: 畑、辻、畠、麿、働、俣、腺、搾、鯰、喰、槇、栂、硲、(井)
2)現代中国人が見たときに類推しやすい字音を与える。
例:雫(nǎ→ xià) 、籾( ní→ rèn)、椙(shān→chāng)
21.問題のある漢字――(1)「丼」
1)「丼」は、「井」の古字形である。
2)後漢の許愼『 説文解字』 では、「丼」jǐng 。
3)『 集韻』 に、「都感切、音 黕 (たん)、投物井中声。」とあり、これからすると、dǎn 。
4)日本でも「水中に物を投げ入れる音から」(『 松屋筆記』、『 日本国語大辞典』巻8,p.118)
5) 牛丼からすれば、dǒngはどうか?
22.問題のある漢字――(2)峠
1)形声文字に見えるが、「山+上+下」の会意文字である。
2)もし、「山偏」としても、上を取るか、下をとるか?
3)「卡片kǎpiàn」 の卡kǎ に似ているから、 kǎ と読みたいという意見あり。しかし、字形が違う。
4)上と下の反切を取って、shà としてはどうか?
23.問題のある漢字――(3)「栂」
1)『 漢語大字典』 により、「梅の古字」とされ、méi と音が付けられている。
2)日本では「マツ科の常緑高木」であり、梅ではない。
3)中国の読者もméi と読むのは難しいだろう。
4)したがって、mǔ と読んだ方がいいと思われる。
24.今後の動き
1)近く、中華人民共和国教育部・国家語言文字工作委員会から、以下の名称の語言文字規範として、発布・試行される。
「現代漢語中字音欠失的日本漢字的読音規範」
2)今後、中国の放送、辞書などでは、この読音が使われる。
20.終わりに
1)日本の漢字と中国の漢字は、今日では、国際化の中で、多くの関わりを持っている。
2)台湾や韓国、ベトナムなど |
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