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(5)朝の九時に仕事を初め、夕方の六時には終えるという習慣を持つようになって三年ほどになる。別に深い思いがあってのことではなく、ただの気まぐれから普通の会社勤めをしている人と同じリズムで暮らすようになっただけなのだ。しかし、一度そのようにしてみると、それはそれなりに楽しいもので、六時に椅子から立ち上がり、ラジオのスイッチを入れ、ぼんやりと窓の外を眺めながら、さて今夜はどうしよう、と考える気分はなかなか悪くないものだった。
(沢木耕太郎 「象が空を」より)
【問い】 この文章から、作者の職業は何だろう。 20
1 サラリーマン 2 大学教授 3 農業 4 文筆家(作家) |
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