「症候群」に苦しむ都市ホワイトカラー

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都市で生活する現代のホワイトカラー族は亜健康症候群や夜更かし症候群、週末症候群といった様々な症候群の影響を受けている。大多数の人が日常的に疲労や不眠、憂鬱、食欲不振といった症状を抱え、心身共に疲れ果てている。
中国の都市化プロセスの加速が、都市住人の生活テンポのスピードアップや落ち着かない気持ちを生むことは避けられない。社会の競争が日増しに激烈になっている現在、ホワイトカラーが生存や発展のために懸命に仕事をすれば、必然的に心身が過負荷となり、様々な「症候群」が生じるようになる。実際、こうした状況は中国だけではなく、米国や日本、韓国といった先進国でも同様だ。
「症候群」の出現はホワイトカラー層の個人的な問題ではなく一つの社会問題であり、その根源には社会の就業メカニズムの不完全さが存在する。就職難が現在際立った社会問題となっており、ホワイトカラー層は現在の仕事を守るためには競争に参加せざるを得ず、またよりよい仕事を探すためにはさらに多くの体力と精神力を要する。「もし社会の就業メカニズムが整っていれば、皆が適切な地位を探し当てることができ、圧力も自然に減少するだろう。」

「症候群」がますます拡大しているのは、現在の中国の心理面の治療システムが不健全であることとも大きく関連している。国外では精神科医療が一般的になっているが、中国では精神科医療や心理カウンセリングはいずれも十分に健全化、規範化されておらず、社会全体にも心理カウンセリングを推進する趨勢がなく、多くの人は心理カウンセリングを全く思いつきもしない。カウンセリングにかかろうと考える人がいても、プライバシーの漏洩を心配している状況だ。

「症候群」の解消は社会システム全体に関わる業務で、健全な就業保障システムや心理治療システムの確立といった社会各方面の努力が必要となる。そうなればホワイトカラー層により多くの就業機会を提供するだけでなく、より多くより適切な心理的ストレス軽減の方法を提供することも可能になる。
人が社会で生存し発展していく上でストレスがあるのは正常なことだ。ストレスがあるからこそエネルギーが湧いてくるのだ。余裕を持ってストレスに対応するポイントは、立脚点を確立することだ。まず、自分に対する合理的な認識と位置づけを持つ。自分が何をするのに適し、何を追求しているのかをはっきりさせ、自分の追求するものと外界との発展を調和させなければならない。次に、望ましい生活と思考の習慣を確立する。人は自分を把握することができるだけで、自分以外のものを把握することはできない。挫折したなら速やかに思考面で調整する必要がある。仕事と休息の両立に留意し、心を静めてスポーツや音楽を聴くなど自分の好きなことをする時間をとるようにする。また、社会的なサポートを積極的に求める。肉親の情と友情は人間にとって欠かすことのできない心の拠り所だ。こうした肉親の情や友情があって初めて人は安心感を得ることができる。
上記内容は「人民網日本語版」から転載致しました。