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楼主: reiuka2

[其他翻译] 日中对照 畅销悬疑小说《告白》连载四

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 楼主| 发表于 2011-5-19 14:39:00 | 显示全部楼层
 「出て行きたい人はそうしてもらって結構です」
 祈りが通じたのか、担任はみんなを見渡し、そう言った。一人でもいれば、僕も便乗しようかと思ったのに、出て行くヤツなんて誰もいなかった。
 森口はそれを確認し、話を再開した。
 「ここからは二人の犯人を、A・Bと呼ぶことにしましょう」
 そう言うとまず、少年Aについて話し始めた。誰が聞いてもすぐに、それが渡辺だとわかるような言い方だった。その証拠に、みんな、ちらちらと渡辺を見ている。担任はわざとそうしているのだ。みんなの興味を引くように。
 そして、ついに少年Bの話になった。家庭訪問のときに話したのとほぼ同じ内容だった。あのときは黙って聞いていたのに、みんなの前で平気な顔をして、僕をバカにするようなコメントを挟み込んでいる。やればできるのではなく、やることができないのです、だって?でも、そんなことに腹を立てている場合ではない。もう、おしまいだ。
 今度はみんな、僕の方をちらちらと見ている。バカにしたような笑いを浮かべているヤツもいるし、隣の席の渡辺と交互に見ているヤツもいる。軽蔑のまなざしを向けているヤツ、憎悪をむき出しにして見ているヤツもいる。
 殺される、殺される、殺される!
 ゲーセンに行ってペナルティを受けただけで、無視されるようになったのだから、殺人の共犯者なんか、殺されるに決まってる。でも、悪いのは渡辺だ。僕は被害者だ。犯人は渡辺、僕は被害者、犯人は渡辺、僕は被害者。僕の頭の中で、呪文のようにその言葉を繰り返した。
 「渡、あ、えっと、Aはまた殺人を犯したらそうするんですか?」
 いきなりそんな質問をしたのは、小川くんだ。こいつ、おもしろがってる。
 「Aがまた殺人をというのには誤りがあります」
 僕のからだは深い水底へと、一気に引きずりこまれていった。
 森口は「殺したのはB(つまり僕)だと断言したのだ。あれくらいの電流じゃ死なない。愛美は気を失っていただけだ、と。
 バレていたんだ。家庭訪問の段階で、僕が子供を殺したことは、バレていたんだ。故意にやったということはバレていないようだけど、そんなことはきっと関係ない。僕が殺した、という事実には変わりないのだから。
 みんなが僕を見ている。渡辺はどんな顔をしているだろう。確認して笑う余裕なんて、どこにもなかった。このまま、K札に逮捕されてしまうのかな。いや、そうではなさそうだ。処罰を法に委ねたくないって、どういうことだろう。
 だんだん周りが見えなくなってくる。僕が落ちたのは、プールじゃない。澱んだ、底なし沼だ。足元からズブズブと沈んでいく僕の耳に、担任の声だけが、低く静かに響く。
 「私は二人の牛乳に今朝採取したての血液を混入しました。私の血液ではありません。二人がいい子になるように、そんな願いをこめて世直しやんちゃ先生、桜宮正義先生の爪の垢ならぬ血液をこっそりいただいてきました……」
 世直しやんちゃ先生の血液、エイズの血液が牛乳の中に?僕は残さずに飲み干した。それが何を意味するか、足りない僕の頭でも充分に理解することができた。
 死、死、死、死、死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死……僕は、死ね。
 僕のからだは、どこまでもどこまでも冷たく汚い泥の中へと沈み込んでいった。

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 楼主| 发表于 2011-5-19 14:45:43 | 显示全部楼层
  “想离开的人都可以走了。”
     大概是我的祈祷应验了吧,班导望着大家这么说。只要有一个人离开我也打算趁势就走,但是没有人要走。
     森口确认之后再度开言道:“从现在起我们把这两个犯人称为A和B吧。”
     说着她开始讲少年A。她那种讲法任谁一听都晓得就是渡边。大家都偷偷地瞥他就是证据。班导故意这样引起大家的兴趣。
     然后说到少年B了。内容跟家庭访问的时候几乎一样。那时候一言不发地听我说,现在却在大家面前若无其事地讥笑我。并非只要努力就做得到,而是根本无法努力做到。说什么屁话?但现在不是为这个生气的时候。已经完蛋了。
     这次轮到大家偷偷瞥我了。有人脸上带着嘲讽的笑容,也有人轮流看着我跟旁边的渡边。用轻蔑的眼光瞪着我,还有人露出明显的憎恶。
     我会被杀!我会被杀!我会被杀!
     去电玩游乐场被处罚,大家只是不理我而已。但是杀人的共犯一定会被杀。可是坏人是渡边,我是受害者啊。犯人是渡边、我是受害者。犯人是渡边,我是受害者。犯人是渡边、我是受害者。我在脑中好像念咒似地重复这句话。
     “要是渡、呃、要是A再杀人怎么办呢?”
     小川突然这么问。这家伙乐在其中呢。
     “说A还会杀人是误会了。”
     我的身体一下子沉到水底。
     森口断言:“杀人的是B(也就是我)。”那种程度的电流不会死人。爱美只是昏过去而已。
     被发现了。她来家庭访问的时候就已经知道了。虽然她好像没发觉我是故意的,但那无关紧要。人是我杀的,这个事实并没有改变。
     大家都在看我。渡边是什么表情呢?我已经没有余力确认然后嘲笑他了。我会就这样被K札逮捕吗?不,应该不会吧。她说不想把处罚委交法律。那是什么意思啊?
     我慢慢看不见四周了。我掉进的不是游泳池,而是无底的泥沼。我从脚底慢慢陷入,班导的声音静静在我耳边响起。
     “我把今天早上抽的血混入两人的牛奶里了。不是我的血。我偷偷让两人喝的,不是希望他们都能成为好孩子的‘劝世鲜师’,樱宫正义老师指甲缝里的污垢,而是他的血……”
     劝世鲜师的血、牛奶里加了爱滋的血?我全部喝完了。这意味着什么,脑筋不好的我也能充分了解。
     死、死、死、死、死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死……我要死了。
     我的身体完完全全陷入冰冷肮脏的泥沼中。
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 楼主| 发表于 2011-5-19 15:08:18 | 显示全部楼层
继续是直树在班会上听森口老师的告白时的心理描写。从被揭发参与作案,到被揭发是真凶,最后被告知喝了爱滋血。直树受到的打击一个比一个大,最后陷入恐慌的深渊。

翻译方面一些小问题就不说了。最后引述森口老师的那句话有很大错误,我已经在第一章里指出过,这里也不再啰嗦了。
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 楼主| 发表于 2011-5-20 13:45:01 | 显示全部楼层
   部屋の窓から、ぼんやりと空を眺めている少年。――復讐、直後。

 春休み。僕は毎日、自分の部屋に閉じこもったきり、空ばかり見上げている。
 沼の底から這い出して、どこか遠くに逃げ出したい。誰も、僕のことを知らない場所に行きたい。そこで、すべてをやり直すことができたら、どんなにいいだろう。
 青い空には、白い飛行機雲が遠い果てまで伸びている。いったいどこまで続いているのだろう。そんなことを思う僕の頭の中に、ふと、ある言葉が浮かんでくる。
 「心の弱い者がさらに自分より弱い者を傷つける。傷つけられた者は、耐えるか死を選ぶしかないのか?そんなことはない。君たちが生きている世の中は、そんなに狭い世界じゃないんだ。今いる場所で生きていくことが苦しいのなら、別の場所に避難してもいいんじゃないかと俺は思う。安全な場所に逃げることは恥かしいことじゃない。広い世界には必ず、自分を受け入れてくれる場所があると信じてほしい」
 こんなことを言っていたのは、そうだ、世直しやんちゃ先生だ。ほんの数ヶ月前、テレビで言っていた。この状況で思い出すなんて、皮肉なものだ。たとえ、ここから逃げ出したとして、中学生が一人でどうやって生きていけるというのだろう。どこで寝て、何をたべろというのだろう。家出中学生に食事を与えてくれる人なんているのだろうか。働かせてくれる場所なんてあるのだろうか。今の世の中、一文無しで、どうやっていきていけというのか。所詮、大人は大人のものさしでしか、子供の世界をはかることができないのだ。
 「俺が君たちの歳の頃には、しょっちゅう家出してた。同じような連中が集まって、やんちゃばかり繰り返してた。それでも、死にたいと思ったことは一度もない。……だって、仲間がいたから」
 それは、あんたの生きていた時代の話だ。今とは違う。仲間なんて、誰も求めていないし、そもそも、そんなものはどこにも存在しない。結局、僕が生きていけるのは、この家しかないのだ。父さんが働いて、母さんが守ってくれる、僕の唯一の居場所。
 もしも、HIVウイルスが父さんや母さんに感染してしまったらどうしよう。そして、僕より先に発病して、死んでしまったら、僕は、もう、生きていけない。
 絶対に二人に感染させてはいけない。
 それが、泥沼の中でしか生きていけない僕の、人生最後の目標になった。
 泥沼の中で過ごす僕は、毎日、涙を流してばかりいる。でも、つらくて泣いているわけじゃない。
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 楼主| 发表于 2011-5-20 13:48:45 | 显示全部楼层
   在房间茫然望着窗外天空的少年。——复仇之后

     春假。我每天都关在自己的房间里,望着窗外的天空。
     我想从泥沼底部爬出来,逃得远远地到干净的地方去。到没人认识我的地方去。要是能在那里重新开始的话多好啊。
     蓝天上的白色飞机云延伸到远方。到底延伸到哪里呢?我这么想着,脑中浮现了一段话。
     “内心软弱的人会伤害比自己更软弱的人。那被伤害的人除了忍耐或寻死之外就别无选择了吗?没有这种事。你们生活的这个世界并没有如此狭隘。现在这个地方活不下去的话,到别处避难不就好了吗?我是这么想的。逃到安全场所并不丢脸。我希望你们相信这广阔的世界绝对有自己的安身之处。”
     说这种话的,没错,自然是劝世鲜师。几个月前在电视上说的。在这种情况下想起来,真是讽刺。就算我从这里逃出去,一个中学生要怎么活下去呢?在哪睡觉吃什么呢?会有人给逃家的中学生饭吃吗?有地方肯雇用我工作吗?现在这世道一文不名要怎样活下去呢?到头来大人只能从大人的观点来衡量小孩的世界。
     “我在你们这个年纪,成天都离家出走,跟同伴在一起鬼混。虽然如此我从来没想过要死。……因为有同伴在。”
     那是你们那个时代的事吧。现在可不一样了。根本没人要同伴,而且这种玩意本来就不存在。到头来我能活的地方只有这个家。爸爸工作、妈妈守护的这个家。我唯一的安身之处。
     爸妈要是感染爱滋病毒可该怎么办啊?那样的话比我先发病,早早死掉的话,我也活不下去了。
     绝对不能感染他们。
     这是不得不在泥沼中生存的我,人生最后的目标。
     活在泥沼中的我成天都在流眼泪。但不是因为难过才流泪。
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 楼主| 发表于 2011-5-20 14:09:21 | 显示全部楼层
这段描写的是直树开始把自己关在房间里的心理活动。他为什么要关自己在家,为什么出现洁癖都有了交代。

这段翻译得不错。没什么错误。
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 楼主| 发表于 2011-5-23 12:25:44 | 显示全部楼层
本帖最后由 reiuka2 于 2011-5-23 12:34 编辑

 朝、目が覚めると、まず、今日も生きていることが嬉しくて涙が流れてくる。部屋のカーテンを開けて、太陽の光を浴びると、何もすることはないのに、新しい一日が始まることに涙が流れてくる。
 母さんが作ってくれる料理がおいしくて涙が流れてくる。僕の好きな物ばかりが並ぶ食卓で、あと何回これを食べられるだろう、と思うとさらに涙が流れてくる。今まで嫌いだと思っていたモナカも、この世に生まれてきた記念に、と一口食べてみると、思いがけずおいしくて涙が流れてきた。何で今まで食べようとしなかったのだろう。
 お姉ちゃんが妊娠した、と聞いたときは、新しい命の誕生に、ただひたすら感動して涙が流れてきた。いつも僕に優しくしてくれるお姉ちゃんに、直接「おめでとう」と言ってあげたかったけれど、僕には、元気に生まれてきてほしい、と願うことしかできない。涙を流すのも、一人ぼっちでだ。
 でも僕は、そんな自分がイヤじゃない。限られた命を生きることは、恐怖でしかないと思っていたけれど、僕の毎日は、以前よりも、穏やかで充実しているような気さえしてくる。
 いつまでもこんな日が続いてほしい、そう思った。
 春休みが終わってしまった。
 中学二年生になった僕は、義務教育である学校に行かなければならない。そんなことは充分わかっていても、登校することはできなかった。僕は人殺しだ。学校に行けば必ず、クラスのヤツから制裁を受ける。あいつら容赦なく痛めつけるはずだ。きっといつか、殺される。そんな場所に行けるはずがない。
 でも、僕にはもう一つ不安があった。母さんはこのまま学校に行かないことを、許してくれるだろうか。始業式の日からずっと、仮病を使っているけれど、そろそろ、限界なんじゃないか。怒られるか、泣かれるか、がっかりされるか。どれも嫌だけど、だからといって、学校に行けない本当の理由を打ち明けることなんて、絶対にできない。
母さんが事件のすべてをしってしまったら。
 渡辺が殺した森口の子供の死体をプールに捨ててしまった。それだけでも、かなりショックを受けた様子だったのに、実は子供を殺したのは僕で、しかも自分の意思を持ってだと知ってしまったら。そして、HIVウイルスに感染させられるという、恐ろしい復讐を受けたことを知ってしまったら。
 きっと、気が狂って、おかしくなってしまうに違いない。それよりも、親子の縁をきられてしまったらどうしよう。家を追い出されることが一番怖かった。それは、僕にとって死を意味することになる。
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 楼主| 发表于 2011-5-23 12:27:42 | 显示全部楼层
  早上醒来,首先因为今天自己还活着而喜悦流泪。拉开房间的窗帘,沐浴在阳光下,什么也没做就可以因为新的一天开始而流泪。
     妈妈做的饭菜好吃到让我流眼泪。我还能在摆满了我喜欢的菜的餐桌旁吃几次饭呢?这么想就泪流满面。为了纪念我诞生到这个世界上,吃了一口以前讨厌的最中饼,竟然好吃到我眼泪都流出来了。为什么我之前都没想过要吃呢?
     听到大姐怀孕的时候,新生命诞生的感动让我流泪。虽然想直接跟一直都对我非常温柔的大姐说:“恭喜你,”但我只能自己一人流着眼泪,暗暗祈祷小宝宝健康地生下来。
     但是我并不讨厌这样的自己。想到自己大限将至,虽然充满了恐惧,但我觉得每天都过得比以前充实多了。
     我希望这样的日子能一直持续下去。
     春假结束了。
     我升上国中二年级,虽然知道这是义务教育我非得去上学不可,但我没办法去学校。我是杀人凶手。去学校的话班上同学一定会制裁我。那些家伙一定会毫不留情地狠狠欺负我。总有一天会被杀。我不能去那种地方。
     此外我还担心一件事。妈妈会让我就这样不去上学吗?从开学当天起我就装病,但应该已经撑不下去了吧!妈妈是会生气还是哭呢?两种我都讨厌,但是我绝对没办法老实跟她说我不能去上学的原因。
     要是妈妈知道事件全部真相的话……
     我把渡边杀害的森口女儿的尸体扔进了游泳池。只是这样妈妈就已经非常震惊了。要是她知道其实杀害小孩的是我,而且是蓄意的话……要是她知道我成为恐怖复仇的对象,感染了爱滋病毒的话……
     她一定会发狂吧。而且要是被断绝亲子关系怎么办。我最怕的就是被赶出这个家。那对我而言跟死了没两样。
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 楼主| 发表于 2011-5-23 13:03:25 | 显示全部楼层
继续是直树的心理描写。他为什么流泪,为什么不去上学等。

翻译得还可以,有两个小问题。

1 怒られるか、泣かれるか、がっかりされるか。どれも嫌だけど、だからといって、学校に行けない本当の理由を打ち明けることなんて、絶対にできない。
妈妈是会生气还是哭呢?两种我都讨厌,但是我绝对没办法老实跟她说我不能去上学的原因。

漏翻。所以后面也不能说两种,而是三种了。

“妈妈是会生气哭还是失望呢?哪样我都不希望发生,但是我绝对没办法老实跟她说我不能去上学的原因。”

2 きっと、気が狂って、おかしくなってしまうに違いない。それよりも、親子の縁をきられてしまったらどうしよう。
她一定会发狂吧。而且要是被断绝亲子关系怎么办。

おかしくなる没有翻译。それよりも译成“而且”,不正确。

“她一定会发疯,变得脑子不正常吧。更可怕的是,要是被断绝亲子关系怎么办。”
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发表于 2011-5-26 17:33:57 | 显示全部楼层
这个,楼主伟大,接下来就是默默的学习了。
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 楼主| 发表于 2011-5-27 08:46:47 | 显示全部楼层
 そして、ついに母さんが部屋に乗り込んできた、けれど。
 予想に反して母さんは、学校に行けとあまりきつくは言わなかった。その代わり、一度、病院に行ってくれと頼まれた。心の病にかかっているという診断書をもらえば、ゆっくりと休んでもいいと言うのだ。
 僕は、病気なのだろうか?
 病院に行って、感染がバレたらどうしよう。それが母さんに知られたら。そればかりが心配だった。でも、危なくなれば逃げ出せばいい。学校に無理矢理行かされて、殺されるよりはマシだった。
 僕の心配をよそに、医者は簡単に診断書を書いてくれた。「自律神経失調症」がどんな病気なのか、僕にはわからない。でも、これにかかって学校を休んでいる中学生は全国にたくさんいるらしい。それを聞いた母さんは妙に納得した様子で、なぜか、満足そうでもあった。とりあえず、これで安心して学校を休むことができる。僕は胸をなでおろした。
 病院を出て、改めて辺りを見渡した。朝は緊張していたから気付かなかったけれど、あの日以来、家を出るのは初めてだった。自分が普通に息をしていることに驚いた。もしかすると、学校には行けないけれど、外には出れるんじゃないか。
 沼からほんの少し顔を出していたことを確認するように、大きく息を吸い込んでみると、ふと、駅前のドミノバーガーの看板が目に留まった。渡辺を一瞬でも仲間だと思った、忌々しい場所。
 「何かおいしいものでも食べて帰ろうか」
 母さんにそう言われ、僕は、「ハンバーガーなら食べたい」と答えた。ウイルスを撒き散らさないため、というのもあったけど、それよりも、大きな賭けに出たのだ。
 ハッピータウンではないけれど、ドミノバーガーを無事通過できれば、僕は沼から這い出すこいとができる。
 自分が死ぬことばかりに怯えていた僕は、看板を見るまで、渡辺のことなんて、すっかり忘れていた。そういえば、彼はどうしているだろう。きっと、あの誰もいない古い家の「研究室」に一人で閉じこもり、死の恐怖に怯えているに違いない。渡辺のそんな姿が目に浮かぶのは、悪い気分じゃなかった。事業自得だと思いながら、ハンバーガーにかぶりつく。
そのとき、足元に何かが飛び散った。
 牛乳だ!牛乳、牛乳、牛乳……。隣の席の親子は……。森口とその子供だ!
 あいつらが僕に向かってやってくる。沼から出した僕の頭を、ものすごい力で押さえつけてくる。止めてくれ!止めてくれ!止めてくれ……。僕の頭は、再び泥沼の中に沈んでいく。あいつらはいつでも僕を見張っている。僕が決して沼から這い出してこないように。泥が口の中にまで流れ込んできた。
 トイレに駆け込んだ僕は、泥を吐き出すように、ゲロを吐いた。それと一緒に、渡辺の姿も吐き出した。
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 楼主| 发表于 2011-5-27 08:49:07 | 显示全部楼层
  然后妈妈到我房间来了。
     出乎我意料她没有逼我去上学,只是拜托我去一次医院。说只要诊断出有心病,就可以慢慢休息。
     我生病了吗?
     要是去医院被发现我感染了怎么办?要是妈妈知道了怎么办?我担心得要命。但要是情况不妙的话逃走就好了。总比被迫去上学然后被杀掉要好。
     结果我根本不用担心,医生很简单地就开了诊断书。叫做什么“自律神经失调症”的病。我根本搞不懂。但是全国好像有很多患了这种病不去上学的国中生。听到这话妈妈似乎颇能认同,不知怎地露出满意的样子。总之这样一来就可以放心不去上学了。我松了一口大气。
     离开医院后我重新环顾四周。早上出门的时候很紧张所以没想到,其实这是自从那天以来我第一次出门。我对自己能够正常呼吸感到很惊讶。说不定我虽然不能去学校,但是可以出门呢!
     我仿佛试探般地把头探出泥沼外,深深吸了一口气,突然瞥见车站前汉堡店的招牌。那个我一瞬间以为渡边是伙伴的讨厌连锁店。
     “吃点什么好吃的再回家吧。”
     妈妈这么说。我说:“想吃速食店的汉堡。”虽然这也是为了不要散播病毒,但其实有更重大的赌注。
     就算不是在购物中心,只要能顺利熬过汉堡店,就能从泥沼里爬出来。
     我成天只担心自己会死,在看见汉堡店招牌之前,根本完全忘了渡边。话说回来他怎么样了呢?一定自己一个人关在那间没人住的老房子的“研究室”里,吓得屁滚尿流吧!想到渡边那种样子我觉得蛮愉快的。他是自作自受。我想着,大口咬下汉堡。
     就在此时有什么东西溅到我脚边。
     是牛奶!牛奶、牛奶、牛奶……隔壁桌的母女二人……是森口跟她女儿!
     她们找上我了。用力把我从泥沼中探出来的头压下去了。快住手!快住手!快住手……我的头再度沉入泥沼中。她们无时无刻不在监视我。不让我从泥沼里出来。泥浆灌进我嘴里。
     我冲到洗手间去把泥浆吐出,同时也吐掉了渡边的身影。
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 楼主| 发表于 2011-5-27 09:46:40 | 显示全部楼层
这段描述的是直树和妈妈去看心理医生前后的情况。相同的事情第三章直树妈妈的日记里也记载了。通过不同人的角度对同一个事情做描述是本书的特色,反映出人与人之间心理的巨大鸿沟。

翻译方面还行,说几个小错误。

1 そして、ついに母さんが部屋に乗り込んできた、けれど。
然后妈妈到我房间来了

ついに没有翻译。乗り込む只翻成“到”不够传神。

不知什么时候,妈妈无声无息地进到我房间来了。

2 沼からほんの少し顔を出していたことを確認するように、大きく息を吸い込んでみると
我仿佛试探般地把头探出泥沼外,深深吸了一口气

前半句翻译有误。

我仿佛要确认自己的头的确已经稍稍探出泥沼似的,深深吸了一口气

3  トイレに駆け込んだ僕は、泥を吐き出すように、ゲロを吐いた。
我冲到洗手间去把泥浆吐出

吐泥浆是比喻而已。

我冲到洗手间去把刚吃的东西都吐了出来,就像是要把泥浆吐出来一样。

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 楼主| 发表于 2011-5-30 09:42:24 | 显示全部楼层
本帖最后由 reiuka2 于 2011-5-30 09:42 编辑

  カーテンの隙間から、そっと来訪者を見下ろしている少年。――復讐から、約二ヶ月後。

 病院に行って以来、外に出ることはできなくなったけれど、僕は家の中で穏やかに暮らしていた。特に落ち着けるのは、ウイルスを撒き散らす心配をしなくいい、自分の部屋だ。
 僕は毎日、インターネットで漫画を読んだり、その漫画の続きのストーリーを勝手に考えて、母さんが買ってくれた日記帳に書いたりして楽しんでいた。掃除は面倒だけど、遊んでばかりいるよりは、むしろ気持ちが楽だった。
 そこに、あいつらがやってきた。寺田という新しい担任と美月ちゃんだ。ノートのコピーを持ってきたというあいさつを、母さんは歓迎して、居間に招き入れた。僕の部屋の。真下にある部屋だ。会話は筒抜けだった。母さんは寺田に、森口の悪口をまくしたてていた。
 「お母さん、直樹くんのことは僕に任せてください。」
 寺田は自信満々にそう言っているのを聞いて、思わず叫び出しそうになってしまった。
僕に関わるな!
 その言葉を飲み込んだ途端、急激に不安が込み上げてきた。
 先生なんか信用できない。親切なフリをして僕を学校におびき出し、みんなに殺せようとしているに違いない。もしかすると、寺田は森口の教え子か何かで、グルになっているのかもしれない。心配しているフリをしながら家の様子を確認して、報告するためにきているのかもしれない。美月ちゃんだって、信用できたもんじゃない。先生のスパイだっていう噂もあるくらいだ。森口は復讐したものの、あれだけじゃ物足りなくて、やっぱり今すぐに僕を殺そうと、計画を立てているのかもしれない。それの下見だったらどうしよう。母さんは寺田を気に入った様子だ。上手く取り入って、この部屋まで上がってきたらどうしよう。僕は、殺される。そうだ、母さんは森口の悪口をさんざん言っていた。あれを告げ口されたらどうしよう。
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 楼主| 发表于 2011-5-30 09:45:12 | 显示全部楼层
本帖最后由 reiuka2 于 2011-5-30 09:45 编辑

    从窗帘缝隙间偷看来访者的少年。——复仇之后的两个月。
     从去医院以后我就没法出门了。我想在家中过着平静的生活。最能安心的地方就是不用害怕会散播病毒的自己的房间。
     我每天在网路上看漫画,自己想象漫画的后续情节,用妈妈替我买的日记本写日记。虽然打扫很烦,但其实总比成天无所事事要轻松。
     就在这时候那些家伙出现了。叫做寺田的新任班导跟美月。他们带了各科目的影印笔记来。妈妈请他们到客厅,就在我房间的正下方。他们讲什么我听得一清二楚。妈妈对着寺田大肆说森口的坏话。
     “伯母,直树的事就交给我吧。”
     我听见寺田自信满满地这么说,几乎忍不住要大叫。
     不要管我!
     我吞下几乎要冲口而出的话,突然感到非常不安。
     老师都不能信任。他绝对是装出亲切的样子要骗我去学校,然后让大家杀掉我。寺田搞不好是森口的学生,他们可能是一伙的。他说不定装出担心的样子到家里来观察情况,然后去跟森口报告。美月也不能信任。曾经有谣传说她是老师的眼线呢。森口虽然复了仇,但觉得那样果然不够,还是计划现在就要杀了我也说不定。他要是来探路的该怎么办啊!妈妈好像很喜欢寺田。要是他讨了妈妈欢心,上楼到我房间来该怎么办啊!我会被杀的。对了,妈妈说了好多森口的坏话,要是他去转告该怎么办啊!
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