古(いにしえ)のペルシャ王の母パリュサティスは、憎い息子の嫁スタテイラを亡き者にしようとたくらんだ。鶏を半分に切り、一方を自分が食べる。もう一方を食べたスタテイラは絶命した。「種あかしは簡単で、鶏を切った庖丁の刃の片側だけに毒が塗ってあった」(「毒薬の手帖」『澁澤龍〓全集』(〓は彦の旧字体)河出書房新社)
毒殺の歴史は古い。アレクサンドロス大王の「死因」は、インドの太守から贈られた有毒体質の美女との説もあるという。「毒薬は相手に気づかれずにいかに仕込むかというのが最大の課題であったから、飲食物に混ぜることはもとより、皮膚や粘膜を通して毒を吸収させたり、気体状にして散布したりするさまざまな方法が考えられた」(『毒薬の博物誌』青弓社)
大統領選挙のやり直しで注目されるウクライナで、今度は毒殺未遂の疑惑が持ち上がった。「現政権側に毒を盛られた」と主張する元首相の体から猛毒のダイオキシンが検出された。
担当医師は「スープなら、この量のダイオキシンを混入できる」と述べたという。元首相の顔には、毒物の作用を思わせる痛々しさがある。しかし、ことの真相は、まだ分からない。
現代人は、いつ毒物に変わるか分からないものに取り囲まれている。先日は、血液製剤「フィブリノゲン」について、警告が出された。薬だったものが、後年、「毒物」の可能性をまとって立ち現れる。薬から毒への境目をきちんと捕らえて素早く対応しないと、毒は広まる。
古の毒も恐ろしいが、見逃しや先送りによる、不作為の毒も怖い。
古波斯王的母亲帕流萨提斯打算杀死憎恶的儿媳斯泰蒂拉。她将一只鸡切成两半,一半自己吃掉;而吃了另一半的斯泰蒂拉死掉了。“方法很简单,切鸡的刀只有一侧涂上了毒。”
投毒的历史很古老。亚历山大大帝的“死因”,有一种传说是印度的太守向其赠送了有毒的美女。“如何将毒药在对方不发觉的情况下放入,这是关键所在。将其混在食物中以通过皮肤和粘膜吸收毒药,通过气体散布等等,有各种方法。”
由于乌克兰的大选重新进行,现在关于投毒未遂的怀疑声音逐渐高涨。前首相声称“现政权投毒”,而在其体内查出有剧毒的二氧芑。
当值医生说:“就是在汤中,也可以混入这样量的二氧芑”。从前总理的脸上,可以想象当时的毒药发作的痛苦。但是我们还不知道事件的真相。
现代人的周围都是不知什么时候就会变成毒药的东西。前几天,有针对血液制剂“纤维蛋白原”的警告。虽然是药,但是几年后,发现就可能成为“毒药”。如果不能够清楚的找到从药到毒药的临界点,及早采取措施,毒性就会扩散。
古老的毒药令人恐怖,但是置之不理,不作为这种“毒药”也是很恐怖。 |