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楼主: 呼唤十字星

《南十字星》原文及汉语翻译

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 楼主| 发表于 2011-7-20 14:39:40 | 显示全部楼层
「さ、見て回って、出ましょうか」
ルミ子が、パッと明るく言って立ち上がった。いかにも十代の若々しさである。
「野田さんが苛々しながら待ってるわね」
「もっとのんびり見て、待たせちゃおうか」
と、言って、ルミ子は笑った。

奈々子がアパートに帰ったのは、夜の十時過ぎだった。
もちろん野田やルミ子と、大いに楽しく食事をして(当然おごらせて)来たのである。
アルコールも少々入って、欠伸しながら、タクシーを降り、奈々子は、アパートの方へと歩いて行った。
お風呂へ入らないで寝ちゃおかな。でも、入らないと、却ってすっきりしないかも...。
全くの―全くの不意を打ちだった。
いきなり後ろから手がのびて来て、パッと奈々子の口をふさぐ。
声を上げる前に、両手でその手を外そうとしてー目の前にナイフが光った。
後ろから組みついた誰かが、左手で奈々子の口をふさぎ、右手に握ったナイフを奈々子の胸に突き立てようとしたのだ。
ナイフが奈々子の胸をめがけてーあわや、と思った時、カチッ、と金属の当る音がした。
奈々子の手に下げていたハンドバッグが、ちょうど胸のところへ来ていて、ナイフがそのバッグを刺したのだ。
もちろん、革のバッグぐらい、簡単に貫き通してしまうだろうが、中のコンパクトー一応そんな物を持っているーに刃の先が当ったのだった。
舌打ちする音。-一呼吸あった。
奈々子も、立ち直っていた。殺されてたまるか!
肘で、思い切り、後ろをついてやった。これがみごとに決った。
口をふさいだ手が外れる。奈々子は、振り向きざま、バックを力一杯振り回した。手応えがあった。
相手がよろける。-そして、諦めるのも早かった。
相手がどっと駆け出して行った。
奈々子は、追いかけてやろうかとも思ったが...。しかし、やはりそこまでは、できなかった。
何かが足下にバラバラと落ちる。
ハンドバッグの中身だ。よく見ると、ハンドバッグが、スパッと裂けてしまっている。
もしかしたら、バッグでなく、私の胸が切り裂かれていたかもしれない...。そう思うと、急に奈々子はガタガタ震えだしてしまった
..。


译文
“好了,看完了出去吗?”
留美子突然站起爽朗的说到。一派朝气蓬勃。
“野田先生一定等着急了。”
“要更悠闲的去见他,让他等着吧。”
留美子笑着说。

奈奈子回公寓时,已经夜里十点多了。
当然是和野田、留美子一起享用了晚餐(当然是有人请客)去了。
稍稍喝了点酒,一边打着哈欠,一边下了出租车,奈奈子往公寓的方向走去。
准备不洗澡就睡觉。但是,不洗澡的话,又觉得不痛快...
完全,完全的出乎意料。
突然从后面伸出只手,一下捂住了奈奈子的嘴。
在发出声音之前,奈奈子俩只手极力摆脱那只手,——眼前刀光一闪。
从后面抱住奈奈子的人左手捂着奈奈子的嘴,右手握着刀朝奈奈子的胸口刺去。
刀锋眼看就挨到奈奈子的胸口时,咔的一声金属撞击声响起。
奈奈子手里提的提包正好放在胸口,刀子刺进了提包里。
当然,皮革是很容易被贯穿的,但是包里装的化妆盒等东西挡住了刀锋。
咂嘴的声音。——稍微调整了下呼吸。
奈奈子恢复了神智,怎么能容忍被杀!?
奈奈子用肘狠狠地朝后面拐去,这招彻底决定了胜负。
捂在奈奈子嘴上的手松开了。奈奈子一回头,用力把提包轮了过去。有了打中的感觉。
对手一个趔趄。——而且,早就放弃了。
对手一下子跑了出去。
奈奈子想追过去,但是,果然是办不到了。
有什么东西掉落在脚边。
原来是提包内的东西。低头看时,提包上裂开一刀被切开的大口子。
如果包里没有东西的话,我的胸口就会被刺开了。想到这,奈奈子浑身打了个寒颤。。
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 楼主| 发表于 2011-7-21 12:05:40 | 显示全部楼层
ーやっと部屋へ入ると、鍵をかけ、チェーンもかけ、畳の上に引っくり返る。
心臓が、今になって苦しいほど打っている。
「K札へ知らせなきゃ..」
と、呟いたものの、体の方が言うことをきかないのだ。
電話が鳴って、奈々子は、
「ワアッ!」
と、声を上げてしまった。「-ああ、びっくりした!」
電話がなり続けている。-奈々子は這うようにして、やっと電話に辿りついた。
「ーもしもし」
「奈々ちゃんか」
「マスター。良かった!」
「どうしたんだ?」
「あの...今、外で、誰かに殺されかけたんです」
「何だって?」
「嘘じゃないんですよ。本当です。バッグなんか穴があいちゃって、もうー」
「大丈夫なのか?けがは?」
「してない...と思います」
「そうか。K札へは?」
「まだ..」
「よし。僕が連絡するよ。外へ出るんじゃないよ」
「ええ。もう大丈夫」
「いや、心配してたんだ。今日昼間から、何度か電話してたんだがね」
「すみません。出かけてて。何か用だったんですか」
「用心しなさい、と言おうと思ってね」
「え?」
「例の爆発だがね。どうやら、誰かが爆弾のようなものをガスの元栓の辺りに取り付けて、リモコンで美少女变身つさせたらしいんだ」
「リモコン?」
「と言っても、そう難しいものじゃない。しかし、そうれよりね、問題は、誰が、なぜそんなことをしたのか、だ」
「ええ、そうですね」
奈々子は、あの直前に、無言の電話があったことを思い出した。それを話すと、
「やっぱりね」
「というと?」
「その電話は君が店にいるのを、確かめんだと覆うね」
「じゃ、あの爆発はー」
「奈々ちゃんを狙ったんだよ」
ーどうして?
同意して私が狙われるの?こんな善人が!
奈々子は、不安と怒りとやり切れなさで..。ともかく何か何だか分らない混乱の中、旅立とうとしていたのである...。


译文
——终于进到屋子里了,上了锁,链子也挂上了,翻倒在床上。
心脏难受的躁动着。
“不报警的话...”
虽然在嘟囔着,但身体实在是不允许她说出话了。
电话响了,奈奈子“哇”的一声,“啊——吓死我了。”
电话继续响着。——奈奈子步履蹒跚,勉强来到电话前。
“喂——”
“小奈奈子吗?”
“老板。。太好了。”
“怎么了?”
“那个,刚才在外面,我差点被杀了。”
“你说什么?!”
“不骗你,真的,我的包现在上面还有个大洞呢。”
“那你没事吧。受伤了吗?”
“我感觉应该没有。”
“这样啊,报警了吗?”
“还没呢。”
“好,那我来报警。你就别外出了。”
“恩,没什么事了。”
“不行,我担心啊.今天白天我给你打了好几次电话。”
“对不起,我出去了。有什么事吗?”
“想告诉你小心点。”
“嗯?”
“上次的爆炸事件。好像是谁把爆弾安放到煤气开关附近的,遥控爆炸。”
“遥控?”
“说起来这也不是很难。但是,比起这个,问题是谁为做这件事。”
“嗯,是啊。”
奈奈子想起这之前的那个没有说话的电话。说到:
“果然是这样。”
“想说什么?”
“那个电话就是确定我在不在店里啊。”
“那么,那个爆炸——”
“就是要对奈奈子下手啊。”
——为什么?
为什么要对我下手,我这么善良个人。
奈奈子不安和生气得不能自扼。总之要设法在这个未知的混乱中启程。
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 楼主| 发表于 2011-7-22 13:10:11 | 显示全部楼层
11.出発
お断りしておくが、奈々子だって、そう毎回毎回、アクション場面を楽しんでいるわけじゃないのである。
作者としても、奈々子のために、美しいドレスと宝石で着飾った舞踏会とか、夕焼けのモンブランを背景にしたラブシーンとかを書いてやりたいと思ってはいるのだが、残念ながら、物語はまだその階段ではない。
従って今回も、やや唐突ながら―。
「何すのよ!」
奈々子は、すぐ後ろへ寄って来た男を、エイッと突き飛ばしてやった。
「ワッ!」
男がみごとに引っくり返る。
奈々子としても、多少神経過敏になっている気配、なしとしない。
それもまあ無理からぬことで、何しろ、二度も殺されかけたのだから。
一度は爆弾、一度はナイフ。「二度あることは三度ある」なんてことわざが、急に実感を持って迫って来る。「三度目の正直」とも言うし。
明日はドイツへ出発、って今になって、やたら周囲に用心していたのである。
「おお、いてえ。何するんだよ」
と、男は、やっとこ起き上って来た。
「あんた..」
例のK探偵社の森田である。
奈々子は、最後の買物(?)にかけて来たところで、横断歩道で信号が青になるのを待っていたのだ。そこへ、妙な男が寄って来たので...というわけである。
「何してんのよ。こんな所で」
と、奈々子は言った。
「聞いてないのか、志村さんから」
「あんたが、ボディガードになるっていうんでしょ。知ってるわよ」
と、奈々子は言ってやった。「頼りないボディがーと」
「お前なんか守ってやる必要もないけどな」
「じゃ、やめれば」
「仕事だ」
「へえ」
やり合っている内に信号が変っていた。奈々子はあわてて横断歩道を渡った。
もちろん、森田もついて来る。
「私なんかより、美貴さんについててあげれば?」
「向うへ行ったら、お前についててくれ、と言われたんだ」
「どうして?」
「向うは今日一歩も外へ出ない、とさ」
「なるほどね」
奈々子は納得した。「じゃーはい」
「何だ?」
「これ持って」
スーパーの袋を森田に持たせる。
「どうして俺が―」
「ボディガードでしょ」
と、奈々子は言ってやった。
しかしーもちろん、奈々子も死ぬのは怖い。
それも、理由もわからなくて死ぬなんて、いやだ!それは、カフカみたいな「不条理の世界」ってものだ。



译文
事先说明下,奈奈子对这每一次出现的动作场面并不感冒。
即使作者想把奈奈子描绘成出现在穿着礼服佩戴着宝石的大型舞会或者晚霞、栗子蛋糕为背景的恋爱场面中,但是很遗憾,故事还没发展到那个阶段。
因为这次稍微有些唐突——
“你干什么!?”
奈奈子把从后面靠近的男人用力撞到一旁。
“哇!”
男人狠狠的摔倒了。
奈奈子有点神经过敏的苗头,不过理所当然的。
这也不是不讲理,毕竟,她俩次差点被杀。
一次爆弾,一次用刀,“有俩次就要注意有三次”这句俗语急切的带来真实感压迫而来。犹如“真正的第三次”
明天就出发去德国了,所以现在四处提防周围的情况。
“哦,疼死了。你干什么啊?”
男人挣扎着站起。
“你...”
是那个K侦探社的森田。
奈奈子出来买最后要买的东西,在等人行横道的信号灯变绿。那个奇怪的男人就靠了过来。就是这个原因。
“你在这干什么?”
奈奈子说到。
“没从志村先生那里听说吗?”
“你是保镖是吧。我知道。”
奈奈子说到。“不可靠的保镖。”
“没有 必要保护你。”
“那么,你就别跟着我。”
“这是工作。”
“嗯?”
争辩的时候信号灯变绿了。奈奈子慌忙过了马路。
当然,森田也跟着过来了。
“比起我,请去跟着美贵小姐吧。”
“她去哪,你就跟着她,小姐说的。”
“为什么?”
“她说今天一步也不出门了。”
“原来如此。”
奈奈子理解了。“那么,来吧。”
“什么?”
“拿着这个。”
超市的袋子递给森田。
“为什么让我拿?”
“贴身保镖嘛。”
奈奈子说。
但是,当然,奈奈子也怕死。
而且,我才不要不知道理由就被杀了呢。这就好像卡夫卡说的“不合理的世界”。
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 楼主| 发表于 2011-7-23 11:50:29 | 显示全部楼层
いや、まあ、もちろん奈々子を襲った誰かは、別にカフカに影響されたわけではないだろうし、ちゃんとした(というのも何か変だが)理由があったのだろう。
しかし、その「理由」というのがなのか、奈々子には見当もつかない。
大体、奈々子は、たまたま美貴の夫の失踪に係り合っただけだ。それも、特別深く係り合っているわけでもない。
何か、殺されるような秘密を握っているわけでもない。それなのに...。
私が、美し過ぎるのがいけなかったのかしら、とも考えてみたが...。やはり、これは違うだろう、と思い直した。
アパートへ帰りつくと、奈々子は、森田を部屋へ上げて、優しくお茶を出してやったりは、しなかった...。
電話が鳴っていた。
「-はい」
「浅田奈々子君かね」
「あ、志村さんですか」
「明日、出発だね」
「ええ、まあ」
「ちょっと会いたいだが」
「構いませんけどーどこで?」
「迎えに行くよ、車で」
あの凄い外車!
「はい!じゃ何時ごろ―」
「五分ぐらいしたら行く」
「五分?どこからお電話を?」
「車の中」
なるほど。
「分りました」
電話を切ると、あわてて着替えをして、外へ出た。
森田が、表でむくれて立っている。
「どこへ行くんだ?」
「あんたはついて来なくていいの。雇い主のご用だから」
と、奈々子は言ってやった。

「色々大変だったようだね」
と、志村は言った。「殺されかけたっていうじゃないか」


译文
不,当然袭击奈奈子的人并不是受卡夫卡的影响。应该是有他正当的理由(说起来有某种奇怪的感觉)吧。
但是,这个是什么,奈奈子也猜不到。
大概,只是偶然和美贵的丈夫失踪的事扯上关系的原因。然而他们间并没有什么深层意义上的瓜葛。
她并没有掌握什么必须被灭口的秘密,但却...
即使认为我不能过于漂亮了的话...果然不是这样。
回到公寓,奈奈子请森田进屋,并温柔的倒了杯茶,这是不可能滴。
电话响了。
“你好。”
“浅田奈奈子小姐吗?”
“啊,志村先生吧。”
“明天就要出发咯。”
“是啊。”
“我想见你一下。不知。。。”
“没关系啊。在哪?”
“我去接你,在车上。”
那台豪华的外国轿车!
“好,那什么时候?”
“可以的话5分钟左右。”
“5分钟?你在哪打的电话。”
“车里。”
原来如此。
“明白了。”
放下电话,奈奈子急忙更换衣服,要出门。
森田露出不悦之色。
“你要去哪?”
“你最好别跟着我。因为是雇主找我。”
奈奈子回答。

“各种各样的大事件啊。”
志村说到。“你差点被杀了是吗?”
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 楼主| 发表于 2011-7-24 10:55:52 | 显示全部楼层
「おかけ様で」
と、奈々子は言った。「いつの間にか、VIPになったみたいです」
志村が忙しいというので、車の中で、お茶をもらっている。
「-君をとんでもないことに巻き込んだようで、すまんと思ってるよ」
「いい男でも捜して下さい」
と、奈々子は言ってやった。「でも、妙じゃありませんか」
「うん?」
「そりゃ、美貴さんと、そのご主人、若村麻衣子って女。-三角関係とか、色々あっても、そりゃ分ります」
「うむ」
「でも、それと、私のこと殺そうとするのがー」
「それは確かに分らない」
「いえ、そうじゃないんです」
と、奈々子は言った。「その殺し方です。喫茶店に爆弾しかけたり、私を殺そうとしたのも、たぶん、誰かに頼まれた人間だと思うんです」
「なるほど」
「そんなのって、ただの三角関係のもつれ、なんかとうまく結びつかないと思いませんか?」
「全くだ」
志村は肯いて、「君はなかなか頭のいい子だね」
「どういたしまして」
志村は少し考えていたが、
「これは、君に話したものかどうかと迷っていたんだが」
「何でしょう?」
「これは美貴のまたく知らないことなんだ。そのつもりで聞いてくれ」
「はあ」
「三枝が向こうで姿を消したのについては、もちろん、色々噂も飛んでいる。例の若村麻衣子の線も、もちろんある」
「じゃ、何か他にも?」
「実はこのところ、妙な噂が耳に届いているのだ。-三枝が、何か密輸に係っていたらしい、というんだよ」
「密輸?」
「まあ、詳しいことはわからないんだが、そんな噂だ。向うで消えたのも、何かそれに関連してのことじゃないか、というんだ」


译文:
“托您的福。”
奈奈子说。“不知道什么时候,我好想成了vip了。”
志村着急要说话,从车中拿了杯茶。
“对于你卷入这场无谓的是非中,我深感抱歉。”
“但是请你找到那个好男人。”
奈奈子接过话。“但是,不是很奇怪吗?”
“嗯?”
“种种事情都表明了这是美贵小姐、他的丈夫和叫若村麻衣子之间的三角关系吧。”
“对。”
“但是,这个和我差点被杀又有什么关系呢?”
“这点确实让人费解。”
“不,不是这样的。”
奈奈子说到。“像这种杀人方法,如咖啡店里置放爆弾,要杀我,大概是受某人指使的。”
“原来如此。”
“这么说,就不仅仅是和三角关系的纠葛有关系那么简单了吧。”
“确实。”
志村点点头,“你真是个聪明的孩子呢。”
“这没什么。”
志村稍微思考了下,
“我有些话不知当不当对你说。”
“有什么话请说。”
“这些都是美贵不知道的。想听听你的打算。”
“啊?”
“随着三枝失踪,当然有着各种各样的传闻传出来。也有关于那个若村麻衣子的线索的。”
“那,有什么其他的消息。”
“实际上最近,有奇怪的传言传到耳朵里。——说三枝和一庄什么走私有关系。”
“走私?”
“这个传言详细的情况暂不了解。他们说三枝的消失会不会和这个走私什么的 有关联呢。”
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 楼主| 发表于 2011-7-27 12:33:53 | 显示全部楼层
「密輸...。それなら、何となく分りますね」
と、奈々子は肯いた。
「君の身に起こったことを考えると、その密輸の話も、本当かもしれん、と思えて来たんだよ」
と、志村も肯く。「もちろん、美貴は何も知らない。大体、潔癖な子だ。夫あそんなことに係ってると知って、黙ってはいない」
「でも、なぜ私が狙われるんですか?」
「さあ、そこまではわからない」
「それに、もしその話が本当なら、ドイツへ行っていろいろ調べるの、危ないんじゃありません?」
「うん」
志村は、アッサリと肯いて、「確かに、危ない」
「そんな!-あの頼りないボディガードだけなんですよ、頼りは」
「そこを何とか頑張ってくれ!」
いくら頑張れ、っていわれてもね...。
奈々子は、自分の方が蒸発したくなって来たのだった...。
「よいしょ、よいしょ」
と、奈々子は、成田空港のロビーで、スーツケースを運んで来て置くと、フウッと息をついた。
「さて、と..」
美貴さんはどこかな?この辺りで待ち合せたんだけど。
ともかく、平日とっても、人の多いこと!これだけの人が、毎日毎日、外国へ行ったり、戻ったりしているのだ。
電車に乗るのと大して変わらない感覚のビジネスマンもいる。
しかし、何といっても、奈々子にとっちゃ大変なことなのである。
「ルフトハンザのカウンター...。ここよね、確か」
と、何度も確かめていると、
「奈々子さん」
「美喜にしては、元気のいい声だ。
キョロキョロして捜すと、
「おーい!」
手を振りながらやって来るのは、何とルミ子!


译文
“走私..那样的话,差不多就明白了。”
奈奈子点了点头说到。
“考虑到你要动身了,就想大概说是走私的这段话是真的。”
志村说完也点点头。“当然,美贵什么也不知道。大概她是有洁癖的孩子。知道了丈夫和那些事有关系,就不能够冷静了。”
“但是,为什么他们会以我为目标攻击呢?”
“那个,目前为止还不清楚。”
“而且,——如果那些话是真的,去德国的各种调查岂不是很危险?”
“嗯。”
志村坦率的点了点头。“确实很危险。”
“那样,——只靠那个并不可靠的贴身保镖?”
“请坚持到底!”
无论怎么坚持恐怕...
奈奈子自己都想人间蒸发了。
“嗨呀,嗨呀!”
在成田机场的大厅里,奈奈子搬运着箱子,嘴里呼呼喘息着。
“那么说...”
美贵小姐在哪呢?在这附近等着呢。
总之,说是平常日,但人也很多。这全都是人,每天每天的,去国外的,回国的。
电车里坐着感觉没什么太大改变的商人。
但是,毕竟奈奈子这对于奈奈子来说是件大事。
“德国航空公司柜台...在这吧。”
说着确认了几次。
“奈奈子小姐。”
一声呼叫。
是美贵那富有精神的声音。
四处张望的寻找,
“哦一!”
边挥着手边走过来的竟然是是留美子。
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 楼主| 发表于 2011-7-29 11:23:10 | 显示全部楼层
「あら...。どうしたの?」
奈々子はルミ子がすっかり旅行者風の軽装なのを見て、びっくりした。「まさか、一緒に行くんじゃないでしょう?」
「その『まさか』」
「だってー学校は?」
「特別休みを取ったの。父も諦めて出してくれた」
「危ないよ!」
「大丈夫。向うには知り合いがいるから。-美喜さんは?」
奈々子は、しかしまだ面食らっていて、
「それにしてもー何を考えてんだ、あの親父」
何て呟いていた。
「え?」
「何でもないの」
と、奈々子は首を振った。
「あ、来た」
と、ルミ子が言った。
なるほど、美貴がやって来た。しかしー凄い荷物!
「ちょっと、これ見てて、手伝って来るわ」
と、奈々子は駆け出した。
「奈々子さん!ルミ子も一緒になのね」
「そうらしいです」
「良かったわ。あの子の方が、私より度胸もあるし、助かるわ」
「それにしても、すごい荷物ですね。-私、持ちますよ」
と、奈々子は、美貴の手から、トランクを受け取ったあー。
「ずいぶん古いトランクですね」
はっきり言えば、ボロだった。
「ええ。私のじゃないわ」
「じゃ、誰の?」
美貴は、後ろを指さした。-あの森田が両手に大きなスーツケースを下げて、フウフウ言いながら、やって来る。
「あの人...。あの荷物は?」
「自分のよ。私は、この二つだけ」
「じゃー一人で三つも?」
「旅に慣れてないと、どうしても多くなるのね」


译文:
“啊?为什么你来了?”
奈奈子看见留美子完全一副旅行者之风的轻装,吓了一跳。“难道,你也一起去?”
“就是那个难道。”
“但是,你不上学了吗?”
“已经取得了特别假, 爸爸也放弃反对我了。”
“这很危险啊。”
“没没关系。我们知己知彼。——美贵姐呢?”
奈奈子只剩一脸不知所措了。
“即便如此——那个老头怎么想的呢?”
奈奈子嘟囔着。
“什么?”
“什么也没有。”
奈奈子摇摇头。
“啊,来了。”
留美子说。
原来如此,是美贵来了。只是——好多的行李啊。
“喂,往这看。来帮忙了。”
奈奈子说着跑了过去。
“奈奈子小姐!连留美子也在啊。”
“好像是的哦。”
“太好了,那个孩子比我还胆大呢,可以帮助我们。”
“话虽如此,好多的行李啊。——我来拿吧。”
说着,奈奈子从美贵手里结果手提包。
“真是相当古老的提包呢。”
“嗯,不是我的。”
“那是谁的?”
美贵一指身后——那个森田俩手提着大个的箱子,一边喘着粗气,一边走了过来。
“那个人...他拿的行李是?”
“他自己的啊。我的行李就这俩份。”
“那——他一个人三份行李?”
“没习惯旅行,无论如何也要拿那么多行李。”
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 楼主| 发表于 2011-7-30 10:42:34 | 显示全部楼层
それにしても!
奈々子は頭に来て。森田の方へ歩いて行った。
「ちょっと!そんなんで、ボディガードになるの?」
「大きなお世話だ」
「何を持ってきたのよ」
「いろいろ必要なものだ」
「へえ。-呆れた。私だってそんなにないわよ」
「ワッ!」
と、森田が声を上げる。
手に下げていたスーツケースも、相当古かったらしい。
とめ金が外れて、パッと開いてしまい、中身がドドッと出てきてしまった。
奈々子は目を丸くした。枕とかけ布団が飛び出して来たのである。
「俺は枕が変ると眠れないんだ!」
と、真赤になって、森田があわてて枕をスーツケースへ戻している。
これで無事に行けるのかしら?
行くのはともかく、帰って来るのは、かなり絶望的かもしれない、と奈々子は思わざるを得なかったのである。

12.話しかけて来た男
陰謀だわ!
奈々子は、苦しさに喘ぎながら思った。
私としたことが...。美貴を守るために、わざわざこうしてついて来たというのに、ドイツにも着かない内に、敵の陰謀に引っかかってやられてしまうなんて。
でもー敵も卑怯だわ。こんなやり方は汚ない。
「-大丈夫、奈々子さん?」
と、美貴が心配そうに訊いた。
奈々子は、声も出せずに、それでも肯いてかすかに笑って見せた。少なくとも、この努力は評価すべきであったろう。
「胃の薬、飲む?」
と、ルミ子も後ろの席から覗き込んでいる。
「大丈夫...。少し楽になったから」
奈々子は必死の努力でそう言った。


译文:
即使这样也太过分了。
奈奈子气上心头,朝森田走了过去。
“你这样也算贴身保镖?”
“用不着你管。”
“你拿的什么东西?”
“各种各样的必需品。”
“哦。吓呆了。我也没有带这么多东西啊。”
“哇。”
森田一声惊呼。
手里提的箱子也是相当古老。
带扣脱落了,箱子一下子打开了,里面的东西统统掉了出来。
奈奈子瞪圆了眼睛。枕头还有被褥掉了出来。
“换枕头的话我睡不着。”
森田红着脸,慌忙的把枕头塞回到箱子里。
这样真能平安的去德国吗?
去的话暂且不说,想回来的话是非常绝望的。奈奈子不得不这么想。
12.搭话的男人
是阴谋啊!
奈奈子一边痛苦的喘息一边想。
我为了保护美贵,特地这样跟着过来。还没到德国,已经中了敌人的阴谋了。
不过敌人也真是卑鄙,居然用这种肮脏的手段。
“不要紧吧,奈奈子小姐。”
美贵关心的问到 。
奈奈子没出声,尽管如此还是点了点头,露出个浅浅的微笑。至少,这样的努力也应该受到好评吧。
“吃胃药了吗?”
留美子也从后面的座位向前探身看望。
“没关系,吃了一点药。”
奈奈子拼命的努力说到。
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 楼主| 发表于 2011-7-31 12:34:06 | 显示全部楼层
「悪かったわ」
と、美貴が心配げに、「機内で食事が出るっていうのを話しておかないかったから」
だってー飛行機は夜の九時半に飛び立ったのだ。夜の九時半あら、みんな夕食を済ましてると考えて当り前じゃないの!
奈々子は出発前に、時間潰しに入ったレストランで、たっぷり夕食をとってしまったのだ。
ところがー飛び立って一時間余り、十一時近くになって、夕食が出た。
海外旅行が初めての奈々子としては、これにはびっくりしたが、「いらない」と断るのは失礼かもしれないと思って(というより、もったいない、と思ったのだ)、出るもの出るもの、ジャンジャン食べてしまったのだった。
ファーストクラスなので、座席は大きいし、間隔もゆったりしているし...。しかし、それとは裏腹に、奈々子のお腹はパック寸前、おかげで眠れず、ウンウン呻っているのだった。
「誰だって知ってると思ってたから」
と、ルミ子が言った。「成田で食事してるの見て、奈々子さん、よっぽどお腹空いてるんだな、と思ったんだけど...」
どうでもいいよ、と奈々子は思った。我ながら、自分のドジに呆れてしまう。
「-貧乏人は困ったもんだな」
と、いや味を言っているのはボディガードの森田である。
「何よ」
と、奈々子は睨んでやった。
「無理して食うからだ。もったいないとかいって」
「フン、あんただって、ガツガツ食べてたくせに」
「無理してまで食ってないぞ」
と、森田はやり返した。「ちゃんと今日は昼飯から抜いて来たんだ!参ったか」
どっちもどっちだ。
「アンカレッジまでは大分あるわ」
と、美貴が言った。「ゆっくり休んでくださいな」
「ええ...。生きてドイツへ着けたら、神社へ行ってお金を上げなきゃ」
「ドイツに神社があるか」
と、また森田がにくまれ口をきく。
「森田さん」
と、美貴はキッと、この頼りないボディガードをにらんで、「あなたは私だけじゃなくて、奈々子さんを守るのも仕事なんですからね」


译文:
“糟了。”
美贵担心的说。“因为没说过要在飞机上吃饭。”
但是,飞机是在夜里九点半起飞的。夜里九点半的话,大家当然都会考虑吃完晚饭了。
奈奈子出发前,在餐厅里打发时间,吃了足够的晚饭。
可是,还有一个小时起飞的时候。已经十一点了,又开了晚饭。
第一海外旅行的奈奈子被吓了一跳,觉得如果拒绝说不行的话也许太失礼 ,(比起这么说觉得是可惜)、于是连续不断的吃开了。
因为是头等舱,所以座位很大,间隔也很宽敞舒适。但是,相反地,奈奈子的肚子鼓得要爆炸了,连累得想睡也睡不着,哼哼的呻吟着。
“因为即使谁知道,”留美子说到,“看见奈奈子小姐在成田机场吃饭,大概也只会觉得她是饿了吧。”
怎么都无所谓了吧,奈奈子觉得。连我都对自己的糗事惊呆了。
“——穷人实在是难办啊。”
令人不快的一句从那个保镖森田嘴里说出来。
“你说什么!?”
奈奈子瞪着他。
“我说勉强吃那么多也是浪费。”
“哼,即使是你也贪吃了好多吧。“
“我可没勉强吃哦。”
森田也回了一句。“正好今天中午饭没吃,你服了吧?”
都不怎么样。
“到飞机降落还得挺长时间呢,”美贵说,“好好休息一下吧。”
“嗯,如果活着到达德国的话,不去神社上些贡的话。。。”
“德国也有神社?”
又是森田招人讨厌的问。
“森田先生。”
美贵严厉的瞪着这个靠不住的贴身保镖说到,“你不仅仅是我的保镖,你的工作也有保护奈奈子!”
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 楼主| 发表于 2011-8-2 16:08:17 | 显示全部楼层
「はあ」
森田は座席のリクライニングを一杯に倒して、「しかし、その女は丈夫そのものです。殺したって死にゃしませんよ」
ヤッ、と弾みをつけて、後ろへ体を倒したが、クッションが良すぎて、はね返り、
「ワッ!」
みごとに座席から上半身がはみ出し、逆さに床へ落っこちてしまった。
「ざま見ろ」
と、奈々子がべェと舌を出す。
スチュワーデスが、笑いをかみ殺して、真赤な顔をしていた。
ルミ子がキャッキャッと声を上げて笑い出す。
ーまことににぎやかな旅の始まりとなったのだった。

ドイツへ果して無事に辿り着けるかしら、という奈々子の不安も、何時間かウトウトして、ルフトハンザ機がアンカレッジへ降りたころには、大分薄らいできていた。
アンカレッジはもちろんアラスカの都市である。ここでジャンポ機は燃料補給や乗員の交替で、一時間ほど停るのだった。
その前に起こされて朝食が出たが、さすがに奈々子も今度は遠慮することにした。
アンカレッジでは、空港の一画だけを自由に歩ける。
免税品の売店がズラッと並んで、食べ物のカウンターもある。しかし、奈々子はアイスクリーム一つも見たくない気分だった。
それでも、時計だの香水だののケースを眺めていると、大分気分も良くなって来る。
空港を見渡す椅子に腰をおろしていると、
「奈々子さん」
と、ルミ子がやって来た。「どう、ご気分は?」
「最低の状態からは、何とか這い上りつつあるわ」
「良かった。奈々子さんって元気一杯にしてないと、何だか別人みたい」
元気だけが取り柄みたいね、と奈々子は思った。-ま、それも事実ではある。
「私、ちょっと売店を覗いて来るわ」
と、ルミ子は言った。
「どうぞ」
「乗る時間になったら、アナウンスもあるけど、ここへ呼びに来るわね」
「よろしく」
乗り遅れて置いてかれたらことだ。
一人になって、表を見ていると..。


译文:
“哈。”
森田把座椅的自动调节放到最满,“但是,那个女人很健康啊,也没有要被人杀死。”
“呀”的一下,借着弹力,森田身体向后倒去,但是靠垫太好,反弹了回来,
“哇”
森田上半身完全从坐席上探了出去,颠倒着落到了床上。
“活该!”
奈奈子吐了吐舌头。
空姐强忍笑意,憋得小脸通红。
留美子笑的叽叽嘎嘎的声音传了出来。
——实在是热闹的旅行的开始。

好像经过一番奋斗,果然平安的到达了德国。奈奈子这种不安也这几个小时迷迷糊糊的终于降落在安克拉治而消散了。
安克拉治当然是阿拉斯加的一座都市了。在这里飞机进行燃油补给和人员交换,将停泊一个小时。
在那之前,要起身去吃早餐,但是不愧是奈奈子,这次拒绝了。
她在安克拉治机场的一块场地上自由的散步。
出售免税品的商店排成一排,食物的柜台也在其中。但是,奈奈子根本不想看到一个冰淇淋。
尽管如此,看到卖时钟啊,香水什么的,还是有很大兴趣的。
在机场巡视到一张椅子,刚坐了下来,
“奈奈子小姐!”
留美子走了过来,“怎么样,心情好点了吗?”
“从最差的状态勉强上升中。”
“太好了,奈奈子小姐不充满朝气的话,总觉的像别人了。”
好像只有健康是优点了。奈奈子想。——算了,这也是事实嘛。
“我要去看看小店。”
留美子说到。
“请吧。”
“到上飞机的时间的话,也会有广播,到这来叫你啊。”
“拜托了。”
这是为了防止奈奈子赶不上乘飞机。
剩下一个人了,奈奈子向前面望去。。。
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 楼主| 发表于 2011-8-6 11:35:26 | 显示全部楼层
「-失礼」
と、声がした。「お邪魔かな」
隣に座ったのは、髪が半ば白くなった、五十代半ばくらいと見える紳士だった。高そうなジャケットを着て、パイプなど手にしているのが、いかにも似合う。
「いえ別に...」
と、答えてから、思い出した。
同じファーストクラスの客の一人だ。
「あの..同じ飛行機の...」
「そうです。いわばお仲間ですな」
と、その紳士微笑んだ。
どことなく,志村を思わせるが、こちらの方は、ビジネスマンというよりも、どっちかという芸術家風。
「お騒がせして、すみません」
と、奈々子は謝った。
「いや、旅は楽しい方がいい。にぎやかなのも大いに結構」
「恐れ入ります」
「しかしー何となく面白いグループにだな、と思いましてね。四人、ですな」
「ええ」
「男性一人は離れて座っているし、どうも、あまりファーストクラスに慣れていない方のようだ」
「ボディガードです」
「なるほど」
と、その紳士は大げさに肯いて、「ではVIPのご旅行というわけですな」
「いえ、別に..。私も初めてです。ファーストクラスどころか、セカンドもサードも、乗ったことなくて」
野球と間違えられそうである。
「あなたはあの若いお二人の先生といったところですかな」
「先生?」
ちょっとショックである。美貴は二十四か五になっているのだ。私、まだ二十歳よ!
「いえーただの知人で」
「そうですか。いや、あの二人が、何だかあなたのことを頼りにしておられるように見えたのね」
「そ、そうですか。まあ、多少頼られることもありますけど」
そう答えて、はて、この人はどうしてそんなことを訊くんだろう、と思った。

译文:
“失礼了。”
一个声音响起。“打扰下。”
旁边的座位上坐了一个头发一半都花白,看上去过50岁的绅士模样的人。穿着名贵的夹克,手里拿着个烟斗,实在是很协调。
“没什么事。”
奈奈子一边回答,一边打量着。
是坐同一个头等舱的客人。
“那个,在同一架飞机上....”
“对,说起来还是同伴呢。”
绅士微笑着说。
不知道为什么,让奈奈子想起了志村。这位与其说是商人模样,不如说有艺术家之风。
“叨扰了,对不起啊。”
奈奈子道歉的说。
“没什么,旅行嘛,还是要享受才好。别太热闹就好。”
“抱歉了。”
“但是,总觉得你们是个很有趣的团队呢。四个人的小组。”
“恩。”
“那个男人一个人离开了座位,好像不太习惯头等舱的样子啊。”
“贴身保镖。”
“这样啊。”
那个绅士使劲的点了点头。“那应该是VIP旅行了。”
“不,不是的。我也是第一次。别说是头等舱,第二,第三垒也没坐过啊。”
好像和棒球搞混了。
“你好像是那俩位年轻人的老师吧。”
“老师?”
这个有点雷了。美贵都二十四、五了,我才二十岁啊。
“不是,只是熟人。”
“这样啊,看起来总觉得那俩个人有求于你的样子。”
“是,是这样吧。其实是有一点委托了。”
这样回答,呀,这个人为什么会问这些啊。
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 楼主| 发表于 2011-8-9 15:45:55 | 显示全部楼层
本帖最后由 呼唤十字星 于 2011-8-10 13:54 编辑

もちろん、単なる好奇心ってこともあるだろうが...。
こりゃ用心した方がいいかもしれない。何といっても、用心棒では二までも、奈々子は美貴のことを助けるためにやって来ているのだから。
相手が何か他のことを訊いて来る前に、
「失礼ですけど、何をなさってらっしゃるんですか?」
と、奈々子は訊いてみた。
「私ですか?いやまあ..。何といいますかね。暇を持って余してる人間、とでも申し上げておきましょうか」
「まあ、羨ましい。そんな方もいらっしゃるんですね。-やっぱりドイツへ?」
「ええ」
「どちらへ行かれるんですか?」
「まあ...とりあえずはフランクフルとに泊って、それからゆっくり決めたいと思っています」
「もう何度も行かれるんでしょうね」
「そうですね。もう二、三十回はー」
「二、三十回!凄い!」
と、奈々子はオーバーに驚いて見せた。「すごいお金持なんですねえ」
「いやいや...」
何だか相手も、奈々子からこれ以上訊かれても困ると思ったらしい。立ち上って、
「お邪魔しましたな」
「いいえ。とんでもない」
「では、また..」
歩いていく紳士の後姿を見送っていると。
「おい」
と、いきなり肩を叩かれ、びっくりした。
「何よ、気楽に触んないで」
と、奈々子は森田をにらんだ。
「心配して、声をかけてやったんだぞ」
と、森田はふくれている。
「あんた用心棒でしょう。少し怪しい客はいないか、とか調べたらどう?」
「何の話だ?」
「今、ここにいた人よ。ファーストクラスの客だけど、何だかいやに私たちのこと、詳しく訊きたがってたわ。
「ふーん。物好きなんだろ、お前に話しかけるぐらいだから」


译文:
当然,也可能单纯的只是好奇心而已。
还是小心点为妙。毕竟还不是做保镖,奈奈子是为了帮助美贵而来的。
在那人还有其他问题之前,
“失礼了,您怎么称呼?”
奈奈子问。
“我吗?啊,不。叫什么都好。我只是个闲人,实在是抱歉打扰。”
“啊。让人羡慕啊,来这个地方——果然是要去德国?”
“嗯.”
“去德国哪里呢?”
“啊。暂且在法兰克福做停留。然后再慢慢决定。”
“已经旅行过很多次了吧?”
“是啊。已经二三十回了。”
“二三十回?厉害!”
奈奈子夸张的惊叫到。“真是有钱人啊!”
“哪里哪里。”
对面的人好像也对奈奈子这些问题感到很难堪。站起身来,
“打扰了。”
“没事,根本没有的事。”
“那么,再见。"
奈奈子目送着远去绅士的背影,
“喔诶!”
肩膀被人拍了一下,吓了一跳。
“干什么!?别随便碰!”
奈奈子瞪了一眼森田。
“害怕的话就喊嘛."
森田虎着脸说到。
“你是保镖,有奇怪的旅客调查一下嘛。”
“此话怎讲?”
“刚才在这里的那个人啊。去法兰克福的旅客。总觉得对我们的事情问的太详细了。”
“呼,只是好事的人,和你攀谈吧.”
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 楼主| 发表于 2011-8-10 13:54:25 | 显示全部楼层
本帖最后由 呼唤十字星 于 2011-8-13 09:16 编辑

「もう一回言ってみな」
と、拳を固めて突き出して見せる。
「それでも病人か。ーよしちょっと後をつけてみよう」
「もう遅いわよ」
と、奈々子は言ってやったのだった。
―飛行機に戻ると、あの紳士は先に席について、イヤホンで、音楽をを聞いて目を閉じていた。
「あの人、見たことあります?」
と、奈々子は美貴に、そっと訊いてみた。
「どの人?-あの方?いいえ、全然しらない」
「やっぱりね...」
「何かあったの?」
「そうじゃありませんけど、要注意ですね」
奈々子はそう言って、いつの間にやら、胸や胃の、気持の悪さがすっかり治ってしまっていることに気付いたのだった...。

13、最初の武勇伝
大きい..。
奈々子としては、成田空港だって、ずいぶん広い、と感じたのだが、ドイツの表玄関といわれる、フランクフルトの空港の広いことと来たら..。
「ここで待ち合せるのは大変なの」
と、ルミ子が言った。「動かずにいるのが一番よ。向うが捜して来てくれるのわ」
「そうね」
と、美貴も肯く。「奈々子さん、疲れてるんでしょ?」
「え?-いえ、まあ別に」
アンカレッジを出てから、機内で映画上映され、また食事。それから一眠りしてまた食事...。
奈々子は半分くらい食べてやめておいたが、一緒に乗っていたドイツ人らしい男性はどれもきれいに平らげていた。
「大丈夫ですよ。ここに立ってりゃいいんでしょ?」


译文:
“再说一次试试!”
说着奈奈子亮出了强健的拳头。
“尽管可能是病人——好吧,就跟踪他试试。”
“已经太迟了。
奈奈子说到。
——返回到飞机上,那个绅士先一步到座位上了,带着耳机闭着眼睛听音乐。
“那个人,见到过没有?”
奈奈子对着美贵悄悄的问到。
“那个人?——那位?没,从不认识。”
“果然.. ”
“发生了什么事?”
“虽然没有什么事,但是有必要注意。”
奈奈子这样说。不知不觉中,胸口和胃那种难受感居然完全感觉不到了。
13.最初英勇善战的故事
好大...
奈奈子觉得成田机场特别大,但是要说来到起德国的大门——法兰克福广阔的的机场.....
“在这碰头还真不得了。”
留美子说到。“最好不要动,等大家寻过来。”
“是啊。”
美贵点头。“奈奈子小姐,累了吗?”
“嗯?啊,没事。”
从安克拉治出来,飞机上放着电影,已经开饭了。然后睡一觉又开饭了...。
奈奈子吃了一半就停下了。但是和他们一起乘机的德国人样子的男人个个全部吃光了。
“没关系。站在这里可以吧?”
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 楼主| 发表于 2011-8-13 12:59:50 | 显示全部楼层
「ハンスが迎えに来てくれると思うのよね」
と、ルミ子が言った。
「ハンスって?」
と、奈々子が訊く。
「人の名だろ」
と、森田が言った。
「分ってるわよ、それくらい!犬やカモが迎えに来るわけ、ないでしょ」
どうにも相性が悪いというのか、また二人でやり合っていると…
「あ―」
さっき、声をかけて来た紳士だ。
あの後は別に口もきかなかったが…
スーツケースを一つ下げ、もう一方の手には、小ぶりのバッグを持っている。
奈々子たちには気付かない様子で、空港のロビーを大股に歩いて行った。
歩き方が、奈々子には気になった。何だかいやに若々しい。
もしかすると、見かけよりずっと若いのかも…。
何となく目で、その後ろ姿を追っていると―。
一瞬の出来事だった。その紳士とすれ違った男―金髪の、背の高い男だった―が、パッと紳士のバッグを引ったくると、駆け出したのだった。
「-おい!待て!」
紳士も唖然としたらしい。声を上げた時には、もう金髪の男の方は、人の間をすり抜けて、出口へ向ってかけていた。
全く、反射的な行動だった。-奈々子は特別に度胸がいいわけでもないし、柔道や空手の心得があるわけでもない。
それなのにそのかっぱらいが、目の前五、六メートルの所を駆け抜けようとしているのを見ると、思わずパッと飛び出していたのである。
「危ないわ!」
と、美貴が叫んだ。「奈々子さん!」
ここは日本じゃないんだ。-奈々子にもそれは分っていた。
しかし、一旦飛び出したのを、今さら、止められやしない。
奈々子は、その金髪の男に、真横から体当たりした。
相手も、まさかこんな所で邪魔がいるとは思ってもいなかったのだろう。
もののみごとに引っくり返ってしまった。かっぱらったバッグが手から飛んで、床を滑って行く。
奈々子はかけて行って、そのバッグを拾い上げた。

译文:
“我以为汉斯能来接我呢。”
留美子说。
“你说汉斯?”
奈奈子问。
“人名吧。”
森田说。
“这点我知道,不可能是狗啊鸭子来迎接吧。”
实在是个性合不来,俩个人一见面就掐。
“啊——”
突然一个声音从绅士那传来。
那之后变没有再开口。
绅士一只手提着行李箱,另一只手里拿着个小包。
好像没注意到奈奈子他们,大步的走在机场的大厅里。
奈奈子留意到他走路的姿态,总觉得过于年轻了。
也许,他比看起来要年轻的多。
无意中看到,于是就追在他身后。
一瞬间发生了变故。与绅士擦身而过的一个金发高个男子一把夺过绅士的箱子快速逃跑了。
“噢诶。等等!”
绅士好像也哑然了。声音响起时,那个金发男已经穿过人群,朝出口奔去了。
完全的反射性的动作。——奈奈子也不是特别的胆子大,也不会柔道空手道什么的。
即使这样,看到那男子跑在自己眼前五,六米处,不假思索的一下穿了过去。
“危险!”
美贵叫到。“奈奈子小姐。”
这里不是日本。——奈奈子也知道这点。
但是,一旦冲了出去,现在根本不能停止。
奈奈子从正旁边撞向那男子。
对手也没想到会遭到这么一下吧。
确实被撞倒了。抢下来的包从手中飞出,在地板上滑了出去。
奈奈子跑了过去,捡起了包。

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 楼主| 发表于 2011-8-14 12:53:22 | 显示全部楼层
本帖最后由 呼唤十字星 于 2011-8-17 10:51 编辑

金髪の男は、立ち上って、奈々子へ向って行きそうにしたが、その時、空港の警備員が走って来るのが見えて、パッと出口方へ駆け出した。
あの紳士が、やっと追いついて来て、
「やあ、これはどうも!-助かりましたよ」
「いいえ」
奈々子は、バッグをその紳士へ返した。「たまたまぶつかっただけです」
「ありがたい!パスポートも全部入っていたんです。これを盗られたら困り果てるところでした」
「どういたしまして」
奈々子は、美貴たちの所へ戻った。
あの紳士が、やって来た警備員、事情を説明している。
「驚いた!」
と、美貴が目を丸くして、「大胆なのね、奈々子さんって」
「本当」
と、ルミ子が肯いて、「相手が武器持ってたら、殺されてたかも」
武器か。-そんなこと、考えもしなかったけど。
「私は、考える前に行動しちゃう人だから」
と、肩をすくめて、「それで殺されても自分のせい、文句は言わないわ」
―森田も、ただ唖然として、声が出ない様子だ。
すると、
「ルミ子!」
と、声がして―どうやらこれが「ハンス」らしい。
「ハンス!」
ルミ子が欠けて行って、その男にキスした。
「いつの間に、あんたボーイフレンドを作ったのかしら」
と、美貴が言った。
「ハンスよ」
と、ルミ子が引っ張って来たのは、若いが、一応背広を着てネクタイもしめた。ブラウンの髪の若者だった。
「コンニチハ」
と、かたことの日本語で行って、何やらべらべらとドイツ語でしゃべり、奈々子の手を握った。
奈々子は呆気に取られて、
「何ですって?」


译文:
金发男子站起身来,好像要朝奈奈子这边过来,这时,却看见机场的警备人员跑了过来,立刻开始朝出口方向奔去。
那个绅士也追了过来,
“呀,真是多亏了你啊。”
“没什么。”
奈奈子把包还给了绅士。“恰巧碰上而已。”
“太感谢了。护照全在里面呢。如果被抢走了,那可头疼死了。”
“不用客气。”
奈奈子返回了美贵他们聚集的地方。
那个绅士和警备人员详细说明发生的事情。
“吓死我了。”
美贵圆睁着眼睛,“你胆子真大啊,奈奈子桑。”
“确实啊。”
留美子也点着头。“对手要是带着武器,你也许会被杀的。”
武器吗?——那种事情也许没有考虑到。
“我是那种不考虑直接行动的人。”
说着,奈奈子耸了耸肩膀。“因此,如果被杀的话也是自己的原因,没有什么怨言。”
——森田也哑然了,没出任何声音。
接着,
“留美子。”
一声呼唤——多半是那个汉斯吧。
“汉斯!”
留美子跑了过去,和那人亲吻起来。
“你什么时候交了男朋友?”
“汉斯啊。”
说着,留美子把那个人拉了过来。那是一个年轻的,穿着西装带着领带有着褐色头发的年轻人。
“你好。”
他用不太清楚的日语说到,还用流利的德语讲了些什么,然后握住了奈奈子的手。
奈奈子被惊呆了。
“他说什么?”
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