咖啡日语论坛

 找回密码
 注~册
搜索
楼主: reiuka2

[其他翻译] 日中对照 畅销悬疑小说《告白》 连载五

[复制链接]
 楼主| 发表于 2011-6-14 10:05:02 | 显示全部楼层
这段描写的是修哉母亲离开他时最后相处的情景。可见修哉对母亲的感情很深。

这段翻译中有一个很严重的错误。
修ちゃん、ママは約束事で、修ちゃんに会いに行ったり、電話をかけたり、手紙を書くことは禁止されているの
修ちゃんに何か起これば、ママは約束を破ってでも駆けつけるからね。

就是这个約束。译文中都理解为是母亲跟修哉的约定。但他们为什么约定不见面也不联系呢?很费解。其实看后面有个禁止された就可以想到,这不是母子俩的约定,而是离婚书上的规定,因为离婚的原因就是母亲虐待儿子。所以,这两句话应该这样翻译:

阿修,妈妈规定以后不可以去见你,也不能打电话或者写信给你。
阿修要是发生什么事,妈妈就算违反协定也会赶来的。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-15 09:35:58 | 显示全部楼层
 翌年、父親は再婚した。自分は十一歳。
 中学時代の同級生という再婚相手は、顔はそんなに悪くないものの、どうしようもなく馬鹿だった。電器屋と結婚したというのに、単三電池と単四電池の見分けもつかないのだ。しかし、自分はこの人を嫌いではなかった。
 己が馬鹿だということを知っているからだ。知らないことは知らないと素直に言う。客に何か難しいことを訊ねられたときは、曖昧な返事はせず、きちんとメモをとり、後で父親に訊ねてから、電話をかけ直す。感心できる馬鹿なのだ。だから、自分は敬意を込めて「美由紀さん」と呼んでいた。もちろん、安いドラマにありがちな、継母いじめや無駄な反発など、一度もしたことがない。ネットオークションでブランド物のバックを安く落としてあげたり、荷物を持つため、夕飯の買い出しについて行ったりと、むしろ、よくがんばっていた方ではないかと思う。
 参観日に来られても、イヤではなかった。内緒にしていたのに、商店街の誰から聞いたのか、振り向くと、めかし込んだ美由紀さんが、しっかり前列の中央に立っていた。他の子たちが解けない算数の問題を、黒板の前で解いているところをケータイで写し、帰って父親に見せていたが、それすらも、正直言うと嬉しかった。
 父親と三人でカラオケやボウリングに行ったこともある。徐々に自分が馬鹿になっていくような気がしたが、馬鹿は意外と心地よく、このまま馬鹿一家の一員になってもいいと思うくらいだった。
 再婚から半年後、美由紀さんは妊娠した。馬鹿と馬鹿の子供だから、馬鹿が生まれる確率は百パーセントだが、半分は自分とも血がつながっているわけだから、どんな子供が生まれるのか楽しみでもあった。この頃には、自分はすっかり馬鹿一家の一員だと思い込んでいた。しかし、そう思っていたのは自分だけだったのだ。出産予定日のひと月前、ベビーベッドを注文した日、美由紀さんが言った。
 「パパと相談したんだけど、おばあちゃんの家に修哉くんの勉強部屋を作ってあげようと思うの。赤ちゃんが泣くと、邪魔になっちゃうでしょ。大丈夫、ちゃんと、テレビとエアコンもつけてあげるから、ね、すごいでしょ。」
 決定事項に、口を挟む余地はなかった。翌週には店用の軽トラで自分の部屋にあったほとんどの荷物が、祖母の家だった川沿いの平屋に運び込まれ、空になった部屋の、陽あたりのよい窓辺には、真新しいベビーベッドが置かれていた。

回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-15 09:41:28 | 显示全部楼层
  隔年,父亲再婚。我十一岁。
     再婚的对象是他中学同学,长得不坏,但是笨得不得了。跟电器行老板结婚,却连三号电池跟四号电池都分不出来。但是我并不讨厌这个人。
     因为她知道自己很笨。不会的事就直说不会。客人要是问了什么困难的问题,她不会含糊蒙混过去,会好好地记下来,问过父亲之后再回客人电话。让人佩服的笨法。所以我带着敬意叫她:“美由纪阿姨”。当然也从没做过肥皂剧里常见的欺侮继母、反抗继母之类的无聊事。我替她在网路上标便宜的名牌货、替她拿东西、出门买晚饭等等,我觉得我挺努力的。
     家长参观日她来学校,我也并不讨厌。我没告诉她,她不知道从商店街上什么人那里听说了,我在课堂上转过头,一眼就看见美由纪阿姨站在家长前排中央。她用手机拍了我在黑板上解开其他同学不会的数学题,回去给父亲看,老实说我很高兴。
     我们也会跟父亲三个人一起去唱卡拉OK、打保龄球。我觉得自己好像也慢慢变笨了,但当笨蛋意外地很轻松愉快,愉快到我觉得就这样成为笨蛋家庭的一员也不错。
     父亲再婚半年后,美由纪阿姨怀孕了。笨蛋跟笨蛋的婚姻,生下笨蛋小孩的机率是百分之一百,但是宝宝跟我有一半的血缘,我也很期待会生下怎样的宝宝。这个时候我以为自己已经完全成为笨蛋家庭的一员。但是只有我一个人这么想。预产期前一个月,订购婴儿床的时候美由纪阿姨说:
     “我跟爸爸商量过了,让修哉到阿嬷的房子那里去念书。宝宝出生以后哭的时候会吵到你的。没问题,电视冷气什么的都会装好。很棒吧。”
     他们已经决定好了,没有我插嘴的余地。
     第二个星期我房间的东西就用店里的小货车几乎都搬到阿嬷在河边的旧平房。空出来的房间里,能照到太阳的窗边放着崭新的婴儿床。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-15 10:12:05 | 显示全部楼层
这段描写的是修哉父亲再婚后的情形。从这段描写看来,修哉跟继母相处融洽,本来是有机会成长成心智正常的孩子的,但弟弟的出生前父母让他从家搬走的做法再次深深伤害了他。

这段翻译里也有比较严重的错误。
ネットオークションでブランド物のバックを安く落としてあげたり、荷物を持つため、夕飯の買い出しについて行ったりと、むしろ、よくがんばっていた方ではないかと思う。
我替她在网路上标便宜的名牌货、替她拿东西、出门买晚饭等等,我觉得我挺努力的。

红色部分的翻译无视ため和ついて这两个词,结果意思翻译不准确。

我替她在网路上标便宜的名牌货、跟她出门去买晚饭,帮忙拿东西等等,我觉得我挺努力的。

振り向くと、めかし込んだ美由紀さんが、しっかり前列の中央に立っていた。
一眼就看见美由纪阿姨站在家长前排中央

红色部分漏翻。打扮得漂漂亮亮的。

回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-16 09:59:14 | 显示全部楼层
 小さな泡が一つ、パチンとはじける音がした。
 田舎町にはたいした進学校もなく、家から一番近い公立中学校に通う予定の自分には、受験などまったく関係なかった。学校の勉強はどの科目も、教科書を一度読めば、ここではこの程度のことを身につけさせようとしているのだろう、ということがわかり、そこまでは完璧にマスターし、それ以上のことはあえて追求しないような心がけだ。
 つまり、自分に勉強部屋は必要なかったということだ。しかし、与えられたものは仕方ない。時間と空間を有効利用するため、中学生になってからと思っていた、母親が買ってくれた本を、ひと足読み始めることにした。
 『罪と罰』や『戦争と平和』が母親にどのような影響を与えたのかはわからない。ただ、読みながら自分が感じていることを、同じ血が流れている母親を感じていたのではないかと思えた。母親が選んでくれた本に外れはなかった。何度も繰り返し読んだ。本を読んでいるあいだは、遠く離れた母親と、時間を共有しているような気分になれた。それは、孤独な自分の、ささやかな幸福の時間だった。
 母親との思い出に浸りながら、電器屋の倉庫として使われている家の中を見渡すと、そこは宝の山だった。ひと通りの工具は揃っていたし、使用されなくなった家電もごろごろと転がっていた。その中に、目覚まし時計を見つけた。母親が蓋を開いて中を見せてくれたものだった。
電池を入れても動かないその時計を修理してみようと、蓋を開けると、ただの接触不良だということがわかった。それを直しているうちに、おもしろいことを思いついた。発明品第一号、逆回り時計の誕生だ。長針も短針も秒針も逆回転する、過ぎた時間に戻っていける錯覚を起こさせてくれる時計。時計の針を零時に合わせ、このときから、勉強部屋を「研究室」と呼ぶことにした。
 会心の作だと思っていた逆回り時計だが、周囲の反応は薄かった。周囲というのは、アダルトビデオのモザイクを消してくれと持ってくる、同級生の馬鹿どもだ。まず、ジッ見ているにもかかわらず、針が逆回転していることに気付かないのだ。仕方なく教えてやっても「あ、ホントだ」くらいの反応だ。「へえ、おもしろいじゃん」と言っても、「どうなってるの?とは誰一人聞いてこなかった。馬鹿にとっては目に見えていること、それも、己に直接関係することだけがすべてで、中の仕組みを知ろうなどとは思いもしないのだ。だから馬鹿のだろうが、つまらなかった。

回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-16 10:02:40 | 显示全部楼层
本帖最后由 reiuka2 于 2011-6-16 10:03 编辑

  一个小泡泡,啵地一声破掉了。
     这个乡下小镇没什么明星学校可上,我预定要上离家最近的公立中学,根本用不着考试。学校的功课不管是哪一门,教科书看一遍,我就知道这里大概是要学生学到这种程度吧,然后我就完全掌握这个阶段的内容,不再深入下去。
     换句话说,我根本不需要专门有个地方念书。但是他们既然要给我也没办法。母亲买给我的书本来是上中学以后才要看的,为了有效地利用时间跟空间,我就早一步开始看了。
     我不知道《罪与罚》、《战争与和平》给了母亲怎样的影响。我跟母亲流着同样的血,那我阅读时的感觉应该也是母亲的感觉吧。母亲选的书果然没错。我不断反复阅读。看 书的时候就像是跟遥远的母亲共处一样。这对孤独的我而言是小小的幸福时刻。
     我沉浸在母亲的回忆中,检视这间当电器行仓库用的房子。这里简直是宝库,各种工具都有,没在使用的家电也到处都是。我找到了一个闹钟。以前母亲曾经拆开来给我看过的那个。
     这个闹钟装上电池也不会动,我想修理看看,打开来发现只不过是接触不良而已。我在修理的时候想到了个有趣的主意。于是第一号发明:逆转时钟就诞生了。长针、短针跟秒针都逆转。让人有时光倒流错觉的时钟。从时钟的针指到零点的时候开始,我就把这里叫做“研究室”。
     用心制作的逆转时钟,周围的反应十分冷淡。所谓周围就是要我消掉小电影马赛克的同班笨蛋同学。先是盯着看了半天也看不出个所以然,连针在逆转都没发觉。没办法只好明说,说了之后的反应也不过就:“啊,真的耶。”说:“咦,好好玩,”或者问:“怎么弄才会这样?”的人一个也没有。对笨蛋来说,眼睛看到的,只跟自己有直接关系的就是一切,完全不会想知道任何内情。所以才会这么笨。真无聊。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-16 11:46:11 | 显示全部楼层
这段描写的是修哉孤独一人在仓库小屋生活的情景。

翻译得还不错。有一个地方有问题。
仕方なく教えてやっても「あ、ホントだ」くらいの反応だ。「へえ、おもしろいじゃん」と言っても、「どうなってるの?とは誰一人聞いてこなかった。
没办法只好明说,说了之后的反应也不过就:“啊,真的耶。”说:“咦,好好玩,”或者问:“怎么弄才会这样?”的人一个也没有。

没办法只好明说,说了之后的反应也不过就:“啊,真的耶。”有的人会说“咦,好好玩”但问“现在弄得怎么样啦?”的人一个也没有。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-17 12:20:40 | 显示全部楼层
本帖最后由 reiuka2 于 2011-6-17 12:21 编辑

 父親に見せると、「壊れたのか?」と言われただけだった。彼は生まれたばかりの、彼そっくりの頭の悪そうな顔をした息子に夢中だった。
 誰にも評価されない、哀れな発明品。そうだ、母親にこの時計を見せたら、何と言ってくれるだろう。きっと、彼女だけが賛美してくれるに違いない。一度そう思うと、もう、気持ちを抑えることはできなかった。
 どうすれば、見てもらえるだろう。住所も電話番号も知らなかった。唯一知っているのは、勤務しているであろう大学だけだ。そこで、自分のウェブサイトを開設することにした。それが、『天才博士研究所』だ。そこに発明品を発表していれば、いつか母親からコメントが書き込まれるかもしれない。そんな淡い期待を抱きながら、大学のウェブサイトのコメント欄に、自分のウェブサイトのアドレスとメッセージを書き込んだ。

 電子工学大好きの天才小学生が、おもしろい発明品を載せています。ぜひ、見に来てください。
 
 しかし、待てども待てども母親らしき人からのコメントは届かなかった。書き込んでくれるのは、同じクラスの馬鹿どもばかりだ。アダルトビデオのモザイクを消せることを書き込まれたものだから、変態どもからの書き込みばかりが増えていき、三ヶ月も経たないうちに、ウェブサイトは馬鹿の吹きだまり状態になってしまった。邪魔しやがって、ここを覗きにきたことを後悔させてやる、と川原で死んでいた死体を載せてやると、馬鹿どもはさらに喜び、その上少しイカレた連中まで書き込んでくるようになった。それでも、ウェブサイトを閉鎖しなかったのは、万に一つの望みを断ち切りたくないなかったからだ。
 発明は中学に入ってからも続けた。一年時の担当は理科の女性教師だった。必要以上になれなれしく生徒と関わろうとしない姿勢に、少し好感を覚えた。自分にとっても珍しいことだったと思う。この人に発明品をみてもらいたいと思えたのだから。
 早速、できたばかりの自信作、「びっくり財布」を見せた。さあ、どんな反応が返ってくるだろう。わくわくしていたのに、返ってきたのは、おばさんのヒステリーだった。
 「そんな危険なもの作ってどうするの?何に使うつもりなの?動物殺したりするの?」
 ウェブサイトのことをチクッた馬鹿がいたのだろうが、それを真に受ける担任は、もっと馬鹿だと思った。失望。この一言に尽きる。

回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-17 12:25:14 | 显示全部楼层
   给父亲看了他只说:“坏掉了吗?”他一心都在刚出生的儿子身上,婴儿跟他一样长得一副笨蛋样。
     没有任何人赞赏的悲哀发明。对了,让母亲看的话她会说什么呢?只有她一定会称赞我的。我一开始这么想就无法压抑了。
     要怎样才能让她看到呢?她的住址或电话号码我都不知道。我只知道她上班的大学。于是我设立了自己的网页,就是“天才博士研究所”。要是在那里公开发明的话,说不定哪天母亲会来留言。我抱着淡淡的期待,到大学网站的留言栏上写了自己的网址跟留言。

    这里有喜欢电子工程学的天才小学生的有趣发明。请一定来看看

     但是不管怎么等都没有像是母亲的人来留言。来留言的全是同班的笨蛋。连消除小电影马赛克的事也写上,引来了一堆变态。还不到三个月,网页就成了笨蛋的口水版。我想打断他们,让他们后悔到这里来,就贴了死在河边的野狗尸体。没想到笨蛋们更为高兴,连精神有点不正常的家伙都来留言了。虽然这样我仍旧不想关闭网页,因为我不想放弃这丝渺茫的希望。
     我上了中学仍然继续从事发明。一年级的班导师是教理科的女老师。她不跟学生有非必要以上的接触,让我对她稍微有点好感。我自己都觉得满难得的。我想让她看看我的发明。
     我立刻把刚完成的自信作品“吓人钱包”拿给她看。她会有什么反应呢?我充满期待,但获得的只有老太婆的歇斯底里。
     “为什么做这种危险的东西?要拿来干什么?杀死小动物吗?”
     大概有笨蛋去网页看过了吧。班导竟然把这当真,简直比那些人还笨。我对她的感觉只有失望两个字。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-21 12:17:56 | 显示全部楼层
 しかし、その直後、すごいチャンスが訪れた。「全国中高生科学工作展」だ。教室の後ろに掲示された案内には、全国大会の審査員名とその肩書きが書かれていた。六名の審査員の中には、SF作家や有名なタレント知事もいたが、自分の目に留まったのは、別の人物だった。瀬口喜和、名前なんてどうでもいい、肩書きだ。K大学理工学部電子工学科教授。それは、母親がいるであろう大学だった。
 発明品が入賞し、この教授の目に留まれば、それが母親の耳にまで届かないだろうか。彼女は名前を聞いて驚かないだろうか。彼女の与えた知識で息子が賞をもらったことを喜ばないだろうか。そして、一言お祝いの言葉をかけてやろうと思わないだろうか。
 必死だった。もともと集中力はある方だが、一つのことに、あんなにも夢中になって取り組んだのは、生まれて初めてだった。まず、財布をグレードアップさせるため、解除機能をつけた。中高生を対象にしたコンクールは作品の質よりも、実はレポートの方が重視されるのではないかと、見せ方も考えた。「びっくり財布」など、ただのいたずらグッズではないか。これではダメだ。そうだ、防犯グッズということにしよう。図面と解説は正確に、しかし、動機や反省は中学生らしく。ワープロより手書きの方がいいだろう。できあがったものは、中学生一年生にしては完璧だったと思う。
 しかし、わずかな障害が発生した。応募には、指導員の署名が必要だったのだが、担任が捺印することに難色を示したのだ。ウェブサイトのことをまだひきずっているのか、とあきれたが、「僕は正義のためにこれを作った。でも、先生はこれを危険なものだと言う。どっちが正しいか専門家に判断してもらおうよ」と挑発したら、なんとか捺印してくれた。
 結果は計画通りだった。「びっくり財布」は、夏休みに名古屋の科学博物館で開催された全国大会に出展され、三位に当たる特別賞をもらうことができたのだ。一位になれず少し残念な気もしたが、結果的に、三位をこれほど嬉しいと思ったことはない。入賞者には、それぞれ審査員が席順に一人ずつコメントしていったのだが、自分のコメントをしてくれたのは、例の瀬口という教授だったのだから。そして、なんと彼は、母親を大学に連れ戻しに来た人物でもあったのだ。
 「渡辺修哉くん、すごいね君は。僕にはこんなもの作れないよ。レポートも読ませてもらったけれど、中学校で習わないようなことをたくさん応用しているね。学校の先生に教えてもらったの?」
 「いえ。……母に、です」
 「ほう、お母さんに。君はとても恵まれた環境にいるんだね。これからも、がんばって、もっともっとおもしろいものを発明してください」
 母親のことを確実に知っている、自分をフルネームで呼んでくれたこの教授に、すべての望みを託した。どうか、同じ職場にいるであろう母親に、今日のことを話してくれ。話さなくていい、入賞者の載った冊子を彼女の目に付くところへ置いてくれるだけでもいい。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-21 12:20:46 | 显示全部楼层
  但是在那之后绝妙的机会出现了。“全国中学科展”。贴在教室后面布告栏上的简章有全国大会审查员的名称跟头衔。六名评审中有著名的科幻作家跟前演艺人员市长,但吸引我注意的是别的人物。濑口喜和,他的名字不重要,重要的是头衔。K大学理工系电子工程学教授。那是妈妈任职的大学。
     要是我的发明得奖了,妈妈说不定会听说。她听到名字会吃惊吧。儿子用她教的知识得奖她会高兴吧。然后她会恭喜我吧。
     我拼了全力。我本来就很能集中精神,但那样专心致力于一件事还是第一次。首先要加强钱包本身,加上解除功能。我认为国中高中生程度的比赛重视的是报告,而不是作品的品质本身。我也考虑了表现的方式。叫做“吓人钱包”就像是恶作剧的玩意而已。这样不行。对了,防盗的话如何?设计图跟解说好好做,但是动机跟说明要像中学生。不要用打字,手写的更好。完成的作品以国中一年级的学生来说应该算得上完美无瑕了。
     但是我碰到了一点小障碍。报名需要指导老师签章。我要班导盖章,她面有难色。她可能还在介意网页上的东西,真让人惊讶。我挑衅说:“我做这个是为了伸张正义。老师觉得这是危险的东西。那我们让专家判断谁对好了。”她就盖章了。
     结果一切如我所料。暑假的时候,“吓人钱包”参加了名古屋科学博物馆举行的全国大赛,获得第三名特别奖。没得到第一名虽然有点遗憾,但我没想到得第三名也让我这么高兴。得奖者都会获得评审的个人评语,而给我评语的就是那个濑口教授。而且他竟然就是当年来把母亲带回大学的人。
     “渡边修哉同学,你真厉害。我都做不出这种东西。我看了你的报告,你应用了很多中学里学不到的知识呢。是学校老师教你的吗?”
     “不是。……是母亲教我的。”
     “啊,母亲教的。你的家庭环境真是非常优秀。以后也要继续努力,发明更多有趣的东西喔。”
     我把希望全部寄托在这个确实认识母亲,称呼我全名的教授身上。请跟和你一起上班的母亲提起今天的事吧。不说也没关系,把印着得奖者资料的小册子放在她看得见的地方就好。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-21 14:23:46 | 显示全部楼层
这两段的内容其实第一章森口老师的告白里都讲到了,只是站在修哉的立场上叙述而已。可以看出,修哉所做的一切都是为了引起妈妈的注意。

翻译方面还是不错的。基本上没有错误。
回复 支持 反对

使用道具 举报

发表于 2011-6-21 21:30:02 | 显示全部楼层
佩服佩服。。。学习学习。。。
回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-23 16:20:37 | 显示全部楼层
 その後、地元の新聞記者から、インタビューを受けることになった。地方紙に掲載されるため、直接母親の目に触れることはないかもしれないが、自分が入賞したことを知れば、インターネットで調べ、新聞を取り寄せてくれるかもしれない。そんな期待もした。インタビューを受ける日、まったく知らない町で少年犯罪が起こった。「ルナシー事件」だ。中学一年の女子生徒が数種類の毒を家族の食事に盛りながら、その様子をブログに記録していたなんて、世の中にはおもしろいことを思いつくヤツがいるものだ、とそのときは少し感心したのだが---。
 残りの夏休み、どんなに待っても母親からの連絡はなかった。母親は自分のケータイ番号を知らない。電話がかかってきたらすぐにとれるように、美由紀さんに疎ましがられながらも、「研究室」には行かず、一日中自宅で過ごした。店のパソコンを何度も開いてメールチェックし、少し物音が聞こえては郵便受けを覗きにいった。
 店のテレビでは、連日、「ルナシー事件」の話題でもちきりだった。ルナシーの家庭環境、学校での様子、成績、クラブ活動、趣味、好きな本、好きな映画……。テレビをつけている限り、イヤでもルナシーの情報が入ってくる。
 それに引き替え、自分が科学工作展で入賞したことは母親に伝わっているのだろうか。瀬口教授と母親が、ありがちな大学の食堂で一緒にコーヒーを飲んでいる場面まで設定し、想像してみる。
 「このあいだの科学工作展で、おもしろい発明をしていた子がいたんだよ。確か、渡辺修哉くんといったかな……」
 バカバカしい。そんな話をしているはずないではないか。きっと、「ルナシー事件」のことを話しているに違いない。「ルナシー事件」の報道が過熱するにつれ、からだの中の泡がはじけていくような感覚に囚われた。立派なことで新聞に名を載せても、母親は気付いてくれない。もしも、もしも、自分が犯罪者になれば、母親は駆けつけてくれるだろうか---。
 以上が、自分の「生い立ち」と「内に秘めた狂気」、そして「動機」。正しくは、最初の犯罪の「動機」だ。

回复 支持 反对

使用道具 举报

 楼主| 发表于 2011-6-23 16:24:00 | 显示全部楼层
   我接受了当地报社记者的访问。就算报纸刊登了关于我的报导,母亲说不定也看不到。但她要是知道我得奖了,或许会在网路上查询而看到报导吧。我这么期待着。
     我接受访问的那天,在我完全没听过的城市发生了一件少年犯罪。“露娜希事件”。中学一年级的女生在家人的饭菜里下各种各样的毒,然后观察结果记录在部落格上。那个时候我还有点佩服,这世界上还有能想出有趣花招的家伙呢——
     暑假剩下的时间我都在等待母亲的联络,但没有一点消息。母亲不知道我的手机号码。我为了能随时接到她的电话,不顾美由纪阿姨坐立不安,不去“研究室”,一整天都待在家里。我不停地用店里的电脑检查邮件,有点动静就去看信箱。
     店里的电视上成天都在炒作“露娜希事件”。露娜希的家庭环境、在学校的情形、成绩、社团活动、嗜好、喜欢的书、喜欢的电影……。只要打开电视,不想知道露娜希的情报都不行。
     跟这正好相反,我参加科展得奖的事母亲知道了吗?我甚至想象濑口教授跟母亲在大学的餐厅一起喝咖啡的场面。
     “之前科展的时候有个孩子的发明很有趣喔。他叫做渡边修哉……”
     真够蠢。他们才不会聊这种事呢。大家一定都在谈“露娜希事件”吧。露娜希事件炒得越厉害,我就觉得身体中的泡泡一一破灭。做了好事上了报纸,母亲也没注意到。要是、要是我也成为罪犯的话,母亲会不会赶来呢——。
     以上就是我的“成长过程”、“隐藏在内心的疯狂”,跟“动机”。正确来说是最初的“犯罪动机”。
回复 支持 反对

使用道具 举报

您需要登录后才可以回帖 登录 | 注~册

本版积分规则

小黑屋|手机版|咖啡日语

GMT+8, 2024-5-7 15:55

Powered by Discuz! X3.4

© 2001-2017 Comsenz Inc.

快速回复 返回顶部 返回列表