観客として芝居を見た回数さえ、ごく普通の芝居好きなひとの百分の一もないくらいなんですね。たしかに、観てしまえば私は芝居が好きなんです。劇場まで行くのが億劫なだけで、観てしまえば、ほかの映画やなにかよりも面白いんです。ともかく生きた人間が日野富子なら日野富子になって出てくるんですから、ナマの人間が発散してくる放射能みたいなものとか、ぬめっとした皮膚のしめり、目の潤みとか、ナマの人間が持っている力が、じかに迫ってくるわけで、これはどうしょうもなく日野富子でしょう。芝居というのはほかの視覚的表現にくらべて、たしかに感動が深い。心をとられてしまうのも無理はないんですね。
——「芝居の魔力」司馬遼太郎
似乎不难,但“ぬめっとした皮膚のしめり、目の潤みとか”这样的表现要翻译到位也非易事。
愿与各位共同探讨。 |