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3 続 耳の開放について(4)
少しあとで枕とも電話が鳴った。僕は彼女に目をやったが、彼女は僕の胸の上でぐっすりと眠り込んでいた。僕は四回ベルを鳴らしておいてから受話器を取った。
「すぐこちらに来てくれないか」と僕は相棒が言った。ぴりぴりとした声だった。「とても大事な話なんだ」
「どの程度に大事なんだ?」
「来ればわかるよ」と彼は言った。
「どうせ羊の話だろう」とためしに僕はいってみた。言うべきではなかったのだ。受話器が氷河のように冷たくなった。
「なぜ知ってるんだ?」と相棒が言った。
とにかく、そのようにして羊をめぐる冒険が始まった。
稍过一会儿,枕头旁边的电话机响了。我看了一眼她。她在我的胸上睡得很深很香甜。电话机响了四次铃声之后我拿起了话筒。
“你快点马上过来一趟。”是我的同事来的电话。说话的声音慌慌张张。“是非常重要的事。”
“是多么重要的事?”
“你来了就明白了。”他说。
“是不是有关羊的事情?”我试着问了一下。本没有必要这样说。话筒就像冰河那样冷了下来。
“你怎么知道的?”同事问。
的确是那样,寻找羊的冒险就要开始了。
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