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[其他翻译] 「ダンスダンスダンス」の翻訳(315)

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发表于 2017-9-28 22:22:12 | 显示全部楼层 |阅读模式
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「どうしてだろう?」とアメは言った。空中に何かをぽつんと浮かべてじっとそれを眺めるような喋り方だった。
僕は黙って続きを待った。
「どうしてこんなに落ちこんじゃったんだろう?」
「人が一人死んだからでしょう。当然のことです。人が死ぬというのは大きな出来事です」と僕は言った。
「そうね」と彼女は力なく言った。
「でも――」と僕は言った。
アメは僕の顔を見た。そして首を振った。「あなた馬鹿じゃないわよね。私の言いたいことわかるでしょう?」
「こんなはずじゃなかったのに――ということですか?」
「そうね。まあ、そうだわね」
「たいした男じゃなかった。たいして才能もなかった。でも誠実な男だった。立派に責務を果たした。長い歳月をかけて手に入れた大事なものをあなたの為に捨てて、そして死んでいった。死んでから彼の良さがわかってきた」と僕は言おうと思った。でも言わなかった。ある種のことは口に出してはならないのだ。
「どうしてだろう?」と彼女はその空間に浮かべた何かを眺めながら言った。「どうして私と一緒になる男はみんな駄目になっていくんだろう?どうしてみんな変な方に変な方にと行っちゃうんだろう?どうして私には何も残らないんだろう?いったい何がいけないんだろう?」
それは質問ですらなかった。僕は彼女のブラウスの襟もとのレースを眺めていた。それは上品な動物の清潔な内臓のひだのように見えた。灰皿の中で彼女のセイラムが静かに狼煙のような煙を上げていた。煙はずっと上にのぼって分解し、沈黙の塵と同化した。
ユキが着替えをすませてやってきて、僕にねえ行こうと言った。僕は立ち上がって、そろそろ行きますとアメに言った。
アメは何も聞いていなかった。ユキが「ねえ、ママ、私たち出かけてくるわよ」と怒鳴った。アメは顔を上げて肯いた。そして新しい煙草を出して火をつけた。
「少しドライブしてくる。タ御飯はいらないから」とユキは言った。
我々はソファに座り込んだまま身動きひとつしないアメをあとに残して家を出た。その家の中にはまだディック?ノースの気配が残っているようだった。僕の中にも彼の気配は残っていた。僕は彼の笑顔をよく覚えていた。パンを切る時に足を使うのかと僕が訊いた時に彼が浮かべた本当におかしそうな笑顔を。
まったく変な男だ、と僕は思った。死んでからの方が存在感がある。

“这到底是怎么回事呢?”雨说。她说话的方式像是发呆似地望着有什么东西在空中漂浮着东西。
我没有说,等她继续说。
“怎么回事呢?落成了这种下场。”
“人因为一个人死去而造成的。这是很自然的事。人的死去是很重大的事。”我说。
“是呀。”她无力地说。
“可是——”我说。
雨看着我的脸,然后摇摇头。“你并不糊涂。我想说的事你能明白吗?”
“尽管也并不是这样——是这个意思吗?”
“是的。应该是这样。”
“并不是重要的男人。并不是很有什么才能。只是是很诚实的男人。可以很漂亮地有效果地完成任务。经过长时间岁月本应到手的东西,为了你却抛弃,然后死去。等他死后才感知到他的优良。”我本想说这些,却并没有说。有些东西是不能说出口的。
“这是怎么回事呢?”她看着在空中漂浮的什么东西说。“为什么和我在一起的男人都变得那么糟糕?为什么大家都用很特别特别的方式而去了呢?为什么不为我留下什么呢?为什么什么也不能行进呢?”
那并不是质问。我看着她的衬衫的襟和花边。那是上等动物的清洁内脏的绉褶,清晰可见。烟灰缸中的她放下的烟像狼烟那样静静地向上漂升。烟直升上去之后分解开,一声不响地和灰尘同化。
雪换好衣服走来,对我说我们走吧。我站起来对雨说:我们这就出去了。
雨什么也没有听见。雪怒吼说:“那个,妈妈,我们这样出去了。”雨抬起头点一点。然后又拿出新的烟把它点着。
“我们开车出去兜风。晚饭就不需要了。”雪说。
我们把坐在沙发上一动不动的雨留下走出家门。在那家之中还残留着ノース的迹象。在我的身体中也残留着他的样子。我经常感觉到他的笑容。在他切面包的时候我还专门问他用没有用脚?在这时他浮现出了真实滑稽的笑容。
真是太特别的男人。在死去之后仍有其存在感。我想。
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 楼主| 发表于 2017-9-28 22:23:48 | 显示全部楼层
奇怪吗?这样的女人很正常。
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