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僕らは近くのレストランに入って、スープとスパゲッィのサーモン?ソースとすずきとサラダというランチを食べた。まだ十二時になっていなかったから店はすいていたし、味もまともだった。十二時をすぎてサラリーマンがどっと街に繰り出す頃に僕らは店を出て、車に乗った。
「どこかに行く?」と僕は訊いた。
「どこにもいかない。ただぐるぐるとその辺を回っていて」とユキは言った。
「反社会的行為だ。ガソリンの無駄づかいだ」と僕は言った。でも彼女はとりあわなかった。聞こえないふりをしていた。まあいいさ、と僕は思った。どうせもともとひどい街なんだ。もう少し空気が汚れたからといって、もう少し交通が混雑したからと言って、誰がそんなこと気にするだろう?
ユキはカー?ステレオのボタンを押した。中にはトーキング?へッズのテープが入っていた。たぶん『フェア?オブミュージプク』。いったいいつ入れたんだろう?いろんなことが記憶から欠落している。
「私、家庭教師につくことにしたの」と彼女は言った。「それで今日その人に会うの。女の人。パパがみつけてきてくれたの。勉強がしたくなったってパパに言ったら、あの人あくる日にはちゃんとみつけてくれた。きちんとした良い人だって。変な話だけど、あの映画見てたら何だか勉強したくなったの」
「あの映画?」と僕は聞き返した。「『片想い』のこと?」
「そうよ。あれよ」と言ってユキは少し赤くなった。「馬鹿みたいだとは思うわよ、自分でも。でもとにかくあの映画を見たあと急に勉強したくなったの。たぶんあなたのお友達が先生の役をやってるのを見たせいだと思う。あの人、見てる時は馬鹿みたいだと思ったけど、でも何か訴えるところがあるみたいね。才能があったのかしら」
「そうだね。ある種の才能があった。それは確かだ」
「うん」
「でももちろんあれは演技でありフィクションだ。現実とは違う。それはわかるね?」
「知ってる」
「歯医者の役も上手い。とても手際が良い。でもそれは演技なんだ。手際がよく見えるだけなんだ。イメージだ。本当に何かをやるというのは惨めに混乱して骨の折れることだよ。意味のない部分が多すぎるしね。でも何かをしたくなるっていうのはいいことだ。そういうものがないと上手く生きていけない。五反田君もそれを聞いたら喜ぶだろうね」
我们去了附近的小餐馆,吃上了汤、意大利面、三文鱼调料、鲈鱼以及色拉。因为还不到十二点,店里空空的,味道也很纯正。过十二点钟时职员们一齐倾出到街时我们走出店乘上车。
“去哪里呢?”我问道。
“哪里也不去,只在这附近反复地转即可。”雪说。
“这是反社会行为。在损耗汽油。”我说。可是她也并未理睬。就像没听见似的。这样很好呀!怎么还是原来的大街?虽说空气污染了一点,虽说交通拥挤了一点,可是谁会注意这一点呢?
雪按下立体声的键。里面放有へッズ的磁带。应该是《フェア》。那是什么时间放进去的呢?许多事情从记忆中消失了。
“我,准备配备家庭教师了。”她说。“所以今天要见那个人。是女的。是爸爸给找到的。给爸爸说了想学习,就在第二天正好遇到那个人。那人还真不错。说来有点奇怪,看了那部电影之后就想着学点什么。”
“哪部电影?”我反问道。“《单恋》那一部?”
“是的。正是那一部。”说着雪脸红了。“有点寓蠢的想法,自己也这样认为。就是看了那部电影之后就急着要学习。大概是因为看了你的朋友演的老师那个角色之后。在看的时候那人像个混蛋,但也有什么打动的地方。像是有才能。”
“是的。有一种才能。的确有。”
“是的。”
“可是那是表演,是虚构的。与现实不同。明白那一点吗?”
“知道。”
“演医生也很拿手。其演技很高。但那也只是演技。只是看上去不错。是映像。真正地要做什么的话,可能悲惨地造成混乱和困难。没有意义的部分很多。但是具体要做什么那倒是好事情。若没有那样的事就不能很好地生存下去。五反田若听到那些的话会很高兴的。” |
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