[hide] 日本語で例を挙げてことわざと慣用句を解説する(他からものだ)
よいものだと思うから、皆さんに紹介してあげる
1:渡(わた)る世間(せけん)に鬼(おに)はない/鬼(おに)の居(い)ぬ間(ま)の洗濯(せんたく)
会話例:
雅子(まさこ)へ。元気(げんき)でやっていますか?東京(とうきょう)のような都会(とかい)で一人暮(ひとりぐ)らしをするのはいろいろ大変(たいへん)だろうと思(おも)います。でも、昔(むかし)から「渡(わた)る世間(せけん)に鬼(おに)はない」とも言(い)うし、心配(しんぱい)ばかりしていても仕方(しかた)がないですね。父(とう)さんと母(かあ)さんも元気(げんき)でやっています。実(じつ)は母(かあ)さんがあさってまで旅行(りょこう)に出(で)かけて、こちらは「鬼(おに)の居(い)ぬ間(ま)の洗濯(せんたく)」というわけです。
解説:
渡(わた)る世間(せけん)に鬼(おに)はない(意味):世(よ)の中(なか)は、暮(く)らしにくいように見(み)えても、本当(ほんとう)に困(こま)っている時(とき)には、必(かなら)ず助(たす)けてくれる人(ひと)が現(あらわ)れるものだ。
鬼(おに)の居(い)ぬ間(ま)の洗濯(せんたく)(意味):怖(こわ)い人(ひと)や、きびしく注意(ちゅうい)する人(ひと)人がいないすきに、自分(じぶん)の好(す)きなことをしたり、楽(らく)をしたりすること.
2:親(おや)の心子知(こころこし)らず/孝行(こうこう)したい時分(じぶん)に親(おや)はなし
会話例:
母(はは):ゆかり、お父(とう)さんがまたお見合(みあ)いの話持(はなしも)ってきたのよ。
娘(むすめ):またー?もうお父(とう)さんもあきらめが悪(わる)いわねえ。私(わたし)は結婚(けっこん)するつもりないって言(い)ってるじゃない。
母(はは):まったく「親(おや)の心子知(こころこし)らず」とはこのことね。
娘(むすめ):はいはい、それで「孝行したい(こうこう)時分(じぶん)に親(おや)はなし」って言(い)いたいんでしょ
解説:
親(おや)の心子知(こころこし)らず(意味):親(おや)の心配(しんぱい)や気持ち(きも)は、子(こ)どもにはなかなか伝(つた)わらず、子(こ)どもは常(つね)に反抗(はんこう)したり勝手(かって)なことをしたりするものだ。
孝行(こうこう)したい時分(じぶん)に親(おや)はなし(意味):親(おや)のありがたみわかる年頃(としごろ)になったときにはもう親(おや)はこの世(よ)にいないから、親(おや)が元気(げんき)でいるうちに孝行(こうこう)しなさい、という教(おし)え.
3:親(おや)が死(し)んでも食休(しょくやす)み/立(た)っている者(もの)は親(おや)でも使(つか)え
会話例:
母(はは):健太(けんた)、食事(しょくじ)が終(お)わったんなら少(すこ)し手伝(てつだ)いなさい。
息子(むすこ):いやあー、ほら、昔(むかし)から言(い)うじゃない。「親(おや)が死んでも食休み」って。
母(はは):まったく親(おや)を何(なん)だと思(おも)ってるのかしらね!
息子(むすこ):あ、母(はは)さん、ごめん、そこのリモコン取(と)ってくんない?いやあー、ほら、昔(むかし)から言(い)うじゃない、「立(た)ってる者(もの)は親(おや)でも使(つか)え」って。
親(おや)が死(し)んでも食休(しょくやす)み(意味):食後 (しょくご)の休息(きゅうそく)は大事(だいじ)だから、どんなに忙(いそが)しくてもとらなければいけない。
立(た)っている者(もの)は親(おや)でも使(つか)え(意味):急用(きゅうよう)の場合(ばあい)にはそばに人(ひと)が立(た)っていれば、その人(ひと)が自分(じぶん)の親(おや)であってもかまわずに用事(ようじ)を頼(たの)んでやってもらえ、という意味(いみ)。
4:奥歯(おくば)にものがはさまる/当(あ)たらずとも遠(とお)からず
会話例:
女性(じょせい):和之(かずゆき)さん、私(わたし)たち婚約(こんやく)してもう半年(はんとし)よ。いい加減(かげん)に式(しき)の日取(ひど)り決(き)めましょうよ。
男性(だんせい):え?あ、ああそうだね。まあ、急(いそが)なくてもいいような気(き)もするけど……。
女性(じょせい):まったく何(なに)よ「奥歯(おくば)にもののはさまったよう」な言(い)い方して。まさか結婚(けっこん)したくなくなったなんて言(い)うつもりじゃないでしょうね。
男性(だんせい):え?ああ、まさか。いや、実(じつ)は、それが、「当(あ)たらずとも遠(とお)からず」で。
女性(じょせい):何(なん)ですって!
解説:
奥歯(おくば)にものがはさまる(意味):言(い)いたいことをはっきり言(い)わず、遠回(とおまわ)しな言(い)い方をする。
当(あ)たらずとも遠(とお)からず(意味):ぴったり的中(てきちゅう)しているとはいえないが、それほどはずれてもいなくて、ほぼ正(ただ)しいこと. |