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080210 蓝色玫瑰
食品のパッケージで青色は珍しい。例外的に売れたのはスポーツ飲料だったと、何かで読んだ。確かに、食欲をそそる赤や緑に比べ、青は無機的で冷たい印象だ。生命から一番遠くにある色かもしれない。
不知在哪儿读到过,食品的包装很少用蓝色,而卖得很好体育饮料是个例外。的确,与引起食欲的红、绿色相比,蓝色给人没有生机的、冷冰冰的印象,或可谓离生命最远的颜色吧。
遺伝子組み換えで生まれた青いバラが来年から花屋に並ぶという。生態系を守る法律に基づいて、開発者のサントリーが政府の許可を得た。「天然」の高級バラ以上の値がつくらしい。
据说,明年的花店里将出现诞生于基因重组的蓝色玫瑰了。根据生态系保护法律,开发商三得利已取得的政府的许可。标价将比“天然”的高档玫瑰还要贵。
バラには青の色素がなく、いくらかけ合わせても「青く見える花」しかできない。そこで、青色を作る遺伝子をパンジーから取り入れ、赤みを抑える工夫を重ねた。04年、花びらにほぼ青の色素だけを持つ、世界初のバラが誕生する。
玫瑰中没有蓝色的色素,再怎么嫁接也只能培育出“看起来发蓝的花”。于是,人们导入三色堇的蓝色素基因以抑制红色,经过反复研究,终于在04年成功地研发出花瓣几乎全为蓝色素的,世界上第一朵蓝色的玫瑰花。
愛好家が挑み続けたブルーローズは「あり得ない物」の代名詞として、不可能の意味を持つという。最相葉月さんは、01年の『青いバラ』(小学館)で自問した。「不可能であったはずの青いバラが現れたら、二十一世紀の辞典はこの訳語をどう書き換えるのだろうか。夢の実現、それとも、夢の喪失」。
据说,爱好者们不断挑战的bluerose作为“不存在的东西”的代名词,具有不可能的意思。最相叶月女士在01年出版的《蓝色玫瑰》中曾自问自答。“若出现了不可能有的蓝色玫瑰,那二十一世纪的词典中,这一对译语该换成什么呢?梦想成真,还是,梦想幻灭”。
人類が何世紀も追ってきた夢が、科学のひと押しで現実へと姿を変える。飛行機やインターネットほどの実利はなくても、あり得ぬ花の流通も進歩には違いない。細工した異色の生命が人の目を楽しませるのだから。
人类追求了几个世纪的梦想,经过一次科学的突破就变成了事实。虽说没有飞机或因特网这样的实利,但“不存在的”花朵的流传无疑也是一种进步。因为精心研发而成的异色生命毕竟能使人赏心悦目。
遺伝子操作には、神の領域を侵すといった批判がある。店先の青い命に戸惑う人もいよう。要は他の科学技術と同様、人は全能という慢心を戒め、使い道を誤らないことだ。変哲もない茎の先に、希望と不安が仲良く咲いている。
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