歴史を鏡にして、中日の未来へ
中国と日本はアジア太平洋地域及び世界の平和、安定、発展に重要な影響力を有し、厳粛な責任を負っている国です。地域と世界の平和のために、長期にわたる平和友好協力が双方にとって非常に重要なことだと思います。昨年は中日国交正常化35周年でした。その間、中日関係は現在の「戦略的互惠関係」が構築されようとしています。
長い中日関係で、今ほど中日両国が「互惠」関係になった時代はなかったのではないかと思います。日本は遣隋使、遣唐使の時代以来、中国から制度、技術、文化を学び、中国も特に明治時代、日本をフィルターとして近代化を実践しようとしてきました。中日両国は、一方がもう一方から学ぶと言う片側通行の時代が続いてきましたが、現在では中日両国人民の間の友好がだんだんん深くなっています。そして、現在と未来における両国及び両国国民の利益に合致するものです。
中日の友誼のために、両国の関係を正しく処理することは絶対に必要だと思いますから、歴史と大局と未来の視点から順に述べていきます。
第一に、歴史から学び、中日関係を正しく処理することです。中国には「歴史を鏡にすれば興亡がすぐわかる」と言う諺があります。中日の友好交流は二千年前の漢時代に始まっていましたが、唐時代以来は両国文化交流が最も活溌な時期でした。日本からの使者は中国の長安に集まり、中国の高僧鉴真等は日本へいって戒律の普及や仏教の発展に大きく貢献しました。その結果、日本の文化は早く発展しました。しかし、近代以降、特に第二次世界大戦の時期を含め、両国の関係は「五千年対立」の時を経験しました。戦争は中国の社会を後退させ、国家を分裂させて、日本社会にも大きな災難をもたらせました。ですから、歴史を直視し、未来に向かい、中日関係の新たな局面を絶えず切り開くことが必要だと思います。
第二に、中日人民のために、大局に気を配ることです。
今、世界の主題は平和や発展で、この流れが世界の大勢です。20世紀の二回にわたる世界大戦の教訓を汲み取り、平和が世界の声となっています。
21世紀には、中日両国にっとて大変重要な時期だと思います。戦後60年の発展、今の日本は経済力は世界の第二位を占めており、政治面でも世界で発言権が強くなっています。一方、中国側は30年近く改革開放政策を実行してきて、伝統的な政治強国から、経済の強国へと変貌しています。したがって、「個人の信念」や「感情的」など基本的なものを捨て去り、理性的に対処しなければなりません。
第三は、未来への積極的な態度を摸索することです。
両国の政府も人民も歴史を直視し、未来に向かい、中日人民の新たな友誼を切り開くことが一番大切なことだと思います。相互理解と相互信頼を強化し、互惠協力を拡大し、中日関係の方向と世界の発展の潮流を一致させ、アジア太平洋地域及び世界の良き未来を共に創り上げていきます。
総じて言えば、今後、中日両国の政府は両国国民の民心にしたがい、関係の改善、発展の勢いを持ち、両国人民の強い友誼の構築を促していくことを多くするのは大変重要なことだと思います