オリンピックの前、
北京に行ってその澄み切った空気に驚き、その後の上海の空気の汚さに感銘して
「北京に負けた上海」を書いたが、どうも今、この二大都市が再び肩を並べるようになったようだ。
本当は「北京に追いついた上海」を書きたかった。というのも万博を控え、上海も北京並みに環境浄化に力を入れると思ったからだ。しかし、それが始まる前に、北京が自ら降りてきた。誠に情けない話だよ。
一回きれいな空気を吸ったら、元の淀んだ環境に違和感を持つに違わないから、環境保護に意識するようになると淡いながら期待したが、経済成長や利便追求の前にあっさりと屈服したことになったようだ。
やっぱり破壊された環境は一つのイベントぐらいで回復できる生易しいものではないことを改めで思い知らされた。
東京の30年前までは今の北京と同じ環境だと言ったら誰が信じるだろう?
お先真っ暗になる前に行動し、綺麗な空気を取り戻して欲しい。
無駄になるとわかっても、上海万博に期待を寄せずにいられない。たとえそれが「昙花一现」であってもだ。