仕事の関係で深センの中心にある豪華住宅団地にある取引先を訪問することになった。
中山から1時間半かけてその団地の敷地に入った時は、その警備の物々しさにいささか圧倒された。建物の外観といい、緑化の豪華さといい、そして随所に配置されている警備員の数と共に、建物の敷地に入る為の身分チェックの煩わしさ、どれ一つ見てもさすが深センの一等地の名を誇る豪華さにふさわしいものだ。
厳重にガードされた入り口の鉄扉をくぐり、きれいに手入れされた芝生の間に敷かれたモダンな石畳の小道を注意しながら渉り切ったところ、やっとマンションのオートロックにたどり着いた。そこでさらにオートロックで取引先の部屋に連絡をいれ、終にガラス張りのドアのロックが解除された。
その間、香港事務所のテレンスさん、この建物は平米2、3万元はくだらないだろうなぁといっていた。
が、驚きはここから違った方向へ展開した。
ロビーは非常に暗い、雨上がりの空は普段より幾分暗い為、ロビーは余計暗く感じるかもしれないが、電気一つ点いていないからだ。
そういえば、モダンな石道が見えはいいが、雨の後とあってところどころに浅い水溜りができ、それを避けながら歩かないと靴が水に浸かってしまう、玄関にはマットが敷かれていないため、ロビー中濡れていて、足を取られそうなこともある、エレベータは家具が運び込まれる時に付けられた傷は随所に見られ。。。
これら内部の状態は、先外で見た立派な外部環境とは余りにも大きな落差があり、一行は暫し閉口するぐらいになった。
日本でなら、どうなってるだろうかと改めて比べずに居られなかった。(続く)