ここ一週間、日本から営業のSさんが来た。半袖姿の構えで・・・
何もその一週間前に日本に出張していた董事長のアドバイスを聞いて、半ズボンまでスーツケースに押し込んだそうだった。
董事長への恨み節を聞きながら、セーターを貸してやるなどして、ここ一週間をなんとかやり過ごさせてやった。
2日遅れて帰ってきたそれまた同じく半袖のつもりでぶるぶる震えている董事長を見て、Sさんは何も言えなくなった。
ここ一週間の中山の最低気温は8度。そして、東京はこれまた8度なのだ。
だけど、東京には至るどころに暖房があるが、ここでは空調機と言えば、冷房だけなのだ。
・・・
今日あたり、寒波が完全に過ぎ去り、いつもの暖かさが戻ってきたが、今度はこちらが大変な思いをする場になった。日本で買っておいた防寒下着を着けたまま、今、この20度もある陽気の下で、些かだるい気持ちになって、うたた寝の縁で彷徨う私であった。
明日、Sさんが東京に戻る。寒い季節の中、暖かい中山で一週間温もりを堪能する目論見は当然の如く水の泡となったが、やっとの思いで気温回復した途端、また寒い東京へ帰るのだから、やり切れない気持ちを察して余るほどなのだが、あんたがこんな寒波を連れてきたのじゃないの?ってからかった。
......
今日帰って、また布団の入れ替えなのだ。
まったく...